JPH0416358Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 以下の順序で本考案を説明する。

Ａ 産業上の利用分野 Ｂ 考案の概要 Ｃ 従来の技術 Ｄ 考案が解決しようとする問題点 Ｅ 問題点を解決するための手段 Ｆ 作用 Ｇ 実施例 G₁ ポータブルVTR全体の説明 （第２図） G₂ バツテリー収納装置の詳細説明 （第１Ａ図、第１Ｂ図、第３Ａ図〜
第８図） Ｈ 考案の効果 Ａ 産業上の利用分野 本考案は、例えばポータブルVTRに適用する
のに最適なバツテリー収納装置であつて、特に、
大、小大きさの異なる２種類のバツテリーを収納
ケース内に選択的に挿入して収納させることがで
きるようにしたものに関する。

Ｂ 考案の概要 本考案は、直方体形状をなしていて巾及び高さ
が共に大きい大型バツテリーと、直方体形状をな
していて巾が前記大型バツテリーの巾の1/2より
も大きくて高さが前記大型バツテリーの高さより
小さくかつその高さの1/2より大きい小型バツテ
リーとをこれらの奥行き方向から一つの収納ケー
ス内に選択的に挿入して収納するポータブル
VTR等のバツテリー収納装置であつて、前記大
型バツテリーの場合は１個を前記収納ケース内に
収納することができ、前記小型バツテリーの場合
は１個又は２個を同時に前記収納ケース内に収納
することができるようにしたものでありながら、
前記収納ケース内外のデツドスペースを最小にす
ることにより、前記大、小大きさの異なる２種類
のバツテリーを一つの収納ケース内に選択的に挿
入して収納できるにも拘わらず、非常にコンパク
トなバツテリー収納装置が得られるようにしたも
のである。

Ｃ 従来の技術 従来から、放送局用のポータブルVTRには、
第９Ａ図に示した大型バツテリー１と第９Ｂ図に
示した小型バツテリー２との２種類のバツテリー
が使用されて来た。これら大型及び小型バツテリ
ー１，２は共に直方体形状をなしていて、大型バ
ツテリー１は巾l₁が123.0mm、高さl₂が37.0mm、奥
行きl₃が170.0mmであり、小型バツテリー２は巾l₁
が71.2mm（大型バツテリー１の巾l₁の1/2よりも大
きい）、高さl₂が24.7mm（大型バツテリー１の高さ
l₂より小さくかつその高さl₂の1/2よりも大きい）、
奥行きl₃が184.5mmである。なお大型バツテリー１
にはその前端面１ａにプラグ３を有する接続コー
ド４が引出され、かつ引出紐５が取付けられてい
る。また小型バツテリー２にはその上面２ａの前
端側に左右一対のロツク用凹部６が設けられ、か
つ上面２ａの後端側にプラス及びマイナスの一対
の接続端子７が設けられている。また小型バツテ
リー１には収納ケース内への挿入時の方向性を規
定するためにその底面２ｂと一側面２ｃとのコー
ナ部を面取りした斜面８が形成されている。

Ｄ 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、従来の放送局用のポータブル
VTRは、大型バツテリー１と小型バツテリー２
とをそれぞれ別々に使用するものしかなく、これ
ら大、小大きさの異なる２種類のバツテリー１，
２を一つの収納ケース内に選択的に挿入して使用
できるようにしたものはなかつた。

本考案は、直方体形状をなしていて巾及び高さ
が共に大きい大型バツテリーと、直方体形状をな
していて巾が前記大型バツテリーの巾の1/2より
も大きくて高さが前記大型バツテリーの高さより
小さくかつその高さの1/2より大きい小型バツテ
リーとからなる大、小大きさの異なる２種類のバ
ツテリーをこれらの奥行き方向から一つの収納ケ
ース内に選択的に挿入して収納できるようにする
ものであり、しかもその際、収納ケース内外のデ
ツドスペースを最小にすることができるようにす
るものである。

Ｅ 問題点を解決するための手段 本考案は、直方体形状をなしていて巾及び高さ
が共に大きい大型バツテリーと、直方体形状をな
していて巾が前記大型バツテリーの巾より1/2よ
りも大きくて高さが前記大型バツテリーの高さよ
り小さい小型バツテリーとをこれらの奥行き方向
から一つの収納ケース内に選択的に挿入して収納
するバツテリー収納装置であつて、前記収納ケー
スを断面ほぼ凸形に形成して、この収納ケース内
には前記大型バツテリーの巾及び高さに見合う第
１収納空間とその第１収納空間の左右方向のほぼ
中央部を基準にして左右両側位置に配置された前
記小型バツテリーの巾及び高さに見合う左右一対
の第２収納空間とを設け、前記第１収納空間の左
右方向のほぼ中央部に前記左右一対の第２収納空
間の間を仕切る仕切板を抜き差し自在に取付け、
前記大型バツテリーを前記収納ケース内に挿入し
て収納する際には前記仕切板を抜き取つて前記第
１収納空間内に挿入させるようにし、前記小型バ
ツテリーを１個又は２個挿入して収納する際には
前記仕切板の左右両側の前記第２収納空間内に挿
入させるように構成し、前記第２収納空間内に挿
入された前記小型バツテリーをロツクする左右一
対のロツクレバーを前記第１収納空間内の上部側
に上下移動自在に設け、これら左右一対のロツク
レバーのロツク解除用の左右一対の押釦を前記断
面ほぼ凸形をなす収納ケースの天板と左右両側板
とのコーナ部に設けられている左右一対の凹所内
に配置したバツテリー収納装置である。

Ｆ 作用 本考案は、第１収納空間内を最大限に有効に利
用して左右一対の第２収納空間を配置し、ほぼ凸
形をなし収納ケースの天板と左右両側板とのコー
ナ部にできている無駄な凹所である左右一対の凹
所を有効に利用して左右一対の押釦を配置し、左
右一対の第２収納空間内に小型バツテリーを収納
した時には無駄な空間となる第１収納空間内の上
部側に左右一対のロツクレバーを配置したので、
収納ケース内外のデツドスペースを最小にするこ
とができた。

Ｇ 実施例 以下、本考案を放送局用のポータブルVTRに
適用したバツテリー収納装置の一実施例を図面に
基づき説明する。

G₁ まず、第２図によつてポータブルVTR全体
を説明する。

ポータブルVTR１１は、キヤビネツト１２に
可搬用のハンドル１３を取付けたものであり、キ
ヤビネツト１２の前面１２ａには各種のフアンク
シヨン釦やつまみ類１４等が設けられ、上面１２
ｂにはカセツト着脱用のカセツトホルダー１５が
設けられ、一側面にはバツテリー着脱用の開口１
６が設けられている。なお開口１６はキヤビネツ
ト１２に回動自在に枢支された開閉蓋１７が取付
けられており、開口１６の奥でキヤビネツト１２
内にはバツテリー収納装置の収納ケース１９が設
けられている。

そして、第９Ａ図及び第９Ｂ図で示した大型バ
ツテリー１と小型バツテリー２とを開口１６から
収納ケース１９内に選択的に挿入して収納するこ
とができるように構成されている。

G₂ 次に第１Ａ図、第１Ｂ図、第３Ａ図〜第８
図によつてバツテリー収納装置の詳細を説明す
る。

先ず、第１Ａ図及び第１Ｂ図に示す如く、前記
収納ケース１９はアルミ板等からなる底板２０上
に合成樹脂成形品等からなるカバー板２１を載置
してこれら両者を複数のビス２２によつて一体に
ビス止めしたものである。

次に、第１Ａ図及び第１Ｂ図に示す如く、収納
ケース１９を断面ほぼ凸形に形成して、この収納
ケース１９内には大型バツテリー１の巾l₁及び高
さl₂に見合う第１収納空間２３とその第１収納空
間２３の左右方向のほぼ中央部を基準にして左右
両側位置に配置された小型バツテリー２の巾l₁及
び高さl₂に見合う左右一対の第２収納空間２４と
を設けている。また第１収納空間２３の左右方向
のほぼ中央部に前記左右一対の第２収納空間２４
の間を仕切る仕切板２５を抜き差し自在に取付け
ている。そして第１Ａ図に示す如く、大型バツテ
リー１を収納ケース１９内に挿入して収納する際
には仕切板２５を抜き取つて第１収納空間２３内
に挿入させるようにしている。また第１Ｂ図に示
す如く、小型バツテリー２を１個又は２個挿入し
て収納する際には前記仕切板２５の左右両側の第
２収納空間２４内に挿入させるように構成してい
る。また第２収納空間２４内に挿入された小型バ
ツテリー２をロツクする左右一対のロツクレバー
２６を第１収納空間２３内の上部側に上下移動自
在に設け、これら左右一対のロツクレバー２６の
ロツク解除用の左右一対の押釦２７を断面ほぼ凸
形をなす収納ケース１９の天板２８と左右両側板
２９，３０とのコーナ部に設けられている左右一
対の凹所３１内に配置している。

ところで、第１Ａ図、第３Ａ図及び第４図に示
す如く、収納ケース１９の第１収納空間２３内に
矢印ａ方向から挿入されて収納された大型バツテ
リー１の後端面１ｂはカバー板２１の後板３３に
取付けられている４個の円錐コイルばね３４に軽
く押圧される。そして大型バツテリー１の前面に
設けられている接続コード４のプラグ３を収納ケ
ース１９の左側板２９に設けられているコネクタ
ー３５に矢印ｂ方向から差込んで接続した後、開
閉蓋１７を下端のヒンジ３６を中心に矢印ｃ方向
に回動して開口１６を閉塞する。なお開閉蓋１７
はその背面に取付けられて圧縮コイルばね３７に
よつて上方に移動付勢されているロツクつまみ３
８をキヤビネツト１２の開口１６の上端縁に設け
ているロツク片３９に係止して閉蓋状態にロツク
するが、この時、開閉蓋１７の背面に接着されて
いるスポンジ等の弾性部材４０を大型バツテリー
の前端面１ａに押圧して、大型バツテリー１を第
１収納空間２３内でガタツキのないように安定さ
せる。なお大型バツテリー１を収納ケース１９外
に開口１６から抜き取る際には、プラグ３をコネ
クター３５から矢印b′方向に抜き取つた後に、引
出紐５によつて矢a′方向に引き抜く。

一方、第１Ｂ図、第３Ｂ図、第５図〜第８図に
示す如く、収納ケース１９の左右一対の第２収納
空間２４内に矢印ａ方向から挿入されて収納され
た左右一対の小型バツテリー２の各後端面２ｄは
４個の円錐コイルバネ３４に比較的強く押圧され
て矢印a′方向への反発力を受ける。なおこの時、
各小型バツテリー２の左右一対の接続端子７が収
納ケース１９の後板３３側の上部に取付けられて
いる合計４個の端子ばね（板ばね）４２に接続さ
れる。そして左右一対のロツクレバー２６の先端
２６ａが小型バツテリー２の上面２ａの何れか一
方のロツク用凹部６に係合されて、これら小型バ
ツテリー２を各々第２収納空間２４内でガタツキ
のないように安定させる。

なお、第３Ｂ図及び第６図に示す如く、各ロツ
クレバー２６は合成樹脂にて成形したものであつ
て、天板２８に水平な支点軸４３を介して上下移
動自在に枢支されていて、捩りばね４４によつて
矢印ｄ方向に回動付勢されており、第１収納空間
２３内に大型バツテリー１が挿入される際には、
第６図に鎖線で示す如く矢印d′方向に回動して逃
げることになる。

また、第８図に示す如く、各端子ばね４２は天
板２８の後端に垂直に形成した後端板２８ａに止
着ピン４５等によつて取付けられていて、その後
端板２８ａの後部にこれと平行状に取付けられて
いるプリント基板４６に半田付けされている。

また、第３Ｂ図及び第７図に示す如く、各押釦
２７は合成樹脂にて成形したものであつて、カバ
ー板２１に一体に設けた前後一対のビス止め用ボ
ス４８に前後一対の長孔４９によつて係合され、
各ボス４８の上端にビス５０によつてビス止めし
た押え板５１によつて上方が押えられ、かつカバ
ー板２１に一体に設けた固定ビス５２との間に介
装した圧縮コイルばね５３によつて矢印ｅ方向に
移動付勢されている。そして各押釦２７を圧縮コ
イルばね５３に抗して矢印e′方向に押圧すると、
その押釦２７に設けている斜面５４が各ロツクレ
バー２６に水平に固定されているピン５５を上方
に持ち上げるため、第６図に鎖線で示す如く各ロ
ツクレバー２６が捩りばね４４に抗して上方（矢
印d′方向）に回動されて、各小型バツテリー２の
ロツクが解除され、各小型バツテリー２が各々２
個の円錐コイルばね３４のばね力によつて開口１
６外に矢印a′方向に自動的に排出される。

次に、第１Ｂ図、第３Ｂ図及び第５図に示す如
く、仕切板２５はその上下両端に形成している差
込み用の突条５７，５８を天板２８と底板２０と
の左右方向の中央部に設けているスリツト５９，
６０に矢印ａ方向から差込んで垂直状に取付ける
が、天板２８に一体に形成している弾性を有する
係止片６１が上部突条５７の係止用凹部６２にク
リツク的に係合されてロツクされる。そしてこの
仕切板２５の前端縁の下部には小型バツテリー２
の斜面８に対応する三角形状の突起６３が一体に
設けられている。そして第１Ａ図及び第３Ａ図に
示す如く、大型バツテリー１を第１収納空間２３
内に挿入して収納する際には、仕切板２５を収納
ケース１９内の左右方向のほぼ中央部から矢印ａ
方向に抜き取つた後、その収納ケース１９の右側
板３０の内側に設けている差込み収納部６４内に
矢印ａ方向から差込んで収納して置く。なおこの
差込み収納溝６４内においても仕切板２５は天板
２８に一体に設けられている係止片６５によつて
係止片６１と同様にクリツク的にロツクされる。
そしてその差込み収納溝６４の内側の下端で底板
２０上に仕切板２５の差込みガイド用の突起６６
が一体に設けられていて、第１Ｂ図に示す如く、
左右一対の小型バツテリー２を左右一対の第２収
納空間２４内に矢印ａ方向から挿入して収納する
際に、仕切板２５の突起６６と底板２０上の突起
６６とを一対の小型バツテリー２の斜面８と対応
させることによつて、その一対の小型バツテリー
２の挿入方向の規制を行つている。

以上、本考案の実施例に付き述べたが、本考案
は実施例に限定されることなく、本考案の技術的
思想に基づいて各種の有効な変更が可能である。

また本考案は、ポータブルVTRのバツテリー
収納装置に限定されることなく、その他の各種電
子機器のバツテリー収納装置に適用可能である。

Ｈ 考案の効果 本考案は、直方体形状をなしていて巾及び高さ
が共に大きい大型バツテリーと、直方体形状をな
していて巾が前記大型バツテリーの巾の1/2より
も大きくて高さが前記大型バツテリーの高さより
小さくかつその高さの1/2より大きい小型バツテ
リーとからなる大、小大きさの異なる２種類のバ
ツテリーをユーザーが選択的に使い分けることが
できるので非常に便利である。

しかも本考案は、これら大、小大きさの異なる
２種類のバツテリーをユーザーが選択的に収納す
る収納ケース内外のデツドスペースを最小にする
ことができるので、バツテリー収納装置全体を著
しく小型化することができて、電子機器の小型化
を提供し易い。

また本考案は、小型バツテリーの場合は１個又
は２個を同時に収納ケース内に収納することがで
きるが、その際、小型バツテリーは仕切板によつ
て左右方向の位置決めが極めて確実に行われるか
ら、実施例に示した如く、これら小型バツテリー
の接続端子を収納ケースの端子ばね等に極めて正
確かつ確実に接触させることができて、これら接
点部の接触状態を充分に良好な状態に維持でき
る。

また本考案は、実施例に示した如く、押釦を押
してロツクレバーによる小型バツテリーのロツク
を解除した時に、その小型バツテリーをばねによ
つて自動的に排出するようにすることができるの
で、非常に便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をポータブルVTRに適用したバ
ツテリー収納装置の一実施例を示したものであつ
て、第１Ａ図及び第１Ｂ図は第３Ａ図Ａ−Ａ
線矢視及び第３Ｂ図Ｂ−Ｂ線矢視の要部の断
面図、第２図はポータブルVTR全体の斜視図、
第３Ａ図及び第３Ｂ図は要部の平面図、第４図は
第３Ａ図−線矢視拡大図、第５図は第３Ｂ図
−線矢視図、第６図は第３Ｂ図−線矢視
図、第７図は第３Ｂ図の−線矢視図、第８図
は第３Ｂ図−線矢視拡大図、第９Ａ図は大型
バツテリーの斜視図、第９Ｂ図は小型バツテリー
の斜視図である。 なお図面に用いた符号において、１……大型バ
ツテリー、２……小型バツテリー、１９……収納
ケース、２３……第１収納空間、２４……第２収
納空間、２５……仕切板、２６……ロツクレバ
ー、２７……押釦、３１……凹所である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 直方体形状をなしていて巾及び高さが共に大き
   い大型バツテリーと、直方体形状をなしていて巾
   が前記大型バツテリーの巾の1/2よりも大きくて
   高さが前記大型バツテリーの高さより小さい小型
   バツテリーとをこれらの奥行き方向から一つの収
   納ケース内に選択的に挿入して収納するバツテリ
   ー収納装置であつて、 前記収納ケースを断面ほぼ凸形に形成して、こ
   の収納ケース内には前記大型バツテリーの巾及び
   高さに見合う第１収納空間と、その第１収納空間
   の左右方向のほぼ中央部を基準にして左右両側位
   置に配置された前記小型バツテリーの巾及び高さ
   に見合う左右一対の第２収納空間とを設け、 前記第１収納空間の左右方向のほぼ中央部に前
   記左右一対の第２収納空間の間を仕切る仕切板を
   抜き差し自在に取付け、 前記大型バツテリーを前記収納ケース内に挿入
   して収納する際には前記仕切板を抜き取つて前記
   第１収納空間内に挿入させるようにし、 前記小型バツテリーを１個又は２個挿入して収
   納する際には前記仕切板の左右両側の前記第２収
   納空間内に挿入させるように構成し、 前記第２収納空間内に挿入された前記小型バツ
   テリーをロツクする左右一対のロツクレバーを前
   記第１収納空間内の上部側に上下移動自在に設
   け、これら左右一対のロツクレバーのロツク解除
   用の左右一対の押釦を前記断面ほぼ凸形をなす収
   納ケースの天板と左右両側板とのコーナ部に設け
   られている左右一対の凹所内に配置したバツテリ
   ー収納装置。