JPH04164809A - 水酸化マグネシウムの製造方法 - Google Patents

水酸化マグネシウムの製造方法

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JPH04164809A
JPH04164809A JP29037790A JP29037790A JPH04164809A JP H04164809 A JPH04164809 A JP H04164809A JP 29037790 A JP29037790 A JP 29037790A JP 29037790 A JP29037790 A JP 29037790A JP H04164809 A JPH04164809 A JP H04164809A
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magnesium hydroxide
seawater
tank
sludge
decarboxylation
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JP29037790A
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Akira Kaneyasu
兼安 彰
Yasuyuki Takenaga
竹永 保之
Kuniji Kunimoto
国本 国二
Yoshihiro Ishida
石田 良博
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Ube Chemical Industries Co Ltd
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Ube Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、海水からの水酸化マグネシウムの製造方法に
関する。特に、海水を脱炭酸処理する工程で副生ずる炭
酸カルシウムを含むスラッジの生成量を減少させ、且つ
このスラッジ中に含まれる水酸化マグネシウムの量を減
少させて海水から高収率で水酸化マグネシウムを得る高
品位の水酸化マグネシウムの製造方法に関する。
[発明の背景] 耐火物、金属マグネシウム、ファインセラミックス等の
原料として有用な水酸化マグネシウムは、現在我が国で
は、主に、海水に石灰乳を反応させ、海水中の塩化マグ
ネシウムを水酸化マグネシウムにして沈殿させることに
よって製造されている。
上記の方法においては、カルシウムが酸化カルシウム、
炭酸カルシウムとして水酸化マグネシウム中に混入し水
酸化マグネシウムの品位を低下させるので、水酸化マグ
ネシウム中のカルシウム分の含有量を低下させることが
必要である。
水酸化マクネシウム中にカルシウム分か混入する原因の
一つは海水中に含まわるC02である。
このC02は海水中でその殆どが炭酸水素イオンとして
存在1−る。海水に石灰乳を反応させて水酸化マグネシ
ウムを製造する際に、海水中にCO2か含まれると、こ
れが石灰乳と反応して炭酸カルシウムが生成しく炭酸水
素カルシウムが生成する場合も更に石灰乳と反応して炭
酸カルシウムになる)、炭酸カルシウムの水への溶解度
が小さいために炭酸カルシウムが沈殿し、水酸化マグネ
シウム中に混入することになる。従って、水酸化マグネ
シウムの生成に使用する海水は、予め脱炭酸処理してC
O2を除去しておくことか必要である。
海水の脱炭酸処理法としては、一般に酸性法と石灰法と
か大量処理用とじて採用さねている。酸性法は、海水に
鉱酸を添加して炭酸水素イオンを炭酸カスにし、空気を
吹き込んで炭酸ガスとして追い出す方法である。酸性法
は、スラッジが生成せず、脱炭酸効率が高いという長所
を有するものの、多量の鉱酸を必要とし、Hつ海水中の
懸濁物質の除去か不十分であるために処理海水の品fi
jが比較的低く、従って、高品位の水酸化マグネシウム
を製造するための海水の脱炭酸処理法としては立地条件
にもよるか不適当な場合が多い。
石灰法は、海水に石灰乳[Ca (OH)2 Eを添加
して炭酸水素イオンと反応させて炭酸カルシウムを生成
沈殿させ、この溶解度の小さい炭酸カルシウムを分離除
去することにより海水からCO□を除去する方法である
。石灰法は、脱炭酸効果も比較的大きく、大規模装置で
の処理か容易な方法であるので、水酸化マグネシウムを
製造するための海水の脱炭酸処理法として工業的に優わ
た方法ではあるが、炭酸カルシウムを含むスラッジか大
量に生成するという問題点かある。更に、このスラッジ
には、脱炭酸処理で海水中のマグネシウムイオンと海水
に加えられた石灰乳との反応により生成した水酸化マグ
ネシウムが混入しており、有用な水酸化マグネシウムが
失われると共にスラッジの量か更に増大するという問題
点もある。
従来実施されている、石灰法による海水の脱炭酸処理を
含む海水からの水酸化マグネシウムの製造方法について
更に詳細に説明する。
添付する第2図は、従来法による水酸化マグネシウムス
ラリーの製造方法を示すフローシートである。
第2図において、海水(未処理の海水)、石灰乳及び凝
集剤を脱炭酸槽1に入れ、脱炭酸槽内で海水中の炭酸水
素イオンと石灰乳中の水酸化カルシウムとを反応させ炭
酸カルシウムを生成、沈殿させることにより海水を脱炭
酸処理する。次いで、脱炭酸された海水を脱炭酸槽1の
上部から取り出し、これに石灰乳を添加し十分混合した
後水酸化マグネシウム濃縮[2に入ね、脱炭酸海氷中の
塩化マクネシウムと石灰乳中の水酸化カルシウムとの反
応により水酸化マグネシウムを生成させると共に沈殿さ
せ、水酸化マグネシウム濃縮槽2の下部から高濃度の水
酸化マグネシウムスラリーを取り出す。脱炭酸槽1の下
部からは、炭酸カルシウムを含むスラッジを取り出し廃
棄する。このスラッジ中には、脱炭酸Nl内で海水中の
塩化マグネシウムと水酸化カルシウムとの反応により生
成した水酸化マグネシウムか含有されており、この水酸
化マグネシウムもスラッジとして一緒に廃棄される。ま
た、水酸化マグネシウム濃縮槽2の上部から、塩化マグ
ネシウムと水酸化カルシウムとの反応により生成した塩
化カルシウムを含む排海水を取り出し、これも廃棄する
このようにして製造された水酸化マグネシウムスラリー
を濾過して水酸化マグネシウムのケーキを得、このケー
キを乾燥、粉砕、軽焼、及び焼成の一連の操作に付して
マグネシアクリンカ−を製造する。
上記のように従来の石灰法による海水の脱炭酸工程にお
いては多量のスラッジが生成するために、処理費用の削
減等の面からこのスラッジの量を減少させることが望ま
れている。
[発明の目的] 本発明の目的は、大規模装置での大量処理が容易であっ
て、脱炭酸効率が高く、スラッジ生成量の少ない海水の
脱炭酸工程を含む水酸化マグネシウムの製造方法を提供
することにある。
更に本発明の目的は、海水の脱炭酸工程で副生ずるスラ
ッジ中の水酸化マグネシウムの含有量を減少させ、海水
から高品質の水酸化マグネシウムを高収率で得ることが
できる水酸化マグネシウムの製造方法を提供することに
ある。
[発明の要旨] 本発明は、海水に石灰乳を添加して海水の脱炭酸を行な
い、生成する炭酸カルシウム及び水酸化マグネシウムか
らなるスラッジAと脱炭酸海水Aとを分離する脱炭酸工
程(A)、及び脱炭酸海水Aに石灰乳を添加して水酸化
マグネシウムを生成析出させ、この水酸化マグネシウム
を主固体成分とするスラリーAと副生した塩化カルシウ
ムを溶解状態で含む排海水Aとを分離する水酸化マクネ
シウム生成工程(A)からなるプロセス(A)、海水に
、該スラッジAと該排海水A又は後記の排海水Bとを添
加して海水の脱炭酸を行ない、生成する炭酸カルシウム
からなるスラッジBと脱炭酸海水Bとを分離する脱炭酸
工程(B)、及び脱炭酸海水Bに石灰乳を添加して水酸
化マグネシウムを生成析出させ、この水酸化マグネシウ
ムを主固体成分とするスラリーBと副生した塩化カルシ
ウムを溶解状態で含む排海水Bとを分離する水酸化マグ
ネシウム生成工程(B)からなるプロセス(B)、並び
に、 上記両プロセスで得られたスラリーA及びスラリーBか
ら水酸化マグネシウムを得るプロセス(C)からなるこ
とを特徴とする水酸化マグネシウムの製造方法である。
本発明の好適な態様は下記の通りである。
(1)上記スラッジA中の炭酸カルシウムと水酸化マグ
ネシウムとの夫々酸化物で表わした比率(Ca O/ 
M g O)が、50〜250%であることを特徴とす
る上記の水酸化マグネシウムの製造方法。
(2)上記スラッジAと共に石灰乳を上記脱炭酸工程(
B)に添加することを特徴とする上記の水酸化マグネシ
ウムの製造方法。
(3)上記脱炭酸工程(B)に添加する排海水中の塩化
カルシウムの量が、脱炭酸工程で処理する海水に対して
酸化カルシウムとして100〜500ppmであること
を特徴とする上記の水酸化マグネシウムの製造方法。
[発明の詳細な記述] 本発明を、添付する図面を参照して詳細に説明する。本
明細書において、海水中の炭酸水素イオン、炭酸イオン
及び炭酸ガスを総称して単に「全炭酸」と言うことがあ
る。
第1図は、本発明の水酸化マグネシウムの製造方法の一
実施態様(但し、水酸化マグネシウムスラリーまで)を
示すフローシートである。
第1図において、海水、石灰乳及び@集剤を脱炭酸(A
)槽11に入れる。脱炭酸(A)!f111内で海水中
の炭酸は水酸化カルシウムとの反応により炭酸カルシウ
ムが生成し沈殿する。次いで炭酸が除去された脱炭酸海
水Aを脱炭酸(A)槽11の上部からオーバーフローさ
せて取り出す。
例えば、海水中の炭酸水素イオンは、海水に石灰乳を添
加することにより下記式(a):Ca(HCO3)2+
Ca(DH)2−+2CaC03+2H20(a)の反
応が起きて炭酸カルシウムが生成し、炭酸カルシウムは
水に難溶性であるのでスラッジとして沈殿し、その結果
として海水中の炭酸が除去されるのである。海水に溶解
している炭酸ガスは炭酸水素イオンに変化した後上記の
ようにして海水から除去される。このようにして海水中
の大部分の炭酸が除去された脱炭酸海水Aが得られる。
海水の脱炭酸を十分に行なうためには、過剰の石灰乳を
海水に添加することが必要であり、その場合には、同時
に下記式(b): MgCl2+ (:a(O旧z→Mg(叶)2+CaC
12(b)の反応も起きて水酸化マグネシウムが生成し
、この水酸化マグネシウムも水に難溶性であるためにス
ラッジとして沈殿する。
脱炭酸(A)槽11の下部から、前記のようにして生成
した、炭酸カルシウム及び水酸化マグネシウム、並びに
海水中の懸濁物質(例えば、微小砂、海草類など)を含
むスラッジAを取り出し、スラッジタンク13に入れる
このようにして脱炭酸工程(A)を行なう。
この脱炭酸海水Aを石灰乳と共に水酸化マグネシウム生
成(A)楕12に入れる。脱炭酸海水Aと石灰乳とを混
合すると脱炭酸海水中の塩化マグネシウムと石灰乳中の
水酸化カルシウムとが反応して、式(b)により水酸化
マグネシウムが生成する。上記の反応は比較的速やかに
起こり、水酸化マグネシウム生成(A)檜においては、
主として水酸化マグネシウムを沈降させ濃縮させ、水酸
化マグネシウムスラソーと排海水との分離を行なう。水
酸化マグネシウム生成(A)槽12の下部から水酸化マ
グネシウムスラリーAを取り出し、水酸化マグネシウム
生成(A)[12の上部から、塩化マグネシウムと水酸
化カルシウムとの反応により生成した塩化カルシウムを
含む排海水Aをオーバーフローにより取り出す。
この水酸化マグネシウムスラリーAの一部を種晶として
水酸化マグネシウム生成(A)$fil 2に添加する
ことかできる。このようにし′C水酸化マグネシウム生
成工程(A)を行なう。
海水、凝集剤、スラッジタンク13がらのスラッジA、
及び排海水Aを脱炭酸(B)槽14に入わる。脱炭酸(
B)槽14内では海水中の炭酸水素イオンと、スラッジ
A中の水酸化マグネシウムと、排海水A中の塩化カルシ
ウムとが下記式(): %式%(:12 のように反応して炭酸カルシウムが生成し、炭酸カルシ
ウムは水に難溶性であるのでスラッジとして沈殿し、そ
の結果として海水中の炭酸が除去されるのである。海水
に溶解している炭酸ガスは炭酸水素イオンに変化した後
上記のようにして海水から除去される。このようにして
海水中の大部分の炭酸か除去された脱炭酸海水Bが得ら
れる。その際、スラッジA中の水酸化マグネシウムは塩
化マグネシウムに変わり、塩化マグネシウムは水溶性で
あるため海水中に溶解する。このようにして脱炭酸工程
(B)を行なう。
炭酸か除去された脱炭酸海水Bを脱炭酸(B)槽14の
上部からオーバーフローさせて取り出し、この脱炭酸海
水Bを石灰乳と共に水酸化マグネシウム生成(B)槽1
5に入れる。脱炭酸海水Bと石灰乳とを混合すると前記
のように水酸化マグネシウムが生成する。水酸化マグネ
シウム生成(B)糟においても、水酸化マグネシウム生
成(A)糟におけると同様に、主として水酸化マグネシ
ウムを沈降させ濃縮させ、水酸化マグネシウムスラリー
と排海水との分離を行なう。水酸化マグネシウム生成(
B)槽12の下部から水酸化マグネシウムスラリーBを
取り出し、水酸化マグネシウム生成(B)槽12の1部
から、塩化マグネシウムと水酸化カルシウムとの反応に
より生成した塩化カルシウムを含む排海水Bをオーバー
フローにより取り出す。
この水酸化マクネシウムスラリーBの一部を種晶として
水酸化マグネシウム生成(B)槽15に添加することが
できる。このようにして水酸化マグネシウム生成工N 
(B)を行なう。
脱炭酸(B)MlJ内においては、前記のように添加さ
れたスラッジA中の水酸化マグネシウムは水溶性の塩化
マグネシウムに変わり、石灰乳が添加されないので新た
に水酸化マグネシウムが生成することもなく、そのため
に脱炭酸(B)糟14の下部から取り出したスラッジB
は主として炭酸カルシウムを含み、その低温水中の懸濁
物質を含むものであり、水酸化マグネシウムを殆ど含ん
でいない。スラッジ(B)は廃棄する。
また、水酸化マグネシウム生成(B)檜15の上部から
、塩化マグネシウムと水酸化カルシウムとの反応により
生成した塩化カルシウムを含む排海水Bをオーバーフロ
ーにより取り出し、脱炭酸(B)槽14に入れる。
上記の石灰乳及び凝集剤は、従来海水から水酸化マグネ
シウムスラリーを製造する方法で使用されているものを
そのまま使用することができる。
脱炭酸(A)槽11における運転条件は、従来の石灰法
による海水の脱炭酸方法で採用される条件と同じであり
、例えば、pH9〜11の条件を採用することができる
。このような条件下で脱炭酸(A)を行なったとき、脱
炭酸海水A中の炭酸の含有量はC02として5〜30p
pmであり、海水からの脱炭酸率は約70〜95%であ
り、スラッジA中の水酸化マグネシウムの含有量は一般
に15〜40重量%(濾過ケーク基準)[スラッジA中
の炭酸カルシウムに対する水酸化マグネシウムの割合は
、M g O/ Ca O比で表わして40〜200重
量%]である。スラッジA中の水酸化マグネシウムの含
有量は、脱炭酸(A)槽に装入する石灰乳の量を変えた
り、排海水Aの一部を脱炭酸(A)糟に添加することに
よって行なうことかできる。
水酸化マグネシウム生成(A)槽12における運転条件
は、従来の脱炭酸海水と石灰乳とから水酸化マグネシウ
ムを生成する方法で採用される条件と同じ条件を採用す
ることができる。
脱炭酸(B)槽14における運転条件は、石灰乳の代わ
りにスラッジAを使用する[上記式(C)の反応を行な
わせるためにスラッジA中の水酸化マグネシウムを使用
する]他は、従来の石灰法による海水の脱炭酸方法で採
用される条件と同しであり、例えば、pH9〜11の条
件を採用することができる。このような条件下で脱炭酸
(B)を行なったとき、脱炭酸海水B中の全炭酸の含有
量はC02として約5〜25ppmであり、海水からの
脱炭酸率は約75〜95%である。また、スラッジB中
の水酸化マグネシウムの含有量は、脱炭酸(B)におい
ては基本的に水酸化マグネシウムを生成しないために極
めて少なく、一般に1〜10重量%(濾過ケーク基準)
[スラッジB中の炭酸カルシウムに対する水酸化マグネ
シウムの割合は、M g O/ Ca O比で表わして
2〜25重量%]である。
脱炭酸(B)糟へ添加するスラッジAは、スラッジA中
の炭酸カルシウムと水酸化マグネシウムとの夫々酸化物
で表わした比率(Ca07Mg0)が、50〜250%
であるものであることが好ましい。スラッジA中の炭酸
カルシウムの比率が上記範囲よりも小さい場合は、脱炭
酸(A)棺からスラッジAとして排出される水酸化マグ
ネシウムの量が多いことであり、水酸化マグネシウムの
損失が多くなるので脱炭酸(A)に添加する石灰乳の量
を減少させることが好ましく、スラッジA中の炭酸カル
シウムの比率が上記範囲よりも大きい場合は、脱炭酸(
A)棺での海水の脱炭酸が不十分であったことを示すも
のであり[脱炭酸(A)糟への石灰乳の添加量が少なく
スラッジA中の水酸化マグネシウムの量が減少している
]、脱炭酸(B11での水酸化マグネシウムの量が不足
し脱炭酸効率が低下する。
スラッジAとして添加する水酸化マグネシウムの量が脱
炭酸(B)におけるpHを上記範囲に維持するために不
足する場合は、脱炭酸(B)III4に少量の石灰乳を
追加してもよい。
脱炭酸(B)槽14に添加する排海水へ及び排海水Bの
量は、脱炭酸(B)槽14内で前記式(C)の反応を十
分に行なわせるに必要な量である。一般に、脱炭酸(B
)槽14に添加する排海水A及び排海水Bの量は、脱炭
酸(B)工程で処理する海水に対して塩化カルシウムの
量が酸化カルシウム換算で100〜500ppmである
ことが好ましい。排海水A及び排海水Bの添加量比は状
況に応じて適宜調整することができる。余剰の排海水へ
及び排海水BはpHを調整した復温へ廃棄しても何等問
題はない。
脱炭酸(A)槽及び脱炭酸(B)檜においては、海水の
脱炭酸及び除濁を効率的に行なうために、スラッジ等の
残漬をブランケットとして槽内に滞留させることが好ま
しい。
水酸化マグネシウム生成(B)槽15における運転条件
は、水酸化マグネシウム生成(A)糟12における運転
条件と同様の条件であってよい。
−1−記の脱炭酸(A)$i’J11及び脱炭酸(B)
!f114としては、従来法で海水の脱炭酸のために使
用されているバイトロトリータを使用することかでき、
また、水酸化マグネシウム生成(A)槽12及び水酸化
マグネシウム生成(B)M115としては、従来法で水
酸化マグネシウム固体を沈降濃縮させるために使用され
ているシラフナを使用することができる。
第1図に示すスラッジタンクを設けることなくスラッジ
Aを直接脱炭酸(B)槽に添加してもよいか、スラッジ
タンク13を設けて、スラッジAの脱炭酸(B)糟への
添加量を調節したり、スラッジAに含まれる砂、海草類
、汚泥などを除去することが好ましい。
第1図には、脱炭酸(A)槽11と脱炭酸(B)槽14
とを、また、水酸化マグネシウム生成(A)槽12と水
酸化マグネシウム生成(B)楕15とを別個の糟として
示したが、脱炭酸(A)Wlllと脱炭酸(B)糟14
とを同一の棺で兼用させ、また、水酸化マグネシウム生
成(A)梢12と水酸化マグネシウム生成(B)W11
5とを同一の梢で兼用させ、プロセス(A)の工程とプ
ロセス(B)の工程とを期間的に切り替えて運転しても
よい。その場合、プロセス(A)の工程を行なう場合生
成するスラッジAを貯蔵しておき、プロセス(B)の工
程を行なう際に使用する。
更に、プロセス(A)の装置とプロセス(B)の装置と
は必ずしも一一一一対応させる必要はなく、使用する装
置の規模によってプロセス(A)の装置とプロセス(B
)の装置とを任意の数の組合せて行なうこともできる。
°プロセス(A)及びプロセス(B)で得られた水酸化
マグネシウムを主固体成分とするスラリー八及びスラリ
ーBから水酸化マグネシウムを得るプロセス(C)は、
それ自体公知の方法、例えば、脱炭酸した工業用水で洗
浄し、次いで脱水濾通して水酸化マグネシウムケーキを
得、このケーキを乾燥、粉砕などの処理に付すことによ
り行なう。
本発明により製造された水酸化マグネシウムは、軽焼、
焼成、粉砕なとの一連の操作に付してマグネシアにする
ことかできる。
次C本発明の実施例を示す。
「実施例1コ 第1図に示すL稈を使用して水酸化マグネシウムスラリ
ーを連続的に製造した。
以下の記載において、量は1時間当たりの量て示す。
海水2160kg(マグネシウムイオンをMgOとして
1970ppm、カルシウムイオンをCaOとして64
0ppm、全炭酸をCO2として82ppm、懸濁物質
を20ppm含む)、石灰乳2.9kg (水酸化カル
シウムをCaOとして10重景%含む)及び適量の凝集
剤を、脱炭酸(A)檜に添加した。脱炭酸(A)糟から
オーバーフローにより脱炭酸海水A2160kg(マグ
ネシウムイオンをMgOとして1910ppm、カルシ
ウムイオンをCaOとして680ppm、全炭酸をCO
□として8ppm含む)を取り出した。脱炭酸(A)糟
のF部からスラッジA3.4kg (水酸化マグネシウ
ムを5.6重量%、炭酸カルシウムを10.8重量%、
懸濁物質を1.3重量%含む〉を取り出し、脱炭酸(B
)糟に入れた。
脱炭酸(A)糟から得られた脱炭酸海水Aに、脱炭酸海
水A中に含有されるマグネシウムイオンの約95%を沈
殿させるのに必要な量の水酸化カルシウムを含む石灰乳
とill!量の凝集剤とを添加混合し、得られた混合物
を水酸化マグネシウム生成(A>糟に入れた。水酸化マ
グネシウム生成(A)槽中で生成した水酸化マグネシウ
ムを沈降濃縮し、水酸化マグネシウム生成(A)糟の下
部から、水酸化マグネシウムを−goとして3.92k
g含む水酸化マグネシウムスラリーAを取り出した。水
酸化マグネシウム生成(A)糟の上部からオーバーフロ
ーにより排海水A(塩化カルシウムをCaOとして32
50ppm含む)を取り出し、その200kgを脱炭酸
(B)槽に入れた。
前記と同し海水2160kg及び適量の凝集剤を、脱炭
酸(B)槽に添加した。脱炭酸(B)糟からオーバーフ
ローにより脱炭酸海水82360kg(マグネシウムイ
オンをMgOとして1850ppm、カルシウムイオン
をCaOとして775ppm、炭酸を602として8p
pm含む)を取り出した。脱炭酸(B)糟の下部からス
ラッジB5.02kg(水酸化マグネシウムを1.4重
量%、炭酸カルシウムを14.4重量%、懸濁物質を1
.7重量%含み、固形物重量は0.878kgであった
)を取り出した。スラッジBは廃棄する。
脱炭酸(B)糟から得られた脱炭酸海水Bに、脱炭酸海
水B中に含有されるマグネシウムイオンの約95%を沈
殿させるのに必要な量の水酸化カルシウムを含む石灰乳
と適量の凝集剤とを添加混合し、得られた混合物を水酸
化マグネシウム生成(B)$1に入れた。水酸化マグネ
シウム生成(B)槽中で生成した水酸化マグネシウムを
沈降濃縮し、水酸化マグネシウム生成(B)糟の下部か
ら、水酸化マグネシウムをMgOとして4.15kg含
む水酸化マグネシウムスラリーBを取す出した。水酸化
マグネシウム生成(B)糟の上部からオーバーフローに
より排海水B(塩化カルシウムをCaOとして3260
ppm含む)を取り出した。
実施例1において、製造された水酸化マグネシウムのM
gO換算1kg当たりの、廃棄されるスラッジの固形物
重量は0.109kgであった。
[(1,878/(3,92+4.J5) =D、IO
9][比較例1コ 第2図に示す工程を使用して水酸化マグネシウムスラリ
ーを連続的に製造した。
以下の記載において、量は1時間当たりの量で示す。
海水2160kg(マグネシウムイオンをMgOとして
1970ppm、カルシウムイオンをCaOとして64
0ppm、全炭酸をCO2として82ppm、懸濁物質
を20ppm含む)、石灰乳2.9kg(水酸化カルシ
ウムをCaOとして10重量%含む)及び適量の凝集剤
を、脱炭酸槽に添加した。脱炭酸槽がらオーバーフロー
により脱炭酸海水A2160kg (マグネシウムイオ
ンをMgOとして1910ppm、カルシウムイオンを
CaOとして680ppm、全炭酸なCO2として8p
pm含む)を取り出した。脱炭酸槽の下部がらスラッジ
3.4kg (水酸化マグネシウムを5゜6重量%、炭
酸カルシウムを10.8重量%、懸濁物質を1.3g量
%含み、固形物重量は0.60kgであった)を取り出
した。このスラッジは廃棄する。
脱炭酸槽から得られた脱炭酸海水に、脱炭酸海水中に含
有されるマグネシウムイオンの約95%を沈殿させるの
に必要な量の水酸化カルシウムを含む石灰乳と適量の凝
集剤とを添加混合し、得られた混合物を水酸化マグネシ
ウム生成槽に入れた。水酸化マグネシウム生成槽中で生
成した水酸化マグネシウムを沈降濃縮し、水酸化マグネ
シウム生成槽の下部から、水酸化マグネシウムをMgO
として3.92kg含む水酸化マグネシウムスラリーを
取り出した。水酸化マグネシウム生成種の上部からオー
バーフローにより排海水(塩化カルシウムをCaOとし
て3250ppm含む)を取り出した。
比較例1において、製造された水酸化マグネシウムのM
gO換算1kg当たりの、廃棄されるスラッジの固形物
重量は0.153kgてあった。
[0,60/ 3.92)=0.153 ]実施例1と
比較例1とを比較すると、製造した水酸化マグネシウム
のMgO換算1kg当たりの廃棄されるスラッジの固形
物重量は、比較例1においては0.153kgであった
のに対して、実施例1においては0.109kgであり
、実施例1においては廃棄されるスラッジの量が著しく
減少している。
更に、製造した水酸化マグネシウムのMgO換算1kg
当たりの、廃棄されるスラッジに含まれる水酸化マグネ
シウムの量は、比較例1においては48gであるのに対
して、実施例1においては9gであり、実施例1におい
ては損失する水酸化マグネシウムの量が著しく減少して
いる。
U発明の効果] 本発明の水酸化7グネシウムスラリーの製造方法は、大
規模装置での大量処理か容易であって、海水の脱炭酸効
率か高く、スラッジ生成量が極めて少ないという顕著に
優れた効果を奏するものである。
更に本発明の水酸化マグネシウムスラリーの製造方法は
、廃棄されるスラッジ中の水酸化マグネシウムの含有量
を減少させ、海水からの水酸化マグネシウムを高収率で
取得できるという顕著に優れた効果を奏するものである
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の水酸化マグネシウムスラリーの製造
方法の一実施態様を示すフローシートである。 第2図は、従来法による水酸化マグネシウムスラリーの
製造方法を示すフローシートである。 1:脱炭酸槽、 2・水酸化マグネシウム生成槽、 11、脱炭酸(A)糟、 】2:水酸化マグネシウム(A)生成槽、13:スラッ
ジタンク、 14 脱炭酸(B)棺、 15:水酸化マグネシウム(B)生成槽。 特許出願人  宇部化学工業株式会社 代 理 人  弁理士  柳川 秦男

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1。海水に石灰乳を添加して海水の脱炭酸を行ない、生
    成する炭酸カルシウム及び水酸化マグネシウムからなる
    スラッジAと脱炭酸海水Aとを分離する脱炭酸工程(A
    )、及び脱炭酸海水Aに石灰乳を添加して水酸化マグネ
    シウムを生成析出させ、この水酸化マグネシウムを主固
    体成分とするスラリーAと副生した塩化カルシウムを溶
    解状態で含む排海水Aとを分離する水酸化マグネシウム
    生成工程(A)からなるプロセス(A)、 海水に、該スラッジAと該排海水A又は後記の排海水B
    とを添加して海水の脱炭酸を行ない、生成する炭酸カル
    シウムからなるスラッジBと脱炭酸海水Bとを分離する
    脱炭酸工程(B)、及び脱炭酸海氷Bに石灰乳を添加し
    て水酸化マグネシウムを生成析出させ、この水酸化マグ
    ネシウムを主固体成分とするスラリーBと副生した塩化
    カルシウムを溶解状態で含む排海水Bとを分離する水酸
    化マグネシウム生成工程(B)からなるプロセス(B)
    、並びに、 上記両プロセスで得られたスラリーA及びスラリーBか
    ら水酸化マグネシウムを得るプロセス(C)からなるこ
    とを特徴とする水酸化マグネシウムの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005336318A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Shin Etsu Chem Co Ltd ノンハロゲン難燃樹脂組成物
KR20180069434A (ko) * 2016-12-15 2018-06-25 주식회사 포스코 염수 슬러리의 고액 분리 장치 및 고액 분리 방법
JP2018153712A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 宇部興産株式会社 酸性水用中和剤及びそれを用いた酸性水の中和方法

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