JPH04163037A

JPH04163037A - スポット溶接性および接着性に優れた複合型制振材

Info

Publication number: JPH04163037A
Application number: JP2287595A
Authority: JP
Inventors: Hirohiko Sakai; 堺　裕彦; Kenji Miki; 三木　賢二; Tadayoshi Kamigaki; 上垣　忠義; Takashi Saito; 隆司斉藤; Ryuichi Ishida; 石田　隆一
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1990-10-25
Filing date: 1990-10-25
Publication date: 1992-06-08

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明はスポット溶接性および接着性に優れた複合型制
振材に関し、さらに詳しくは、建築材料、自動車車体等
に使用する制振性、スポット溶接性および接着性に優れ
ている複合型制振材に関するものである。

［従来技術］従来から、建築材料、車輌、船舶、家庭電気製品等にお
いて、振動および振動に伴う騒音を防止するために様々
な制振性材料が提案され、かつ、実用化されて来ている
。

中でも、金属板の間に粘弾性樹脂を設けた複合型制振材
は、鋼板の有している優れた機械的特性と粘弾性樹脂の
有する優れた制振性能を具備することから、上記の様々
な用途に適した構造材料として広く使用されている。

なお、この構造材料に使用する金属板として、鋼板以外
に、銅、アルミニウム或いはこれらの合金等を使用する
ことができ、−船釣に広く使用されている材料として、
各種鉄鋼材料或いはめっき銅板等の表面処理鋼板が挙げ
られる。

しかし、樹脂層が単に粘弾性樹脂からなるものは、導電
性がなく、従って、溶接、特に、スポット溶接を行うこ
とができないため、自動車材料等の溶接性を必要とする
部分には使用することは不可能であった。

このような問題点を解決するために、樹脂層に金属粉等
の導電性物質を含有させることについて、鉄粉を含有さ
せる技術については特開昭５６−０３１５４０号公報、
カーボンブラックを含有させる技術については特開昭５
７−１６３５６０号公報、燐化鉄を含有させる技術につ
いては特開昭６１−０４１５４０号公報、カーボングラ
ファイトを含有させる技術については特公昭６１−０４
９１１２号公報等において、数多く開示されている。

しかしながら、これら公報に開示されている技術は、樹
脂層に導電性物質をを含有させることによって、金属板
と粘弾性樹脂層の間の接着強度が低下するという問題点
を有している。

さらに、樹脂層に導電性物質を含有させる技術は、一般
に導電性物質と樹脂を混合するか、或いは、混練するこ
とによって製造されているが、この混合または混練する
方法では、導電性物質と樹脂の比重が異なり、また、目
標とする塗布樹脂厚に比べて可成り粒径の大きい導電性
物質を含有させる必要があるので、均一に塗布すること
が困難であった。

また、有効な導電性を付与するためには大量の導電性物
質を含有させる必要があり、そして、このように大量の
導電性物質を含有させることにより、樹脂の流動性が低
下してしまい、金属板に対する接着性が著しく低下する
というも問題がある。

［発明が解決しようとする課題］本発明は上記に説明した従来における複合型制振材の種
々のも問題点に鑑み、本発明者が鋭意研究を行い、検討
を重ねた結果、従来の複合型制振材の樹脂層の優れた接
着性、制振性を維持しながら、導電性に優れた複合型制
振材を得るために、金属板と金属板との間に設ける樹脂
層に導電性物質の粉末を含有させることなく、導電性に
優れ、制振性、スポット溶接性および接着強度にも優れ
ている複合型制振材を開発したのである。

［問題点を解決するための手段］本発明に係るスポット溶接性および接着性に優れた複合
型制振材の特徴とするところは、金属製網が埋設されて
いる樹脂層が金属板の間に設けられていることにある。

なお、中間樹脂層に埋設されている金属製網の格子間隔
が１ｍｍ以上１０ｍｍ以下とし、さらに、中間樹脂層に
埋設されている金属製網の針金の太さが樹脂層の層厚の
６０％以上１００％以下とすることにより、より優れた
複合型制振材を得ることができる。

本発明に係るスポット溶接性および接着性に優れた複合
型制振材について、以下詳細に説明する。

本発明に係るスポット溶接性および接着性に優れた複合
型制振材において、使用する各材料について説明する。

スポット溶接性および接着性に優れた複合型制振材を構
成する金属板は、特に限定的ではな（、例えば、鋼板、
アルミニウム板、アルミニウム合金板、銅板、銅合金板
等どのような材料でも良（、目的とする用途に応じて適
宜選択すれば良い。

また、鋼板でも軟鋼板、高張力鋼板、ステンレス鋼板、
潤滑鋼板、亜鉛めっき鋼板等は何れも使用して好適であ
る。

これらの金属板の板厚については、特に限定的ではなく
、例えば、自動車用に使用する場合には、０．２〜３．
２ｍｍ程度が適当である。

次に、金属板の間に設けられる樹脂の種類および厚さは
、その用途に応じて選択するのが良い。

即ち、中間層に用いられる粘弾性樹脂としては、ポリス
チレン、ＡＳ樹脂、ＡＢＳ樹脂、ＭＳ樹脂、耐衝撃性ポ
リスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメチルアクリレー
ト、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチルメタアク
リレート、アクリル系重合体等のアクリル系樹脂、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル・アクリル酸エステル共重合体等の塩化ビニル系樹
脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン・αオレフィン共重合体
、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル
酸共重合体、エチレン・メタアクリル酸エステル共重合
体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテ
ン共重合体等のプロピレン系樹脂、非晶質ポリエステル
等の各種熱可塑性樹脂が挙げられる。

また、スチレン・ブタンエンゴム、天然ゴム、ブタンエ
ンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム
、アクリルゴム、エチレン・アクリルゴム、ＥＰＤＭ等
のエラストマー、および、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げる
ことができる。

この熱硬化性樹脂の架橋剤については、樹脂層の官能基
により適宜選択すればよく、例えば、有機硫黄化合物、
アルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、熱反応性
フェノール樹脂等の樹脂加硫剤、ポリアミン、ポリオー
ル、有機過酸化物、アミノ樹脂、イソノアナート類、エ
ポキシ類、ポリアミドアミン、酸無水物等が挙げられる
。また、必要に応じて架橋促進剤、活性剤等と併用する
ことができ、樹脂層として２種類以上の高分子物質を混
合して使用する場合には、全成分が架橋されていること
は必ずしも必要とせず、少なくとも、１成分が架橋され
ていればよい。

このような樹脂層を形成する樹脂はスポット溶接性およ
び接着性に優れた複合型制振材に要求される性能、例え
ば、制振性、耐熱性、加工性等から任書に選択すれば良
く、金属板と樹脂層との組み合わせも、目的、用途に応
じて行うことができる。

また、樹脂層の厚さは０．０３〜０．４ｍｍが好適であ
る。

上記に説明した樹脂層に埋設する金属製網は、スポット
溶接が可能な材料であればどのようなものでも限定され
ずに使用することができる。

この金属製網の格子間隔は１ｍｍ以上１０ｍｍ以下とす
るのが良（、格子間隔が１０ｍｍを越えると電極間の大
電流の通電が非効率的となり、任意の場所における溶接
が不可能となり、また、１ｍｍ未満ては樹脂層中の金属
製網の容積が大きくなり過ぎ、接着性が劣化してしまい
、さらには、金属板との接着性を付与することができな
い。

この金属製網の針金の太さは樹脂層の厚さの６０％以上
で１００％以下とするのがよく、樹脂層の厚さの６０％
未満では導電性が安定せず、また、１００％を越えると
樹脂層と金属板との接触面積が小さくなるので接着性が
劣化するようになる。

本発明に係るスポット溶接性および接着性に優れた複合
型制振材の製造方法は、例えば、ホットプレス法、加熱
ロールによる連続積層法等、その生産規模、用途分野等
に応じて適宜使用すれば良い。

［実　施　例］本発明に係るスポット溶接性および接着性に優れた複合
型制振材の実施例を説明する。

実施例厚さ０．８ｍｍの冷間圧延鋼板をスキン鋼板として、架
橋剤のコロネートしく日本ポリウレタン工業製）を５部
配合した平均分子量１２．０００Ｔｇ−１０℃のポリエ
ステル樹脂を準備した。

上記スキン鋼板上に上記樹脂を乾燥後の膜厚が５０μｍ
となるように塗布し、さらに、その上に、第１表に示す
ような形状の鉄製網を載置し、さらに、その上に、スキ
ン鋼板を置き、プレス成形を行うことにより、樹脂層に
金属製網が埋設された複合型制振材が得られた。

この複合型制振材について、Ｔピール強度、スポット溶
接性について調査を行い、第１表にその結果を示す。

・Ｔピール強度はＪＩＳＫ６８５４により測定した。

・スポット溶接性は制振材同士を６Ｒの球状チップの電
極を使用して加圧力２００ｋｇ　ｆ、電流８．５ＫＡ、
通電１２サイクルの条件によりダイレクトスポット溶接
を行った。

○・溶接が行うことができた材料 △　一部溶接を行うことができた材料 ×：溶接が行えなかった材料第１表この第１表から明らかなように、本発明に係る複合型割
振材はスポット溶接性および接着性に優れていることが
わかる。

［発明の効果コ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）金属製網が埋設されている樹脂層が複数の金属板
の間に設けられていることを特徴とするスポット溶接性
および接着性に優れた複合型制振材。
（２）中間樹脂層に埋設されている金属製網の格子間隔
が１ｍｍ以上１０ｍｍ以下である特許請求の範囲第１項
記載のスポット溶接性および接着性に優れた複合型制振
材。
（３）中間樹脂層に埋設されている金属製網の針金の太
さが樹脂層の層厚の６０％以上１００％以下である特許
請求の範囲第１項記載のスポット溶接性および接着性に
優れた複合型制振材。