JPH04198420A - 板幅方向に均一な磁気特性を有する一方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

板幅方向に均一な磁気特性を有する一方向性けい素鋼板の製造方法

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JPH04198420A
JPH04198420A JP32576090A JP32576090A JPH04198420A JP H04198420 A JPH04198420 A JP H04198420A JP 32576090 A JP32576090 A JP 32576090A JP 32576090 A JP32576090 A JP 32576090A JP H04198420 A JPH04198420 A JP H04198420A
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JP
Japan
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slab
heating
annealing
temperature
steel sheet
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JP32576090A
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English (en)
Inventor
Fumihiko Takeuchi
竹内 文彦
Takashi Obara
隆史 小原
Masahiko Manabe
真鍋 昌彦
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、板幅方向に均一な磁気特性を有する一方向
性けい素鋼板の製造方法に関し、特にスラブの加熱方法
に工夫を加えることによって、板幅方向における磁気特
性の均一化を、鋼板表面の平坦度改善に併せて実現しよ
うとするものである。
(従来の技術) 一方向性けい素鋼板は、主として変圧器その他の電気機
器の鉄心材料として使用され、磁束密度および鉄損値等
の磁気特性に優れることか基本的に重要である。かかか
る鋼板の表面には、通常、電気絶縁被膜が被成され、積
層して使用する場合に各鋼板間を電気的に絶縁し、渦電
流損失を低減する方策か取られている。しかしながら鋼
板の表面に凹凸があり、平滑性に劣る場合には、商品価
値か低下するのみならす、占積率を低下させ、また鋼板
加工処理中に画部分絶縁被膜か薄くなったリ、剥げたり
し、さらに鉄心組立時の締め付けによって絶縁性か低下
し、局所的に発熱を起こすなど、変圧器事故の原因とな
る。
一方向性けい素鋼板の製造において特に重要なことは、
いわゆる最終仕上げ焼鈍工程で一次再結晶粒を(110
) <001>方位の結晶粒に二次再結晶させることで
ある。このような二次再結晶を効果的に促進させるため
には、一つは、−次頁結晶粒の成長を抑制するインヒビ
ターと呼ばれる分散相を均一かつ適正なサイズに分散さ
せることである。
かかるインヒビターとして代表的なものは、MnS。
MnSe、 AINおよびVNのような硫化物や窒化物
等で、鋼中への溶解度が極めて小さい物質か用いられて
いる。このため従来から、熱間圧延前にスラブを高温加
熱して、インヒビター元素を完全に固溶させる方法かと
られ、熱延工程以降、二次再結晶までの工程で析出分散
状態を抑制している。なお、Sb、 Sn、 As、 
Pb、 Ge、 CuおよびMO等の粒界偏析形元素も
インヒビターとして利用されている。
もう一つは、−回または皿回以上の冷間圧延および一回
または皿回以上の焼鈍によって得られる一次再結晶粒組
織を、板厚方向全体にわたって適当な大きさの結晶粒で
しかも均一な分布とすることてあり、かかる二つの条件
を確保することが重要なことは周知のとおりである。
従来、一方向性けい素鋼板を製造する場合には、厚さ1
00〜300mmのスラブを1250℃以上の温度で長
時間かけて加熱し、インヒビターを完全に固溶させた後
、熱延板とし、ついでこの熱延板を1回または中間焼鈍
をはさむ2回以上の冷間圧延によって最終板厚とし、脱
炭焼鈍後、焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶およ
び純化を目的として最終仕上げ焼鈍を行うのか一般的で
ある。
ところで上記の高温・長時間のスラブ加熱では結晶粒か
異常成長を起こし、熱延後に粗大な延伸粒として残る。
この粗大な延伸粒は冷延・焼鈍を経た後も再結晶しにく
く、その部分はたとえインヒビターの抑圧力効果か十分
であっても最終仕上げ焼鈍で(110) <OOD方位
の二次再結晶が不完全となっていわゆる帯状細粒組織と
なり、磁気特性の劣化を招く。また圧延方向に平行な圧
延集合組織かポリゴン化した粗大な延伸粒は、外力に対
して一定の変形をするため、製品の表裏面に規則性のあ
る外面凹凸変化いわゆるリッジングを発生し、占積率や
絶縁抵抗の低下を招く。
製品の磁気特性の測定は、通常JIS法に基づき幅30
mm、長さ280mm寸法の試片約500 g (4の
倍数)をコイル幅方向に採取したもので行われるか、か
かる試片中にかりに幅30mm程度の帯状細粒か1〜2
条混入していても磁気特性はわずかじか劣化せず、かよ
うな不良部の存在に気つかないのが現状である。しかも
かかる製品板は最終仕上げ焼鈍において、二次再結晶、
純化およびフォルステライト被膜形成を同一工程で行っ
ているため、−旦製品化したものは外見からの区別もで
きず、不良部を容易に除去できない欠点がある。特に、
通常の製品コイル幅約1000mmから、50mmまた
は100mm程度の板幅にスリットして巻鉄心用材とす
る場合には、帯条細粒かスリット幅全体に占める割合が
極端に高まり鉄心の磁気特性を著しく悪化させるので、
変圧器の製造に際しては細心の注意を必要とする。
一般に、インヒビターの溶体化は、高温・長時間である
ほど完全状態に近づくが、その反面、スラブの結晶粒は
粗大化が進行する。従来はインヒビター機能を重要視す
る方策がとられ、スラブ加熱では粒成長粗大化の弊害を
犠牲にしてインヒビターの完全溶体化か行われてきた。
両者の関係をうまく両立させることを狙った方策として
は、例えば、低温鋳造あるいは鋳造時の溶鋼の電磁的撹
拌により鋳造組織を微細化する方法、鋳造後スラブに予
め歪みを加えて粗大な柱状晶を破壊しておき、スラブ加
熱時に再結晶させる方法、スラブ加熱温度 する方法等が既に提案されている。
しかしなから上記した方策はいずれも、スラブ加熱温度
が極めて高い領域では依然として効果か不十分なところ
に問題を残していた。
帯状細粒の防止策として、特公昭54−27820号公
報、特公昭50−37009号公報及び特開昭62−1
30217号公報にはそれぞれ、連続鋳造スラブを加熱
する前に予め5〜5096.30〜70%、lO〜50
9イの圧延を施した後、1260= 1420℃に再加
熱し、最終の熱間圧延を行う方法が提案されている。こ
れらの方法はいずれも、連鋳スラブに予め歪みを加えて
おき、スラブ加熱で再結晶させることにより、結晶粒の
粗大化を抑えようとするものである。
しかしながら、通常連鋳スラブには中心部近傍に濃厚偏
析帯か存在し、その濃厚偏析したインヒビターを溶体化
するには1380℃以上の高温でかなり長い保持時間を
必要とする。そのためスラブ結晶粒は表層部から中心部
まで著しく粗大化し、この粗大結晶粒に起因してリッジ
ンクや帯状細粒か発生し、期待どおりの平坦度や磁気特
性改善効果が得られないという問題かあった。一方、ス
ラブ結晶粒の粗大化を回避すへく加熱処理を低温・短時
間とした場合には、濃厚偏析部のインヒビターに溶体化
不足を生じ、熱延工程での分散状態が不均一となり、磁
気特性はむしろ大幅に劣化し、前者の問題との両立は困
難であった。
またスラブを予め圧延する技術は、鋼塊法における分塊
工程に相当する技術であり、連続鋳造法本来の目的から
みても合理的な方法とは言えない。
特公昭56−18654号公報には、1260℃以上の
スラブ加熱に際し、1250〜1310℃まての温度範
囲を平均昇温速度150℃/h以上で加熱する方法が提
案されている。この方法は、スラブの加熱温度か137
0℃以下の場合には結晶粒の粗大化抑制効果を現すわす
が、おおむね1380℃以上の高温側において粒成長抑
制効果か急激に弱まり、1400℃以上ではさらに著し
い表層の酸化と著しい結晶粒の粗大化か起こり、所期し
た磁気特性、平坦度および表面性状の鋼板は得られなか
った。
特開昭63−109115号公報には、スラブ中心温度
か1350℃以上になるように加熱し、この加熱に際し
て表面温度1420〜1495℃て5〜60分保持する
と共に、表面温度が1320℃以上において1420〜
1495℃に達するまて8℃/分以上て急速昇温しで結
晶粒の粗大化を抑制する方法か提案されている。
この方法はスラブ温度が従来のガス加熱炉のみの方式よ
り著しく高く、かつ保持時間が比較的短い。しかしなが
らこのような高温領域では著しい粒成長が起こり、製品
に帯状細粒が発生したり、著しい表面酸化や粒界の選択
酸化により、製品価値かなくなるほどの穴や表面疵か多
発する場合かあった。
(発明か解決しようとする課題) この発明は、上述の諸問題を解決することを目的とし、
鉄心材料に対する需要家の要請に応え、平坦度か優れ、
均一でかつ良好な磁気特性を有する方向性けい素鋼板を
安定して製造する方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) さて発明者らは、上記の目的を達成すへくスラブ材質と
加熱条件との関係についで鋭意検討を重ねた結果、スラ
ブ加熱後の析出物量が帯状結晶粒の発生や平坦度に著し
く影響することを見出した。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわちこの発明は、含けい素鋼スラブを、加熱した後
、熱間圧延し、ついで1回または中間焼鈍をはさむ2回
以上の冷延圧延を施して最終板厚に仕上げたのち、脱炭
焼鈍を施し、その後鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してか
ら、最終仕上げ焼鈍を施す一連の工程によって一方向性
けい素鋼板を製造するに当り、 上記のスラブ加熱に際し、まず1100〜1250℃の
温度に3時間以上保持し、ついで1380〜1440℃
の温度に下記(1)式で示される時間保持することから
なる板幅方向に均一な磁気特性を有する一方向性けい素
鋼板の製造方法である。
記 −0,267x +408≧y≧−0,267x + 
388  ・・(1)ただしX、加熱温度 y、保持時間 以下、この発明の基礎となった実験結果についで具体的
に説明する。
C: 0.035wt96(以下単に06て示す) 、
Si : 3.1596、Mn : 0.07596お
よびS : 0.01806を陰む徐冷部した厚さ21
0mmの連鋳スラブから、 210X300x300m
mの試片を切り出し、予備加熱を施さないちの(A)お
よび1200℃X4hの予備加熱を施したもの(B)を
それぞれ、酸素濃度3000ppmの雰囲気の小型誘導
加熱炉で、lO℃/分の昇熱速度で所定温度に加熱、保
持した。
加熱処理後の最大結晶粒径と析出粒子個数についで調査
した結果を、保持時間との関係て、第1図および第2図
a、  bにそれぞれ示す。
第1図から明らかなように、1440℃以下の温度域に
おいては、加熱温度が高くまた保持時間か長くなるほど
結晶粒は粗大化し、昇温速度10℃/minのような急
速昇温を行った場合でも結晶粒の粗大化は避けられない
。しかしながら1200℃,4時間の予備加熱を施した
場合には、施さなかった場合に比べると、長時間保持し
ても結晶粒の粗大化は大幅に抑制されている。
この原因についで詳細に調査したところ、結晶粒の小さ
いサンプルでは未固溶のインヒビターか一部残存してお
り、他方結晶粒か著しく粗大化したサンプルではインヒ
ビターか全て一旦固溶していることか判明した。
次に第2図から、]tI 40℃以下の温度域において
は加熱温度が高く、または保持時間か長くなるほどイン
ヒビター析出個数は急激に減少することと、予備加熱し
たものとしないものとでは析出粒子個数に差のあること
がわかった。
さらに第3図に、スラブ加熱後のインヒビター析出個数
と最大結晶粒径との関係を示す。
同図から明らかなように、結晶粒径を20mm以下に押
さえるには1mm2当り4個以上必要であることが判っ
た。
なお発明者らは、スラブ中心部1/3厚の結晶粒が20
mm以下であれば、熱間圧延、冷間圧延および焼鈍工程
において微細組織となり、製品板に帯状細粒が発生しな
いことを予め確認している。
ところでスラブ加熱後に、インヒビター析出個数が確認
できるのは、加熱前10μm以上のサイズが存在する場
合であり、従って予め析出粒子径を大きめにしておく必
要がある。
析出粒子径の分布は加熱温度と保持時間を適切に選らぶ
ことにより変えることかできる。
= 11− 第4図に、■200℃,4時間の予備加熱スラブと通常
の連鋳スラブの析出粒子サイズを比較して示す。
同図から明らかなように、予備加熱処理によりインヒビ
ター粒子の粗大化を図ることができる。
ここにインヒビターの大きさを調整するための条件は、
次の理由で限定した。
まず予備加熱温度についでは、1100℃未満では長時
間保持を必要とし、経済的な理由から下限を1100℃
とした。一方、1250℃を超えた場合にはインヒビタ
ーが固溶し始めるため、上限は1250℃とした。
また保持時間は、均一化をはかる意味で3時間以上必要
であるか、あまり長くなると経済的に問題であり、固溶
がはじまり粗大化しすぎるので、好ましくは10時間以
下である。
次に、第1図の成績を得た実験に用いたのと同一の成分
になるスラブを、1200℃,4時間予備加熱した後、
誘導加熱炉に移送、装入して1420℃まで]0℃/m
inで昇温し、保持時間を1〜90分の範囲で種々に変
化させて磁気特性評価用の試験片とした。
た。
すなわち加熱抽出したスラブは、熱延にて2.5mm厚
の熱延板とし、酸洗でミルスケールを除いた後、−次冷
間圧延により0.72mmの中間厚としてから、水素中
で950℃,2分間の中間焼鈍を施した。
ついで二次冷間圧延により0.30mm厚の最終板厚と
した後、湿水素中で820℃,3分間の脱炭焼鈍を施し
、引続きMgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に
塗布して乾燥後、乾水素中において1200℃25時間
の仕上げ焼鈍を施し、製品試験片とした。
第5図に、30 X 280mmの試験片につき、JI
Sに準拠して磁気特性を測定した結果を示す。
同図から、インヒビター析出個数が4〜15個の範囲に
おいて良好な磁気特性が安定して得られることがわかる
この点、インヒビター析出個数3個以下での磁気特性の
劣化は、スラブ加熱中に結晶粒成長の抑制か不十分なた
めに粗大結晶粒か発生し、製品板に帯状細粒が発生する
ためてあり、一方、16個以上での磁気特性の劣化は、
冷延・焼鈍工程の一次再結晶粒の成長を抑制する数百人
のインヒビターの不足、いわゆるスラブ加熱時の溶体化
不足に伴う二次再結晶の未発達によるものである。
ここにスラブ加熱後に、上記したように4〜15個のイ
ンヒビター析出粒子を残存させるためには、前述した予
備加熱に加え、さらに1380〜1440℃の温度範囲
における保持時間につき、下記(1)式の範囲を満足さ
せる必要かある。
−0,267x +408≧y≧−0,267x + 
388  ・・(1)ただしX:加熱温度 y:保持時間 第6図に、加熱温度および保持時間かインヒビターの析
出個数に及はす影響についで調へた結果を示す。
同図より明らかなように、インヒビターの析出個数か適
正である4〜15個が得られるのは、上掲(1)式を満
足する場合であり、この範囲をはすれると、インヒビタ
ー析出粒子の個数を適正範囲に制御することかできない
(作 用) この発明の素材である含けい素鋼としては、従来公知の
成分組成のものいずれもが適合するか、代表組成を掲げ
ると次のとおりである。
C・0.01〜0.10% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組織の均一微細化のみな
らず、ゴス方位の発達に有用な元素であり、少なくとも
0.01%の添加か好ましい。しかしなから0.10%
を超えて含有されると脱炭が困難となり、かえってゴス
方位に乱れが生じるので上限は0.01%が好ましい。
Si:2.5〜4.5% Siは、鋼板の比抵抗を高め鉄損の低減に有効に寄与す
るか、4.5%を上回ると冷延性か損なわれ、一方2.
5%に満たないと比抵抗か低下するたけてなく、二次再
結晶・純化のために行われる最終高温焼鈍中にα−γ変
態によって結晶方位のランダム化を生じ、十分な鉄損改
善効果か得られないので、Si量は2.5〜4.5%程
度とするのか好ましい。
Mn  :  0.02〜0.12% 1v(nは、熱間脆化を防止するためには少なくともo
、o2o6程度を必要とするか、あまりに多すきると磁
気特性を劣化させるので上限は0.12%程度に定める
のか好ましい。
インヒビターとしては、いわゆるMn59MnSe系と
AIN系とかある。
MnS、 kfnSe系の場合は、 Se、  Sのうちから選ばれる少なくと一種 0.0
05〜0.06% Se、 Sはいずれも方向性けい素鋼板の二次再結晶を
制御するインヒビターとして有力な元素である。抑制力
の観点からは、少なくとも0.005%程度を必要とす
るが、0.06%を超えるとその効果か損なわれる。従
って、その下限、上限はそれぞれ0.005%、0.0
694程度とするのか好ましい。
AIN系の場合は、 Al : 0.005〜0.10%、N : 0.00
4〜0.01596AIおよびNの範囲についでも、上
述したtvins。
MnSe系の場合と同様の理由により、上記の範囲に定
めた。ここに上記したh(nS 、 MnSe系および
A1.N−16= 系はそれぞれ併用が可能である。
インヒビター成分としては」1記したS、 Se、 A
Iの他、Cu、 Sn、 Sb、 Mo、 Teおよび
B1なども有利に適合するので、それぞれ少量併せて含
有させることもできる。ここに上記成分の好適添加範囲
はそれぞれ、Cu、 Sn : 0.01〜0.15%
、Sb、 Mo、 Te、 Bi: 0.005〜0.
1%てあり、これらの各インヒビター成分についでも、
単独使用および複合使用いずれもが可能である。
なおスラブは、連続鋳造されたもの、もしくはインゴッ
トより分塊されたものも対象とするか、連続鋳造された
後に、分塊再圧されたスラブも対象に含まれることはい
うまでもない。スラブは通常そのまま、または仮置き後
加熱炉に装入・加熱、あるいは徐冷却後、表面手入れ等
を施した後加熱炉に装入、加熱される。また1100〜
1250℃範囲を徐熱し、実質的に一定温度の保持に相
当させることも可能である。
次に、高温のスラブ加熱手段としては、密閉構造とし易
(、容易に酸素濃度を下げられること、保護ガスによっ
て酸化を防止できること、温度制机か可能であることお
よび高温に効率よく加熱できること等の理由から、誘導
加熱炉や抵抗加熱炉などの電気的加熱炉を用いるのか有
利である。インヒビターの大部分を溶体化するには、1
380℃が下限であり、一方1440℃を超えると粒界
脆弱化により表面欠陥か発生し易くなるので、上限は1
440℃とした。スラブ加熱後、熱間圧延で1.4〜3
.5mm厚の熱延鋼帯とする。この熱延鋼帯の酸洗工程
、その後の1回または中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間
圧延工程、それに続く脱炭焼鈍、焼鈍分離剤塗布および
最終仕上げ焼鈍工程はそれぞれ、公知の手段を用いるこ
とかできる。
(実施例) 実施例I C: 0.033%、Si : 3.0596、Mn 
: 0.072%およびS : 0.017%を含有し
、残部実質的にFeの組成になる厚み210mmのスラ
ブを、予めガス加熱炉にて予備加熱し、ついで誘導加熱
炉に装入し、周波数、投入電力量および保護ガス吹き付
は温度を種々に変化させ、以下に示すA〜Fの6条件で
スラブ加熱した後、粗圧延機と仕上げ圧延機で2.6m
m0熱延鋼板とした。
A : 1200℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度9℃/minで1330℃まで加熱し、
30分間保持して抽出した。
B : 1200℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度9℃/minで1380℃まで加熱し、
30分間保持して抽出した。
C: 1200℃,1時間の予熱後、誘導加熱炉に装入
して昇温速度9℃/minで1400℃まで加熱し、3
0分間保持して抽出した。
D : 1200℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度9°(:/minて1400℃まて加熱
し、30分間保持して抽出した。
E : 1200℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度9℃/minて1440℃まで加熱し、
10分間保持して抽出した。
F : 1200℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度9℃/minて1440℃まて加熱し、
30分間保持して抽出した。
ついで各熱延鋼板を酸洗した後、−次冷間圧延で0.8
0mm厚とし、ついで950℃,2分間の中間焼鈍を施
し、二次冷間圧延で0.35mmの最終厚みに仕上げた
のち、引続き、湿水素中で820. 3分間の脱炭焼鈍
を施し、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布してから
、乾水素中において1200℃,5時間の仕上げ焼鈍を
施した。
かくして得られた1030mm幅のコイルから、両エツ
ジ15mmを除去した後、100mm幅のサンプル10
枚を切り出し、磁気特性と二次再結晶状況についで調査
した。また同一部分のサンプル(30x 280mm)
24枚での占積率についでも調査した。
得られた結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、この発明に従ってってスラ
ブ加熱を実施することにより、平坦性に優れ、かつ帯状
細粒を発生させずに磁気特性の均一化か図れることかわ
る。
実施例2 C: 0.045%、 Si : 3.35%、 Mn
 : 0.075%、Se:0、020%、 Sb :
 0.030%およびに4o : 0.015%を含み
、残部実質的にFeの組成になる厚み240mmのスラ
ブを、ガス加熱炉で予熱処理し、引き続き、誘導加熱炉
に装入し、周波数、投入電力量および保護ガス吹き付は
温度を種々に変化させ、以下に示すG〜Lの5条件でス
ラブ加熱処理した後、2.0mm厚の熱延板とした。
G : 1220℃,3時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度7℃/minで1400℃まて加熱し、
5分間保持して抽出した。
)I : 1220℃,3時間の予熱後、誘導加熱炉に
装入して昇温速度7℃/ m i nて1400℃まて
加熱し、20分間保持して抽出した。
I : 1220℃,1時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度7℃/minで1400℃まで加熱し、
20分間保持して抽出した。
J : 1220℃,3時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度7℃/rninで1400℃まで加熱し
、30分間保持して抽出した。
K : 1100〜1220℃の範囲を3時間かけて除
熱した後、誘導加熱炉に装入して昇温速度7℃/min
で1400℃まで加熱し、30分間保持して抽出した。
L : 1220℃,3時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度7℃/minで1400℃まで加熱し、
60分間保持して抽出した。
ついで各熱延鋼板に9508C,1時間の熱延板焼鈍を
施したのち、−次冷間圧延で0.60mm厚とし、次に
水素中で1000℃,2分間の中間焼鈍を施してから、
二次冷間圧延で0.23rom厚の最終厚に仕上げた。
引続き、湿水素中で820. 3分間の脱炭焼鈍を施し
た後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布してから、
軟水素中において]、1800C,5時間の仕上げ焼鈍
を施して方向性けい素鋼板とした。
かくして得られた1030mm幅のコイルから、画工ッ
ジ15mmを除去した後、100mm幅のサンプル10
枚をすり出し、磁気特性と二次再結晶状況についで調査
した。また併せて30 X 280mmサンプル32枚
での占積率についでも調査した。
得られた結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように、この発明法に従えは、製品
厚みの薄いものでも効果のあることが判る。
実施例3 C: 0.07296. Si : 3.18!%、 
Mn : 0.08096. SeO,019%、 S
b : 0.02596. Al : 0.0259C
Sn : 0.060%およびN:0.008%を含有
し、残部実質的にFeの組成になる厚み215mmのス
ラブに、ガス加熱炉で予備加熱処理を施し、引続き誘導
加熱炉で周波数、投入電力量および保護ガス吹き付は温
度を種々変化させ、次に示すM−Qの5条件にてスラブ
加熱処理を施した後、熱間圧延して]、、8mm厚の熱
延板とした。
M : 1100℃,6時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度10℃/minて1380℃まて加熱し
、15分間保持して抽出した。
N : 1100℃,6時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度10℃/minで1380℃まて加熱し
、30分間保持して抽出した。
0 : 1100℃,1時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度10℃/minで1410℃まで加熱し
、20分間保持して抽出した。
P : 1100℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度10℃/minで1410℃まて加熱し
、20分間保持して抽出した。
Q : 1100℃,4時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度10℃/minで1440℃まて加熱し
、10分間保持して抽出した。
ついで各熱延鋼板に1050℃,1分間の焼鈍を施した
後、冷間圧延によって0.23mm厚に仕上げ、引続き
、840. 3分間の湿水素中での脱炭焼鈍を施した後
、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、7
5%H2+25%N2雰囲気中で1200’C,20時
間の仕上げ焼鈍を施して方向性けい素鋼板とした。
かくして得られた1050mm幅のコイルから両エツジ
15mmを除去した後、100mm幅のサンプル10枚
を切り出し、磁気特性および二次再結晶状況についで調
査した。また併せて30 X 280mmサンプル32
枚での占有率についでも調査した。
得られた結果を第3表に示す。
第3表から明らかなように、この発明に従ってスラブ加
熱を実施することにより、冷延1回法においても平坦度
か優れ、均一な磁気特性の製品か得られることかわかる
実施例4 C: 0.068%、 Si : 3.15%、 Mn
 : 0.07396、Se:0、020%、 Sb 
: 0.025%、 Al : 0.030%、 Cu
 : 0.080%およびN : 0.00996を含
有し、残部実質的にFeの組成になる厚み215mmの
スラブを、予めガス加熱炉で予熱後、以下に示すR−U
の4条件でスラブを加熱し、その後熱間圧延にて3.0
mm厚の熱延鋼板とした。
R: 1150℃,5時間の予熱後、誘導加熱炉に装入
して昇温速度5℃/minで1380’Cまて加熱し、
10分間保持して抽出した。
S : 1150℃,5時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度5℃/minで1400℃まで加熱し、
20分間保持して抽出した。
T : 1150℃,5時間の予熱後、誘導加熱炉に装
入して昇温速度5℃/minて1430℃まて加熱し、
20分間保持して抽出した。
U : 1.150℃,5時間の予熱後、誘導加熱炉に
装入して昇温速度10’c/…1nで1440度まで加
熱し、30分間保持して抽出した。
ついで各熱延鋼板を一次冷間圧延で1.8mm厚とし、
次に水素中で1100℃,2分間の焼鈍を行ったのち、
二次冷間圧延で0.30mmの最終板厚に仕上げた。引
続き、湿水素中で840. 3分間の脱炭焼鈍を施した
後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、
75%H2+25%N2雰囲気中で1200℃720時
間の仕上げ焼鈍を施して方向性けい素鋼板とした。
かくして得られた1030mm幅のコイルから両エツジ
15mmを除去した後、100mm幅のサンプル10枚
を切り出し、磁気特性および二次再結晶状況を調査した
。また併せて30 X 280mmサンプル32枚での
占有率も調査した。
得られた結果を第4表に示す。
第4表から明らかなように、この発明に従ってスラブ加
熱を実施することにより、インヒビターの複合添加にお
いても、先の実施例と同様に効果のあることか判る。
実施例5 C: 0.035%、Si : 3.20?6、Mn 
: 0.07596、S:0.016%、Te : 0
.010%、Bi : 0.012%を含み、残部実質
的にFeの組成になる厚み200mm厚のスラブを、実
施例1と同様の条件で加熱し、2.0mm厚の熱延板と
した。
ついで熱延板に1000℃,1分間の焼鈍を施し、冷間
圧延にて0.35mmの最終厚みに仕上げ、引続き、湿
水素中で820. 3分間の脱炭焼鈍を施した後、Mg
Oを主成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、軟水素中
で1180℃910時間の仕上げ焼鈍を施して方向性け
い素鋼板とした。
かくして得られた1030mm幅のコイルから両エツジ
15mmを除去した後、100mm幅のサンプル10枚
を切り出し、磁気特性と二次再結晶状況を調査した。
また併せて30 X 280mmサンプル32枚での占
有率についでも調査した。
得られた結果を第5表に示す。
第5表から明らかなように、この発明に従ってスラブ加
熱を実施することにより、帯状細粒を発生させず、磁気
特性の均一化を図ることができる。
(発明の効果) かくしてこの発明に従い、熱間圧延前のスラブ加熱にお
いてインヒビターを溶体化するに際し、インヒビターの
一部分を析出粒子の状態で残してスラブ加熱を終え、ス
ラブ結晶粒の粗大化を抑制することにより、帯状細粒か
発生しなくなり、優れた磁気特性を均一に得ることかで
き、また鋼板の平坦度も改善することかでき、製品品質
の向上に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、スラブ加熱条件とスラブ最大結晶粒径との関
係を示したグラフ、 第2図a、  bはそれぞれ、スラブ加熱条件とインヒ
ビター析出粒子個数との関係を示したグラフ、第3図は
、スラブ加熱後のインヒビター析出粒子個数と最大結晶
粒径との関係を示したグラフ、第4図は、連鋳グラフと
予備加熱後スラブのインヒビター析出粒子径分布を示し
たグラフ、第5図は、スラブ加熱後のインヒビター析出
粒子個数と磁気特性BI+との関係を示したグラフ、第
6図は、インヒビターの析出個数に及はす加熱温度およ
び保持時間の関係を示したグラフである。 独し−t、、’:q”:vp 猪口?−71,1:l/、)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、含けい素鋼スラブを、加熱した後、熱間圧延し、つ
    いで1回または中間焼鈍をはさむ2回以上の冷延圧延を
    施して最終板厚に仕上げたのち、脱炭焼鈍を施し、その
    後鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上げ焼
    鈍を施す一連の工程によって一方向性けい素鋼板を製造
    するに当り、 上記のスラブ加熱に際し、まず1100〜1250℃の
    温度に3時間以上保持し、ついで1380〜1440℃
    の温度に下記(1)式で示される時間保持することを特
    徴とする板幅方向に均一な磁気特性を有する一方向性け
    い素鋼板の製造方法。 記 −0.267x+408≧y≧−0.267x+388
    ・・・(1) ただしx:加熱温度 y:保持時間
JP32576090A 1990-11-29 1990-11-29 板幅方向に均一な磁気特性を有する一方向性けい素鋼板の製造方法 Pending JPH04198420A (ja)

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