JPH04164891A - エピタキシャル成長装置およびエピタキシャル成長方法 - Google Patents

エピタキシャル成長装置およびエピタキシャル成長方法

Info

Publication number
JPH04164891A
JPH04164891A JP28788990A JP28788990A JPH04164891A JP H04164891 A JPH04164891 A JP H04164891A JP 28788990 A JP28788990 A JP 28788990A JP 28788990 A JP28788990 A JP 28788990A JP H04164891 A JPH04164891 A JP H04164891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
volatile metal
annular groove
reaction chamber
epitaxial growth
crucible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28788990A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumitake Nakanishi
文毅 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Publication of JPH04164891A publication Critical patent/JPH04164891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ この発明は、縦型ディッピング法により水銀等の揮発性
金属を含む化合物半導体を液相エピタキシャル成長させ
る装置および方法に関する。
[従来の技術] 従来、水銀等の揮発性金属を含む化合物半導体を液相エ
ピタキシャル成長させるときには、原料融液から揮発性
金属が蒸発して液組成を変化させるという問題があった
が、米国特許第4315477号明細書には、反応室の
上部に凝縮部を設けて、蒸発した金属を再び凝縮して原
料融液中に還流する液相エピタキシャル成長装置が記載
されている。
第8図は上記明細書に記載の液相エピタキシャル成長装
置の模式図である。この装置は、原料融液30を反応容
器29に収容し、基板31を支持軸32の先端に装着し
、蓋板33で反応容器29を密閉するとともに、一端、
反応容器29内を真空排気してから不活性ガスを導管3
4から導入し、ヒータ35に通電して原料融液30を均
一に加熱して安定させてから、基板31を原料融液3o
に浸漬して液相エピタキシャル成長させる。その際に、
反応容器29の上部ならびに支持軸32に付設したバッ
フル板36を、反応容器29の周囲に設けた冷却管37
に冷却液を流すことにより冷却して、原料融液30から
蒸発する揮発性金属を凝縮して原料融液30に還流させ
るようにしたものである。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記の還流式装置では、蒸発した揮発性金属が
液滴となって原料融液に滴下するため、融液温度を変動
させる。このような融液温度の変動は液相エピタキシャ
ル成長において、結晶の急成長や双晶の形成などを引き
起こす原因となるほか、エピタキシャル層の厚さや組成
にばらつきを生じさせる原因ともなる。
また、上記還流方式の場合、気化した揮発性金属は冷却
され液滴となって融液に戻るので、経時的に見れば、融
液の組成は絶えず局所的に変動していると考えられる。
このような変動は、均一な成長を妨げ、エピタキシャル
の組成ならびに厚みにばらつきをもたらす原因となる。
この発明の目的は、液相エピタキシャル成長において、
前述した融液温度の変動を防止し、かつ前述した融液組
成の変動を食い止めることにより、厚さや組成にばらつ
きが少ないエピタキシャル層の形成を行なうエピタキシ
ャル成長装置およびエピタキシャル成長方法を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段] この発明のエピタキシャル成長装置は、揮発性金属を含
む化合物の液相エピタキシャル成長を行なうエピタキシ
ャル成長装置において、液相エピタキシャル成長を行な
う、上部に開口を有する反応室と、反応室の底部に設け
られたるつぼと、反応室の周囲に揮発性金属を貯留する
ため形成された第1の環状の溝と、反応室の開口を覆い
、かつ第1の環状の溝に貯留された揮発性金属中に脚部
が漬けられることにより、反応室を密封する第1の蓋体
と、第1の蓋体を貫通し、下端に基板を昇降可能に保持
する基板支持軸と、第1の環状の溝の周囲に設けられ、
第1の環状の溝に貯留された揮発性金属の温度を制御す
ることにより、反応室内の揮発性金属の蒸気圧を制御す
るヒータと、第1の環状の溝および第1の蓋体を覆うこ
とにより密封し、かつ第1の環状の溝から反応室の外へ
気化する揮発性金属を冷却および凝集させて第1の環状
の溝に還流させる還流室とを備えている。
またこの発明に従うエピタキシャル成長装置は、るつぼ
内の原料融液を攪拌するため下端に羽根が設けられた攪
拌棒と、攪拌棒を通すため、第1の蓋体に形成された開
口部と、開口部の周囲に揮発性金属を貯留するため形成
された第2の環状の溝と、攪拌棒に設けられ、第1の蓋
体開口部を覆い、かつ第2の環状の溝に貯留された揮発
性金属中に脚部か漬けられることにより、第1の蓋体を
密封する第2の蓋体と、還流室の周囲に設けられる第1
の冷却手段とをさらに備えることができる。
さらに、この発明に従うエピタキシャル成長装置は、第
1の環状の溝周囲に設けられた第2の冷却手段を備え、
第2の冷却手段により、気化する揮発性金属をるつぼの
側壁で冷却および凝集させてるつぼ内に還流させるため
、るつぼの側壁を第1の環状の溝近傍に達するよう長尺
化することができる。
一方、この発明に従うエピタキシャル成長方法は、反応
室内に設けられたるつぼに揮発性金属を含む原料融液を
収容し、原料融液中に基板を浸漬した後、原料融液の温
度を降下させて、基板面にエピタキシャル成長層を形成
するエピタキシャル成長方法において、るつぼは側壁が
長尺化されたものを用い、るつぼ開口部近傍を冷却する
ことにより、気化した揮発性金属をるつぼ側壁で冷却お
よび凝集させて、るつぼ内に還流させる工程と、反応室
の周囲に揮発性金属を貯留するための貯留部を設け、貯
留部に貯留された揮発性金属を加熱して反応室内に揮発
性金属の蒸気を供給する工程と、原料融液または貯留部
より気化した揮発性金属を、反応室を覆う還流室で冷却
および凝集させて貯留部に還流させる工程とを備えてい
る。
なお、この発明のエピタキシャル成長装置において、反
応室内の原料融液を温度制御する手段や基板を原料融液
に漬けたり、融液から取り出したりする手段などは、従
来から用いられているものを使用することができ、特に
限定されるものではない。
[作用] 上記のように構成されたエピタキシャル成長装置で液相
エピタキシャル成長を行なうと、揮発性金属の還流は反
応室内では行なわれず、反応室の外に設けられている還
流室において行なわれる。
そして、反応室内に気化した揮発性金属は凝集すること
なく一定の蒸気圧に保たれるよう制御されている。すな
わち、反応室の周囲に設けられた環状の溝に貯留された
揮発性金属が、環状の溝の周囲に設けられたヒータで、
必要に応じて加熱される。そして、環状の溝から揮発性
金属は反応室内へ気化され、しかもこの揮発性金属の蒸
気圧は、反応室内の原料融液から気化する揮発性金属の
蒸気圧とバランスされるよう、前記ヒータによって温度
制御が行なわれている。したがって、反応室全体の揮発
性金属の蒸気圧は、平衡状態により近づくよう調整され
ることになる。このように反応室内の揮発性金属の蒸気
圧は、液相と気相の間で平衡により近づくので、融液の
組成変動は食い止められる。しかも、揮発性金属の還流
は反応室内において起こらないので、揮発性金属が液滴
となって原料融液に戻るため起こる融液温度の変動も防
止される。
また、この発明に従ってエピタキシャル成長装置に攪拌
棒を設けることにより、この攪拌棒で原料融液全体を短
時間で均一にすることができる。
このとき、攪拌棒には第2の蓋体が設けられ、攪押棒を
通すため形成された開口部をこれか覆いシールするよう
になっている。このシール機構は、第2の環状の溝に貯
留された揮発性金属中に、攪拌棒に設けられた第2の蓋
体の脚部か漬けられることにより実現される。このよう
なシール機構を介して、攪拌棒は密封状態を保ちながら
昇降可能となる。さらに、還流室の上部に第1の冷却器
を配置することにより、蒸発した揮発性金属を凝縮させ
ることができるので、該金属蒸気の漏出を防ぐことがで
きる。
さらに、この発明に従うエピタキシャル成長装置におい
て、るつぼの側壁を長尺化して第1の環状の溝近傍に達
するよう形成し、しかも、第2の冷却手段によって第1
の環状の溝周囲からるつぼの側壁を冷却すれば、気化し
た揮発性金属はるつぼ側壁で冷却および凝集され、るつ
ぼ内に還流させられる。このように長尺るつぼ内で還流
させるようにすれば、成長に用いる原料の合成時でも、
短尺るつぼでは昇温中に生じる揮発性金属の逃散を防ぐ
ことができる。従って、この発明に従う装置では、従来
あらかじめ真空封入等で行っていた原料合成が同一系で
成長直前に行なうことができる。
一方、この発明のエピタキシャル成長方法に従えば、上
記長尺るつぼ内で揮発性金属を還流させておき、原料の
溶融と同時に融液の揮発性金属蒸気圧が大幅に下がると
、貯留部からヒータによって揮発性金属の蒸気を反応室
内に供給し、還流室で上記揮発性金属を冷却、凝集させ
て貯留部に還流させる。このような工程により、原料合
成をるつぼ内で組成変化を抑えながら実行できるととも
に、反応室内の揮発性金属の蒸気圧バランスを保つこと
ができる。
[実施例] (実施例1) 第1図は、この発明のエピタキシャル成長装置の第1の
実施例を示す断面図である。
第1図を参照して、石英管1からなる反応室2の底部に
カーボンサセプタ3が設置され、その上にるつぼ4が収
められている。また、るつぼ4には原料融液5が貯留さ
れている。石英管1上部の周囲には、石英管1よりも内
径の大きな石英管6が設けられており、石英管6の下端
部は石英管1の外壁に継ぎ部7で接続されている。そし
て、石英管1の上部、石英管6の管壁および継ぎ部7に
より、環状溝24が形成されている。環状ill!24
には原料融液5中の揮発性金属融液25が貯留されてい
る。また、蓋体8aが石英管1の上方の開口部を覆うよ
うに設けられ、蓋体8aの脚部は環状溝24に嵌め込ま
れ、揮発性金属融液25に漬けられている。継ぎ部7か
ら延びる石英管6の上端には、フランジ11が形成され
、SUS製の円盤状蓋板12が被せられることにより密
閉され、還流室13が形成されている。また、円盤状蓋
板12には、バルブ17が取付けられたガス供給管15
が接続されている。反応室2内には、基板20を保持す
るカーボン製のホルダ19が設置されている。ホルダ1
9は、円盤状蓋板12および蓋体8aを突き抜けて反応
室2にまで延びる支持軸18により支持されている。さ
らに石英管1の外周にメインヒータ21、環状溝24の
外周にサブヒータ22が設けられている。また、還流室
での効率を上げるために、サブヒータ22の上部には冷
却ユニット41が設けられている。なお、ホルダ19に
は原料融液5を攪拌する石英パドル(図示省略)が取付
けられている。
以上に示した装置を用いて、液相エピタキシャル成長の
形成を行なった。この装置では、内径60mmの石英管
1および内径80mmの石英管6を用いて反応室を形成
させた。純度6ナインのTe 226 g1純度6ナイ
ンのCdTe3.32gおよび純度7ナインのHg80
.Ogを真空封入して700℃で2時間溶融した後、冷
却させたものを原料として調製した。そして、この原料
をるつぼ4に入れた。環状溝24には、揮発性金属融液
25として純度7ナインのHgを900g貯留させた。
また、基板20として、縦10mm、横10mmおよび
厚み1mmのCd o、 96Z n o、 o4Te
の(111)面を用い、これをホルダ19に取り付けた
。次に、蓋体8aを環状溝24から浮かせた状態で、円
盤状蓋板12により石英管6を密封し、ガス供給管15
よりターボ分子ポンプを用いて排気を行なった。還流室
13および反応室2がlXl0− ” To r rと
なるまで排気を行なった後、Td膜透過型の水素純化器
を通した水素を400Torrとなるまで還流室13お
よび反応室2に導入した。そして、蓋体8aを下ろし、
蓋体8a脚部を揮発性金属融液25(Hg)に漬けた。
これにより反応室2を密閉した。反応室2を密閉した後
、ガス供給管15からさらに水素を導入し、還流室13
の圧力を500Torrにした。
そしてバルブ17を閉め還流室13内を密閉した。
以上のようにして準備した装置において、エピタキシャ
ル成長を行なった。まず、メインヒータ21およびサブ
ヒータ22を作動させ、それぞれ独立にプログラムされ
た温度プロフィルに基づき、環状溝24に貯留されたH
gおよび原料融液5の昇温を開始した。原料融液5が5
00℃および環状溝24に貯留されたHgが250℃と
なったとき、石英パドル(図示省略)を原料融液5中に
下ろし、そのまま30rpmで回転させ攪拌を1時間行
なった。次に、るつぼ4内の原料融液5の温度を480
℃まで速やかに下降させ、さらに480℃からは毎分0
.1℃〜0.2℃の温度で緩やかに下降させた。原料融
液5が475℃となった時点で、支持軸18を下降させ
て基板20を原料融液5に漬け、そのまま温度を下降さ
せながらエピタキシャル成長を行なった。そして、原料
融液5が470℃となった時点で、支持軸18を上昇さ
せて基板20を引き上げエピタキシャル成長を終了させ
た。
以上の操作によって得られたエピタキシャル層の組成分
布をIR透過法で調べた結果、面内で平均マ=0.21
0、標準偏差σ=0.0001であった。比較として、
米国特許第4315477号に示されるような従来の装
置を用いた場合は、平均x=0.201、標準偏差σ=
0.0005であった。したがって、この発明の装置で
は、組成に関し、ばらつきの小さいより均質なエピタキ
シャル層を形成させることができた。また、以上の操作
によって得られたエピタキシャル層の厚みの分布を測定
した。この結果を第2図に示す。得られたエピタキシャ
ル層の厚みは、平均d=12゜3 a m %標準偏差
cd=0.497μm、(cra/d)X100=4.
0%であった。比較として、上記従来装置を用いた場合
は、d=16.4μm1aa =1.11μm、(cr
d/d)X100=6゜8%であった。したがって、こ
の発明に従う実施例の装置は、厚みの分布に関してもよ
りばらつきの小さいエピタキシャル層を形成させること
が明らかになった。さらに、以上の操作によって得られ
たエピタキシャル層について、結晶性および電気的特性
を測定した。その結果、結晶性は2結晶X線解析におい
て平均半値幅20秒であり、電気的特性はキャリア密度
がlXl0” cm−3、移動度が温度77Kにおいて
500cm2V−’5ec−’であった。また成長直後
のエピタキシャル層はp型を示した。以上に示した結晶
性および電気的特性は、得られたエピタキシャル層が高
品質であることを示していた。一方、上記第1の実施例
の装置および上記従来装置での原料融液の温度変動につ
いて第3図に示す。原料融液の温度は、原料融液中に熱
電対を挿入して測定している。
第3図では縦軸に原料融液温度(℃)、横軸に経過時間
(分)をとり、実施例および比較例の原料融液の温度経
過をプロットしている。第3図に示すとおり、比較例で
は原料融液の温度の変動幅が0.5℃であったのに対し
、実施例では0.2℃であった。したがって、この発明
に従う装置は、従来の装置に比べ原料融液の温度の変動
をより小さくできることが明らかとなった。
(実施例2) 第4図は、この発明の第2の実施例である縦型液相エピ
タキシャル成長装置の断面図である。この装置は、原料
融液5を収容するるつぼ4を、サセプタ3を介して石英
管1の底部に収納したもので、石英管1の上端には環状
溝24が付設され、該溝24内には揮発性金属融液25
が収容され、蓋体8bの円筒状脚部9をこの揮発性金属
融液25の中に浸漬させることにより、石英管1内に気
密な反応室2が形成されている。上記環状溝24の外壁
10は上方に延ばされ、その上端にフランジ11が設け
られ、SUS製円盤状蓋板12が該フランジ11に重ね
られて密閉され、還流室13が形成されている。該蓋板
12には、バルブ16ならびに17を介して排気管14
ならびに加圧ガス供給管15が接続されている。反応室
2内には、上記蓋板12が貫通され、蓋体8bとともに
昇降可能な支持軸18が配置され、該支持軸18の下端
にホルダ19が取付けられ、該ホルダ19には基板20
が装着されている。石英管1の周囲にメインヒータ21
と、環状溝24の周囲にサブヒータ22が配置されてい
る。また、原料融液5を攪拌するために、羽根23を有
する攪拌棒26が設けられている。上記反応室2の蓋体
8bには開口23が設けられ、その上に環状溝42が付
設されている。環状溝42の中には揮発性金属融液25
が収容され、小さな円筒状蓋体40で該開口23は蓋を
され、この蓋体40の脚部が上記揮発性金属融液25中
に浸漬されることにより密閉されている。なお、上記環
状溝42の近傍に、補助ヒータ27が設けられている。
また、還流室13の上部には、蒸発した金属を凝縮させ
るための冷却器28が設けられている。
次に、水銀化合物半導体の液相エピタキシャル成長を例
にして上記装置を用いた成長手順を説明する。まず、る
つぼ4に原料を投入し、ホルダ19に基板20を装着し
た後、環状溝24および42に揮発性金属融液25を収
容してからSUS製円盤状蓋板12で密閉する。次に、
蓋体8bの円筒状脚部9を揮発性金属融液25から離れ
た状態で、反応室2および還流室13内に滞留するガス
を排気管14から真空排気してから、不活性ガスを供給
管15から供給し、次いで反応室2の蓋体8bの脚部9
を揮発性金属融液25に浸漬し、該蓋体8bの開口23
の小さな円筒状蓋体40の脚部を環状溝42の揮発性金
属融液25に浸漬して反応室2を密閉する。それから、
メインヒータ21、サブヒータ22および補助ヒータ2
7に通電して、るつぼ4内の原料を溶融するとともに、
両溝中の揮発性金属融液25を加熱して反応室2および
還流室13中に所定の揮発性金属気圧を保持する。そし
て、攪拌棒26を上下に動かして下端に取り付けた羽根
23で原料融液5を攪拌して均一にする。反応室2内の
安定を待って、原料融液5を成長温度まで低下させ、基
板20を原料融液5に浸漬して基板20上に液相エピタ
キシャル成長を行なう。所定の成長を終了させた後、基
板20を引き上げてメインヒータ21およびサブヒータ
22を熱処理温度に調節して一定期間保持する。
その後、ヒータの通電を止めて冷却し、水銀化合物半導
体のエピタキシャル成長層を有する基板20を取り出す
以上に説明した第2の実施例の装置を用いて、Hg、C
d、−エTe半導体を液相エピタキシャル成長させた。
内径60mmの石英管の底にカーボン製サセプタを置き
、その上に内径50mmの石英製るつぼを置き、純度6
ナインのTe192゜6g、純度7ナインのHg80g
、6ナインのCd2.241gから予め合成したものを
るつぼに入れた。反応室の上端に設けた内径80mmの
環状溝には、7ナインのHgを900g入れ、反応室の
蓋体の開口に設けた内径30mmの小さな環状溝に、7
ナインのHgを300g入れた。そして、カーボン製ホ
ルダにはCd o、 96Z n o、 04T eの
lOmmxlOmmの基板を装着し、還流室上部を円盤
状蓋板で閉じ、上記反応室の蓋体および開口の蓋体を環
状溝の水銀から離した状態でクライオポンプでlXl0
−7Torrまで真空排気し、次いで純化水素を約40
0Torrまで導入し、基板ホルダおよび攪拌羽根が原
料に接触しないように、反応室の蓋体および開口の蓋体
の円筒状脚部を環状溝の水銀中に浸漬して反応室を密閉
した。そして、メインヒータ、サブヒータおよび補助ヒ
ータに通電して、原料融液が500℃、反応室上部の環
状溝の水銀が250℃になったときに、攪拌羽根を上下
に動かし原料融液を速やかに480℃に、上記水銀を2
40℃に降温して定常状態に達してから、原料融液およ
び上記水銀の温度を0.2℃/minで降下させた。原
料融液が475℃に達したときに攪拌を停止して、基板
を原料融液に浸漬し、原料融液が470℃になったとき
に基板を引き抜いて成長を終えた。
得られたHg工Cdl −x T eエピタキシャル層
の特性は、面内の、水銀組成Xは0.215±0゜00
05であり、エピタキシャル層の厚み分布dは11.2
±0.5μmであった。結晶性は、2結晶X線解析半値
幅が約25秒であった。電気的特性は、p型を示し、7
7にの測定でキャリア密度が1×1017cm−3、移
動度は450 cm2V−’  5ec−’であった。
次に、上記エピタキシャル成長を10回行ない、エピタ
キシャル層の組成変化を調べたところ、第7図に示すよ
うに、水銀組成Xは0.220±0.005とそれぞれ
の成長毎のばらつきが極めて小さいことがわかった。
(実施例3) 第5図は、この発明のエピタキシャル成長装置の第3の
実施例を示す断面図である。この装置は、第1の実施例
に示した装置において、るつぼ4の側壁4aを環状溝2
4の上部まで長尺化し、さらに環状溝24の周囲にサブ
ヒータ22とともに冷却ユニット51を配置したもので
ある。
この装置を用いて、液相エピタキシャル層の形成を行な
った。上記装置において、内径60mmの石英管1に内
径80mmの石英管6を継いで全長500mmとすると
ともに、環状溝24を形成させた。石英管1の中には内
径5Qmmのカーボン製サセプタ3を設置し、その中に
全長300mmの石英製るつぼ4を載置した。
純度6ナインのTe226g、純度6ナインのCdTe
3.32g、純度9ナインのHg80gをるつぼ4に原
料として入れた。また、環状溝24には純度9ナインの
Hg900gを貯留させた。
また基板として10mmX10mmのCdo、6Zno
、o4Te (111)を準備し、臭素、メタノールで
基板面をエツチングした後、ホルダーに装着した。次に
、蓋体8aを環状溝24から浮かせた状態で、クライオ
ポンプでlXl0− ’ Torrまで真空排気を行い
、その後、純化器を通したH2を400To r rま
で導入した。そして蓋体を下ろし、蓋体の脚部を揮発性
金属融液(Hg)につけた。
上述した状態で、サブヒータ22をオフにする一方、予
め500℃に設定しておいたメインヒータ21の温度を
上昇させ石英管の加熱を開始した。
石英管の底に取付けた熱電対(図示省略)がTeの溶融
温度(約450℃)となるまでは、Hgは単体で蒸気圧
が上昇する。そこで、長尺のるつぼ上部側壁を冷却ユニ
ット51で冷却し、Hgをるつぼの外に逃散させするつ
ぼの側壁で還流させる。
450℃前後になると温度上昇かにぶりTeが溶融する
ことがわかる。これによりHgとTeとの反応が生じH
gの蒸気圧が減少するとサブヒータ22をオンにし、環
状溝内のHg温度が270℃となるよう設定し、反応室
内のHg圧力をバランスさせた。以上の操作により、従
来、別の系で行っていた原料合成が同一の系でエピタキ
シャル成長の直前に行うことができるようになった。次
に、別途設けられている攪拌パドル(図示省略)でるつ
ぼ内の融液を十分に攪拌して、CdTeを溶融させた。
この状態を約1時間続けた後、石英管底の温度を480
℃まで、環状溝内Hgの温度を255℃まで下降させ、
その後、石英管底の温度を 0.5℃/分、環状溝内H
gの温度を0.03℃/分で下降させていった。るつぼ
底の温度が475℃となった時点で、基板を原料融液中
に浸漬し、470℃までエピタキシャル成長を行なった
後、基板を引き上げてエピタキシャル成長を終了させた
得られたHgCdTeエピタキシャル成長層は、同一組
成の原料を封入管内で別途用いて形成させたものと組成
および電気的特性がほぼ同一であった。また、出発原料
としてCdTeの代わりにcdを用いても同様の特性を
有する成長層が得られた。
なお、第6図に示すように、この発明に従い実施例2で
示した装置において、るつぼ4の側壁4aを環状溝24
の上部まで長尺化し、冷却ユニット61を環状溝24の
周囲に配置した装置を作成することもできる。
[発明の効果] この発明に従えば、水銀等の揮発性金属を含む化合物半
導体を液相エピタキシャル成長させるに際し、揮発性金
属の還流を確実にすると同時に、揮発性金属蒸気の圧力
を一定に保持することが容易になる。揮発性金属の還流
が確実になり、該金属の蒸気圧が一定に保持されれば、
原料の組成変動および温度変動等が抑制されるため、形
成させるエピタキシャル層の面内組成分布ならびに厚み
分布を極めて小さく抑えることができる。また、上述し
たようにるつぼ側壁を長尺化し、るつぼ内で揮発性金属
を還流することにより、るつぼ内において原料合成を組
成変化を抑えて行うことができるようになる。さらに、
このような状態でエピタキシャル成長すれば、より面内
組成分布が小さい成長層を形成することができる。以上
説明したように、この発明により、HgCdTe等の揮
発性金属化合物半導体の高品質エピタキシャル層の液相
成長が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に従うエピタキシャル成長装置の第
1の実施例を示す断面図である。第2図は、第1の実施
例の装置により形成されたエピタキシャル層の厚み分布
を示す図である。第3図は、第1の実施例の装置を用い
た場合の、原料融液の温度変動を示す図である。第4図
は、この発明に従う第2の実施例の液相エピタキシャル
成長装置を示す断面図である。第5図は、この発明に従
う第3の実施例のエピタキシャル成長装置を示す断面図
である。第6図は、この発明に従うその他のエピタキシ
ャル成長装置を示す断面図である。第7図は、実施例2
で得たエピタキシャル層の水銀組成のばらつきについて
示した図である。第8図は、従来装置の模式図である。 図において、1は石英管、2は反応室、3はサセプタ、
4はるつぼ、5は原料融液、8aおよび8bは蓋体、1
3は還流室、18は支持軸、19はホルダ、20は基板
、21はメインヒータ、22はサブヒータ、23は羽根
、24および42は環状溝、25は揮発性金属融液、2
6は攪拌棒、28は冷却器1.31は冷却ユニットを示
す。 (ほか2名)  − 第2図 (mm) 第3図 経過時間(分) 第4図 第5図 第6図 第7図 第8図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)揮発性金属を含む化合物の液相エピタキシャル成
    長を行なうエピタキシャル成長装置において、 前記液相エピタキシャル成長を行なう、上部に開口を有
    する反応室と、 前記反応室の底部に設けられたるつぼと、 前記反応室の周囲に揮発性金属を貯留するため形成され
    た第1の環状の溝と、 前記反応室の開口を覆い、かつ前記第1の環状の溝に貯
    留された揮発性金属中に脚部が漬けられることにより、
    前記反応室を密封する第1の蓋体と、 前記第1の蓋体を貫通し、下端に基板を昇降可能に保持
    する基板支持軸と、 前記第1の環状の溝の周囲に設けられ、前記第1の環状
    の溝に貯留された前記揮発性金属の温度を制御すること
    により、前記反応室内の前記揮発性金属の蒸気圧を制御
    するヒータと、 前記第1の環状の溝および前記第1の蓋体を覆うことに
    より密封し、かつ前記第1の環状の溝から前記反応室の
    外へ気化する前記揮発性金属を冷却および凝集させて前
    記第1の環状の溝に還流させる還流室とを備えるエピタ
    キシャル成長装置。
  2. (2)前記るつぼ内の原料融液を攪拌するため下端に羽
    根が設けられた攪拌棒と、 前記攪拌棒を通すため、前記第1の蓋体に形成された開
    口部と、 前記開口部の周囲に、前記揮発性金属を貯留するため形
    成された第2の環状の溝と、 前記攪拌棒に設けられ、前記第1の蓋体開口部を覆い、
    かつ前記第2の環状の溝に貯留された前記揮発性金属中
    に脚部が漬けられることにより、前記第1の蓋体を密封
    する第2の蓋体と、 前記還流室の周囲に設けられる第1の冷却手段とをさら
    に備える請求項1に記載のエピタキシャル成長装置。
  3. (3)前記第1の環状の溝周囲に設けられた第2の冷却
    手段を備え、 前記第2の冷却手段により、気化する前記揮発性金属を
    前記るつぼの側壁で冷却および凝集させて前記るつぼ内
    に還流させるため、前記るつぼの側壁が前記第1の環状
    の溝近傍に達するよう長尺化されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のエピタキシャル成長装置。
  4. (4)反応室内に設けられたるつぼに揮発性金属を含む
    原料融液を収容し、前記原料融液中に基板を浸漬した後
    、前記原料融液の温度を降下させて、前記基板面にエピ
    タキシャル成長層を形成するエピタキシャル成長方法に
    おいて、 前記るつぼは側壁が長尺化されたものを用い、前記るつ
    ぼ開口部近傍を冷却することにより、気化した前記揮発
    性金属を前記るつぼ側壁で冷却および凝集させて、前記
    るつぼ内に還流させる工程と、 前記反応室の周囲に揮発性金属を貯留するための貯留部
    を設け、前記貯留部に貯留された前記揮発性金属を加熱
    して前記反応室内に前記揮発性金属の蒸気を供給する工
    程と、 前記原料融液または前記貯留部より気化した前記揮発性
    金属を、前記反応室を覆う還流室で冷却および凝集させ
    て前記貯留部に還流させる工程とを備えるエピタキシャ
    ル成長方法。
JP28788990A 1989-10-25 1990-10-24 エピタキシャル成長装置およびエピタキシャル成長方法 Pending JPH04164891A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27827589 1989-10-25
JP1-278275 1989-10-25
JP2-209193 1990-08-09
JP20919390 1990-08-09

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04164891A true JPH04164891A (ja) 1992-06-10

Family

ID=26517275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28788990A Pending JPH04164891A (ja) 1989-10-25 1990-10-24 エピタキシャル成長装置およびエピタキシャル成長方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04164891A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011184234A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Ihi Corp 結晶成長装置
WO2014038172A1 (ja) * 2012-09-04 2014-03-13 新日鐵住金株式会社 SiC単結晶の製造装置及び製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011184234A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Ihi Corp 結晶成長装置
WO2014038172A1 (ja) * 2012-09-04 2014-03-13 新日鐵住金株式会社 SiC単結晶の製造装置及び製造方法
KR20150046268A (ko) * 2012-09-04 2015-04-29 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 SiC 단결정의 제조장치 및 제조방법
JP5863977B2 (ja) * 2012-09-04 2016-02-17 新日鐵住金株式会社 SiC単結晶の製造装置及び製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020170490A1 (en) Method and apparatus for growing aluminum nitride monocrystals
JPH11209199A (ja) GaN単結晶の合成方法
JP2000302600A (ja) 炭化珪素の単一ポリタイプの大型単結晶を成長させる方法
JP2018140884A (ja) 単結晶製造装置及び単結晶製造方法
JPH11335194A (ja) 半導体結晶およびその製造方法ならびに製造装置
US7371281B2 (en) Silicon carbide single crystal and method and apparatus for producing the same
US3507625A (en) Apparatus for producing binary crystalline compounds
JPH10324599A (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
JP2008239480A (ja) 半導体結晶
JPH04164891A (ja) エピタキシャル成長装置およびエピタキシャル成長方法
KR20190058963A (ko) 탄화규소 단결정 성장 장치
JPH11209198A (ja) SiC単結晶の合成方法
EP0559921B1 (en) Apparatus for and method of producing single crystal semiconductor of high dissociation pressure compound
JPH10139589A (ja) 単結晶の製造方法
JPH06298600A (ja) SiC単結晶の成長方法
US20030070612A1 (en) Vented susceptor
JP4222630B2 (ja) 物体をエピタキシャル成長させるための方法及びそのような成長を行うための装置
JP3725700B2 (ja) 化合物単結晶の成長装置及び成長方法
JPH11513352A (ja) 物体をエピタキシャル成長させる方法及びそのような成長のための装置
GB2213403A (en) Method and apparatus for growing CdxHg1-xTe
JP2004327534A (ja) 有機金属原料気相成長装置
JP2019131440A (ja) SiC単結晶製造装置及びSiC単結晶の製造方法
JPH01270600A (ja) HgCdTeの液相エピタキシヤル成長方法及びその装置
JPH04310594A (ja) 結晶成長方法
JPH04321592A (ja) 結晶成長方法