JPH04168289A - 車両部品用塗装ハンガーの洗浄方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は車両部品を塗装する際に車両部品の保持具とし
て使用する塗装ハンガーの洗浄方法に関するものである
。

【従来の技術】

車両部品には形状や用途によって様々な塗装が施されて
いる。例えばショックアブソーバ−やタイロッドエンド
のような車両部品の塗装には塗料を被塗装部材に噴射す
るスプレィ塗装が便利である。スプレィ塗装は１例えば
第２図に示すような塗装ハンガーｌで被塗装部材２であ
るワークを保持し、塗布装置のノズル３から塗料４を噴
射することによって行なわれる。この塗装ハンガー１は
、一端を屈曲させた鉄棒に複数本のアーム５を溶接して
組立て、端部にフック６を設けたものである。同図には
貫通孔を有する平板状のワーク２をその貫通孔を利用し
てフック６に掛けた例が示しであるが、取付は具６はワ
ーク２の形状に応じて、フック状のもの、網状のもの等
、様々な構造のものが使用されている。ワーク２を掛け
た塗装ハンガー１を塗装室等に吊り下げ、ノズル３から
塗料４を噴射すると、ワーク２に塗料４が塗布される６
塗装終了後は、塗装ハンガーｌから塗装済のワーク２を
取り外し、未塗装のワークを取付けて一連の作業を繰り
返すことができる。 しかし、この塗装方法を用いるとワーク２への塗装とと
もに塗装ハンガ−１自体にも塗料４が付着し、塗装を繰
り返すうちに塗装ハンガーｌの表面に厚い塗膜が形成さ
れてしまう。ハンガー１に塗料が付着すると、ワーク２
を取付けにくくなる他、噴射した塗料４がハンガー１の
塗膜に遮られて塗装が不均一になるという問題が生じて
くる。 静電塗装の場合にはワーク２と塗装ハンガー１とが絶縁
されて塗装作業に支障をきたすこともある。そのため、
一定期間毎に塗装ハンガー１を洗浄して表面に固着した
塗料を剥離する必要がある。 塗装ハンガー１の塗料を剥離するには、水酸化ナトリウ
ム等のアルカリ水溶液からなる剥離液を用いて溶解する
方法が用いられる。ところが、この方法では８０〜１０
０℃に加熱した高温のアルカリ水溶液に、塗装ハンガー
ｌを５〜１０時間も浸漬して貢沸する必要があり、作業
時間が長すぎることに加え、高温のアルカリ水溶液を取
り扱うために危険が伴うという不都合があった。

【発明が解決しようとする課題】

本発明は前記の課題を解決するためなされたもので、塗
装ハンガーの表面に固着した塗料を安全に且つ短時間で
効率良く剥離する方法を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するためになされた本発明の車両部品
用塗装ハンガーの洗浄方法を第１図および第２図を用い
て説明する。 これらの図に示すように本発明の第１発明の車両部品用
塗装ハンガーの洗浄方法は、被塗装部材２の保持具であ
る塗装ハンガー１を、加熱手段１５と超音波発振器１６
とを備えた超音波洗浄装置１０に満たした４０〜７０℃
のアルカリ性の剥離液１４に浸漬して超音波洗浄する工
程を含む洗浄方法である。 また、本発明の第２発明の車両部品用塗装ハンガーの洗
浄方法は、被塗装部材２の保持具である塗装ハンガーｌ
を、液体が出入り可能な容器１３に収容し、塗装ハンガ
ーｌおよび容器１３を、加熱手段１５と超音波発振器１
６とを備えた超音波洗浄装置１０に満たした４０〜７０
℃のアルカリ性の剥離液１４に浸漬して超音波洗浄した
後、塗装ハンガー１および容器１３を剥離液１４から引
き上げて水洗する工程を含む洗浄方法である。 アルカリ性の剥離液としては、例えば水酸化ナトリウム
等の強アルカリおよびトリエチルアミン等の弱アルカリ
と、塩化メチレンやアルコール等の有機溶剤との混合物
が使用可能である。 なお、剥離液の液温は４０〜７０℃に設定することが望
ましい。４０℃未満の場合は洗浄時間が長くなってしま
う、７０℃を越えると作業の危険性が増加する。

【作用】

塗装ハンガー１をアルカリ性の剥離液１４を満たした剥
離槽１０に浸漬すると、塗装ハンガー１表面の塗料が剥
離液１４によって溶解される。剥離液１４の温度は安全
性を考慮して４０〜７０℃の比較的低温に設定されてい
るが、超音波の発振によって塗料の溶解が促進されるた
め、付着した塗料を短時間で剥離することが可能である
。

【実施例】

以下、本発明の詳細な説明する。 第１図に本発明の洗浄方法に使用する超音波洗浄装置１
０の縦断面図を示す。この超音波洗浄装置ｌＯは、外枠
１１の内側にステンレス製の洗浄槽１２を配置し、外枠
１１と洗浄槽１２間の空間にヒータ１５　（５００ｍ）
と超音波発振器１６（発振周波数４５ＫＨｚ、高周波出
力２５０１１＋　とを設けたものである。洗浄槽１２に
は、水酸化ナトリウムを主成分とする剥離液１４（日本
パーカライジング■製、パーコストリッパ２１１１１の
５０％水溶液）を満たしておく。 第２図に示す塗装ハンガーｌを洗浄する場合、塗装ハン
ガー１をそのまま洗浄槽１２に入れて剥離液１４に浸漬
する。ヒータ１５への通電により剥離液１４は４０〜７
０℃に昇温されている。超音波発振器１６から超音波を
発振させると、塗料の溶解が促進され、付着した塗料は
短時間で溶解し剥離される。剥離液１４は比較的低温で
あるため、作業の安全性が確保されている。塗料が剥離
した後、塗装ハンガー１を洗浄槽１２から引き上げて水
洗すれば、洗浄が終了する。 また、第１図に示すように塗装ハンガー１を液体が出入
り可能な容器１３に収容し、容器１３ごと剥離液１４に
浸漬すれば、作業性をより向上させることができる。容
器１３としては第１図に示すような側面や底面に孔１３
ａを形成したステンレス容器が好適である。容器１３の
出し入れは容器１３にワイア１７をかけ、昇降装置を使
用して行なっても良い。 以下は、本発明の洗浄方法の実験例である。 被洗浄物として２週間連続して塗布作業に使用した塗装
ハンガーｌを使用する。このハンガーｌの表面には酸化
重合型アルキッド樹脂塗料が厚さ５〜８１Ｉ１１に付着
している。被洗浄試料の洗浄条件を揃えるため、各実施
例および比較例の被洗浄試料は１本の塗装ハンガーｌか
ら約２０ｃ＋ｓの長さに切り出したものを使用する。洗
浄中の試料を目視で観察し、ハンガーの素地が現われる
までの時間を剥離時間とする。 実施例１ この試料を第１図に示す超音波洗浄装置の剥離液１４に
浸漬し、剥離液１４の温度を４０℃に保ち、超音波を連
続して発振したところ、ハンガー１の塗料を３時間で剥
離することができた。 実施例２ 剥離液１４の温度を７０℃に設定し、超音波を３０分お
きに間欠に発振させる他は実施例１と同様にして洗浄を
行なったところ、２時間経過後、ノ１ンガー１の塗料は
完全に剥離されていた。 実施例３ 剥離液１４の温度を７０℃に設定し、超音波を連続して
発振する他は実施例１と同様にして洗浄を行なったとこ
ろ、１時間後にはハンガーｌの塗料は完全に剥離されて
いた。 比較例１ 剥離液１４の温度を９０℃に設定し、超音波を発振させ
ない状態で塗料の剥離を試みたところ、塗料の剥離に６
時間をも要した。 比較例２ 剥離液１４の温度を４０℃に設定し、超音波を発振させ
ずに塗料の剥離を試みたところ、１０時間経過後も塗料
は完全に剥離しなかった。 各実施例および比較例の試験結果を第１表にまとめた。 第　　１　　表 これらの試験結果によれば、従来６時間も要した塗料の
洗浄時間が半分以下の１〜３時間に大幅に短縮されてい
ることがわかる。また、剥離液の液温も９０℃から４０
〜７０℃に低下されており、安全性が高められていると
ともに昇温のコストが削減されている。

【発明の効果】

以上、詳細に説明したように本発明の車両部品用塗装ハ
ンガーの洗浄方法によれば、塗装ハンガーに付着した塗
料を短時間で剥離することが可能であり、洗浄時間が大
幅に短縮されている。また、剥離液の温度が比較的低温
なために安全性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の洗浄方法に使用する超音波洗浄装置の
縦断面図、第２図は塗装ハンガーの斜視図である。 １・・・塗装ハンガー　　２−・・ワーク３・・・ノズ
ル　　　　　４・・・塗料５・・・アーム　　　　　６
・・・フック１０・・・超音波洗浄装置　１１・・・外
枠１２・・・洗浄槽　　　　　１３・−・容器１４・・
・剥離液　　　　　１５・・・ヒータ１６・・・超音波
発振器　　１７・・・ワイア特許出願人　　アイシン化
工株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．被塗装部材の保持具である塗装ハンガーを、加熱手
   段と超音波発振器とを備えた超音波洗浄装置に満たした
   ４０〜７０℃のアルカリ性の剥離液に浸漬して超音波洗
   浄する工程を含むことを特徴とする車両部品用塗装ハン
   ガーの洗浄方法。
2. ２．被塗装部材の保持具である塗装ハンガーを、液体が
   出入り可能な容器に収容し、前記塗装ハンガーおよび容
   器を、加熱手段と超音波発振器とを備えた超音波洗浄装
   置に満たした４０〜７０℃のアルカリ性の剥離液に浸漬
   して超音波洗浄した後、塗装ハンガーおよび容器を剥離
   液から引き上げて水洗する工程を含むことを特徴とする
   車両部品用塗装ハンガーの洗浄方法。