JPH04173868A - 生物分解性樹脂組成物およびその製品 - Google Patents

生物分解性樹脂組成物およびその製品

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JPH04173868A
JPH04173868A JP30135690A JP30135690A JPH04173868A JP H04173868 A JPH04173868 A JP H04173868A JP 30135690 A JP30135690 A JP 30135690A JP 30135690 A JP30135690 A JP 30135690A JP H04173868 A JPH04173868 A JP H04173868A
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thermoplastic resin
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Atsuo Tokutake
徳竹 ▲あつ▼夫
Toshitsune Yoshikawa
利常 吉川
Masuo Yabuki
増男 矢吹
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Eneos Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生物分解性および光崩壊性熱可塑性樹脂組成
物に関するものであり、さらに詳しくは、通常使用され
るでんぷんと天然に存在する抗酸化剤(以下酸化防止剤
ということもある)とを配合することより、生物分解性
を数段速めた組成物およびその組成物からなる製品を提
供するものである。
〔従来技術〕
近来、プラスチックの使用量が増大するに伴い、プラス
チック廃棄物がもたらす環境汚染問題が急速に高まり、
その処理方法が問題となっている。
これらのプラスチック廃棄物の処理は、従来焼却を主と
してきたが、焼却炉の早期破損等が問題になると共に、
炭酸ガス、No工等の放出ガスによる環境汚染の悪化に
対し、国の内外で規制が厳しくなりつつある。
一方、該プラスチック廃棄物を土中に埋めたり、投棄し
たときに、生物に分解させる生物分解性樹脂や光で崩壊
させる光崩壊性樹脂またはそれらの樹脂組成物が提案さ
れている。
例えば、実際に土中に埋めたり、投棄されたときに生物
分解性を示すように、でんぷんを配合した樹脂組成物が
実用化されている(特公昭52−42187号、特公昭
60−41089号、特公昭52−21530号公報等
)。しかし、単にでんぷんを樹脂に配合するだけでは、
樹脂が本来有している性質が大幅に低下して実用に耐え
られなくなったり、でんぷんのみが生物によって分解さ
れ、樹脂部分はそのまま分解されずに残ってしまうなど
の問題が未解決である。
また熱可塑性樹脂には通常、成形加工時の劣化を防止し
たり使用時の寿命を長くするために、各種の酸化防止剤
が配合されたり、あるいは滑り性を改善するため、また
はポリオレフィンの場合のように残存する触媒を不活性
化するために金属石鹸等が添加されるなど、種々の添加
剤が配合されている。そして通常熱可塑性樹脂に使用さ
れるフェノール系およびチオエーテル系等の酸化防止剤
は、生物分解を大幅に遅らせ、また金属石鹸も生物分解
を遅らせるという欠点を有している。
一方、投棄されたときに光によって分解する光崩壊性樹
脂または光崩壊性樹脂組成物は、光増感性の性質を有す
るC=o基を分子内に導入したり、光劣化を増進する遷
移金属を配合する方法などによって製造されている。し
かし最近の報告では、崩壊によって樹脂の分子量が数百
程度まで減少しないと、自然界の生物によって分解され
ることはなく、従って完全に消滅することがないため、
かえって2次公害を引き起こすことが懸念されている。
さらに、従来ポリオレフィン系樹脂の安定剤としてアル
キルフェノール系化合物が一般的に使用され、中でも2
.6−ジーt−ブチル−p−クレゾール(、BIT)が
広く用いられているが、昨今ではこれらのフェノール系
化合物の人体に対する安全性が著しく問題視され、特に
食品包装、玩具、医療機器等に用いられるポリオレフィ
ン系樹脂製品の安定剤については大きな社会問題となり
つつある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記のような問題を解消するものであって、
従来の生物分解性組成物の被分解性を促進し、かつ成形
加工時の安定性(樹脂加工時の酸化劣化による物性低下
の防止)を向上させることができる生物分解性樹脂組成
物を提供することを目的とする。
他の目的は、光崩壊性樹脂または光崩壊性樹脂組成物中
に特定添加物を配合することにより、光崩壊した樹脂を
さらに自然界の生物によって分解させ、完全に消滅させ
ることにより2次公害を防止し得る生物分解性組成物を
提供することである。
また他の目的は、吸湿性のでんぷんまたはその変性物の
配合によって惹起されると思われる成形品等の発泡を防
止し得る生物分解性熱可塑性樹脂組成物を提供するもの
である。
さらには、上記組成物を使用した、食品包装材等に好適
で、かつ生物分解性、光崩壊性を有するフィルム等の製
品を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の請求項(1)の発明は、熱可塑性樹脂に、(a
)でんぷんまたはその変性物と(b)天然系抗酸化剤ま
たはこれに相当する合成物とを配合してなる生物分解性
熱可塑性樹脂組成物である。
本発明の請求項(2)の発明は、熱可塑性樹脂に(a)
でんぷんまたはその変性物、(b)天然系抗酸化剤また
はこれに相当する合成物、ならびに(c)脂肪酸エステ
ル、(d)有機カルボン酸および(e)吸湿剤から選択
されたの少なくとも1種の化合物を配合してなる生物分
解性熱可塑性樹脂組成物である。
本発明の請求項(3)の発明は、光崩壊性樹脂または光
崩壊性樹脂組成物に(a)でんぷんまたはその変性物、
(b)天然系抗酸化剤またはこれに相当する合成物、な
らびに所望により(c)脂肪酸エステル、(d)有機カ
ルボン酸および(e)吸湿剤から選択された少なくとも
1種の化合物を配合してなる生物分解性熱可塑性樹脂組
成物である。
本発明の請求項(6)の発明は、熱可塑性樹脂に(a)
でんぷんまたはその変性物と(b)天然系抗酸化剤また
はこれに相当する合成物とを配合してなる生物分解性熱
可塑性樹脂組成物から成形された製品である。
以下本発明を更に具体的に説明する。
本発明に使用されるの熱可塑性樹脂としては、−数的な
熱可塑性樹脂が該当し、特に制限されるものではない。
すなわち、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メ
チルペンテン−1等のα−オレフィンの単独重合体もし
くは相互共重合体またはこれらのα−オレフィンと他の
コモノマーとの共重合体からなるポリオレフィン系樹脂
;ポリスチレン系樹脂;ABS樹脂;ポリ塩化ビニル系
樹脂;ポリ塩化ビニリデン−ビニル共重合体樹脂;ポリ
カーボネート系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリアミド
系樹脂;ポリフェニレンオキサイド系樹脂;ポリビニル
アルコール系樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物);ポリウレタン系樹脂;ポリエーテル系樹脂;天
然ゴム、インプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合
体ゴム、エチンンープロピレンージエン共重合体ゴム等
のゴム類およびこれらの混合物等が例示される。これら
の中でも、高・中密度ポリエチレン、高・中・低圧法に
よる線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、
高圧ラジカル重合による低密度ポリエチレン等のポリエ
チレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチ
レン−ビニルエステル共F!合体、エチレン−(メタ)
アクリル酸共重合体、およびエチレン−(メタ)アクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エ
チル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸プロピル
共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共
重合体に代表されるエチレンと不飽和カルボン酸または
その誘導体との共重合体等のエチレン系重合体;ポリプ
ロピレン、プロピレンとエチレンとの共重合体等のプロ
ピレン系重合体;ポリスチレン等が好ましく使用される
本発明でいう光崩壊性樹脂とは、ポリマー重合時に主鎖
に光増感基としてカルボニル基等を導入した樹脂であっ
て、具体的にはエチレンと小量の一酸化炭素とからなる
エチレンーー酸化炭素共重合体(ECo共重合体)、エ
チレン−ビニルケトン共重合体、スチレン−メチルビニ
ルケトン共重合体等が挙げられる。
また光崩壊性樹脂組成物としては、上記光崩壊性樹脂あ
るいは光増感作用を有する添加剤を配合した樹脂組成物
が挙げられる。光増感作用を有する添加剤としては、光
増感剤の他に遷移金属塩、酸化促進剤等が挙げられる。
例えば、鉄、ニッケル、コバルト、セリウム等の遷移金
属塩を配合したもの、ステアリン酸セリウム等のUV増
感剤等が好適に使用される。
本発明で用いられる(a)でんぷんまたはその変性物と
は、米、とうもろこし、馬鈴薯、甘藷、小麦などから得
られるでんぷん、またはそのでんぷんにスチレン等の重
合性モノマーをグラフトしたもの、シリコン等を被覆し
たものもしくはでんぷんを主成分としラクトース、グル
コースなト0)Will、糖蜜、カゼイン等の生物が好
んで摂取する有機物質で修飾されたものの少なくとも一
種である。
(a)でんぷんまたはその変性物(以下単にでんぶんと
称する)の配合量は、熱可塑性樹脂に対して2〜60重
量%、好ましくは3〜50重量%、更に好ましくは5〜
40重量%の範囲である。でんぷんの配合量が2重量%
以上であれば、増量するほど生物分解性は徐々に増大す
る。しかし、60重量%を超えると、樹脂の物性低下が
著しく大きくなり実用上有効な物性を示すことができな
い。例えば、成形品の肉厚にもよるが、フィルムの場合
には5〜20重量%、好ましくは6〜15重量%の配合
量で満足する結果が得られる。
本発明で使用する(b)天然系抗酸化剤またはこれに相
当する合成物とは、元来、天然物に存在する化合物から
抽出したもの、またはこれら天然物に相当する合成物を
包含するものであって、例えば、α−1β−1γ−1δ
−トコフェロールおよびそれらの二量体等のトコフェロ
ール類(ビタミンE類);カテキン、ガロカテキンガレ
ート、フラボノール等のフラボン誘導体;コーヒー酸、
フェルラ酸、オリザノール等のコーヒー酸誘導体;アミ
ノ酸およびその誘導体;B1、B2、B6類等のビタミ
ンB群およびそれらの誘導体;L−アスコルビン酸(ビ
タミンC)、L−アスコルビン酸のステアリン酸エステ
ル;に1〜に7等のビタミンに群およびそれらの誘導体
;その池沼飽和テルペンアルコール、ゴシポール、セザ
モール、オイゲノール、カンフエン、チモール、ショウ
ガオール、ケイ皮アルデヒド等から選択された少なくと
も1種である。
これらの中でも特にビタミンES K等のビタミン類が
熱可塑性樹脂の酸化劣化を抑え、熱安定性が高いなどの
点から好ましい。
発明者らは、ポリオレフィン系樹脂に通常添加されてい
るフェノール系酸化防止剤であるテトラキス−〔メチレ
ン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネ−トヨメタンを添加した樹脂組成物
、および該樹脂組成物に更に代表的なチオエーテル系酸
化防止剤であるジラウリルチオジプロピオ不−1−(D
LTDP)を添加した樹脂に、てんふんを加え土中に埋
めてテストを行なったが、崩壊速度が非常に遅く、でん
ぷん添加の効果が見られなかった。上記のチオエーテル
系酸化防止剤は、過酸化物分解剤であり、この添加によ
って生体系内で起こる自動酸化速度が抑制されるため、
生物分解が遅くなるものと考えられる。一方、上記ビタ
ミン類等の天然系抗酸化剤を添加した組成物では、生物
分解の進行が認められたため、これに基づいて本発明に
到達した。
本発明の(b)成分の配合量は、0.03〜10重量%
の範囲で添加される。該配合量が0.03重量%未満の
配合量では酸化防止効果が不十分であり、10重量%を
超えて添加しても酸化防止効果は変わらない。特に本発
明の抗酸化剤は、天然物またはこれ相当する合成物であ
るため、食品包装用、医療用として毒性もなく最適であ
る。従って、場合によってはフィルム等の製品の表面に
コーティング(塗布・積層等を含む)して、食品の酸化
腐敗を防止することも可能である。
本発明に用いる(c)脂肪酸エステルは、天然の油脂そ
のもの(トリグリセライド)であってもよく、あるいは
樹脂との相溶性を高めるためにエポキシ化等によって変
性された油脂であってもよい。更に油脂を部分的に加水
分解させたジグリセライド、モノグリセライドであって
もよい。
本発明において(c)成分を配合する目的は、でんぷん
と樹脂との相溶性を高めて組成物の物性低下を防ぐこと
、および生物分解性を更に高めることにある。まず、で
んぷんに(c)成分を添加することによってでんぷんの
親油性を高め、組成物中の樹脂が本来有している性能を
保持することができる。
次に、でんぷん、ビタミンおよび脂肪酸エステルを含む
熱可塑性樹脂組成物を土中に埋めた場合、該組成物と土
壌との境界面において、土壌中に存在する鉄等の遷移金
属の促進作用により、脂肪酸エステルの自動酸化が起こ
り、生じたハイドロパーオキサイドによって樹脂分の分
解が起こる。また脂肪酸エステルは土中の生体内に容易
に取り込まれ、微生物、酵素によって分解されるため生
物分解を促進する。
本発明において、(c)成分はでんぷんと予め混合する
ことが望ましい。これによりでんぷんに表面処理を施す
結果となり、でんぷんの親油性を高めるため、でんぷん
と樹脂との親和性が増大して、でんぷん添加による物性
の低下を防ぐ。
上記(c)成分の配合量は、0.05〜10重量%の範
囲で配合される。該配合量が0.05重量%未満では、
その配合効果が発揮されない。また多量であれば生物分
解性は高められるものの、10重量%を超えて添加する
と、組成物の成形加工時に押出機との摩擦抵抗が非常に
小さくなって樹脂が滑りやすくなり、押出機内の固体輸
送が不可能となるため、成形不能となる恐れを生ずる。
本発明に使用する(d)有機カルボン酸とは、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、エナント酸、カ
プリル酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、
乳酸等の有機酸または飽和脂肪酸、およびオレイン酸、
フマル酸等の不飽和脂肪酸が挙げられ、特に脂肪族カル
ボン酸が好ましい。
通常、でんぷんを添加した熱可塑性樹脂を用いて押出成
形によりフィルムを成形すると、ダイス面に目やに状の
ものが堆積して連続運転が難しくなる。従来はこのよう
な場合に、脂肪酸金属塩を樹脂に添加してダイス内の樹
脂と金属との摩擦を解消する方法が用いられたが、脂肪
酸金属塩を添加すると生物による分解速度が遅くなる。
しかし、本発明に使用する(d)有機カルボン酸の中、
高級飽和脂肪酸および高級不飽和脂肪酸は、上記脂肪酸
金属塩と同じように樹脂と金属との摩擦係数を小さくす
る効果を有し、従って目やにの発生を防止する。しかも
生物体内に取り込まれやすく、かび発生試験において熱
可塑性樹脂にかびが発生することから、生物分解性に寄
与していることが予想される。更に土中においてそれ自
身が自動酸化され、過酸化物を生成し、この過酸化物が
熱可塑性樹脂の分解を促す効果を示すものと考えられる
上記のような自動酸化を起こりやすくするためには、有
機カルボン酸のうちでも分子中に少なくとも1個の2型
詰合を有する不飽和脂肪酸を用いることが望ましい。
上記(d)成分の配合量は、0.05〜10重量%の範
囲である。配合量が0.05重量%未満では目やにの防
止効果が不十分である。生物分解性については、配合量
が多ければ多いほど速く分解されるが、高級脂肪酸の場
合には、10重量%を超えて添加すると、(c)成分の
配合時と同様に樹脂が滑りやすくなり、成形加工が不可
能となる恐れを生ずる。
本発明で用いられる(e)吸湿剤としては、酸化カルシ
ウム、無水塩化カルシウム、無水硫酸カルシウム、活性
アルミナ、無水塩化亜鉛、無水臭化亜鉛、シリカゲル等
が挙げられるが、酸化カルシウムが最も効果的である。
一般的にでんぷんを配合した熱可塑性樹脂は、時間の経
過と共に空気中の水分を吸着し、これが成形時の発泡の
原因となる。これを防ぐためには、成形前に組成物を数
時間加熱乾燥したり、あるいは金属の薄膜、例えばアル
ミニウム箔を張す合ワせた包装袋で特別に包装して出荷
する等の工夫が必要となるため、コストアップの原因と
なる。従って、(e)成分のような吸湿剤の配合は、円
滑な成形を行なうために効果的である。
上記吸湿剤の粒径は、O,OS〜10μmのものが望ま
しく、1〜8μmのものが更に望ましい。0.05μm
より小さい粒径では、樹脂との分散が非常に難しくなり
、10μmを超えるとフィルム成形および延伸成形にお
いて、フィルム切れ等の原因となって連続成形が難しく
なる。
吸湿剤の配合量は、0.05〜10重量%が望ましい。
0.05重量%未満では吸湿剤としての効果が不十分で
あり、10重量%を超えると成形加工が難しくなる。
本発明の組成物を得るための混線装置としては、開放型
のミキシングロール、非開放型のバンバリーミキサ−、
ニーダ−1−軸押出機、二軸押出機等、従来公知のもの
を使用することができる。
本発明の組成物からなる製品とは、特に限定されるもの
ではなく、マスターバッチ、押出成形、射出成形、吹込
成形、回転成形等で成形される製品全てを包含するもの
である。
例えば、フィルム、シート、テープ、ヤーン、ひも、ネ
ット等の包装用資材、土木、水産等の産業用資材、ショ
ッピングバッグ、ゴミ袋、軽重包装袋、おむつ用フィル
ム、農業用マルチフィルム、清涼飲料水用キャリヤー、
土のう袋、養生シート、植生ネット、食品容器、食器、
バケツ等の容器、玩具、医療機器等に好適に使用される
本発明においては、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて、ゴム類、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、他の酸化
防止剤、発泡剤、架橋剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤
、着色剤、充填剤等の添加剤を配合できる。
〔発明の効果〕
本発明の組成物は、従来の生物分解性樹脂組成物および
光崩壊性樹脂組成物の生物分解性を著しく促進し、かつ
成形加工時の安定性(樹脂加工時の酸化劣化による物性
低下の防止)を向上させる。
また、他の効果としては、吸湿性のでんぷんまたはその
変性物の配合によって惹起されると思われる成形品等の
発泡を防止し、良好な製品を提供することができる。
さらには、天然系の抗酸化剤を使用しているので、食品
包装材、医療機器、玩具等に好適であり、特に食品関係
に使用する場合にあっては、長期にわたって食品の酸化
腐敗を防止する付随効果も有している。
〔実施例〕
以下に実施例を示すが、本発明はこれらによってなんら
限定されるものではない。
[材料コ (a)成分:とうもろこしでんぷん (水分含有量 約1%) (b)成分二dl−α−トコフェロール(c)成分二大
豆油 (d)成分ニオレイン酸 (e)成分二酸化カルシウム [生物分解性の評価] 山土ならびに堆肥および環形動物類等の生息物を含む土
の2種類の土壌中に、成形品を深さ約20〜30cmに
なるように埋め、水を与え半年間経過した後掘り出して
、目視試験、引張試験、顕微鏡FT−IR(フーリエ変
換赤外分光光度計)によるC=O基の測定、電子顕微鏡
観察およびDSCによる融点の測定を行なった。
(1)目視試験 目視により、成形品の表面状態、崩壊状況を観察した。
(2)引張伸び残率および最大荷重残率成形品よりJI
S 3号ダンベルを打ち抜き、万能引張試験機を用いて
引張速度300+im/+++in、、つかみ間隔60
mm、標線距離20+++mの条件で引張試験を行ない
、土中に埋める前の試料の測定値を100としてその残
率(%)を求めた。
(3) FT−IR1mよるC−O基の測定日本バイオ
ラッド社製顕微鏡FT−IHにより成形品の試験前後の
C−O基を測定し、土中に埋める前の吸光度を100と
してこれに対する増加率を(%)を示した。
(4)走査型電子顕微鏡による観察 試料をゴールドスパッタリングした後、日本電子(株)
製走査型電子顕微鏡JSM−7130により、加速電圧
10KVで表面観察を行なった。
絶倒1〜4および比較l〜2 高密度ポリエチレン(日石スタフレンE707の無添加
粉末に、成分(a)として予め水分0.5重量%に調整
したでんぷん43重量%、成分(b)として天然抗酸化
剤トコフェロール0.3重量%、成分(e)として大豆
油6重量%、成分(d)としてオレイン酸1.25重量
%、成分(e)として酸化カルシウム8重量%を、単独
または併用して配合し、ヘンシェルミキサーを用いてト
ライブレンドにより混合した。該混合物を押出機によっ
て溶融混合し、高濃度マスターパッチペレットを得た。
該マスターパッチペレットを、無添加の高密度ポリエチ
レン(商品名:日石スタフレンE707.日本石油化学
(株)製)に20重量%配合してドライ混合した後、ス
クリュウ径40wφの押出機を使用して、インフレーシ
ョン成形方法により、50μmのフィルムを作製した。
該フィルムを熱板延伸法によって延伸テープ(延伸倍率
=6倍、厚み20μm)とし、これを試料として前記の
方法で生物分解性の評価を行なった。
比較試料として、フェノール系酸化防止剤であるテトラ
キス−〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートコメタンを0.
1重量%含む高密度ポリエチレンの例を比較例1に、ま
たこの試料に更に成分(a)、(c)、(e)のみをそ
れぞれ8.6重量%、1.2重量%、1.6重量%添加
した例を比較例2に示す。これらの結果を第1表に示し
た。
実施例(1)〜(4)に示した延伸テープは半年間土中
に埋めることによって引張伸びが低下し、C=O基も増
大して樹脂部も劣化したことを示し、電子顕微鏡観察に
おいても大きな孔が認められた。
特に環形動物等の生息物より劣化が促進されることを示
している。
実施例5〜8および比較例3〜6 第2表に示した各樹脂の無添加粉末に、ビタミンK O
,05重量%をトライブレンドにより混合した後、押出
機により溶融混練した。次いで上記樹脂組成物に光崩壊
性マスターバッチ(商品名:エコスタープラス、センド
ローレンス社id) 20重量%をブレンドした後、イ
ンフレーション成形によす50μmのフィルムを作製し
た。
上記のフィルムには、でんぷん(成分a)8.6重量%
、ビタミンK(成分b)0.04重量%、大豆油(成分
c)1.2重量%ならびにステアリン酸(成分d)およ
び酸化カルシウム(成分e)いずれも1.6重置%を含
有する。
比較のためフェノール系酸化防止剤である2、6−ジー
t−ブチル−p−クレゾール(BHT)を0.05重量
%、ジラウリルチオジプロピオネート(DLTDP)0
.1重量%、ステアリン酸カルシウム0.25重量%を
上記各樹脂に添加し、各実施例と同様にインフレーショ
ンフィルムを成形し比較例とした。
上記各フィルムを実施例1と同様に土中に埋めて生物分
解性を評価すると共に、同上の試料を屋外に放置して、
フィルムの引張伸び残率(%)を測定し、光崩壊性を評
価した。これらの結果を第2表に示す。
表から明らかなように、本発明の組成物は、生物分解性
と光崩壊性の両者の特性を有することがわかる。
第2表 特許出願人 日本石油化学株式会社

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性樹脂に、(a)でんぷんまたはその変性
    物と(b)天然系抗酸化剤またはこれに相当する合成物
    とを配合してなる生物分解性熱可塑性樹脂組成物。
  2. (2)熱可塑性樹脂に、(a)でんぷんまたはその変性
    物、(b)天然系抗酸化剤またはこれに相当する合成物
    、ならびに(c)脂肪酸エステル、(d)有機カルボン
    酸および(e)吸湿剤から選択された少なくとも1種の
    化合物を配合してなる生物分解性熱可塑性樹脂組成物。
  3. (3)光崩壊性樹脂または光崩壊性樹脂組成物に(a)
    でんぶんまたはその変性物、(b)天然系抗酸化剤また
    はこれに相当する合成物、ならびに所望により(c)脂
    肪酸エステル、(d)有機カルボン酸および(e)吸湿
    剤から選択された少なくとも1種の化合物を配合してな
    る生物分解性熱可塑性樹脂組成物。
  4. (4)前記(b)天然系抗酸化剤またはこれに相当する
    合成物がビタミン類である請求項1から3のいずれかに
    記載の生物分解性熱可塑性樹脂組成物。
  5. (5)樹脂成分に対して、 (a)でんぶんまたはその変性物 2〜60重量%、 (b)天然系抗酸化剤またはこれに相当する合成物 0
    .03〜3重量%、 および所望により (c)脂肪酸エステル 0.05〜10重量%、(d)
    有機カルボン酸 0.05〜10重量%、(e)吸湿剤
     0.05〜10重量% を配合してなる請求項1から4のいずれかに記載の生物
    分解性熱可塑性樹脂組成物。
  6. (6)請求項1から5のいずれかに記載の生物分解性熱
    可塑性樹脂組成物から成形された製品。
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