JPH04198246A - 高強度透明スチレン系樹脂 - Google Patents

高強度透明スチレン系樹脂

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JPH04198246A
JPH04198246A JP2321300A JP32130090A JPH04198246A JP H04198246 A JPH04198246 A JP H04198246A JP 2321300 A JP2321300 A JP 2321300A JP 32130090 A JP32130090 A JP 32130090A JP H04198246 A JPH04198246 A JP H04198246A
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JP
Japan
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units
polymer
formula
styrenic
weight
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JP2321300A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Sho
正 和彦
Teruo Arai
輝夫 新井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規なスチレン系樹脂に関するものである。
さらに詳しくは、本発明は、特定の割合からなるスチレ
ン系構造単位とアクリル酸エステル(メタクリル酸エス
テル)系構造単位とめメタクリル酸メチル構造単位と特
定の構造式で示される長鎖のアルキル鎖を持つ構造単位
とからなるスチレン系重合体(1)と、ブタジェン共重
合体に芳香族ビニル化合物とメタクリル酸メチルからな
る共重合体をグラフト重合したグラフト重合体(n)か
らなる強度、透明性に優れたスチレン系樹脂に関するも
のである。
(従来の技術及び課題) スチレン系樹脂は透明性、成形性、剛性に優れた樹脂で
あるところから、家庭用品、電気製品等の成形材料とし
て広く用いられてきた。
利用分野が拡大するに従い、スチレン系樹脂の強度向上
が強く求められてきている。分子量を高くするとか、分
子量分布を最適化する方法が行われているが、市場の要
求を満足させるに至っていない、スチレン系樹脂の強度
向上のために、ポリスチレンとゴム状弾性体、特にスチ
レン−ブタジェンブロック共重合体をブレンドする方法
が一般的な方法として多用されている。
しかし、ブレンドした樹脂はポリスチレンに比べて透明
性が低下し、また、特にシート、フィルム用途では樹脂
を再使用する時、スチレン−ブタジェンブロック共重合
体がゲル化し、シート、フィルムの外観に致命的な欠陥
を与えるという問題点を有している。また、強度も市場
の要求をすべて満足させるレヘルまでには至っていない
また、ポリスチレンとゴム状弾性体ブレンド物はシート
分野で多用されているが、この分野では、透明性、強度
向上の要求以外に、成形性の向上、深絞り性向上が強く
求められている。ポリスチレンとゴム状弾性体のブレン
ド物では、ガラス転移温度の下限に限界があり、生産性
向上、深絞り性向上にも自ずと限界がある。
ポリスチレンとゴム状弾性体からなる樹脂の改良が種々
行われているが、未だ市場要求を満足させるものは出来
ていない。
ガラス転移温度を下げるためには、ブチルアクリレート
のような第二の共重合可能な単量体を導入すればよいこ
とは公知である。
特開昭62−169812号公報において、ゴム補強ス
チレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合
体の製法が示されている。しかし、ゴム成分の少ない領
域では若干高い伸びの値を示すが、市場で要求される強
度(スチレン系樹脂とスチレン−ブタジェンブロック共
重合体のブレンド物の強度以上)よりもはるかに低いも
のであり、また、ゴム成分を多くすると、強度は向上す
るが、市場要求を満足するレベル迄には至っていない。
かつ、透明性が著しく低下するという致命的欠陥がある
このように、低温で成形でき、成形幅の広い、そして、
強度、透明性に優れたスチレン系樹脂は未だ存在しない
状況である。
(課題を解決するための手段) ・本発明者らはかかる現状を鑑み、鋭意検討を重ねた結
果、スチレン系単量体と共重合可能な第二、第三の単量
体として、アクリル酸エステル(メタクリル酸エステル
)、メタクリル酸メチルを導入し、かつ適性な方法を用
いて特定量の長鎖のアルキル鎖を導入したスチレン系重
合体(1)と、ブタジェン共重合体に芳香族ビニル化合
物とメタクリル酸メチルからなる共重合体をグラフト重
合したグラフト重合体(II)をブレンドすることによ
り、強度、透明性に優れたスチレン系樹脂が得られるこ
と、このスチレン系樹脂を成形することにより透明性、
強度、成形性に優れたシート、フィルム、そして透明性
、強度に優れた成形体が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
すなわち、本発明は: (1)−型式    R。
畷 (式中、R8は水素又はメチル基であり、R:は水素又
は炭素数1〜5のアルキル基である)R3 ■ (B);−cHt −c− 0OR1 (式中、R8は水素又はメチル基であり、R1は水素又
は炭素数1〜8のアルキル基である。
但し、R1がメチル基の時は、R1は炭素数2〜8のア
ルキル基である。) R8 (c)  ;     −CH! −C−COOCH5 (C); R,R。
OR,R,0 (式中、l、nは1〜2oの整数で、mは0又は1〜5
の整数で、R3、R2、R1、R4、は夫々水素又は炭
素数1〜5のアルキル基、シクロヘキシル基あるいはフ
ェニル基である。)で示される構成単位からなり、構成
単位(^)、CB) 、(C)・の割合が、 (A):45〜70  m01% (B): 3〜15 m01% (C):30〜45  m01% ((旦し、(A)+(B) +(C)−100mo 1
%)であり、 構成単位比(D) / ((A) ±(B) +(C)
 ) =0.01〜0.00001の範囲にあるスチレ
ン系重合体(1)と、 ポリブタジェン又はブタジェン単位60重量%以上を含
むブタジェン共重合体からなるゴムに、芳香族ビニル化
合物単位10〜90重量%とメタクリル酸メチル単位9
0〜IO重量%からなる共重合体をグラフト重合したグ
ラフト重合体(n)からなり、 スチレン系重合体(1)とグラフト重合体(■)の重量
比が100:0〜50:50であって、スチレン系重合
体(1)とグラフト重合体(II)の屈折率の差が+0
.01以内である、強度、透明性に優れたスチレン系樹
脂。
以下、本発明の詳細な説明する。
構成単位(B)の量は3〜15mo1%の範囲である。
より好ましくは4〜13mo1%の範囲である。15m
o1%を越える場合は、耐熱性が低くなる結果、シート
、フィルム、成形体の実用範囲が非常に狭くなり好まし
くない、また、3m。
1%未満の場合は、スチレン系樹脂の耐熱温度が高く、
成形サイクルの短縮効果が小さく、かつ、強度の傍れた
シート、フィルム、成形体が得られない。
スチレン系重合体の耐熱性の観点から、構成単位(B)
の領域が3〜15mo 1%の範囲に設定されるため、
スチレン系重合体の屈折率を構成単位(A) 、 (C
)で制御するためには、構成単位(A)は45〜70m
o1%、構成単位(C)は30〜45mo 1%の範囲
に設定される。
構成単位比(D)/ ((A)+ (B)+ <c))
は0,01〜0.00001の範囲である。
より好ましくは0.005〜0.00005の範囲であ
る。0.01を越える場合は強度向上の効果が小さくな
り、また、スチレン系樹脂やそれから得られるスチレン
系樹脂シート、フィルム、成形体のコストアップにつな
がり好ましくない。0゜00001未満の時は、強度向
上の効果が発現せず、強度の優れたシート、フィルム、
成形体が得られない。
スチレン系重合体の屈折率は1.525〜1゜560の
範囲で設定されることが好ましい。
本発明の透明性を得るためには、スチレン系重合体(1
)とグラフト共重合体(II)の屈折率の差が+0.0
1以内になるように設定することが必要である。より好
ましくは+0.008以内である。
本発明のスチレン系重合体の重合度は、シート、フィル
ム、成形体の形状、使用目的等を考慮して、25°Cに
おける10重重量トルエン溶液の粘度で15センチポイ
ズ〜80センチボイズの領域で、より好ましくは20セ
ンチボイズ〜70センチポイズの領域で設定される。
10重量%トルエン溶液の粘度が15センチボイズ未満
であると、本発明の構成単位(C)を導入しても強度の
向上が少なく、また、製造時、分子量調整が困難である
ため好ましくなく、強度の優れたシート、成形体が得ら
れない。また、粘度が80センチボイズを越える一場合
は、スチレン系樹脂の成形性、押出し加工性等が極端に
低下し、スチレン系重合体の生産性が悪くなり、実用的
ではない。
本発明において、構成単位(A)としては、例えば次に
示す構造のものが挙げられる。
本発明に於いて、構成単位CB)としては、例えば次に
示す構造のものが挙げられる。
CH。
本発明において、構成単位(C)としては、例えば次に
示す構造のものが挙げられる。
あるいは、上記構造式の構造単位を二つ以上ランダムに
有していても良い。
本発明においては、グラフト重合体のゴム成分としては
、通常ポリブタジェンが用いられるが、ゴム成分の屈折
率を代える必要のある場合は、ブタジェンを主体として
、他の単量体をブロック又はランダム的に共重合させた
ものが用いられる。
この時、スチレン系樹脂の耐衝撃性を高めるために、ブ
タジェン単位が60重量%以上であることが必要である
。60重量%未満の場合は耐衝撃性の向上効果が小さく
なり好ましくない。
該ゴム成分にグラフト共重合する単量体は芳香族ビニル
化合物とメタクリル酸メチルであり、芳香族ビニル化合
物単位の含有量は10〜90重量%、好ましくは10〜
60重景%の重量であり、一方、メタクリル酸メチルの
含有量は90〜10重量%、好ましくは90〜40重量
%である。
本発明のグラフト重合体の屈折率は1.53〜1.55
の範囲に制御されることが好ましい。屈折率1.55を
越えるグラフト重合体を得るには、ブタジェン単位の含
有量を低く抑え、芳香族ビニル化合物によるグラフト率
を高くする必要があり、この結果、耐衝撃強度向上の効
果が小さくなり好ましくない、また、屈折率が1.53
未満の場合は、スチレン系重合体の屈折率を下げる必要
があるが、この場合、メタクリル酸メチルの含有量が高
くなり、スチレン系樹脂の成形性、非吸水性等の利点が
無くなり、また、コストアップにつながり好ましくない
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン等が用いられるが、
この中でもスチレンが特に好適である。
本発明のグラフト共重合体を得る方法としては、例えば
、特開昭63−230759号公報記載の乳化重合方法
等を用いることができる。
得られたグラフト重合体のグラフト率(グラフト部/ゴ
ム部 重量比X100%)としては30〜100%の範
囲が適当である。
本発明のスチレン系重合体を得るには、先ず第一段階の
重合工程を特定の低温分解型有機過酸化物からなる重合
開始剤の存在下で行う必要がある。
この低温分解型有機過酸化物は、−型式;(式中、1.
nは1〜20の整数で、mは0又は1〜5の整数で、R
8、Rt、Rs、R4は夫々水素又は炭素数1〜5のア
ルキル基、シクロヘキシル基あるいはフェニル恭である
。)で示される繰り返し単位を少なくとも3個、好まし
くは5〜30個有するものである。
このような有機過酸化物としては、例えば、次に示す繰
り返し単位を有するものが挙げられる。
上記構造の構成単位を二つ以上がランダムに結合した低
温分解型有機過酸化物も使用できる。また、本発明にお
いては、これら繰り返し単位を有する有機過酸化物を単
独又は二つ以上混合して使用することも出来る。
これらの有機過酸化物は特公昭63−32089号公報
、特開昭59−93725号公報、特開昭59−176
320号公報に記載されている方法に準じて合成できる
スチレン系単量体、アクリル酸エステル(メタクリル酸
エステル)単量体、メタクリル酸メチル単量体混合溶液
100重量部当たり上記の低温分解型有機過酸化物0.
005〜2. 0重量部添加し、110°C以下の温度
で重合する。この段階で最終的に得られるスチレン系重
合体の15重量%以上、好ましくは20重量%以上のス
チレン系重合体を得ることが必要である。この後、さら
に重合を続けるか、あるいは別の反応機で重合したスチ
レン系単量体−アクリル酸エステル(メタクリル酸エス
テル)単量体−メタクリル酸メチル単量体の共重合体重
合溶液と混合し、重合を続ける。
この時、必要に応じて、スチレン系単量体そして/又は
アクリル酸エステル(メタクリル酸エステル)単量体そ
して/またはメタクリル酸メチル単量体を添加し、最適
な重合温度で重合することにより、スチレン系重合体が
得られる。
この時に、重合溶媒、例えばエチルベンゼン、トルエン
、キシレン等を用いることも可能である。
また、スチレン系重合体の重合に常用されている有機過
酸化物を上記低温分解型有機過酸化物と併用することも
可能である。また、重合の途中で添加することもできる
重合方法は、スチレン系重合体の製法で常用されている
塊状重合法、溶液重合法が用いられる。
また、回分式重合法、連続重合法のいずれの方法も用い
ることが出来る。
本発明のスチレン系単量体としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルス
チレン等が使用出来る。これらスチレン系単量体単独、
または混合して使用することも出来る。アクリル酸エス
テル(メタクリル酸エステル)単量体としては、ブチル
アクリレート、ブチルメタクリレート等が使用できる。
これらアクリル酸エステル(メタクリル酸エステル)単
量体単独、又は混合して使用できる。
未反応単量体及び/又は溶媒を回収する前又は後の任意
の段階で、スチレン系重合体に慣用されている添加剤、
例えば酸化防止剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤
等を添加できる。
なお、本発明では重合度の尺度である10重量%トルエ
ン溶液の粘度はオストワルドキヤノンフェンスケ粘度管
#350を用いて、25°Cの恒温槽で測定する。
構成単位比(D) /  ((A)+(B)+(C) 
)は以下の方法で測定する。
スチレン系重合体を10@量のメチルエチルケトンに溶
解後、同量のメタノールをゆっくり添加しながらスチレ
ン系重合体を析出させる。このスチレン系重合体を20
0°C15rtm Hgの減圧下で30分乾燥する。こ
のように前処理されたスチレン系重合体を用いて、日本
分光@JNM−GX400  FT−NMRを用いて1
3cを測定する。
以下に記す測定条件で測定、計算を行う。
(13Cの測定) パルス幅−9,3μs;45@パルス データーポイント=32768 繰り返し時間−2,0秒 ADコンバーター=16ビツト 積算回数=30,000〜ioo、oo。
サンプル濃度−20重量% 溶媒−1,1,2,2−テトラクロロエタン−(d2) サンプル管−10++s 測定温度=120°C 構成単位([1)のメチレン基に由来するピークが29
.4ppmに現れる。一方、構成単位(A)、(B) 
、(C)のメチン基、メチレン基の炭素に由来するピー
クが39〜50ppmに現れる。ピーク面積比より構成
単位比CD)/ ((A)+(B)+(C) )を決め
る。
構成単位(A) 、(B) 、(C)の割合は以下の方
法で求める。
I″CC測定し操作で試料を調整し、JNM−GX21
0  FT−NMRを用いて’Hを以下に記す条件で測
定する。
(’Hの測定) パルス幅−8,4μs データーポイント=16384 繰り返し時間−7,559秒 ADコンバーター−16ビノト 積算回数=1. 000 サンプル濃度−10重量% ン8媒−1.1.2.2−テトラクロロエタン−(d2
) サンプル管−5rm 測定温度=120°C 構成単位(A)のフェニル基に由来するピークが6.2
〜7.iippmに現れる。構成単位(B)の水素に由
来するピークが3.4〜3.8ppmに現れる。また、
構成単位(B) 、(C)のメチル基に由来するピーク
が0.2〜1.lppmに現れるピーク分離操作を行っ
てピーク面積比より構成単位(A) 、(B) 、(C
)のモル%を求める。
なお、スチレン系樹脂からスチレン系重合体(1)とグ
ラフト共重合体(II)を分離するためには、スチレン
系樹脂をメチルエチルケトンに溶解後、メタノールを加
え、遠心分離機で20.00ORPMで30分間処理し
た後、沈澱物(グラフト共重合体(■))と上澄!(ス
チレン系重合体(1))を分離し、」二澄液に多量のメ
タノールを加えスチレン系重合体を沈澱させる。二つの
沈澱物を50°C,IOmmHgの真空乾燥器内で乾燥
する。このようにして得られたサンプルを前述の測定に
用いる。
本発明のスチレン系樹脂はスチレン系重合体(1)とグ
ラフト共重合体CI+)をブレンドすることにより得ら
れる。
スチレン系重合体(1)とグラフト共重合体(II)の
重量比は1. OO: 0〜50 : 50の範囲であ
る。スチレン系重合体(’I)の重量比が50未満だと
、スチレン系樹脂の剛性が低下し、かつ、スチレン系樹
脂のコストアップを招き好ましくない、用途に応じて、
例えば二軸延伸シート等ではスチレン系重合体(1)単
独でも使用することが可能である。
スチレン系重合体(1)とグラフト共重合体(II)を
混合する方法は、公知の方法、例えば、押出機、カレン
ダーロール、バンバリーミキサ−等による混合、または
二つの重合体を射出成形機、シート押出機、フィルム押
出機に供給し、成形品を成形する段階で溶融混練する方
法等が用いることができる。
本発明のスチレン系樹脂は、一般に熱可塑性樹脂の成形
に用いられている公知の方法、例えば射出成形機を用い
て成形体を、押出機、キャスト加工装置、Tダイ加工装
置を用いてシート、フィルムを得ることが出来る。
また、フィルム、シート等に成形された後、所望の成形
体に成形されることが出来る。また、得られたスチレン
系樹脂成形体、特にフィルム、シート等の表面特性を改
良するために帯電防止剤、シリコーン等の滑剤を表面に
塗布してもよい。
実施例における物性試験法を昼下に記す。
■ メルトフローレート(MFR): IsOR1133に準する。
■ ビカット軟化点(VICAT): ASTM  D1525に準する。
■ 引張強度: ASTM  D638に準する。
■ −撃衝撃強度: 成形温度=240°C1成形圧力=SSP+5kg/c
艷、金型温度−60°Cの条件で5cmX8.8C11
×2aI11の試験片を射出成形し、東洋精機製作断裂
の「落錘型グラフィックインパクトテスター」を用いて
、高さ20cmより質ff16.5kgのミサイルを自
然落下させて破壊の最大荷重を求める。
シートの一撃衝撃強度を求める時は、シートから5 c
m X 8 、 8 c+aの試験片を取り出して前述
と同様の装置、方法で測定する。
■ 透明性ニ ー%l衝撃強度と同し成形条件で同し試験片を成形し、
目視で判定する。
シートの場合、厚さ0.8mmの試料をASTM  D
I003に準じて測定する。
〈スチレン系重合体の製法〉 スチレン系重合体−1〜9 添付の第1図に記載した装置により、スチレン系樹脂の
重合を行う。
重合反応411&−1、−1°は完全混合型反応機であ
り、容量は各々301で、5〜251の範囲で反応溶液
容量を変化させることが出来る。
重合反応機−2、−2°は静的混合機を内蔵した管型反
応機であり、容量は各々201である。
重合溶液と重合開始剤溶液を混合するために、重合反応
機−2°の入口に静的混合機を設置し、その容量は12
である0重合反応機−1.I’2゛及び回収系の出口に
ギアポンプを設置する。
第1表に示す重合条件で重合を行う、各反応搬出口での
重合溶液中のポリマー濃度も第1表に示す。
重合反応11−2’を出た重合溶液は予熱器に導かれる
。予熱器は静的混合器を内蔵しており、その容量は0.
8fである。予熱器で240°C迄加熱された後、24
0°Cに保温された回収装置に導かれ、10moHgの
真空下で脱揮され、ベレット化される。重合開始後48
時間目から製品を採取し、物性を評価する。その物性評
価結果を第2表に示す。
〈グラフト共重合体の製法〉 グラフト重合体−1〜3 第3表に示すゴムラテックスを固形分換算で50重量部
、イオン交換水100重量部を反応機に仕込み、攪拌下
、70℃で第3表に示す単量体、及び、過硫酸カリウム
0.1重量部をイオン交換水50重量部に溶解した水溶
液を7時間連続的に添加しながら重合を行い、単量体添
加率がGC法で99%以上になる迄重合を行う。重合反
応終了後、重合体ラテックスを塩析、脱水、乾燥して粉
体のグラフト共重合体を得る。グラフト共重合体の物性
を第3表に示す。
〈ブロック共重合体〉 旭化成工業■のブロックSBR(商品名:アサフレソク
ス AFX810)を用いる。
(実施例1〜5、及び比較例1〜6) 第4表に示すスチレン系重合体、グラフト共重合体、ブ
ロック共重合体を用いて25mmφ単軸押出機を用いて
熔融混練し、スチレン系樹脂を得る。このスチレン系樹
脂の物性を測定した結果を第4表に示す。
本発明のスチレン系樹脂は、従来多用されているポリス
チレンとブロック共重合体とのブレンド樹脂(比較例6
)よりも強度が著しく向上しており、かつ透明性も大き
く改良されていることが判る。
また、ポリスチレンとグラフト共重合体;スチレン−ブ
チルアクリレート共重合体とブロック共重合体又はグラ
フト共重合体く比較例4.5゜3)ブレンド物よりも強
度、透明性が大きく向上している。
また、特定の構造を有する長鎖のアルキル鎖の含有量が
少ないと、強度向上の効果が発現しないことが比較例2
より判る。
グラフト共重合体のゴム中のブタジェン単位が50重量
%の時は強度の低下が大きいことも比較例1より理解さ
れる。
(実施例6〜12、および比較例7〜13)第5表に示
すスチレン系重合体、グラフト共重合体、ブロック共重
合体を用いて、25mmφ単軸押出機を用いて熔融混練
して、スチレン系樹脂を得る。
このスチレン系樹脂を用いて、30mmφ押出機で厚み
0.8mmシートを作成した。このシート物性を第5表
に示す。
スチレン系重合体とグラフト共重合体の屈折率の値の差
と曇り値(Haze)の関係を第2図に示す、肉眼で白
濁気味であると感じる曇り値は6以上であり、6以下の
時は透明である。実用的には、曇り値6以下であれば十
分使用可能である。
二つの重合体の屈折率の差が+0.01以下であれば曇
り値6以下になることが判る。ポリスチレン、スチレン
−ブチルアクリレート共重合体とブロック共重合体のブ
レンドの場合、透明性はかなり低下する。
シートの強度も射出成形品の場合と同様、本発明のスチ
レン系樹脂は非常に高い強度を示すことが判る。
(実施例13〜14および比較例14〜15)第6表に
示すスチレン系重合体、グラフト共重合体、ブロック共
重合体を用いて、実施例5と同様な方法で厚さ0.8m
mのシートを作成する。
このシートを熱板圧空成形機を用いて熱成形を行った。
加熱圧力1.0kg/cm”でシートを加熱し、成形圧
力2.5kg/cm’、成形時間2秒、金型温度60゛
Cの条件下で成形し、金型(フードバック)のヒンジ3
Rが金型通り再現出来る、熱板温度115°C1120
°C,125°Cでの加熱時間を求めた。結果を第6表
に示す。
本発明のスチレン系樹脂は、従来多用されているポリス
チレンとブロック共重合体とのブレンド樹脂より低温で
成形でき、かつ成形時間が短縮できることが第6表より
理解できる。
また、本発明のスチレン系樹脂は、スチレン−ブチルア
クリレート共重合体とブロック共重合体とのブレンド樹
脂と同等以上の成形性を存し、かつ、第5表より強度、
透明性が著しく優れていることが判る。
(発明の効果) 長鎖アルキル鎖を導入したスチレン系重合体とブタジェ
ン共重合体に芳香族ビニルとMMAとをグラフト重合し
たグラフト共重合体をブレンドしたので、強度、透明性
に優れたスチレン系樹脂が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で使用される重合装置の概略
図である。 第2図は、スチレン系重合体−とグラフト共重合体の屈
折率の値の差と曇り値(Haze)の関係を示す。 1.1’  :完全混合反応機 2.2° :静的混合器内蔵の背型反応機3:脱揮槽 4−1〜2:原料溶液フィードポンプ 4−3;重合開始剤溶液フィードポンプ4−4=添加剤
溶液フイードポンプ 5.5−1〜4:重合溶液移送ポンプ 6:溶融樹脂移送ポンプ 7:静的混合器 8:予熱器(静的混合器内蔵) 9:真空ライン 10:溶融樹脂移送ライン 手続補正書 平成3年 1月14日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 一般式: (1)一般式 (A);▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1は水素又はメチル基であり、R_2は水
    素又は炭素数1〜5のアルキル基である)(B);▲数
    式、化学式、表等があります▼ (式中、R_1は水素又はメチル基であり、R_2は水
    素又は炭素数1〜8のアルキル基である。 但し、R_1がメチル基の時は、R_2は炭素数2〜8
    のアルキル基である。) (C);▲数式、化学式、表等があります▼ (D);▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、l、nは1〜20の整数で、mは0又は1〜5
    の整数で、R_1、R_2、R_3、R_4、は夫々水
    素又は炭素数1〜5のアルキル基、シクロヘキシル基あ
    るいはフェニル基である。) で示される構成単位からなり、構成単位(A)、(B)
    、(C)の割合が、 (A):45〜70mol% (B):3〜15mol% (C):30〜45mol% (但し、(A)+(B)+(C)=100mol%)で
    あり、 構成単位比(D)/((A)+(B)+(C))=0.
    01〜0.00001の範囲にあるスチレン系重合体(
    I )と、 ポリブタジエン又はブタジエン単位60重量%以上を含
    むブタジエン共重合体からなるゴムに、芳香族ビニル化
    合物単位置0〜90重量%とメタクリル酸メチル単位9
    0〜10重量%からなる共重合体をグラフト重合したグ
    ラフト重合体(II)からなり、 スチレン系重合体( I )とグラフト重合体(II)の重
    量比が100:0〜50:50であって、スチレン系重
    合体( I )とグラフト重合体(II)の屈折率の差が+
    0.01以内であることを特徴とする、強度、透明性に
    優れたスチレン系樹脂。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020079348A (ja) * 2018-11-12 2020-05-28 三菱ケミカル株式会社 耐衝撃性ポリスチレン系樹脂シート、及びその成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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