JPH0417346B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0417346B2
JPH0417346B2 JP60278776A JP27877685A JPH0417346B2 JP H0417346 B2 JPH0417346 B2 JP H0417346B2 JP 60278776 A JP60278776 A JP 60278776A JP 27877685 A JP27877685 A JP 27877685A JP H0417346 B2 JPH0417346 B2 JP H0417346B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid nitrogen
nitrogen gas
nitrogen
air
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60278776A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61211688A (ja
Inventor
Akira Yoshino
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Sanso Co Ltd
Original Assignee
Daido Sanso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Sanso Co Ltd filed Critical Daido Sanso Co Ltd
Priority to JP27877685A priority Critical patent/JPS61211688A/ja
Publication of JPS61211688A publication Critical patent/JPS61211688A/ja
Publication of JPH0417346B2 publication Critical patent/JPH0417346B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation By Low-Temperature Treatments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は窒素ガス製造装置に関するものであ
る。
電子工業では極めて多量の窒素ガスが使用され
ている。このため、安価な窒素ガスの供給が望ま
れ、その要望に応えるためにPSA方式が導入さ
れ、それによつて窒素ガスが製造され供給される
ようになつている。このPSA方式による窒素ガ
ス製造装置を第1図に示す。図において、1は空
気取入口、2は空気圧縮機、3はアフタークーラ
ー、3aは冷却水供給路、4は油水セパレーター
である。5は第1の吸着槽、6は第2の吸着槽で
あり、V1およびV2は空気作動弁で、空気圧縮機
2によつて圧縮された空気を弁作用により吸着槽
6に送り込む。V3およびV4は真空弁であり、吸
着槽5,6内を真空ポンプ6aの作用により真空
状態にする。6bは真空ポンプ6aに冷却水を供
給する冷却パイプ、6cはサイレンサー、6dは
その排気パイプである。V5,V6,V7およびV9
空気作動弁である。7は製品槽であり、パイプ8
により吸着槽5,6に接続されている。7aは製
品窒素ガス取出パイプ、7bは不純物分析計、7
cは流量計である。
この窒素ガス製造装置は、空気圧縮機2により
空気を圧縮し、この空気圧縮機2に付随するアフ
タークーラー3によつて圧縮された空気を冷却し
てセパレーター4で凝縮水を除去し、空気作動弁
V1またはV2を経由させて吸着槽5,6に送入す
る。2基の吸着槽5,6はそれぞれ酸素吸着用の
カーボンモレキユラシーブを内蔵しており、これ
らの吸着槽5,6にはプレツシヤースイング方式
により一分間毎に交互に圧縮空気が送り込まれ
る。この場合、圧縮空気の送り込まれていない吸
着槽5,6は真空ポンプ6aの作用により内部が
真空状態にされる。すなわち、空気圧縮機2によ
り圧縮された空気は、一方の吸着槽5内に入りカ
ーボンモレキユラシーブによつてそのなかの酸素
分を吸着除去され、窒素ガスとなつて弁V5,V6
V9を経て製品槽7に送られパイプ7aから取り
出される。この時、他方の吸着槽6は、空気圧縮
機2からの空気が弁V2の閉成によつて遮断され、
かつ弁V4の開成によつて内部が真空ポンプ6a
により真空吸引される。その結果、カーボンモレ
キユラシーブに吸着された酸素が吸引除去されカ
ーボンモレキユラシーブが再生される。このよう
にして、吸着槽5,6から交互に窒素ガスが製品
槽7に送られ製品窒素ガスが連続的に得られる。
このように、この窒素ガス製造装置は、カーボン
モレキユラシーブが酸素を選択的に吸着するとい
う特性を利用して窒素ガスを製造するため、安価
に窒素ガスを得ることができる。しかしながら、
前記のように、2基の吸着槽5,6に一分間毎に
交互に圧縮空気を送り、それと同時に、他方の吸
着槽内を真空吸引するため、弁が多数必要になる
とともに、弁操作も煩雑になり故障が多発しやす
いという欠点を有している。そのため、2個1組
の吸着槽5,6を2組設け、1組を予備としなけ
ればならないのが実情である。したがつて、設備
費がかさむという欠点も有している。
他方、従来の深冷液化方式の窒素ガス製造装置
は、圧縮機で圧縮された圧縮原料空気の冷却用熱
交換器の冷却のために、膨脹タービンを用い、こ
れを精留塔内に溜る液体空気(深冷液化分離によ
り低沸点の窒素はガスとして取り出され、残部が
酸素リツチな液体空気となつて溜る)から蒸発し
たガスの圧力で駆動するようになつている。とこ
ろが、膨脹タービンは回転速度が極めて大(数万
回/分)であつて負荷変動(製品窒素の取出量
《需要量》の変動)に対する追従運転が困難であ
るため、負荷変動時に製品の純度がばらつくとい
う難点を有している。また、このものは高速回転
するため機械構造上高精度が要求され、かつ高価
であり、機構が複雑なため特別に養成した要員が
必要という難点も有している。すなわち、膨脹タ
ービンは高速回転部を有するため、上記のような
諸問題を生じるのであり、このような高速回転部
を有する膨脹タービンの除去に対して強い要望が
あつた。
この発明は、このような事情に鑑みなされたも
ので、外部より取り入れた空気を圧縮する空気圧
縮手段と、この空気圧縮手段によつて圧縮された
圧縮空気中の炭酸ガスと水分とを除去する除去手
段と、この除去手段を経た圧縮空気を超低温に冷
却する熱交換手段と、この熱交換手段により超低
温に冷却された圧縮空気の一部を液化して底部に
溜め、窒素を上部に上昇させる精留塔を備えた窒
素ガス製造装置において、精留塔の塔内の上側に
設けられた液体窒素を溜める分縮器であつて、精
留塔と連通する複数のチユーブが底面から植立し
ていて、各チユーブの間が液体窒素溜めに形成さ
れ各チユーブの上端が内部において開口している
分縮器と、装置外から液体窒素の供給を受けこれ
を貯蔵する液体窒素貯蔵手段と、この液体窒素貯
蔵手段内の液体窒素を冷熱発生用膨脹器からの発
生冷熱に代えて圧縮空気液化用の寒冷源として連
続的に上記分縮器中の貯溜液体窒素内に導く導入
路と、上記分縮器に対する上記液体窒素貯蔵手段
からの液体窒素の供給量を制御することにより上
記分縮器内の液体窒素の液面を一定に制御する制
御手段と、上記精留塔から気体として取り出され
る窒素ガスおよび上記精留塔内において寒冷源と
しての作用を終え気化した上記液体窒素と上記熱
交換手段を経由させ上記圧縮空気と熱交換させる
ことにより温度上昇させ製品窒素ガスとする窒素
ガス取出路と、この窒素ガス取出路から分岐する
逃気路と、上記窒素ガス取出路に設けられ製品窒
素ガスの純度を常時検出し純度不良時に製品窒素
ガスを上記逃気路から大気中に逃気させる不純物
分析計を備えたことを特徴とする窒素ガス製造装
置をその要旨とするものである。
すなわち、この発明の窒素ガス製造装置は、液
体窒素の蒸発熱を利用して、精留塔に送り込まれ
る圧縮空気を冷却し、圧縮空気の一部を液化分離
して窒素を気体のままで保持し、これを、精留塔
における寒冷源としての作用を終えて気化した液
体窒素と合わせて製品窒素ガスとして取り出すた
め、膨脹タービンが不要になり、膨脹タービンに
起因する上記負荷変動時における純度ばらつき等
の弊害を回避でき、かつ窒素ガスを安価に得るこ
とができるようになる。そのうえ、この装置は、
PSA方式のような多数の弁を要しないため故障
が少ない。したがつて、PSA方式のように、2
個1組の吸着槽を予備にもう1組設けるというよ
うなことが不要になり設備費も節約できるように
なる。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく
説明する。
〔実施例〕
第2図はこの発明の一実施例の構成図である。
図において、9は空気圧縮機、10はドレン分離
器、11はフロン冷却器、12は2個1組の吸着
筒である。吸着筒12は内部にモレキユラシーブ
が充填されていて空気圧縮機9により圧縮された
空気中のH2OおよびCO2を吸着除去する作用をす
る。13は第1の熱交換器であり、吸着筒12に
よりH2OおよびCO2を吸着除去された圧縮空気が
送り込まれる。14は第2の熱交換器であり、第
1の熱交換器13を経た圧縮空気が送り込まれ
る。15は分縮器16を塔頂に備えた精留塔であ
り、第1および第2の熱交換器13,14により
超低温に冷却された圧縮空気をさらに冷却し、そ
の一部を液化して底部に溜め、窒素のみを気体状
態で上部から取り出すようになつている。すなわ
ち、この精留塔15は、第1および第2の熱交換
器13,14を経て超低温(約−170℃)に冷却
された圧縮空気を、パイプ17により精留塔15
の底部の貯溜液体空気(N2:50〜70%、O2:30
〜50%)18中を通してさらに冷却し、ついで膨
脹弁19を経て内部に噴射させ、分縮器16で酸
素等を液化し、窒素を気体のまま残すようになつ
ている。この分縮器16は、多数のチユーブ20
が植設されている仕切板21によつて塔部22と
区切られていて、仕切板21上には圧縮空気の液
化分離の際に生じた液体窒素および液体窒素貯槽
23から導入路パイプ24を経て供給された液体
窒素が貯溜される。そして、上記分縮器16は、
精留塔15内に噴射された圧縮空気をチユーブ2
0内に案内して貯溜液体窒素の冷熱で冷却し、酸
素(沸点−183℃)を液化して流下させ窒素(沸
点−196℃)を気体のまま上方に移行させるよう
になつている。上方に移行した気体状窒素の一部
は先に述べたように液化して仕切板21上の貯溜
液体窒素となる。
この場合、精留塔15の塔部22内に噴射され
た圧縮空気は、チユーブ20から流下する液体酸
素と向流的に接触するため、酸素の液化分離が一
層促進される。25は上記分縮器16内の貯溜液
体窒素の液面を一定に保つ液面計であり、分縮器
16内の液体窒素の液面の変動に応じてバルブ2
6を制御し液体窒素貯槽23からの液体窒素の供
給量を制御する。27は分縮器16の上部に溜ま
つた窒素ガスを取り出す取り出しパイプで、超低
温の窒素ガスを第2、第1の熱交換器14,13
内に案内し、そこに送り込まれる圧縮空気と熱交
換させて常温にしメインパイプ28に送り込む作
用をする。29は精留塔15の底部の貯溜液体空
気18を第2および第1の熱交換器14,13に
送り込む送り込みパイプで、29aは保圧弁であ
る。上記第2および第1の熱交換器14,13で
熱交換(熱交換器14,13内の圧縮空気の冷
却)を終えた上記貯溜液体空気は気化して第1の
熱交換器13から矢印Aのように放出されるよう
になつている。なお、30はバツクアツプ系ライ
ンであり、空気圧縮系ラインが故障したときに液
体窒素貯槽23内の液体窒素を蒸発器31により
蒸発させてメインパイプ28に送り込み、窒素ガ
スの供給がとだえることのないようにする。32
は不純物分析計であり、メインパイプ28から送
り出される製品窒素ガスの純度を分析し、純度の
低いときは、弁34,34aを作動させて製品窒
素ガスを矢印Bのように外部に逃気する作用をす
る。33は圧力調節弁である。
この装置は、つぎのようにして製品窒素ガスを
製造する。すなわち、空気圧縮機9により空気を
圧縮し、ドレン分離器10により圧縮された空気
中の水分を除去してフロン冷却器11により冷却
し、その状態でモレキユラシーブが充填されてい
る吸着筒12に送り込み、空気中のH2Oおよび
CO2を吸着除去する。ついで、H2O、CO2が吸着
除去された圧縮空気を第1の熱交換器13および
第2の熱交換器14に送り込んで超低温に冷却
し、さらに精留塔15の下部の貯溜液体空気18
で冷却したのち、精留塔15内に噴射させる。そ
して、窒素と酸素の沸点の差(酸素の沸点−183
℃、窒素の沸点−196℃)を利用して空気中の酸
素を液化し、窒素を気体のまま取り出して第1ま
たは第2の熱交換器13,14に送り込み常温近
くまで昇温させメインパイプ28から窒素ガスと
して取り出す。この場合、液体窒素貯槽23内の
液体窒素は、精留塔15の分縮器16の寒冷源と
して作用し、それ自身は気化してメインパイプ2
8内に送り込まれ、上記精留塔15から得られる
空気中の窒素ガスと合わされ製品窒素ガスとして
取り出される。
このように、この窒素ガス製造装置によれば、
液体窒素の蒸発熱を利用して圧縮空気を冷却し、
それを精留塔15に送り込んで酸素等を分離し窒
素のみを取り出し、これを寒冷源となつた液体窒
素(気体状になつている)と合わせて製品窒素ガ
スとするため、膨脹タービンに起因する前記弊害
を全く生じず、極めて安価に、かつ高純度の窒素
ガスを得ることができる。
すなわち、精留塔15を高精度に設定すること
により、純度99.999%の窒素ガスを純度ばらつき
なく得ることができるようになる。これに対し
て、PSA方式の窒素ガス製造装置では、たかだ
か99.3%の純度のものしか得られないのであり、
膨脹タービンを用いる深冷液化分離装置では負荷
変動時に純度がばらつくのである。特に、この窒
素ガス製造装置は、液体窒素貯槽23の液体窒素
を精湯塔塔部22の内部空間に直接供給するので
はなく、分縮器16内の貯溜液体窒素中に導入し
て両者を混合一体化するため、液体窒素を精留塔
塔部22の内部空間へ直接供給するときに生起す
る液体窒素のフラツシング(高圧霧状化)が生じ
ず、上記フラツシングにもとづく製品窒素の純度
ばらつき(フラツシング時には液体から気体への
体積膨脹により塔部22の圧力が高くなり精留効
果が悪くなつて純度が下がり、それ以外の時には
一定純度が得られる。)が生じず、常時安定した
純度の製品窒素ガスを供給することができるので
あり、これが最大の特徴である。しかも、この窒
素ガス製造装置は、製品窒素ガスの需要量に変動
が生じても、その変動に応じて液面計25がバル
ブ26の開度や開閉を制御するため、迅速に対応
できるのである。このように、この発明の窒素ガ
ス製造装置によれば高純度の窒素ガスが安定な状
態で得られるため、それをそのまま電子工業向け
にすることができる。しかもこのガスには炭酸ガ
スが含まれていない(製造装置内で除去されてい
る)ため、炭酸ガス用の吸着槽を別個に装備する
必要がない。さらに、少量の液体窒素を供給する
だけで大量の窒素ガスが得られるようになる。す
なわち、この発明の窒素ガス製造装置によれば、
液体窒素貯槽23から100Nm3(ガス換算)の液
体窒素を分縮器16に送り込むことにより、
1000Nm3の製品窒素ガスを得ることができる。こ
のように、この製造装置によれば少量の液体窒素
を供給するだけで、その10倍の製品窒素ガスが得
られるようになるのである。したがつて、極めて
安価な窒素ガスが得られるようになる。また、
PSA方式や膨脹タービン使用の従来の深冷液化
分離方式による窒素ガス製造装置に比べて、装置
が簡単であるため装置全体が安価であり、かつ多
数の弁等も不要なため、装置の信頼度が大であ
る。また、膨脹タービンに起因する特別な要員も
不要になる。しかも、バツクアツプ系ラインが設
けられているため、空気圧縮系ラインの不調時に
も窒素ガスを供給しうるのであり、窒素ガスの供
給が中断されるということが生じない。
第3図は精留塔の変形例を示す実施例の構成図
である。この窒素ガス製造装置は、精留塔15の
上方に凝縮器35を付帯させて連通パイプ36に
より分縮器16の上部と連通させ、分縮器16の
上部に溜められた窒素ガス(分縮器16によつて
酸素が液化分離され得られた窒素ガス+液体窒素
貯槽23から供給された液体窒素の気化窒素ガ
ス)を凝縮器35内に入れるように構成してい
る。そして、この窒素ガスを、一端35bが精留
塔15の底部と連通し他端35cが第2および第
1の熱交換器14,13を通つて空気中に開放さ
れている冷却パイプ35aで冷却して(冷媒は精
留塔15底部の貯溜液体空気)その一部を凝縮さ
せ、生成した液体窒素37を、ヘツド差を利用し
て戻しパイプ38から分縮器16内へ戻し、未凝
縮の窒素ガスを第2および第1の熱交換器14,
13を通してメインパイプ28に送り込むように
している。それ以外の部分は前記の実施例と同じ
であり、同一部分に同一符号を付している。
すなわち、この窒素ガス製造装置は、分縮器1
6の上部から得られる製品窒素ガスを凝縮器35
に導き、その一部を凝縮させて分縮器16内に戻
し、液体窒素貯槽23から供給される液体窒素に
合わせるようにするため、上記凝縮器35が精留
作用を発揮するようになる。したがつて、前記の
実施例の装置に比べて、液体窒素貯槽23に供給
する液体窒素として純度の低いものを用いうると
いう優れた効果を得ることができるようになる。
第4図は精留塔のさらに他の変形例を示す実施
例の構成図である。この窒素ガス製造装置は、戻
しパイプ38を分縮器16ではなく、精留塔15
の上部に接続して凝縮液体窒素を精留塔15の上
部へ戻すようにしている。それ以外の部分は第3
図の実施例と同じであり同一部分に同一符号を付
している。
この実施例によれば、上記と同様の効果が得ら
れるほか、還流液量が増加するため精留効果の向
上も実現しうるようになる。
なお、上記の実施例は分縮器16が塔部22と
一体化している精留塔15を用いているが、これ
に限定されるものではない。例えば分縮器16が
塔部22と分離しているようなタイプのものでも
よいし、分縮器16がなく塔部22の外周全体を
液体窒素で冷却するようなタイプのものを用いて
もよい。また、上記実施例は分縮器16内に液体
窒素を貯溜しているが、液体窒素の貯溜態様はこ
れに限定されるものではない。例えば精留塔塔部
22内の上部に液体窒素貯溜器を設け、そこに供
給するようにしてもよい。要するに、液体窒素貯
槽23から液体窒素を精留塔塔部22の内部空間
へ直接供給せず、予め貯溜されている液体窒素中
に供給するようにすればよく、それによつて供給
液体窒素によるフラツシング現象の発生が防止さ
れ、製品窒素ガスの純度のばらつきの発生が阻止
される。さらに、上記第3図の実施例の装置は凝
縮器35で凝縮させた液体窒素を分縮器16に戻
しているが、加圧して液体窒素貯槽23に戻すよ
うにしてもよい。また、凝縮器35としては、精
留塔15の液体窒素を寒冷源とするものに限定す
るものではなく、それ自身冷媒を有しているよう
なタイプのものを用いてもよい。
以上のように、この発明の窒素ガス製造装置
は、膨脹タービンを用いず、それに代えて何ら回
転部を持たない液体窒素貯槽のような液体窒素貯
蔵手段を用いるため、装置全体として回転部がな
くなり故障が全く生じない。しかも膨脹タービン
は高価であるのに対して液体窒素貯槽は安価であ
り、また特別な要員も不要になる。そのうえ、膨
脹タービン(窒素精留塔内に溜る液体空気から蒸
発したガスの圧力で駆動する)は、回転速度が極
めて大(数万回/分)であるため、負荷変動(製
品窒素ガスの取出量の変化)に対するきめ細かな
追従運転が困難であり、したがつて、製品窒素ガ
スの取出量の変化に応じて発生寒冷量を変化させ
窒素ガス製造原料である圧縮空気を常時一定温度
に冷却することが困難であり、その結果、これを
用いた装置では、頻繁に低純度のものがつくりだ
され全体的に製品窒素ガスの純度が低くなる。こ
の発明の装置は、膨脹タービンに代えて液体窒素
貯槽を用い、供給量のきめ細かい調節が可能な液
体窒素を寒冷源として用いるため、負荷変動に対
するきめ細かな追従が可能となり、純度が安定し
ていて極めて高い窒素ガスを製造しうるようにな
る。特に、この発明の装置は、液体窒素貯蔵手段
からの液体窒素を精留塔の内部空間へ直接供給す
るのではなく、特殊構造の分縮器の貯溜液体窒素
中に供給して精留塔内で液体窒素のフラツシング
が生じないようにすると同時に、制御手段によつ
て上記分縮器に対する液体窒素貯蔵手段からの液
体窒素の供給量を制御して分縮器の液面を一定に
制御するため、負荷変動に対して極めて迅速に対
応でき、その際全く製品窒素ガスの純度ばらつき
を生じない。さらに、この発明の窒素ガス製造装
置は、特殊事情により製品窒素ガスの純度が下が
つた場合には、製品窒素ガス取出路中に設けられ
た不純物分析計が作動してその不純窒素ガスを逃
気路から大気中に逃気するため、不純窒素ガスが
そのまま需要に供され、例えばシリコンウエハー
等に多量の不良を発生させるという不測の事態の
発生を自動的に防止することができる。また、こ
の発明の窒素ガス製造装置には、PSA製造方式
のような多数の弁が不要であつて装置の信頼度が
大であり、しかもバツクアツプ系ラインが簡単に
設けられるため、PSA製造法的のような1組の
吸着槽を予備にもう一系列設けるというようなこ
とも不要になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例の構成図、第2図はこの発明の
一実施例の構成図、第3図は他の実施例の構成
図、第4図はさらに他の実施例の構成図である。 9……空気圧縮機、12……吸着筒、13,1
4……熱交換器、15……精留塔、16……分縮
器、18……貯溜液体空気、23……液体窒素貯
槽、24……導入路パイプ、27……取り出しパ
イプ、28……メインパイプ、30……バツクア
ツプライン系、31……蒸発器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 外部より取り入れた空気を圧縮する空気圧縮
    手段と、この空気圧縮手段によつて圧縮された圧
    縮空気中の炭酸ガスと水分とを除去する除去手段
    と、この除去手段を経た圧縮空気を超低温に冷却
    する熱交換手段と、この熱交換手段により超低温
    に冷却された圧縮空気の一部を液化して底部に溜
    め、窒素を上部へ上昇させる精留塔を備えた窒素
    ガス製造装置において、精留塔の塔内の上側に設
    けられた液体窒素を溜める分縮器であつて、精留
    塔と連通する複数のチユーブが底面から植立して
    いて、各チユーブの間が液体窒素溜めに形成され
    各チユーブの上端が内部において開口している分
    縮器と、装置外から液体窒素の供給を受けこれを
    貯蔵する液体窒素貯蔵手段と、この液体窒素貯蔵
    手段内の液体窒素を冷熱発生用膨脹器からの発生
    冷熱に代えて圧縮空気液化用の寒冷源として連続
    的に上記分縮器中の貯溜液体窒素内に導く導入路
    と、上記分縮器に対する上記液体窒素貯蔵手段か
    らの液体窒素の供給量を制御することにより上記
    分縮器内の液体窒素の液面を一定に制御する制御
    手段と、上記精留塔から気体として取り出される
    窒素ガスおよび上記精留塔内において寒冷源とし
    ての作用を終え気化した上記液体窒素と上記熱交
    換手段を経由させ上記圧縮空気と熱交換させるこ
    とにより温度上昇させ製品窒素ガスとする窒素ガ
    ス取出路と、この窒素ガス取出路から分岐する逃
    気路と、上記窒素ガス取出路に設けられ製品窒素
    ガスの純度を常時検出し純度不良時に製品窒素ガ
    スを上記逃気路から大気中に逃気させる不純物分
    析計を備えたことを特徴とする窒素ガス製造装
    置。
JP27877685A 1985-12-10 1985-12-10 窒素ガス製造装置 Granted JPS61211688A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27877685A JPS61211688A (ja) 1985-12-10 1985-12-10 窒素ガス製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27877685A JPS61211688A (ja) 1985-12-10 1985-12-10 窒素ガス製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61211688A JPS61211688A (ja) 1986-09-19
JPH0417346B2 true JPH0417346B2 (ja) 1992-03-25

Family

ID=17602018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27877685A Granted JPS61211688A (ja) 1985-12-10 1985-12-10 窒素ガス製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61211688A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07305952A (ja) * 1994-12-22 1995-11-21 Daido Hoxan Inc 窒素ガス製造装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5047882A (ja) * 1973-04-13 1975-04-28
JPS5241232A (en) * 1975-09-24 1977-03-30 Bayer Ag Weed killer
JPS5514351A (en) * 1978-07-14 1980-01-31 Aisin Warner Ltd Controller of automatic change gear

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5047882A (ja) * 1973-04-13 1975-04-28
JPS5241232A (en) * 1975-09-24 1977-03-30 Bayer Ag Weed killer
JPS5514351A (en) * 1978-07-14 1980-01-31 Aisin Warner Ltd Controller of automatic change gear

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61211688A (ja) 1986-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101541742B1 (ko) 저온 공기 분리 방법 및 장치
WO1984003554A1 (en) Apparatus for producing high-purity nitrogen gas
KR900005985B1 (ko) 고순도 질소가스 제조 장치
WO1985004466A1 (en) Apparatus for producing high-purity nitrogen gas
US9546815B2 (en) Method and device for separating a gas mixture by cryogenic distillation
KR890001767B1 (ko) 고순도 질소가스 제조장치
JP2005083588A (ja) ヘリウムガス液化装置およびヘリウムガス回収・精製・液化装置
JPS6119902B2 (ja)
JP2672251B2 (ja) 窒素ガス製造装置
JPH0417346B2 (ja)
JP2540244B2 (ja) 窒素ガス製造装置
JPH0587447A (ja) 窒素ガス製造装置
JPH0512638B2 (ja)
JPS628710B2 (ja)
JPH0325715B2 (ja)
JPH06281322A (ja) 高純度窒素および酸素ガス製造装置
US12123647B2 (en) Air separation device and air separation method
JP2686050B2 (ja) 高純度窒素ガス製造装置
JPH07305952A (ja) 窒素ガス製造装置
JPH0719725A (ja) 高純度窒素ガス製造装置
JPH0882476A (ja) 高純度窒素ガス製造装置
JP2533262B2 (ja) 高純度窒素および酸素ガス製造装置
JPH01239375A (ja) 高純度窒素ガス製造装置
KR900005986B1 (ko) 고순도 질소가스 제조장치
JPS62116887A (ja) 高純度窒素ガス製造装置