JPH0419049B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はサツシユレスドア型車のドアウエザー
ストリツプ、とりわけ、車体側のドアウエザース
トリツプに関する。

従来の技術 サツシユレスドア型車のドアウエザーストリツ
プは周知のように、ドア本体の外周に装着される
ドア側のドアウエザーストリツプと、車体開口縁
部に装着されてドア閉時にドアガラスと直接密接
する車体側のドアウエザーストリツプとに分割さ
れている。第４図はこの後者の車体側のドアウエ
ザーストリツプの取付状態を示すもので、ドアウ
エザーストリツプ１はベース部２と、このベース
部２に一体成形された中空のシールリツプ３およ
びシールリツプ３の先端部より車室側に向けて一
体成形した装飾リツプ４とからなつている。この
ドアウエザーストリツプ１は、前述のベース部２
をリテーナ５に嵌着して、このリテーナ５を介し
て車体開口縁部６に装着され、装飾リツプ４で車
体開口縁部６の周縁フランジ６ａ周りを隠蔽する
ようになつている。また、ドア閉時にはドアガラ
ス７が直接シールリツプ３の外側面に密接して、
このシールリツプ３によつて車室内、外をシール
するものである。

発明が解決しようとする問題点 ドア閉時には前述のようにドアガラス７がシー
ルリツプ３の外側面に密接して車室内、外をシー
ルするのであるが、ドアガラス７の端縁とシール
リツプ３の外側面との間には、該シールリツプ３
外側面の撓み変形によつてパーテイング間〓δが
生じる。このため、特に洗車時に前記パーテイン
グ間〓δに水が直撃すると、水圧によりドアガラ
ス７端縁近傍のシールリツプ３側面が押し開かれ
て次第に水がドアガラス７とシールリツプ３外側
面との密接部分を滲透して車室側に侵入してしま
う不具合があつた。

そこで、本発明は水の直撃を受けてもこの水が
ドアガラスとシールリツプ外側面との密接部分よ
り車室側に滲出することのないサツシユレスドア
型車のドアウエザーストリツプを提供するもので
ある。

問題点を解決するための手段 車体開口縁に固定されるベース部と、このベー
ス部と一体に成形されてドア閉時にドアガラスと
密接して車室内、外をシールする中空のシールリ
ツプとを備えたドアウエザーストリツプにおい
て、前記シールリツプの外側面の前記ベース部寄
りに、側方に開口してドアガラス密接時に該ドア
ガラスの端縁との間に樋部を形成する凹部を形成
し、この凹部の前記ベース部と対向する底壁を他
のシールリツプ壁厚よりも薄肉に形成すると共
に、該凹部の底壁をその断面中央部を前記ベース
部側に向けて屈曲または湾曲して形成し、該底壁
の外縁から外周側に向けて、ドアガラスの端縁近
傍に密接する前記底壁と同様の薄肉のガイドリツ
プを延設してある。

作 用 洗車時等にドアガラス端縁部分に水が直撃した
場合、ガイドリツプはドアガラス端縁よりもドア
ガラス面内側にオフセツトしているために、該ガ
イドリツプが押し開き方向に水の直撃を受けるこ
とはなく、この直撃水を樋部で受ける。樋部で直
撃水を受けると、その底壁が他のシールリツプ壁
厚よりも薄肉で、かつ、ベース部側に向けて屈曲
または湾曲して形成されているため、水圧によつ
てこの底壁が伸張するように撓んでガイドリツプ
をドアガラス側に押圧するようになると共に、ガ
イドリツプ自体も薄肉のため、この水圧を受けて
ドアガラス面に密接する方向に撓んでシール圧を
増大する。一方、樋部に流入した水はこの樋部に
沿つて流下ガイドされる。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面と共に前記従来
の構成と同一部分に同一符号を付して詳述する。

第１，２図において、ドアウエザーストリツプ
１は、リテーナ５に嵌着されるベース部２と、こ
のベース部２に一体成形されてドア閉時にドアガ
ラス７と密接する中空のシールリツプ３および該
シールリツプ３の先端部分より車室側に向けて一
体成形されて、車体開口縁部６の周縁フランジ６
ａ周りを隠蔽する装飾リツプ４とからなる基本的
構造は前記従来と同様である。

ここで、前記シールリツプ３の外側面には、ド
アガラス７との密接時に該ドアガラス７の端縁部
との間に樋部１２を形成する凹部１０を形成して
ある。この凹部１０の底壁１０ａは他のシールリ
ツプ壁厚よりも薄肉に形成してあると共に、断面
略中央部を前記ベース部２側に向けて屈曲または
湾曲して形成し、該底壁１０ａの外縁から外周側
に向けて、ドアガラス７の端縁近傍に密接する前
記底壁１０ａと同様に薄肉に形成したガイドリツ
プ１１を延設してある。本実施例では前記底壁１
０ａをシールリツプ３のドアガラス面側の外側壁
よりも稍薄肉の断面略への字状に形成して、ドア
ガラス７が密接した時に方向性をもつて畳み込ま
れ易いようにしているが、この他、図示は省略し
たが断面弧状に形成してもよい。また、実施例で
はシールリツプ３の中空部を複数のリブ３ａで隔
成しているがこの限りでない。

以上の実施例構造によれば、洗車時等にドアガ
ラス７の端縁部分に水が直撃すると、ガイドリツ
プ１１はドアガラス７の端縁よりもドアガラス７
の面内側にオフセツトしているため、該ガイドリ
ツプ１１に押し開き方向に水の直撃を受けること
はなく、この直撃水をシールリツプ３外側面の凹
部１０とドアガラス７との間に形成された樋部１
２で受け止める。この樋部１２で直撃水を受ける
と、その底壁１０ａが他のシールリツプ壁厚より
も薄肉で、かつ、ベース部２側に向けて断面路へ
の字状に形成されているため、直撃水の水圧でこ
の底壁１０ａが伸張するように撓んでガイドリツ
プ１１をドアガラス７側に押圧するようになると
共に、ガイドリツプ１１自体も底壁１０ａと同様
に薄肉のため、この水圧を受けてドアガラス７面
に密接するように撓んでシール圧が増大し、シー
ルリツプ３とドアガラス７との密接部分のシール
を完璧に行うことができる。そして、前記樋部１
２で受け止められた水は、該樋部１２に沿つて流
下ガイドされて車外に排水される。

発明の効果 以上のように本発明によれば、洗車時等にドア
ガラス端縁部分に水が直撃しても、ガイドリツプ
はドアガラス端縁よりもドアガラス面内側にオフ
セツトしているため、該ガイドリツプに押し開き
方向に水の直撃を受けることはなく、この直撃水
を樋部で受けて該樋部に沿つて流下ガイドさせる
ことができる。また、前記樋部を形成するシール
リツプの凹部の底壁は他のシールリツプ壁厚より
も薄肉に形成され、かつ、断面略中央部をベース
部側に向けて屈曲または湾曲して形成してあるの
で、ドアガラスとの密接時に中空のシールリツプ
が撓み変形する場合に、該底壁がその中央部が屈
曲点となつてベース部側に向けて柔軟に撓み変形
して反力増大を伴うことがなく、シールリツプの
柔軟な撓み変形に支障を来すことはない。そし
て、前述のように水の直撃を受けた場合に、凹部
底壁が薄肉で、かつ、断面略中央部がベース部側
に向けて形成されているため、この底壁が水圧を
受けることによつて押し開かれて伸張するように
撓んでガイドリツプをドアガラス側に押圧させる
ことができ、しかも、ガイドリツプ自体も前記底
壁と同様に薄肉に形成されているため、この水圧
を受けて柔軟に撓んでドアガラス面に密接するよ
うになる。従つて、ガイドリツプとドアガラスと
のシール圧を増加させることができるので、ドア
ガラス端縁周りのシールを確実に行うことがで
き、以て、ドアガラスの車室側への水滲出を払拭
できて、品質感、信頼性を一段と向上することが
できるという実用上多大な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の取付状態を示す断
面図、第２図はドアガラス閉時の断面図、第３図
はサツシユレスドア型車の略示的外観斜視図、第
４図は従来の構造を示す第３図の−線に沿う
断面図である。 １……ドアウエーザストリツプ、３……シール
リツプ、６……車体開口縁部、７……ドアガラ
ス、１０……凹部、１１……ガイドリツプ、１２
……樋部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車体開口縁に固定されるベース部と、このベ
   ース部と一体に成形されてドア閉時にドアガラス
   と密接して車室内、外をシールする中空のシール
   リツプとを備えたドアウエザーストリツプにおい
   て、前記シールリツプの外側面の前記ベース部寄
   りに、側方に開口してドアガラス密接時に該ドア
   ガラスの端縁との間に樋部を形成する凹部を形成
   し、この凹部の前記ベース部と対向する底壁を他
   のシールリツプ壁厚よりも薄肉に形成すると共
   に、該凹部の底壁をその断面略中央部を前記ベー
   ス部側に向けて屈曲または湾曲して形成し、該底
   壁の外縁から外周側に向けて、ドアガラスの端縁
   近傍に密接する前記底壁と同様の薄肉のガイドリ
   ツプを延設したことを特徴とするサツシユレスド
   ア型車のドアウエザーストリツプ。