JPH0419019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は例えばホース等の長尺物の巻取装置に
関する。

［考案の技術的背景とその問題点］ 従来から洗浄装置として、洗浄車と固定機器間
を、洗浄車の運転のための動力用および制御用の
複数条の電気ケーブル、水および洗浄液を供給す
る送水ホース、洗浄後の洗浄液およびごみを吸引
する吸引ホース等で接続し、これらのケーブルや
ホース類をコイル状に堆積したり、あるいは架台
等に軸支したリール等に巻装して洗浄車の牽引力
により引き回すように構成されたものが知られて
いる。

しかしながら、このような装置では、洗浄車の
移動中に送水ホース、吸引ホース、電気ケーブル
等がそれぞれねじれたり、たるんだりしてしまい
洗浄車の動作性に不具合が生じるという難点があ
つた。

そこで、洗浄車の動力用および制御用の複数条
の電気ケーブルと水および洗浄液を供給する送水
ホースとを吸引ホース内に挿通させて複合ホース
とし、この複合ホースをリールに巻装して引出し
および巻戻し行なうようにしたものが提案されて
いる。しかしながら、このような複合ホースをリ
ールに巻装した構造では、洗浄車がリールの接線
方向から外れるように移動すると、複合ホースの
引き出しおよび巻き戻しの動作性が悪くなり、特
に巻き戻しの際に複合ホースがリールのつばに当
り複合ホースを損傷してしまうという難点があつ
た。また、複合ホースを巻装したリールはかなり
の重量になるため、運搬が容易ではないという難
点もあつた。

［考案の目的］ 本考案は、かかる従来の難点を解消すべくなさ
れたもので、洗浄車がリールの接線方向から外れ
るように移動しても複合ホースの送り出しおよび
引き戻しの動作性が良好で、複合ホースに損傷を
与えることのない複合ホースの送り出しおよび引
き戻しを自在に行なうことができ、それ自身の運
搬も容易な巻取装置を提供することを目的とす
る。

［考案の概要］ すなわち本考案の巻取装置は、長尺物を巻回す
るリールと、このリールを回動可能に支持し、か
つ底部に自在車輪を備えた支持架台と、この支持
架台の支承部を水平面内で回動可能に、かつそれ
自身の設置面から前記自在車輪が離間保持される
ように支持する着脱自在の回動座とからなること
を特徴としている。

［考案の実施例］ 以下本考案の詳細を図面に示す実施例について
説明する。

第１図および第２図は、本考案の巻取装置の一
実施例を示すもので、図において符号１は複合ホ
ースを示している。

この複合ホース１は第３図に示すように、送水
ホース２の外周に電力用および制御用の複数条の
電気ケーブル３が配置され、それらの外周に共通
シース４が被覆されて大径の吸引ホース５内に挿
通されてリール６に巻装されている。

このリール６は底部に自在車輪７を有する支持
架台８により回動自在に支持されている。

この支持架台８は、リール６の両側に対向して
立設される支柱８ａ，８ｂと、この支柱８ａ，８
ｂの下端を固定する基台８ｃと、この基台８ｃの
一端に突設されたハンドル部８ｄとからなつてい
る。また支持架台８は、基台８ｃを水平面内で回
動可能に、かつそれ自身の設置面から自在車輪７
が離間保持されるように支持する着脱自在の回動
座９上に載置されている。

この回動座９は、第４図に示すように、下面中
央に円柱状の挿入部１０ａを突設し外周四方に補
強板１０ｂを有する回動板１０と、この回動板１
０の挿入部１０ａが嵌合する凹部を有し、その底
面に例えばスラストベアリング等の摺動部材１１
を内装する中空円筒形の係止筒１２ａとその外周
四方に補強板１２ｂとを有する底板１２とから構
成されている。

なお、符号１３はリール６を駆動する駆動装
置、符号１４はその制御を行なう制御装置であ
る。

以上のように構成された本考案の巻取装置は、
回動自在の回動座９を具備しているので、複合ホ
ース１の送り出しおよび引き戻しの際、その送り
出しおよび引き戻し方向にリール６の正面が位置
するようにリール６を支持した支持架台８が回動
する。しかも、支持架台８に取り付けた自在車輪
７は回動座９によりその設置面から離間して保持
されているので、支持架台８は円滑に回動する。
したがつて動作性が良好で複合ホースに損傷を与
えることがない。また、洗浄車の動作性にも不具
合を生じることがない。

また、回動座９が着脱自在とされているので、
装置を移動させる際には、支持架台８を回動座９
から分離することにより、重量の重い支持架台８
は自在車輪７により容易に運搬することができ、
他方、回動座９は軽量なため手で容易に運搬する
ことができる。

第５図は本考案の他の実施例を示すもので、こ
の実施例では支持架台８に突設されたハンドル部
８ｄに着脱自在の案内リール１５が回動自在に支
持され、複合ホース１はこの案内リール１５によ
り案内されるように構成されている。

この実施例の巻取装置によれば、第１図および
第２図に示した実施例と同様の効果を得ることが
できるとともに、案内リール１５により複合ホー
ス１を案内しているので、複合ホース１による回
転モーメントが大きくなり、洗浄車の移動が急激
に変化してもリール正面を確実に複合ホース１の
送り出しおよび引き戻し方向に向けることができ
る。

なお、以上説明した実施例は、回動座９を着脱
自在にした例について述べたが、回動座９の回動
板１０側を予め支持架台８に固着させてもよいこ
とは勿論である。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案の巻取装置は、回動
座により支持架台を回動自在に支持しているの
で、リールに巻回されている長尺物の送り出しも
しく引き出し方向が巻取装置のリールの接線方向
から外れることがあつてもその動作性が損なわれ
ることがなく、長尺物に損傷を与えることがな
い。

さらに、回動座が着脱自在とされ、かつ支持架
台底部に自在車輪を備えているので、支持架台を
回動座から外すことにより、それぞれを容易に運
搬することができる。

しかも、回動座装着時は自在車輪は回動座設置
面から離間して保持されているので、上記長尺物
の動作性を妨げるおそれもない。

したがつて、たとえば洗浄装置における複合ホ
ースの巻取装置として用いた場合に、洗浄車が巻
取装置のリールの接線方向から外れるように移動
しても複合ホースの送り出しおよび引き戻しの動
作性が良好で、複合ホースに損傷を与えることが
なく、洗浄車の動作性にも不具合を生じることが
ない。また、装置の移動の要求にも容易に対応す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の巻取装置を示す正面図、第２
図はその側面図、第３図は本考案に使用される複
合ホースを示す断面図、第４図は本考案に使用さ
れる回動座を示す一部断面正面図、第５図は本考
案の他の実施例の巻取装置を示す側面図である。 １……複合ホース、２……送水ホース、３……
電気ケーブル、４……共通シース、５……吸引ホ
ース、６……リール、７……自在車輪、８……支
持架台、９……回動座。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 長尺物を巻回するリールと、このリールを回
   動可能に支持し、かつ底部に自在車輪を備えた
   支持架台とこの支持架台の支承部を水平面内で
   回動可能に、かつそれ自身の設置面から前記自
   在車輪が離間保持されるように支持する着脱自
   在の回動座とからなることを特徴とする巻取装
   置。 (2) 長尺物が大径の吸引ホース内に共通被覆を設
   けた送水ホースと電気ケーブルとを挿通させて
   なる複合ホースである実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の巻取装置。