JPH04167570A - 超電導素子および作製方法 - Google Patents

超電導素子および作製方法

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JPH04167570A
JPH04167570A JP2294287A JP29428790A JPH04167570A JP H04167570 A JPH04167570 A JP H04167570A JP 2294287 A JP2294287 A JP 2294287A JP 29428790 A JP29428790 A JP 29428790A JP H04167570 A JPH04167570 A JP H04167570A
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thin film
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孝夫 中村
Hiroshi Inada
博史 稲田
Michitomo Iiyama
飯山 道朝
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、超電導素子およびその作製方法に関する。よ
り詳細には、新規な構成の超電導素子およびその作製方
法に関する。
従来の技術 超電導を使用した代表的な素子に、ジョセフソン素子が
ある。ジョセフソン素子は、一対の超電導体をトンネル
障壁を介して結合した構成であり、高速スイッチング動
作が可能である。しかしながら、ジョセフソン素子は2
端子の素子であり、論理回路を実現するためには複雑な
回路構成になってしまう。
一方、超電導を利用した3端子素子としては、超電導ベ
ーストランジスタ、超電導FET等がある。第3図に、
超電導ベーストランジスタの概念図を示す。第3図の超
電導ベーストランジスタは、超電導体または常電導体で
構成されたエミッタ21、絶縁体で構成されたトンネル
障壁22、超電導体で構成されたベース23、半導体ア
イソレータ24および常電導体で構成されたコレクタ2
5を積層した構成になっている。この超電導ベーストラ
ンジスタは、トンネル障壁22を通過した高速電子を利
用し°た低電力消費、高速動作の素子である。
第4図に、超電導FETの概念図を示す。第4図の超電
導FETは、超電導体で構成されている超電導ソース電
極41および超電導ドレイン電極42が、半導体層43
上に互いに近接して配置されている。超電導ソース電極
41および超電導ドレイン電極42の間の部分の半導体
層43は、下側が大きく削られ厚さが薄くなっている。
また、半導体層43の下側表面にはゲート絶縁膜46が
形成され、ゲート絶縁膜46上にゲート電極44が設け
られている。
超電導FETは、超電導近接効果で超電導ソース電極4
1および超電導ドレイン電極42間の半導体層43を流
れる超電導電流を、ゲート電圧で制御する低電力消費、
高速動作の素子である。
さらに、ソース電極、ドレイン電極間に超電導体でチャ
ネルを形成し、この超電導チャネルを流れる電流をゲー
ト電極に印加する電圧で制御する3端子の超電導素子も
発表されている。
発明が解決しようとする課題 上記の超電導ベーストランジスタおよび超電導FETは
、いずれも半導体層と超電導体層とが積層された部分を
有する。ところが、近年研究が進んでいる酸化物超電導
体を使用して、半導体層と超電導体層との積層構造を作
製することは困難である。また、この構造が作製できて
も半導体層と超電導体層の間の界面の制御が難しく、素
子として満足な動作をしなかった。
また、超電導FETは、超電導近接効果を利用するた約
、超電導ソース電極4工および超電導ドレイン電極42
を、それぞれを構成する超電導体のコヒーレンス長の数
倍程度以内に近接させて作製しなければならない。特に
酸化物超電導体は、コヒーレンス長が短いので、酸化物
超電導体を使用した場合には、超電導ソース電極41お
よび超電導ドレイン電極42間の距離は、数10nm以
下にしなければならない。このような微細加工は非常に
困難であり、従来は酸化物超電導体を使用した超電導F
ETを再現性よく作製できなかった。
さらに、従来の超電導チャネルを有する超電導素子は、
変調動作は確認されたが、キャリア密度が高いため、完
全なオン/オフ動作ができなかった。酸化物超電導体は
、キャリア密度が低いので、超電導チャネルに使用する
ことにより、完全なオン/オフ動作を行う上記の素子の
実現の可能性が期待されている。しかしながら、超電導
チャネルは5nm程度の厚さにしなければならず、その
ような構成の実現することは困難であった。
一方、上記超電導素子の高速なオン/オフ動作を実現す
るためには、超電導チャネルのゲート長を短縮すること
が必要である。超電導チャネルのゲート長を短縮するた
めには、ゲート電極の形状を超電導チャネルの電流が流
れる方向に薄く (約100 nm以下に)しなければ
ならい。酸化物超電導体上に、微細加工で上記寸法のゲ
ート電極を再現性よく形成することはやはり困難である
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し
た、新規な構成の超電導素子およびその作製方法を提供
することにある。
課題を解決するための手段 本発明に従うと、基板上に成膜された酸化物超電導薄膜
に形成された超電導チャネルと、該超電導チャネルの両
端近傍に配置されて該超電導チャネルに電流を流すソー
ス電極およびドレイン電極と、前記超電導チャネル上に
絶縁層を介して配置されて該超電導チャネルに流れる電
流を制御するゲート電極を具備する超電導素子において
、前記超電導チャネルが厚さ5nm以下であり、前記酸
化物超電導薄膜の上面が平坦であり、前記酸化物超電導
薄膜上に前記超電導チャネルの主電流が流れる方向に複
数に分割された絶縁性の保護膜を具備し、前記ゲート電
極が該保護膜の前記分割部分の端面に沿って配置された
常電導体の薄膜で構成されることを特徴とする超電導素
子が提供される。
また、本発明では、上記本発明の超電導素子を作製する
方法として、基板上に厚さ5nm以下の超電導部分を有
する上面が平坦な酸化物超電導薄膜を形成し、該酸化物
超電導薄膜の前記厚さ5nm以下の超電導部分上に端部
があるよう複数の保護膜を前記酸化物超電導薄膜上に形
成し、該保護膜の前記端部に常電導体の薄膜で前記ゲー
ト電極を形成する工程を含むことを特徴とする超電導素
子の作製方法が提供される。
作用 本発明の超電導素子は、酸化物超電導体による超電導チ
ャネルと、起電導チャネルに電流を流すソース電極およ
びドレイン電極と、超電導チャネルを流れる電流を制御
する極薄のゲート電極とを具備する。本発明の超電導素
子では、各電極は必ずしも超電導電極である必要がない
本発明の超電導素子では、超電導チャネルは上面が平坦
である酸化物超電導薄膜の一部となっている。超電導チ
ャネルの厚さは、ゲート電極に印加された電圧でゲート
を開閉させるために、5nm以下であり、この超電導チ
ャネル上に極薄のゲート電極がゲート絶縁層を介して配
置されている。
本発明の超電導素子は、この極薄のゲート電極により、
超電導チャネルのゲート長が短く構成され、オン/オフ
動作が高速になっている。
本発明の超電導素子では、上記の厚さの超電導チャネル
を実現するたtに、以下の方法を使用することが好まし
い。
■ 酸化物超電導薄膜中に基板成分を拡散させ、酸化物
超電導薄膜中に非超電導領域を形成し、この非超電導領
域により薄くなった超電導部分を超電導チャネルとする
■ 基板に突出部を設け、その上に上面が平坦な酸化物
超電導薄膜を形成する。基板の突出部上の部分が超電導
チャネルになる。
上記■の場合、基板の成分元素そのものを酸化物超電導
薄膜中に拡散させてもよく、酸化物超電導体中に成膜中
に拡散して、拡散した部分の酸化物超電導体の超電導性
を崩す物質の層を、基板表面の一部に予め形成しておい
てもよい。基板の成分元素を酸化物超電導薄膜中に拡散
させるには、例えば、集束イオンビーム、レーザ等を使
用して酸化物超電導薄膜の超電導チャネルとなる部分に
局所的にエネルギを印加し、下方の基板の成分元素を拡
散させる。
本発明の超電導素子において、基板には、MgO1Sr
Ti03等の酸化物単結晶基板が使用可能である。
これらの基板上には、配向性の高い結晶からなる酸化物
超電導薄膜を成長させることが可能であるので好ましい
。また、表面に絶縁層を有する半導体基板を使−用する
こともできる。
また、本発明の超電導素子には、Y−Ba−Cu−0系
酸化物超電導体、Bi −5r −Ca−Cu −0系
酸化物超電導体、TI −Ba −Ca −Cu −0
系酸化物超電導体等任意の酸化物超電導体を使用するこ
とができる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが
、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎず、本発明
の技術的範囲をなんら制限するものではない。
実施例 第1図(a)およびb)に、それぞれ異なる態様の本発
明の超電導素子の断面図を示す。第1図(a)の超電導
素子は、基板5上に成膜され、基板成分が拡散して超電
導性を失った非超電導領域50が形成された酸化物超電
導薄膜1を有する。酸化物超電導薄膜1の非超電導領域
50の上の部分は、厚さ約5nmの極薄の超電導チャネ
ル10になっている。超電導チャネル10の上にはゲー
ト絶縁層6を介して極薄のゲート電極4が配置され、酸
化物超電導薄膜■上の超電導チャネル10の両側には、
ソース電極2およびドレイン電極3が配置されている。
ゲート電極4は、表面保護膜8の側面に斜め蒸着法で形
成された常電導体の薄膜またはオファクシススバッタリ
ング法で形成された酸化物超電導薄膜で構成されている
第1図ら〕の超電導素子は、非超電導領域50が基板5
の成膜面上に形成された突出部であるところが第1図(
a)の超電導素子と異なる。他の構成は、第1図(a)
の超電導素子と全く等しいので説明を省略する。
第2図を参照して、本発明の超電導素子を本発明の方法
で作製する手順を説明する。第2図には゛第1図(a)
の超電導素子の作製方法が示されている。
まず、第2図(a)に示すような基板5上に第2図ら)
に示すよう酸化物超電導薄膜1を、オファクシススバッ
タリング法、反応性蒸着法、MBE法、CVD法等の方
法で形成する。酸化物超電導薄膜1の厚さは200〜3
00 nmが好ましく、酸化物超電導体としては、Y−
Ba−Cu−0系酸化物超電導体、Bi −5r −C
a −Cu −0系酸化物超電導体、TI −Ba −
Ca−Cu−0系酸化物超電導体が好ましく、C軸配向
の薄膜とすることが好ましい。これは、C軸配向の酸化
物超電導薄膜は、基板と平行な方向の臨界電流密度が大
きいからである。C軸配向の酸化物超電導薄膜を形成す
るたtには、上記の成膜法で基板温度を約700℃にす
ればよい。
基板5としては、Mg0(100)基板、5rTiO。
(100)基板等の絶縁体基板、または表面に、例えば
MgA1.O,およびBaT+03を積層した絶縁膜を
有する81等の半導体基板が好ましい。
次に、第2図(C)に示すよう酸化物超電導薄膜1に矢
印で示すよう局所的にレーザビームまたは集束イオンビ
ームを照射して基板5の構成元素を酸化物超電導薄膜1
に拡散させ、非超電導領域50を形成する。酸化物超電
導薄膜1の非超電導領域50の上の部分は超電導チャネ
ル10となる。
非超電導領域50をレーザビームを照射して形成する場
合、レーデとしては、エキシマレーザ、炭酸ガスレーザ
、YAGレーザ等の高出力レーザが好ましい。例えば、
波長514 nmのArレーザを使用する場合、照射出
力は2.OWとし、100 μm7秒で走査するするこ
とが好ましい。一方、集束イオンビームを照射して非超
電導領域50を形成する場合、照射イオンはArイオン
が好ましく、ビーム径を0.2μm以下とし、加速電圧
が50kV以下であることが好ましい。
一方、第2図ら)および(C)の工程に代えて、第2図
(b′)および(C′)に示す工程にすることもできる
まず、第2図(b′)に示すように基板5に矢印で示す
ような集束イオンビームを照射し、添加領域51を形成
する。照射するイオンはBa、 Y、 Cuイオンが好
ましく、ビーム径は0.2μm1加速電圧は50kVが
好ましい。この集束イオンビーム照射により、基板5の
表面に幅1μm以下の添加領域51を形成する。
次に第2図(C′)に示すよう上記の添加領域51を有
する基板5上に酸化物超電導薄膜1を、第2図(b)と
同じ−くオファクシススバッタリング法、反応性蒸着法
、MBE法、CVD法等で形成する。
酸化物超電導薄膜1が成長している間に、添加領域51
から添加元素が酸化物超電導薄膜1中に拡散し、非超電
導領域50が形成される。酸化物超電導薄膜1の非超電
導領域50の上の部分は超電導チャネル10となる。
上記のように、酸化物超電導薄膜1中に非超電導領域5
0を形成したら、超電導チャネル10上にゲート電極を
作製する。第2図(d)に示すよう酸化物超電導薄膜1
上に絶縁膜16を形成し、絶縁膜16の超電導チャネル
10の上方を除いた位置に表面保護膜8および9を形成
する。絶縁膜16には、例えばSiN、MgO等酸化物
超電導薄膜との界面で大きな準位を作らない絶縁体を用
いることが好ましく、その厚さはトンネル効果が無視し
得るlQnm以上とする。また、表面保護膜8.9には
MgOを用いることが好ましい。
表面保護膜8上に表面保護膜8の超電導チャネル10の
上方の側面に周り込むよう斜め蒸着より、第2図(e)
に示すよう常電導膜18を形成する。同時に、表面保護
膜9の上にも常電導膜19が形成されるが、これは不要
である。常電導膜18.19には、^UまたはTi、 
W等の高融点金属、これらのシリサイドを用いることが
好ましい。反応性イオンエツチング、Arイオンミリン
グ等の方法で常電導膜18に対して異方性エツチングを
行い、第2図(f)に示すようゲート電極4に加工する
。ゲート電極4の厚さは約100 nm以下とすること
が好ましい。
最後に、第2図(g)に示すよう酸化物超電導薄膜1の
両端上の絶縁膜16、表面保護膜8.9を除去し、ゲー
ト絶縁層6を形成する。そして、露出した酸化物超電導
薄膜1の表面にソース電極2およびドレイン電極3をゲ
ート電極4に使用した常電導体と等しい常電導体で形成
して、本発明の超電導素子が完成する。
本実施例では、酸化物超電導薄膜中に基板成分を拡散さ
せて非超電導領域を形成する方法を説明したが、本発明
の方法はこれに限られるものではない。例えば、第1図
ら)に示した本発明の超電導素子を作製する場合には、
基板を加工して突出部を設け、その上に酸化物超電導薄
膜を形成し、上面を平坦にすることが好ましい。
また、本発明の超電導素子では、ゲート電極にも酸化物
超電導体を使用することができる。この場合、絶縁膜1
6を形成した後、100 nm以下の厚さのできればa
軸配向の酸化物超電導薄膜を形成し、斜め方向からのA
rイオンミリングおよび異方性エツチングを行って超電
導ゲート電極を作製する。
その後、表面保護膜を形成することが好ましい。
本発明の超電導素子を本発明の方法で作製すると、超電
導FETを作製する場合に要求される微細加工技術の制
限が緩和される。また、作製が容易であり、素子の性能
も安定しており、再現性もよい。
発明の詳細 な説明したように、本発明の超電導素子は、超電導チャ
ネル中を流れる超電導電流をゲート電圧で制御する構成
となっている。従って、従来の超電導FETのように、
超電導近接効果を利用していないので微細加工技術が緩
和される。また、超電導体と半導体を積層する必要もな
いので、酸化物超電導体を使用して高性能な素子が作製
できる。
さらに、本発明の超電導素子は、極薄のゲート電極によ
り、超電導チャネルのゲート長が短く構成されているの
で、オン/オフ動作が高速である。
本発明により、超電導技術の電子デバイスへの応用がさ
らに促進される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の超電導素子の概略図であり、第2図
は、本発明の方法により本発明の超電導素子を作製する
場合の工程を示す概略図であり、第3図は、超電導ベー
ストランジスタの概略図であり、 第4図は、超電導FETの概略図である。 〔主な参照番号〕 1・・・酸化物超電導薄膜、 2・・・ソース電極、 3・・・ドレイン電極、 4・・・ゲート電極、 5・・・基板 特許出願人  住友電気工業株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基板上に成膜された酸化物超電導薄膜に形成され
    た超電導チャネルと、該超電導チャネルの両端近傍に配
    置されて該超電導チャネルに電流を流すソース電極およ
    びドレイン電極と、前記超電導チャネル上に絶縁層を介
    して配置されて該超電導チャネルに流れる電流を制御す
    るゲート電極を具備する超電導素子において、前記超電
    導チャネルが厚さ5nm以下であり、前記酸化物超電導
    薄膜の上面が平坦であり、前記酸化物超電導薄膜上に前
    記超電導チャネルの主電流が流れる方向に複数に分割さ
    れた絶縁性の保護膜を具備し、前記ゲート電極が該保護
    膜の前記分割部分の端面に沿って配置された常電導体の
    薄膜で構成されることを特徴とする超電導素子。
  2. (2)請求項1に記載の超電導素子を作製する方法にお
    いて、基板上に厚さ5nm以下の超電導部分を有する上
    面が平坦な酸化物超電導薄膜を形成し、該酸化物超電導
    薄膜の前記厚さ5nm以下の超電導部分上に端部がある
    よう複数の保護膜を前記酸化物超電導薄膜上に形成し、
    該保護膜の前記端部に常電導体の薄膜で前記ゲート電極
    を形成する工程を含むことを特徴とする超電導素子の作
    製方法。
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