JPH04164094A - 新規なペプチド、その製造法及び該ペプチドを有効成分とするアンジオテンシン変換酵素阻害剤 - Google Patents

新規なペプチド、その製造法及び該ペプチドを有効成分とするアンジオテンシン変換酵素阻害剤

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JPH04164094A
JPH04164094A JP2287263A JP28726390A JPH04164094A JP H04164094 A JPH04164094 A JP H04164094A JP 2287263 A JP2287263 A JP 2287263A JP 28726390 A JP28726390 A JP 28726390A JP H04164094 A JPH04164094 A JP H04164094A
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JP
Japan
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peptide
converting enzyme
enzyme inhibitor
angiotensin converting
corn
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JP2287263A
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English (en)
Inventor
Masao Shimashita
島下 昌夫
Yuichi Abe
勇一 阿部
Eiko Motoyoshi
元吉 栄子
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OJI KOONSUTAAC KK
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OJI KOONSUTAAC KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なオリゴペプチド、その製造法及び該ペ
プチドを有効成分とするアンジオテンシン変換酵素阻害
剤に関するものである。
〔従来の技術〕
高血圧症の原因の一つとして、レニン−アンジオテンシ
ン系が関与することはよく知られている。
この系の中で最も重要な酵素として、アンジオテンシン
変換酵素(E、 C,3,4,15,1,以下「ACE
」と略す)が挙げられる。このACEは生体内において
アンジオテンシン■に作用しアンジオテンシン■に変換
する。このようにして生成したアンジオテンシン■には
血管壁平滑筋を収縮させる作用があり、その結果、血圧
上昇が生じる。
一方、生体内では降圧系として、カリクレイン−キニン
系が知られている。
即ち、カリクレインという酵素がキニノーゲンと呼ばれ
るタンパク質を分解することによりブラジキニンという
物質を産生ずる。このブラジキニンには血管拡張作用が
あり、結果として降圧作用があるが、ACEの作用を受
けることにより、不活性化される。
以上のようにACEは、昇圧系においてはアンジオテン
シン■を生じ、降圧系においてはブラジキニンを不活性
化することより、血圧上昇の方向に働(重要な酵素であ
る。
従って、このACEの活性を抑制又は阻害することがで
きれば、血圧上昇を防ぐ、即ち血圧を降下させることが
可能となってくる。
ACE阻害剤としては、カプトプリル等の合成物質の数
種が既に実用化されているが、最近の研究では微生物の
培養液や食品中に天然のACE阻害物質を求める動きが
強く、このような中から種々のACE阻害物質が発見さ
れてきており、実用化へ向けて更に研究がなされている
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の技術で述べたように、画期的なACE阻害剤とし
て合成、開発されたカプトプリルが臨床薬として実用化
されているが、若干の副作用の報告があることなどより
、新規で有用で且つ安全性の高い血圧降下剤又はACE
阻害剤の開発が求められている。このような背景から、
本発明は、安全性の高い、新規なACE阻害剤の提供を
目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、天然物の中からACE阻害活性を有する
物質を検索すべく研究を重ねた結果、トウモロコシ中に
該物質が含まれていることを見い出し、該物質の単離・
精製に成功して本発明に到達した。
即ち、本発明は、 次式(I): L−Ala−L−Ala−L−11e−L−Pr、o−
L−Pro   (I )で示されるペプチド又はその
塩、その製造法、及び該ペプチド又はその塩を有効成分
とするアンジオテンシン変換酵素阻害剤に関するもので
ある。
前記ペプチドの塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸
、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、クエン酸、マ
レイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、シュウ酸、乳
酸等の有機酸との塩、あるいはナトリウム塩、カリウム
塩などの金属塩、アンモニウム塩、トリエチルアミン塩
などのアンモニウム塩もしくはアミン塩などが挙げられ
る。又、これらの遊離体や酸付加塩、カルボン酸の塩は
水和物として存在することもある。
本発明のペプチドは、トウモロコシ又はその処理物から
前記式(1)で示されるペプチドを抽出し、分離・精製
することにより得ることができる。
即ち、トウモロコシの穀粒(全粒)、コーングリッツ、
コーングルテンミール、コーンフラワー等を破砕、粉砕
した後、抽出するか、コーンステイープリカー等のトウ
モロコシ処理物を抽出した後、常法により分離・精製す
ることにより得ることができる。
抽出には、通常、水又はpH3〜12の水溶液を用いる
以下、コーンステイープリカーを原料として用いた場合
を例にとり、説明する。
まず、コーンステイープリカー(pH4付近)に攪拌し
ながら粉末水酸化カルシウムを添加し、中和する。中和
後、遠心分離操作を行い、沈澱物を除去する。こうして
得られた上清液を膜処理することによって膜透過液を得
る。この膜透過液を更にイオン交換樹脂処理、シリカゲ
ルクロマトグラフィー、ゲル濾過、最後に、逆相系HP
LCを行うことにより目的物を精製することができる。
また、本発明のペプチドは、有機化学的な合成方法によ
っても製造することができる。
この合成法には、固相法及び液相法があるが、固相法と
しては、例えばアプライド・バイオシステムズ社製のペ
プチドシンセサイザーで目的のペプチドを得る方法があ
る。また、液相法としては、例えば、Boc−アミノ酸
等の保護基付加アミノ酸を原料にして、従来の方法に従
いカルボキシ末端側より順次結合させて目的とするペプ
チドを得る方法がある。
本ペプチドの塩は、常法により製造することができる。
本ペプチド及びその塩は、ACE阻害活性を有し、高血
圧症患者の治療や高血圧症の予防に有効であると期待さ
れる。
本発明のペプチド又はその塩をアンジオテンシン変換酵
素阻害剤として臨床に適用するに際しては、有効成分と
して本発明のペプチド又はその塩を、固体又は液体の医
薬用担体又は希釈剤、即ち、賦形剤、安定剤等の添加剤
とともに含む製剤とすることが好ましい。該医薬製剤に
おいて、前記有効成分の担体成分に対する割合は、1〜
90重量%の間で変動させるのが好ましい。剤形及び投
与形態としては、顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、カプセ
ル剤、丸剤もしくは液剤等の剤形にして、又は原末のま
ま経口投与してもよいし、注射剤として静脈内投与、筋
肉内投与又は皮下投与してもよい。
また、注射用の粉末にして、用量調製して使用してもよ
い。
経口、経腸もしくは非経口投与に適した医薬用の有機又
は無機の、固体又は液体の担体もしくは希釈剤を、本発
明のアンジオテンシン変換酵素阻害剤を調製するために
用いることができる。水、ゼラチン、乳糖、デンプン、
ステアリン酸マグネシウム、タルク、動植物油脂、ベン
ジルアルコール、ガム、ポリアルキレングリコール、石
油樹脂、やし油、ラノリン又は医薬に用いられる他のキ
ャリアー(担体)は全て、本発明のアンジオテンシン変
換酵素阻害剤の担体として用いることができる。また、
安定剤、湿潤剤、乳化剤や、浸透圧を変えたり、配合剤
の適切なPHを維持するための塩類を補助薬剤として適
宜用いることもできる。
更に、本発明のアンジオテンシン変換酵素阻害剤は、高
血圧症の治療・予防において、本発明のアンジオテンシ
ン変換酵素阻害剤とともに適切に投与することができる
他の医薬として有効な成分、例えば他の適当なアンジオ
テンシン変換酵素阻害剤、降圧利尿剤を含存していても
よい。
顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤又はカプセル剤の場合には
、本発明のアンジオテンシン変換酵素阻害剤は本発明の
ペプチド又はその塩を5〜80重量%含有しているのが
好ましく、液剤の場合には、対応する量(割合)は、1
〜30重量%であるのが好ましい。また、注射剤の場合
は1〜lO重量%か好ましい。
臨床投与量は、経口投与の場合、成人に対し本発明のペ
プチド又はその塩として、1日量1■〜1000■を内
服するのが好ましいが、年令、症状により適宜増減する
ことも可能である。前記1日量の本発明のアンジオテン
シン変換酵素阻害剤は、1日に1回、又は適当な間隔を
おいて1日2もしくは3回に分けて投与することが好ま
しい。
また、注射剤として用いる場合には、本発明のペプチド
又はその塩として成人に対し1日量10■〜250■を
投与するのが好ましい。
なお、本発明のペプチドのICR系マウスに対して経口
投与した場合の急性毒性はLD、。>Ig/kgである
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、こ
れらは本発明の範囲を何ら制限するものではない。
実施例I  L−Ala−L−Ala−L−11e−L
−Pro−L−Proの調製コーンステイープリカー7
f!(固形分48%)を水13fに分散させた(この時
のpHは3.8)。これに粉末水酸化カルシウムを少し
づつ攪拌しながら加え、I)Hを7付近に調整した。こ
こで生じた沈澱を11000Orp、 10分の遠心分
離で除去した。得られた上清(15,547)を商品名
クラリ5000の膜で膜処理を行った。膜の透過液(2
8ffi、低分子画分)を集め、アンバーライトIRA
−400の陰イオン交換樹脂(QH型、20!り塔に通
液し、その通過液を集めた。これを10%水酸化ナトリ
ウム水溶液で中和した後、次に三菱化成社製陽イオン交
換樹脂5K−112(H型、20ffi)に通した。通
液後、40fの水で樹脂を充分洗浄し、更に1%アンモ
ニア水(1001)で溶出させたが、これらの両分には
活性がないので捨てた。その後、3%アンモニア水(4
00j7)で溶出させ、この画分を集めた。この活性画
分をエバポレーターで濃縮して赤褐色油状物質(27,
3g)を得た。これにケイソウ土を加えて吸着させ粉末
状にした後、シリカゲルのカラムの上端にのせて、クロ
ロホルム:メタノール:アンモニア水(1o:4:1)
の溶媒系を用いて展開した。こうして得られた活性画分
を集め濃縮して黄色油状物質1.00gを得た。
次に、この1.00gについて、プレパラティブTLC
を行った。溶媒系はクロロホルム:メタノール:アンモ
ニア水(2:2+1)を用いた。展開終了後、RfO2
75の部分のシリカゲルをかきとり、メタノールを加え
て活性物質を溶出させた。充分溶出させた後、濾紙を用
いて、メタノール溶出液とシリカゲルに分離し、メタノ
ール溶出液を濃縮して、 173■の活性物質を得た。
この173■について、次にトヨパールHW−40F 
(溶出液は水)ゲル濾過を行った。活性画分を集め濃縮
して28■の活性物質を得た。この28■を逆相カラム
クロマトグラフィーにかけて本発明の活性ペプチド2.
5■を得た。
逆相クロマトグラフィーの条件を以下に示す。
カラム:  Capcell Pak Cl8SG−1
20(4,6X250mm)(資生堂社製) 温度:40°C 溶離液:(A液)0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)
(B液)0,1%TFA150%アセトニトリル流速:
 1.Oml/min 溶出方法: Omin−5min−10min −70m1n85%
  810%  810%−20%検 出:  210
nmの紫外部吸収 活性物質の保持時間:  45.1m1n (実施例2
の合成品と一致) 次に本ペプチドの分析値を示す。
アミノ酸分析: 1ie(1,00)、 Ala(2,
30)。
Pro(2,30) ()はlieを1とした時のモル比を 示す。
分析は6N−HCIで110°C148時間の加水分解
後に行った。
質量分析(FAB−MS) : 468(M+1)”ま
た、アプライド・バイオシステムズ社製のプロティンシ
ーケンサ−Model 477A型を用いてエドマン分
解法によりアミノ酸配列を決定したところ、前記式に示
すものと一致した。
実施例2  L−Ala−L−Ala−L−11e−L
−Pro−L’−Proの化学合成 アプライド・バイオシステムズ社製のペプチドシンセサ
イザー[430A型Jを用い、PAM(フェニルアセト
アミドメチル)樹脂を用いる固相法により合成を行った
。即ち、0.5 mMのBoc−L−Pro−0−CH
2−PAM樹脂及びそれぞれ各2mMのBoc−L−P
ro、 Boc−L−11e、 Boc−L−Ala、
 Boc−L−Alaを元のシーケンサ−に装填し、D
CC(ジシクロへキシルカルボジイミド)−HOBt(
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)活性エステル法で
カップリングさせ、Boc−L−A 1a−L−A l
a−L−11e−L−Pro−L−Pro−OCHz−
PAMを合成し、その後、フッ化水素法により、PAM
樹脂及びBoc基を脱離させ、目的とするL−Ala−
L−Ala−L−I 1e−L−Pro−L−Pr。
を合成した。なお、Bocはtert−ブチルオキシカ
ルボニル基を示す。
本ペプチドの分析値を次に示す。
アミノ酸分析州1e (1,00)、     ’Al
a (1,99)。
Pro (2,03) ()はlieを1とした時のモ ル比を示す。
質量分析: FAB−MSにて468(M+1)”実施
例3  ACE阻害活性の測定 本ペプチドのACE阻害活性は、以下のごとく測定した
SIGMA社製ラビットラングアセトンパウダー2gを
20−の0.05Mリン酸緩衝液(pH8,3)に加え
、30分間攪拌してACEを溶出させた。その後、20
00Orpm 、30分の遠心分離を行い、得られた上
清液をACE酵素液とした。SIGMA社製のヒブリル
ヒスチジルロイシン(最終濃度5mM、 300mM 
NaC1含)を基質として用いた。
本ペプチドの種々の濃度の水溶液を試験管にそれぞれ0
.05rnlづつとり、蒸留水をそれぞれに0.1−加
えた後、これに基質液0.25m1を添加して、次いで
先のACE酵素液0.1−を加え、37℃で30分間反
応させた。その後、100°Cの沸騰浴中に1o分間保
持し、酵素反応を停止させた。室温まで戻した後、0.
2Mリン酸緩衝液(pH8,3) 3 mlに続いて3
%塩化シアヌルジオキサン溶液1.5 mlを加え、充
分混合した。このようにして、遊離した馬尿酸を塩化シ
アヌル溶液で発色させ、発色度合を382nmの吸収で
測定し、これを酵素活性とした。
なお、本ペプチドを含まない場合(代わりに水を用いる
)の測定結果を供試ACEの活性とした。
この実験を数回行い、本ペプチドの阻害度は、次の式よ
り算出した。
阻害度(%)= (供試ACE活性) この式より、本ペプチドの阻害度50%の時の濃度IC
50値を求めたところ20μMであった。
〔発明の効果〕
本発明の新規ペプチドは、天然物であるトウモロコシ中
より見い出された物質であり、安全性が極めて高い。し
かも、−ACHに対する阻害作用を有し、従って高血圧
症の治療に極めて有用である。
出願人 王子コーンスターチ株式会社   ・代理人 
弁理士 平 木 祐 輔 同  弁理士 石 井 貞 次 同  弁理士 早 川  康

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、次式( I ): L−Ala−L−Ala−L−Ile−L−Pro−L
    −Pro( I )で示されるペプチド又はその塩。 2、トウモロコシ又はその処理物から前記式( I )で
    示されるペプチドを抽出し、分離・精製することを特徴
    とする請求項1記載のペプチド又はその塩の製造法。 3、請求項1記載のペプチド又はその塩を有効成分とし
    て含有するアンジオテンシン変換酵素阻害剤。
JP2287263A 1990-10-26 1990-10-26 新規なペプチド、その製造法及び該ペプチドを有効成分とするアンジオテンシン変換酵素阻害剤 Pending JPH04164094A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100352834C (zh) * 2005-12-30 2007-12-05 深圳职业技术学院 对杂草种子萌发生根具抑制作用多肽与分离方法及其应用
CN100352835C (zh) * 2005-12-30 2007-12-05 深圳职业技术学院 玉米蛋白粉多肽与分离方法及其应用
CN100352833C (zh) * 2005-12-30 2007-12-05 深圳职业技术学院 抑制杂草种子萌发生根多肽与分离方法及其应用
CN108504709A (zh) * 2018-03-28 2018-09-07 中国食品发酵工业研究院有限公司 一种玉米低聚肽及其工业化生产方法

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