JPH0418693Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、外キヤツプ付きの外装ケースを備え
た噴霧器に関する。

「従来の技術」 従来、噴霧器で外キヤツプ付きの外装ケースに
格納した構成のものがある。この構成の場合、頂
部の噴霧ヘツド部を囲う外キヤツプを噴霧操作の
都度とり外す方式と、外キヤツプ前面のノズル孔
に位置する部分に縦長の窓を明け、このキヤツプ
上から噴霧ヘツドを押下げする方式とがある。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来で、噴霧操作の都度外キヤツプをとり
外すものでは取扱いが面倒なばかりでなくキヤツ
プを紛失するおそれがあり、一方とり外さないが
前面に縦長な窓を明けるキヤツプ方式の場合は、
この窓を介しノズル孔が常時露呈しているので、
目詰まりを起す懸念がある。

本考案は、噴霧操作の都度いちいちとり外す必
要がなく、しかも常時はノズル孔を外気からしや
断できる外キヤツプ付外装ケースを備えた噴霧器
を得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案の噴霧器は、容器体４の口部に内嵌装着
され、頂部の噴霧へツド５を押下げるとこの噴霧
ヘツド５前面のノズル孔６から容器体４内液を霧
状に噴射する噴霧器本体１と、両側壁の前面側上
部を斜め前下にカツトして、前部壁７頂部を前記
噴霧ヘツド５の下部位置に、後部壁８頂部はこれ
より高く噴霧ヘツド５上方位置として前記容器体
４に外嵌装着され、この容器体４及びこれより上
方の噴霧器本体１部周囲を囲う筒状の外装ケース
２と、前記前部壁７を上方に延長したような前面
板９、この前面板９頂部から後方に略水平に屈曲
され、後端が前記後部壁８頂部に乗る頂板１０及
び、前記カツト部を埋めるような両側板１１，１
１を有して前記外装ケース２上端面に乗つて当該
開口を閉蓋し、かつ前面板９上部から頂板１０下
方を平行に後方に延び後端が噴霧ヘツド５後部上
面に軸１２で枢着した結合板１３を設けた弾性反
転形の外キヤツプ３とで構成している。

「作用」 上記構成で、常時は第１図、第２図ａの如く外
キヤツプ３は外装ケース２の上端面に乗つた状態
で閉蓋しており、従つてこの状態で外キヤツプ２
は押下げ不能であり、この外キヤツプ２は安全キ
ヤツプの役目をしている。

ここで、液噴霧に際しては、外キヤツプ３を前
面板９を介し枢軸１２を支点として上方に開く。
すると、頂板１０の後端部は、外ケース２の後部
壁８頂部の位置が高いことから外方に拡がりなが
ら後部壁８頂部をスライドし、第１図の２点鎖
線、第２図ｂのように上方に起立して開蓋し、こ
の開蓋状態を安定的に維持する。

こののち、水平状態になつた外キヤツプ３の前
面板９を第２図ｃのように押下げ、この押下げに
より結合板１３を介し噴霧ヘツド５を押下げれば
よい。

「実施例」 噴霧器本体１は極く周知であり、しかも本考案
要旨はこの本体１自体に係わるものでないので簡
単に説明すると、容器体４口部に装着部材１４に
よりシリンダー１５を内設し、このシリンダー１
５内の筒状ピストンに下端を連通固定し、かつ復
帰用ばねで付勢されて上方に延びた上下動可能な
ステム１６上端にノズル孔６を明けた噴霧ヘツド
５を設け、前記筒状ピストン部に吐出弁を、容器
体４内に垂下する吸上げ管１７を連通垂下したシ
リンダー１５底部に吸込み弁を設けたものであ
り、復帰ばねに抗し噴霧ヘツド５を介しピストン
を押下げてシリンダー１５内液を加圧し、この加
圧液で吐出弁を開弁しノズル孔６から噴霧させる
ものである。

前記噴霧ヘツド５の上面後部に外キヤツプ３の
枢軸１２取付部としての凹所１８を凹設し、また
容器体４底壁にねじ孔を明け、このねじ孔にねじ
１９をＯリング２０により液密に螺装し、液を随
意補充できるようにしている。

外装ケース２は、図示例では角筒形のものを示
しており、両側壁の上部の前半部を前部壁７の高
さに合わせ斜め前下にカツトし、また前部壁７上
端内面、後部壁８の対応した内面位置から、噴霧
ヘツド５下部の前、後部の突起２１，２１に係止
する突起２２，２２を穿設して噴霧ヘツド５の上
限位置を定めている。またこの係止突起２２，２
２下方に、噴霧ヘツド５の昇降を案内する前、後
部の案内板２３，２３を支片により設けている。
尚、この外装ケース２の下端内面を下向き段部の
形状とし、この段部を容器体４下部外面の上向き
段部に係合させて組込み、外キヤツプ３の押込み
に支承のないようにしてある。

外キヤツプ３は、他の部材同様合成樹脂材成形
品からなり、この外キヤツプ３の頂板１０の後半
部には側板１１，１１がなく、また他の部材と結
合関係にない遊端であり、従つてこの遊端側にお
いて適度の弾性を有している。この外キヤツプ３
の前部側にのみ、前記外装ケース２のカツトした
両側壁上部を埋めるように対応した形状の側壁１
１，１１を設け、外装ケース２上端面に乗せた閉
蓋時、頂板１０、結合板１３が水平になるように
してある。結合板１３の枢軸１２を設けた後部は
下方に折り曲げている。

「考案の効果」 上記した如く本考案によれば、外キヤツプ３を
とり外すことなくワンタツチで開蓋でき、この開
蓋状態の外キヤツプ３を押下げ操作することで噴
霧できるので操作は至極簡便であり、しかも外キ
ヤツプ３は紛失するおそれがない。また外キヤツ
プ３は、常時の閉蓋状態ではノズル孔６を外気か
らしや断するので目詰まりが防止でき、また常時
の閉蓋状態ではこの外キヤツプ３、従つて噴霧ヘ
ツド５の押下げができないので安全キヤツプの役
目を兼ねる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案噴霧器の一実施例の縦断側面
図、第２図ａ，ｂ，ｃは同実施例の閉蓋状態、開
蓋状態、押下げ噴霧状態の外形斜視図である。 １……噴霧器本体、２……外装ケース、３……
外キヤツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体４の口部に内嵌装着され、頂部の噴霧へ
   ツド５を押下げるとこの噴霧ヘツド５前面のノズ
   ル孔６から容器体４内液を霧状に噴射する噴霧器
   本体１と、両側壁の前面側上部を斜め前下にカツ
   トして、前部壁７頂部を前記噴霧ヘツド５の下部
   位置に、後部壁８頂部はこれより高く噴霧ヘツド
   ５上方位置として前記容器体４に外嵌装着され、
   この容器体４及びこれより上方の噴霧器本体１部
   周囲を囲う筒状の外装ケース２と、前記前部壁７
   を上方に延長したような前面板９、この前面板９
   頂部から後方に略水平に屈曲され、後端が前記後
   部壁８頂部に乗る頂板１０及び、前記カツト部を
   埋めるような両側板１１，１１を有して前記外装
   ケース２上端面に乗つて当該開口を閉蓋し、かつ
   前面板９上部から頂板１０下方を平行に後方に延
   び後端が噴霧ヘツド５後部上面に軸１２で枢着し
   た結合板１３を設けた弾性反転形の外キヤツプ３
   とからなる噴霧器。