JP2597972Y2 - 液体射出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本案は、ヘッド押下げ式の液体射
出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

【考案が解決しようとする課題】代表的なヘッド押下げ
式射出装置として、容器体内へ垂下したシリンダ内か
ら、ステム下端に筒状ピストンを、かつステム上端にノ
ズル付き押下げヘッドを、それぞれ有する作動部材を上
方付勢して起立し、押下げヘッドを介して作動部材を押
下げると、シリンダ内液体が加圧されてノズルから吐出
され、かつ押下げヘッドを解放すると、筒状ピストンが
上昇してシリンダ内が負圧化し、容器体内収納液がシリ
ンダ内へ吸上げられよう形成したものが周知である。こ
の種装置では、外観に考慮が払われることが少ないが、
例えば、女性用のシャンプー, リンス等を収納する容器
では、外観が良い射出装置が求められ、該要請に対応す
るため、例えば、押下げヘッド、装着筒等、外部に露出
する部品に装飾を凝らすことが考えられるが、それ等部
品が高価となってコスト高となり、かつピストンが損耗
する等して、射出装置が使用不能になると、外観を凝ら
した高価な部品を含めて射出装置全体が廃棄されること
となり、不経済であった。本案は、装置筒の外面に装飾
カバー筒を、かつ押下げヘッドの外面に装飾用のヘッド
カバーを、それぞれ取り外し可能に装着させることで、
それ等装飾カバー筒およびヘッドカバーを継続使用でき
るよう設けた。

【０００３】

【課題を解決するための手段】容器体口頸部螺合用の装
着筒４上端から内向きフランジ状壁５を介してシリンダ
６を垂設し、かつ該シリンダ内から起立するステム12の
上部外面にノズル11付き筒状ヘッド13を嵌合させ、該筒
状ヘッドの外側面上部に第１係合突条27を、かつ上記装
着筒４の下部外面に第２係合突条21を、それぞれ横設
し、かつ上記ヘッド13を上限位置まで上昇させたヘッド
押下げ式の射出器本体７と、上記装着筒４の外面に嵌合
させた筒壁を装着筒４上方へ延長形成し、かつ筒壁の下
端内面に周設した第３係合突条９の上面を上記第２係合
突条21の下面へ係合させた装飾カバー筒10と、上記筒状
ヘッド13の外側面に、頂壁15下面から垂設した前部開口
の半筒状嵌合部16を嵌合させると共に、該嵌合部の内面
下端に付設した第４係合突条31の上面を上記第２係合突
条27の下面へ係合させ、又頂壁15の周縁から垂設した外
周壁下部を上記装飾カバー筒10上部内へ嵌合させ、かつ
該外周壁の前部に穿設した縦長孔14の上部から上記ノズ
ル11前部を外方へ突出させた装飾用のヘッドカバー17と
からなり、上記装飾カバー筒10下部の内外方向中間に下
面開口の細溝を周設し、又該細溝内方のカバー筒部分に
第１割溝８を、かつ嵌合筒16に第２割溝32を、それぞれ
多数縦設して、カバー筒10を装着筒４から、かつ嵌合部
16を筒状ヘッド13から、それぞれ強制引き抜きが可能で
あると共に再嵌合することが可能に形成した。

【０００４】

【実施例】本案射出装置は、射出器本体７, 装飾カバー
筒10および装飾用のヘッドカバー17からなり、射出器本
体については、公知部分の説明を省略して、本案要旨に
関連する部分について説明する。

【０００５】射出器本体７は、図１が示すように、容器
体口頸部螺合用の装着筒４上端から内向きフランジ状壁
５を介して内外二重筒状としたシリンダ支持筒18を起立
し、又図２が示すように、その装着筒４の下部外面に第
２係合突条21を周設し、かつ該係合突条直ぐ上方の装着
筒部分外面に縦溝20を多数穿設し、更に、装着筒４を上
方へ延長形成して、該延長形成部19によって後述ヘッド
カバー17の外周壁を案内させるよう設け、又更に、上記
支持筒18の内外筒部間にシリンダ６の上部を嵌着させる
と共に、該シリンダ内から起立するステム12の上部にノ
ズル11付き筒状ヘッド13を嵌着させ、かつ該ヘッドの外
側面上部に第１係合突条27を横設したものであり、上記
ヘッド13を上限位置まで上昇させた。

【０００６】装飾カバー筒10は、図３ｂが示すように、
内筒22と装飾筒23からなり、内筒22は、筒壁の下部を小
外径とし、該小外径部に多数の第１割溝８を、かつ小外
径部上方の筒壁部分内面に多数の係合突部24を、それぞ
れ縦設し、図１が示すように、その小外径部の下端内面
に第３係合突条９を周設している。

【０００７】装飾筒23は、図３ｂが示すように上部を小
径として、該小径部25の上端に内向きフランジ状壁26を
付設したものであり、図３ａのように、小径部25下方の
装飾筒部分を上記内筒22の外面に嵌合させて接着剤等で
固着させており、両部材を嵌合させることで、図１が示
すように、内筒22下部の小外径部外方に下面開口の細溝
が形成される。

【０００８】上記構造とした装飾カバー筒10は、図１が
示すように、装着筒４の外面に嵌合させて、上記第３係
合突条９の上面を装着筒４の第２係合突条21下面へ、か
つ上記係合突部24を装着筒４の縦溝20内へ、それぞれ係
合させる。

【０００９】ヘッドカバー17は、図４ｂが示すように、
内外二部材で形成され、内部材は、フランジ状の頂壁30
の外周縁から第１外周壁形成筒28を、かつ頂壁30の内周
縁から嵌合部16を、それぞれ垂設すると共に、頂壁30の
前部および該頂壁前部下方の第１外周壁形成筒28の下部
までと嵌合部16部分とを切欠き、かつ該切欠き前部下方
の外周壁形成筒部分の外面に縦溝33を穿設し、又上記嵌
合部16の内面下端に第４係合突条31を付設し、更に、嵌
合部16に第２割溝32を多数縦設している。

【００１０】外部材は、図４ｂのように頂壁15の周縁か
ら第２外周壁形成筒29を垂設し、かつ該形成筒の前部上
半に長孔14を縦設したものであり、図４ａが示すよう
に、外部材の第２外周壁形成筒29を上記内部材の第１外
周壁形成筒28外面に嵌合させて接着剤等で固着させ、か
つ上記縦溝33内へ、長孔14下方の第２外周壁形成筒29部
分の内面に付設した図示しない突部を係合させて、長孔
14を上記切欠きの前方へ位置させるよう形成している。

【００１１】上記構造としたヘッドカバー17は、図１が
示すように、嵌合部16を筒状ヘッド13の外側面上部に嵌
合させて、第４係合突条31の上面を筒状ヘッド13の第１
係合突条27の下面へ係合させ、かつ上記長孔14の上部か
らノズル11の前部を外方突出させる。又上記第１, 第２
外周壁形成筒28, 29が形成する外周壁下部を装飾カバー
筒10の上部内へ嵌合させる。

【００１２】既述のように、カバー筒10下部の小外径部
には第１割溝８を、かつヘッドカバー17の嵌合部16には
第２割溝32を、それぞれ多数縦設したので、カバー筒10
を装着筒４から、かつ嵌合部16を筒状ヘッド13から、そ
れぞれ強制引き抜きが可能であると共に再嵌合すること
が可能となり、筒状ピストンが損耗する等して、射出器
本体７が使用不能となって廃棄する場合には、ヘッドカ
バー17とカバー筒10を射出器本体７から取り外して再利
用する。即ち、図１が示す状態からヘッドカバー17を引
上げると、嵌合筒16が弾性変形して、第４係合突条31が
第１係合突条27を乗越えるので、嵌合部16を筒状ヘッド
13から引き抜くことができ、かつ該状態からヘッドカバ
ー17を前方へ傾けて長孔14からノズル11を抜き出すこと
ができ、又図１が示す状態からカバー筒10を引上げる
と、該カバー筒下部の小外径部が弾性変形して、第３係
合突条９が第２係合突条21を乗越えるので、カバー筒10
を装着筒４から引き抜くことができ、こうして取り外し
たヘッドカバー17およびカバー筒10は、本案と同一構造
の射出器本体に、図１が示すように取付けて継続使用す
る。

【００１３】尚上記装飾筒23およびヘッドカバー17の外
部材は、合成樹脂材或いは金属で作製し、かつそれ等部
材の外面に適宜装飾を施す。

【００１４】

【考案の効果】本案は上記構成とするものであり、装飾
カバー筒10を装着筒４の外面に、かつヘッドカバー17の
嵌合部16を筒状ヘッド13の外側面に、それぞれ嵌合さ
せ、又装着筒４上方へカバー筒10の上部を起立させ、か
つ該カバー筒上部内へヘッドカバー17の外周壁下部を嵌
合させたから、筒状ヘッド13, ステム12および装着筒４
が、カバー筒10およびヘッドカバー17によって覆われて
外部から見えないことになり、よって、外観が良好とな
り、女性用シャンプー, リンス等を収納する容器に装着
させる射出装置として最適である。又装飾カバー筒10下
部の内外方向中間に下面開口の細溝を周設すると共に、
該細溝内方のカバー筒部分に第１割溝８を、かつヘッド
カバー17の嵌合部16に第２割溝32を、それぞれ多数縦設
して、カバー筒10を装着筒４から、かつ嵌合部16を筒状
ヘッド13から、それぞれ強制引き抜きが可能であると共
に再嵌合することが可能に形成したから、射出器本体７
が破損して使用不能となった場合、ヘッドカバー17およ
びカバー筒10を取り外し、かつ本案と同一構造の射出器
本体へ取付けて継続使用でき、経済的であると共に、廃
棄量を削減できて環境対策上有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本案射出装置の一実施例を示す縦断面図であ
る。

【図２】 同実施例の射出器本体を示す斜視図である。

【図３】 ａ図は、同実施例のカバー筒の斜視図、ｂ図
は、カバー筒の分解斜視図である。

【図４】 ａ図は、同実施例のヘッドカバーの斜視図、
ｂ図は、ヘッドカバーの分解斜視図である。

【符号の説明】

７…射出器本体 10…装飾カバー筒 17…装飾用のヘッ
ドカバー

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器体口頸部螺合用の装着筒４上端から
   内向きフランジ状壁５を介してシリンダ６を垂設し、か
   つ該シリンダ内から起立するステム12の上部外面にノズ
   ル11付き筒状ヘッド13を嵌合させ、該筒状ヘッドの外側
   面上部に第１係合突条27を、かつ上記装着筒４の下部外
   面に第２係合突条21を、それぞれ横設し、かつ上記ヘッ
   ド13を上限位置まで上昇させたヘッド押下げ式の射出器
   本体７と、 上記装着筒４の外面に嵌合させた筒壁を装着筒４上方へ
   延長形成し、かつ筒壁の下端内面に周設した第３係合突
   条９の上面を上記第２係合突条21の下面へ係合させた装
   飾カバー筒10と、 上記筒状ヘッド13の外側面に、頂壁15下面から垂設した
   前部開口の半筒状嵌合部16を嵌合させると共に、該嵌合
   部の内面下端に付設した第４係合突条31の上面を上記第
   ２係合突条27の下面へ係合させ、又頂壁15の周縁から垂
   設した外周壁下部を上記装飾カバー筒10上部内へ嵌合さ
   せ、かつ該外周壁の前部に穿設した縦長孔14の上部から
   上記ノズル11前部を外方へ突出させた装飾用のヘッドカ
   バー17とからなり、 上記装飾カバー筒10下部の内外方向中間に下面開口の細
   溝を周設し、又該細溝内方のカバー筒部分に第１割溝８
   を、かつ嵌合筒16に第２割溝32を、それぞれ多数縦設し
   て、カバー筒10を装着筒４から、かつ嵌合部16を筒状ヘ
   ッド13から、それぞれ強制引き抜きが可能であると共に
   再嵌合することが可能に形成したことを特徴とする液体
   射出装置。