JPH04158082A - 記録方法 - Google Patents

記録方法

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JPH04158082A
JPH04158082A JP2285201A JP28520190A JPH04158082A JP H04158082 A JPH04158082 A JP H04158082A JP 2285201 A JP2285201 A JP 2285201A JP 28520190 A JP28520190 A JP 28520190A JP H04158082 A JPH04158082 A JP H04158082A
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JP
Japan
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recording
liquid
contact
ink
contact angle
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Application number
JP2285201A
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English (en)
Inventor
Kiyofumi Nagai
希世文 永井
Kakuji Murakami
格二 村上
Yasuo Katano
泰男 片野
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕 本発明は、表面が特定性状を示す記録体のその表面に、
選択的に又は選択的かつ可逆的に、加熱温度に応じた後
退接触角を示す領域を形成させる記録方法に関する。 〔従来の技術〕 表面を液体付着性領域と非液体付着性領域とに区分けし
て画像形成に供するようにした手段の代表的なものとし
ては水(湿し水)なし平版印刷版を用いたオフセット印
刷方式が挙げられる。だが、このオフセット印刷方式は
原版からの製版工程及び刷版(印刷版)からの印刷工程
を一つの装置内に組込むことが困難であり、製版印刷の
装置の小型化は勢い困難なものとなっている。 例えば、比較的小型化されている事務用オフセット製版
印刷機においても、製版装置と印刷装置とは別個になっ
ているのが普通である。 このようなオフセット印刷方式の欠陥を解消することを
意図して、画像情報に応じた液体付着性領域及び非液体
付着性領域が形成でき、しかも、繰り返し使用が可能な
(可逆性を有する)記録方法ないし装置が提案されるよ
うになってきている。 その幾つかを挙げれば次のとおりである。 (1)水性現像方式 疎水性の光導電体層に外部より電荷を与えた後、露光し
て光導電体層表面に疎水性部及び親水性部を有するパタ
ーンを形成し、親水性部のみに水性現像剤を付着させて
紙などに転写する(特公昭4〇−18992号、特公昭
40−18993号、特公昭44−95I2号、特開昭
63−264392号などの公報)。 (2)フォトクロミック材料の光化学反応を利用した方
式 スピロピラン、アゾ色素などの材料を含有した層に紫外
線を照射し、光化学反応により、これらフォトクロミッ
ク化合物を親水化する[例えば「高分子論文集」第37
巻4号、287頁(1980)、l。 (3)内部偏倚力の作用を利用した方式不定形状態と結
晶性状態とを物理的変化により形成し、液体インクの付
着・非付着領域を構成する(特公昭54−4]902号
公報)。 前記(1)の方式によれば、水性インクを紙などに転写
した後、除電により親水性部は消去され、別の画像情報
の記録が可能となる。すなわち、一つの原版(光導電体
)で繰り返し使用が可能となる。 だが、この方式は電子写真プロセスを基本としているた
め帯電−露光→現像→転写→除電という長いプロセスを
必要とし、装置の小型化やコストの低減、メンテナンス
フリー化が困難であるといった欠点をもっている。 前記(2)の方式によれば、紫外線と可視光との照射を
選択的に変えることによって、親水性、疎水性を自由か
つ可逆的に制御できるものの、量子動帯が悪いため反応
時間が非常に長くて記録速度が遅く、また安定性に欠け
るといった欠点をもっており、いまだ実用レベルには達
していないのが実情である。 更に、前記(3)の方式によれば、そこで使用される情
報記録部材は、記録後のものでは安定性があるが、記録
前のものでは温度変化により物理的構造変化が生じるお
それがあることから保存性に問題が残されている。これ
に加えて、記録された情報パターンの消去には熱パルス
を与え、次いで急冷する手段が採用されることから、繰
り返しの画像形成は繁雑さをまねかれ得ないといった不
都合がある。 そこで、上記従来の方式の欠点を解決する一手段として
、本発明者らの一人は、先に加熱状態でかつ液体と接触
させたときに後退接触角が低下する表面を有する記録体
(A)の表面と、液体、蒸気及び前記記録体(A)にお
ける後退接触角の低下開始温度以下で液体となるか又は
液体若しくは蒸気を発生する固体から選ばれる接触材料
(B)とを接触させた状態で、前記記録体表面の後退接
触角の低下開始温度以上に選択的に加熱することにより
、又は該記録体(A)の表面を選択的に加熱した状態で
該接触材料(B)と接触させることにより、該記録体(
A)表面に加熱温度に応じた後退接触角を示す領域(所
望パターン領域であり、便宜上以降「潜像」又は「潜像
領域jと記すことがある)を形成させる新しい記録方法
を提案した(特願平2−43599号)。 この方法によれば、容易な手段で選択的に又は選択的か
つ可逆的に所望のパターンとなる液体付着性領域が形成
でき、該液体付着性領域に記録剤を供給し、これを紙等
の被転写体に転写することで、階調性のある鮮明な画像
が得られる。更に、記録の前後にかかわらず、保存性、
安定性に優れた材料が使用されることによって、可逆的
な液体付着性領域の形成が一層可能になる。 また、特開昭63−30279号公報等において、親水
性高分子を硼酸イオンで架橋した構造物中に着色剤を分
散した流動性インクを用いて、エネルギ印加により架橋
構造を壊し、これを中間転写媒体若しくはフィルム等の
転写体に転写し、これを更に普通紙等に転写することに
よって画像形成を行なうという、低ランニングコストで
低エネルギーの記録方式が提案されている。この方法に
よれば、従来の熱転写記録方式の欠点であるランニング
コストを低減し、カラー化も容易になし得るといった効
果がもたらせる。 〔発明が解決しようとする課題〕 ただ、上記の親水性高分子架橋構造物の電解による画像
形成方式は、水の電気分解に基づく両極でのpH変化に
よる架橋構造変化により、低粘度化した一方の極近傍の
記録剤(インク)が普通紙へ付着して画像形成がなされ
るものの、対極近傍のpH変化によりインクのpH値が
よりアルカリ側に傾いていくため、インクの粘度が上昇
する(すなわち、インクの経時安定性が悪い)といった
問題があった。 従って、本発明の目的は、上記の方式におけるpH変化
による経時での記録剤の劣化の問題を解消し、記録剤の
経時安定性を保ち、高解像で階調性の高い画像を普通紙
に記録可能な記録方法を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 本発明によれば、加熱状態でかつ液体と接触させたとき
に後退接触角が低下する表面を有する記録体(A)の表
面と、液体、蒸気及び前記記録体(A)における後退接
触角の低下開始温度以下で液体となるか又は液体若しく
は蒸気を発生する固体がら選ばれる接触材料(B)とを
接触させた状態で、前記記録体(A)表面の後退接触角
の低下開始温度以上に選択的に加熱することにより、又
は前記記録体(A)の表面を選択的に加熱し、前記記録
体(A)の表面の加熱部が前記記録体(A)表面の後退
接触角の低下開始温度以上に保持された状態で前記接触
材料(B)と接触させることにより、前記記録体(A)
表面に加熱温度に応じた後退接触角を示す領域を形成さ
せる記録方法であって、架橋構造を有する親水性高分子
物質、着色剤及び水を主成分とし、pH変化により架橋
構造が変化するのに伴って粘性及び弾性が変化する記録
用インク(C)を保持する記録体(D)を前記記録体(
A)に近接して設け、しかも前記記録体(A)表面に形
成された加熱温度に応じた後退接触角を示す領域に、酸
性又はアルカリ性を示す化合物を含有した液体(E)を
供給付着させた後、該液体(E)を前記記録用インク(
C)と接触させ、該インク(C)の粘性及び弾性を変化
させた後、これを被転写体に選択的に接触転移させるこ
とを特徴とする記録方法が提供される。 すなわち、本発明者らは、前記の記録体表面に加熱温度
に応じた後退接触角を示す領域を形成させるという記録
方式を用い、しかも前記記録剤の代わりに酸性又はアル
カリ性を示す化合物を含有する液体を用いることにより
、画像パターン状にpH変化領域を形成させることで、
pH変化により架橋構造が変化し低粘度化する親水性高
分子架橋構造物を含有する記録用インクに、画像パター
ンに応じた粘性及び弾性の変化した領域を形成すること
が可能となることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。本発明により、電極反応にょるpH変化により、経
時とともに記録用インクが劣化するという問題が解消さ
れ、普通紙上に高解像度で階調性のある記録が可能にな
る。 本発明で使用される記録用インク(C)の架橋構造を有
する親水性高分子物質としては、水酸基を有する親水性
高分子化合物を硼酸イオンによって架橋したものが特に
優れている。この場合、親水性高分子物質としては、ロ
ーカストビーンガム、グアーガム、ペクチン等の多糖類
、又はポリビニルアルコール等の水酸基を有する合成高
分子物質が挙げられる。これらを架橋する硼酸イオンは
、硼酸及び硼砂等のアルカリ硼酸塩、硼酸アンモニウム
塩等を水に溶解することにより得られる。親水性高分子
は、単独あるいは複数組み合わせて用いられる。記録用
インク組成物(C)への含有率は、その分子量や溶液粘
度に関係するが、通常1重量%から20重量%用いるこ
とが好ましい。 親水性高分子を架橋する硼酸イオンの添加量は、酸によ
り低粘度化する場合は、液体(E)中の酸の量で低粘度
化可能な量を添加するのであるが、かつ記録インク(C
)は、初期状態では被転写体に転移しないようにする必
要があり、この条件を満足するように調整される。具体
的には、0.5〜2.0重量%添加することが好ましく
、硼酸を用いる場合には同時にアルカリ水酸化物、アン
モニア水を添加することにより、架橋構造の形成が良好
に行なえる。また、親水性高分子の架橋構造物でアルカ
リ性で架橋構造が壊れるものとしては、例えばアルギン
酸、カラギーナン等のカルボキシル基、スルホン基等を
有する多糖の遊離酸による架橋構造物が挙げられる。 記録用インク(C)の着色剤としては、カラーインデッ
クスに記載されている酸性染料、直接染料、塩基性染料
のような水溶性染料を用いることもできるが、このよう
な染料を用いると、僅かに水分が被転写体(記録紙)に
転写されても染料も同時に転写されるため、地肌汚れが
生じやすく、従って、着色剤としては、顔料、油溶性染
料、分散性染料及び着色樹脂微粒子等の水に不用なもの
を用いることが好ましい。 これら着色剤の具体例としては、カーボンブラック、四
三酸化鉄、チタンブラック、チタンイエロー、モリブデ
ン赤、ジンククロメート等の無機顔料、フタロシアニン
ブルー、ブリリアントカーミンレーキ、オーラミンレー
キ、ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ、キ
ノリンイエローレーキ、マラカイトグリーンレーキ、イ
ソインドリノン、キナクリドン、1.3−ジメチルキナ
クリドン、ペリレンカス−レッド、ベリレンマルーン等
の有機顔料を挙げることができる。油溶染料、分散性染
料については、カラーインデックス(TheSocie
ty o(Dyers and Co1ou+1sls
 1971)を参照し、色調に優れたもの、耐熱性に優
れたもの等を要求に応じて選定することができる。これ
らの着色剤は、記録用インク組成物(C)中0.2−2
0重量%となるように添加されていることが好ましい。 記録用インク(C)は、着色剤の液体分散媒体として主
として水を用いるが、水以外に通常水性インクで使用さ
れている湿潤剤も含有させることが望ましい。これによ
り水分蒸発の防止及び記録剤の流動性を良好に調整する
ことができるようになる。具体的には、湿潤剤として、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等
の多価アルコール類、ジエチレングリコールモツプチル
エーテル、ジエチレングリコールモツプチルエーテル、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル等の多価アルコールのエー
テル類:N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチ
ルイミダゾリジノン等を用いることができる。これらの
中で特に好ましく使用されるものとしては、グリセリン
、エチレングリコール及びジエチレングリコールが挙げ
られる。 更に、着色剤の分散性を良好にするため等の理由で、界
面活性剤を添加することもできる。界面活性剤としては
、カチオン系、アニオン系、ノニオン系又は両性系の各
界面活性剤が用いられる。 これらは、単独でも2種以上が併用されても良い。 界面活性剤の具体例としては、例えばアニオン系界面活
性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸等、ノニオン
系界面活性剤としてはポリオキシエチレン誘導体、糖の
高級脂肪酸エステル等、両性系界面活性剤としてはスル
ホベタイン系、アミノ酸系等が挙げられる。 pH調整剤としては、調合される記録用インク組成物(
C)に悪影響をおよぼさずpH調整できるものであれば
、任意の物質を使用できる。その具体例としては、ジェ
タノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物、水酸化アンモニウム、4級ホスホニウム
水酸化物等が挙げられる。pHは7〜11の間に調整さ
れることが好ましい。 また、記録用インク組成物(C)中には、防錆剤を添加
することにより酸による腐食を防止することができる。 その防錆剤としては、例えばチオグリコール酸アンモニ
ウム、ジイソプロピルアンモニウムニトラト、四硝酸ペ
ンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニ
トラト等が挙げられる。その他、必要に応じて、該イン
ク(C)中に防腐剤、防カビ剤を添加することもできる
。 まず、本発明で用いる記録体(A)の表面の作用につい
て説明する。 本発明で用いられる記録体(A)は、液体に接した状態
で加熱すると冷却後、後退接触角が低くなり、かつ液体
不存在下で加熱すると後退接触角が高くなる機能を示す
表面を有する。更に詳しくは、該記録体(A)の表面が
、(i)疎水基の表面自己配向機能をもつ有機化合物を
含む部材、又は(i)疎水基をもつ有機化合物であって
疎水基を表面に配向した部材からなる。(i)にいう“
表面自己配向機能”とは、ある化合物を支持体上に形成
した固体又はある化合物自体による固体を空気中で加熱
すると、表面において疎水基が空気側(自由表面側)に
向いて配向する性質があることを意味する。 このことは、(II)においても同様にいえることであ
る。 一般に、有機化合物では、疎水基は疎水性雰囲気倶jへ
向きやすい傾向をもっている。これは、固−気界面の界
面エネルギーが低くなる方に向うために生じる。また、
この傾向は、疎水基の分子長が長くなるほど認められる
が、これは分子長が長くなるほど、加熱における分子の
運動性が上がるためである。 更に具体的には、末端に疎水基を有する(すなわち表面
エネルギーを低くする)分子であると、空気側(自由表
面側)を向いて表面配向しやすい。 同様に任c H2+−nを含む直鎖状分子では一+cH
2cH2+の部分が平面構造をしており、分子鎖同士が
配向しやすい。また、(0+−1を含む分子も(0←の
部分が平面構造をしており、分子鎖同士が配向しやすい
。殊に、弗素などの電気陰性度の高い元素を含む直鎖状
分子は自己凝集性が高く、分子鎖同士が配向しやすい。 この配向性の状態と後退接触角とは関係があり、また後
退接触角と液体付着性との間にも関係がある。すなわち
、固体表面での液体の付着は、液体の固体表面での主に
タッキングによって生じる。 このタッキングは、いわば液体が固体表面を滑べる時の
一種の摩擦力とみなすことができる。従って、本発明で
いう“後退接触角”θ「は、前記摩擦力をγ、とすると
、 (但し、 γ :真空中の固体の表面張力γS直:固−
液界面張力 πe°平衡表面張力 γ、 :li!擦張力 γS°吸着層のない固体の表面張力である)という関係
式が成立つ〔斉藤、北崎ら「日本接着協会誌」■、12
. (1986))。 従って、orの値が低くなるときγ、値は大きくなる。 すなわち、液体は固体面を滑べりにくくなり、その結果
、液体は固体面に付着するようになる。 これら相互の関連から推察しうるように、液体付着性は
後送接触角θ
【がどの程度であるかに左右され、その後
退接触角θrは表面自己配向機能を表面に有する部材の
何カにより定められる。それ故、本発明方法においては
、記録体(A)はその表面に所望パターン領域の形成及
び記録剤による顕像化の必要から、必然的に、表面自己
配向機能を表面に有する部材が選択される。 本発明方法で用いられる記録体(A)は、既述のとおり
、「加熱状態でかつ液体と接触された場合に後退接触角
θrが低下する表面」を有するものである。記録体(A
)はその表面が上記のような性状を有してさえいれば、
形状等は任意である。従って、記録体(A)はフィルム
状であっても、適当な支持体や成形体上に表面が上記の
ような性状を有する別の塗工膜などが設けられていても
かまわない。成形体自体でおってもかまわないが、その
表面は上記のような性状を有していることが必要である
。 ここで、“加熱状態でかつ液体と接触させた場合に後退
接触角θTが低下する表面を形成する”部材ないし材料
を幾つかに分類した例を第1図に示す。第1図(a)は
自己配向機能を有する化合物の例で、高分子重合体の側
鎖に疎水基を有する化合物であり、主鎖りと疎水基Rと
は結合基Jにて結合している。 第1図(b)は、疎水基を有する有機化合物においてそ
の疎水基を表面に配向した部材の例で、有機又は無機材
料Mの表面に、物理的又は化学的結合により、前記疎水
基を有する化合物0を形成した部材である。第1図(c
)は、第1図(b)であげた疎水基を有する有機化合物
0のみからなる部材の例でおる。 第1図(d)は、直鎖状分子が高分子の側鎖にある例で
、主鎖りと前記分子を結合基Jによりつなぎ、末端に疎
水基Rをもつ自己凝集性又は平面構造を有する分子鎖N
が中間にある化合物である。 なお、第1図(+) (d)の例においては、高分子化
合物の主鎖りは直線状でも網掛は構造でもよい。 第1図(b)の例においては、累積LB膜のように、疎
水基含有化合物0の上に更に疎水基含有化合物0が積層
されていてもよい。第1図(c)の例においては、主鎖
(L)をもつことなく又は有機・無機材料(M)などに
結合することなく、疎水基含有化合物0のみによる構造
である。 前記の疎水基としては、分子の末端が好ましくは−CH
3や−CF3、−CF2)1、−CFH2、−C(CF
3)3、−C(CH3)3などになっており、より好ま
しくは、分子運動性が高い点で分子長の長いものが有利
である。中でも、前記疎水基としては、−F及び/又は
−CQが1つ以上ある置換アルキル基(−CF2CF2
CFCF2CF2のよCρ うなものでもよい)あるいは無置換のアルキル基であっ
て、炭素数4以上のものが望ましい。弗素置換、塩素置
換のいずれのものも用いられるが5弗素置換のものの方
が効果的である。これらの材料においては、アルキル基
炭素数と機能との関係では、炭素数が3以下であると、
記録方法に適する機能が低くなってしまう。 この機能発現の原理はいまだ完全に明らかにされた訳で
はなく、従って、不明な点が多いが、以下のことが推定
される。 まず、上記化合物により形成された記録体(A)の表面
は、前記疎水基がかなり配向した表面となっていること
が考えられる。従って、この表面は液体反撥性を有する
(疎水基は表面エネルギーが小さいため)。この状態で
、記録体(A)の表面が接触材料(B)に接して加熱を
受けると、加熱による疎水基の分子運動が活発となり、
かつ接触材料(B)との相互作用を受けて、記録体(A
)の表面の少なくとも一部の配向(整列)状態が別の状
態(すなわち、別の配向状態又は配向が乱れた状態)に
変わす、冷却後もその別の状態を維持するためと思われ
る。なお、記録体(A)の表面に接触材料(B)が接し
た状態のもとで加熱することは、接触材料(B)の形態
如何により、記録体(A)の表面が加熱された状態のも
とに液体を接触させることになる。 この加熱前は、疎水基が表面に整列(配向)しているた
め、記録体(A)の表面の表面エネルギーは極めて少な
い。 ところが、前記の接触材料(B)が接した状態のもとて
の加熱により、配向状態は乱れて表面エネルギーが高ま
る。後退接触角θrは、液体の種類にかかられず、固体
と液体との表面エネルギーのバランヌで決定される。こ
のため、固体の表面エネルギーが高まれば、液体の種類
にかかわらず、後送接触角orは低くなる。従って、液
体に対する付着性は増大することになる。 更に、記録体(A)の表面が別の状態(元の配向状態と
は異なるc別の配向状態」又はF配向が乱れた状態」)
で接触材料(B)の不存在下に加熱を受けると、接触材
料(B)との相互作用が生じないため、元の整列(配向
)状態にもどると思われる。 従って、接触材料(B)の存在は、単に記録体(A)の
表面を加熱後急冷するだめのものではなく、記録体(A
)の表面の化合物との何らかの相互作用を起こすもので
あり、この相互作用があって、はじめて別の状態(別の
配向状態又は配向が乱れた状態)への変化が起こると思
われる。 前記のとおり、記録体(A)の表面を形成する部材(化
合物)の疎水基として、アルキル基又は弗素若しくは塩
素置換のアルキル基が採用された場合には、アルキル基
の炭素数が4以上であるのが望ましいのは、記録体(A
)の表面にアルキル基がある程度整列(配向)し、しか
も加熱時に活発な分子運動をするのに必要な数なのだと
思われる。また、接触材料(B)が記録体(A)の表面
と共に加熱を受けた時、記録体(A)表面の分子中に接
触材料(B)の分子がとりこまれることも考えられる。 更に、アルキル基中に電気陰性度の高い弗素や塩素がお
ると、液体、特に極性液体との相互作用が大きくなるた
め、水素のみのアルキル基を含有する化合物よすも大き
な付着性変化が得られる。また、弗素を含有するアルキ
ル基は、自己凝集性が強いため、表面自己配向機能が高
く、更に、表面エネルギーが低いため、地肌よごれ防止
の点ですぐれている。 更にまた、記録体(A)の表面は液体反撥性を有するが
、これを固体の表面エネルギーで記述すると、50dy
n/cm以下であることが記録方法として望ましい。こ
れ以上の高い値では記録剤に対して記録体(A)の表面
が、時として、濡れてしまい、地肌よごれを起こすおそ
れがある。 ここで、記録体(A)の表面を形成する化合物の詳細を
述べる。まず、第1図(a)及び(d)のタイプについ
ては、ビニル系高分子側鎖にアルキル基(弗素及び/又
は塩素置換のものも含む)を有する化合物などが考えら
れる。具体的には、式(I)(II)(III) (I
V) (V)(VI)及び(■)で示されるモノマーか
らの重合体が挙げられる。 CH2 CH2=C・ (VI) 0ORI [RニーH1−C)+3.−C2H5,−CF3又は−
C2F5RI:C4以上のアルキル基又は弗素若しくは
塩素置換アルキル基を含有した基、又は分子鎖中に任c
pz+−膚、任CH2←、若しくは一〇−をもつ疎水基
(Q≧4) D′。1以上の整数〕 その他のポリマーとしては、式(■)(■)及び(X)
に示されるものが挙げられる。 Rf   Rf ■ 併C−Rf [RニーH1−CH3、−C2H5、−CF3又は−C
2F5Rf:C4以上のアルキル基又は弗素若しくは塩
素置換アルキル基を含有した基、又は分子鎖中に一+C
F2←慮、(CH2) 1若しくは一〇−を含む疎水基
(Q≧4) 910以上の整数〕 これら具体例でRfをより詳しくいえば、下記(1から
(20)までのものを例示することができる。 (1)  C)(2CF2CHFCF3(3)  CH
2CH20CC7F +5(6)  CH2(CF 2
) l。H(7)任CF2知OCF 2 CF 3(8
) *CH2hN HCF 2 CF 3(9)−+C
F2CH2 CF2) −+cHz) l0cIIF +7)(+1
) −CH2N−5o2C8F、72H5 (13)   CH2NH302C1lF+7(+4)
 (CF2イΣF (15)c−s  C)(2CH2(CF3)6CF(
CF3)2(16)   CH2CH20C2CF 3
(17)−CH2CH2CH2CH2F(18)   
CH2(CF、)6CF3(19)   CH2(CF
 2) 5CF 3(20) −+CH2)aCF3 これらの化合物のうちでも、特に、下記(xl)のモノ
マーを原料とする重合体がより望ましい。 (R1水素、−Cyll(2n*+又は−CnF2n+
+(n”l又ハ29上の整数) R2,イCH2ガ  (p≧1の整数)又は−+CHz
+−N(R3)SOz−(R3は−CH3又は−C2H
5,9≧1の整数)m:6以上の整数〕 従って、本発明における記録体表面の部材の好ましい具
体例としては、下記の千ツマ−がらの重合体が挙げられ
る。 COo(c H分子CF 2h CQ CH2−CH ? COOCH2CH20C(CF zh FCH2=CH C00CH2(CF2)7CF3 CH2=C(CH3) C00CH2(CF2)’9CF3 更に、これら式(I )(n)(I[[)(IV)(V
)(VI)(■)及び(Xl)のモノマー同士(2種以
上の千ツマ−)の共重合体の他に、これらモノマーと他
のモノマー、例えばエチレン、塩化ビニル、スチレン、
ブタジェン、イソプレン、クロロブレン、ビニルアルキ
ルエーテル、酢酸ビニルなどとの共重合体も上記化合物
として適する。 また1式(XI)のモノマーと官能基を有する重合性子
ツマ−1例えば CH2=C(CH3)COO(CH2) 20HCH2
=C(CH3) C00C)12cH(OH) CH3
CH2=CHC00CH2CH(OH)C8F+ 7な
どの1種以上とで共重合物をつくり重合物中に官能基を
多数導入するか、式(X[)のモノマーと官能基を有す
る重合性モノマーとの共重合物をつくり、続いて、官能
基を多数含んだ共重合物同士を架橋試薬を用いて架橋す
ることにより製造した架橋性重合体も、上記材料として
すぐれている。架橋試薬としては、ホルムアルデヒド、
ジアルデヒド、N−メチロール化合物、ジカルボン酸、
ジカルボン酸クロライド、ビスハロゲン化合物、ビスエ
ポキシド、ビスアジリジン、ジイソシアネートなどが挙
げられる。このようにして得られた架橋重合物の一例を
下記に示す。 CH2−CHCH2−CI)− 上記の式において、Aブロックは前記の熱的性質の変化
をもたらすアルキル基であり、一方、Bブロックは鎖状
ポリマー同士を架橋している(架橋試薬としてジイソシ
アネートを用いて架橋したもの)部位である。 架橋体による膜を得るには、前記の共重合物と架橋試薬
とを混合した溶液をコート液として基板上に塗布し、加
熱又は電子線照射や光照射により架橋重合膜を得るよう
にすればよい。 なお、上記モノマーから重合体を得るには、溶液重合、
電解重合、乳化重合、光重合、放射線重合、プラズマ重
合、グラフト重合、プラズマ開始重合、蒸着重合など、
材料により適当な方法が選択される。 次に、第1図(b)に示した化合物について述べる。 ここでは、式(■)、(X III)及び(XIV)に
示す材料R−COOH・・(XIr) R−OH・・(Xm) R→CH2)n S i X       −(X ■
)[R:炭素数4以上のアルキル基又は弗素若しくは塩
素置換のアルキル基を含有した基、又は分子鎖中に云C
F→〕、+ C)+2 + 1若しくは一〇−を含む疎
水基(Q≧4) 0.1以上の整数 X塩素、メトキシ基又はエトキシ基〕 等をガラス、金、銅などの無機材料やポリイミド、ポリ
エステル、ポリエチレンテレフタレートなどの有機材料
表面に物理吸着又は化学結合した材料(表面エネルギー
が約50dyn1cmg下であるのが好ましい)である
ことが望ましい。 式(X[I)(Xm)及び(XIV)ノ具体例としては
、CF3(CF 2hCOOH CF3任CF2hCOOH CF 3+CFzh(CH2hOH H(CF 2’frac 00 H H−+CF2h−r5CH20H F−+012升C82CH2S i (CH3)2CQ
CF2CQ(CF3)CF(CF2)5COOHCF3
(CF2)7(CH2)23 i Cu3などが挙げら
れる。 第1図(c)に示す化合物としては式(XI)、式(X
m)や式(XTV)の材料のみの構造体が挙げられる。 続いて、上記化合物を用いた記録体(A)について述べ
る。 記録体(A)の構成としては、■前記の表面部材そのも
ので形成したもの、■支持体(好ましくは耐熱性支持体
)上に前記の表面部材を形成したもの、とに大別される
。■の態様は上記化合物(表面部材)そのものをフィル
ム状、板状、あるいは円柱状に成形したものである。こ
の際、フィルム状の場合は、フィルムの厚さは1μs〜
5mmが望ましい。 ■の態様においては、上記化合物がある程度支持体内部
へ侵入していてもかまわない。記録体自体の膜厚は30
A〜1mmが望ましい。但し、熱伝導性の点では100
A−10,、耐摩耗性の点では10.us−1oinが
すぐれている。支持体の耐熱温度としては、50℃−3
00℃が望ましい。 支、特休の形状は、ベルト状、板状、ドラム状いずれで
もよく、装置の使用用途に応じて選定する。 特に、ドラム状は装置における寸法精度を出せる点です
ぐれている。板状のものは、記録紙サイズに応じてその
大きさを決めればよい。 更に、上記化合物〔記録体(A)の表面形成材料〕と他
の部材、例えば疎水性ポリマー、疎水性兼機材料との混
合物を支持体上に形成すると、印字における地肌よごれ
防止の点ですぐれている。また、熱伝導性を上げるため
には、金属粉を上記化合物に混入するとよい。更に、支
持体と上記化合物との密着性を向上するためにプライマ
ー層を支持体と化合物間に設けることもできる。耐熱性
支持体としては、テトラフルオロエチレン、シリコーン
、ポリイミド、ポリカーボネート、エポキシ、メラミン
、フェノール、ポリエステル、ポリアセタール、ユリア
、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂、更にはN1
、^Q、 Cu、 C+、 Ptなどの金属及び金属酸
化物等が好ましい。これら支持体は平滑でも粗面や多孔
質であってもよい。 次に、接触材料(B)について説明する。 接触材料(B)は、液体、蒸気又は記録体(A)表面に
おける後退接触角の低下開始温度以下で液体となるか又
は液体若しくは蒸気を発生する固体である。端的に言え
ば、当初から液体あるいは蒸気であるか、又は記録体(
A)表面における後退接触角θTの低下開始温度以下で
結果的に液体を生じさせル固体である。ここでの蒸気は
、記録体(A)の表面又は表面近傍で、少なくともその
一部が凝縮して液体を生ぜしめ、その液体が記録体(A
)の表面を濡らすことができるものであれば充分である
。 一方、ここでの固体は、前記後退接触角orの低下開始
温度以下で液体となるか、液体を発生させるか、又は蒸
気を発生させるものである。固体から発生された蒸気は
記録体(A)の表面又はその近傍で凝縮して液体を生じ
させることは前記の場合と同様である。 これら接触材料(B)をより具体的にいえば次のとおり
である。すなわち、接触材料の一つである液体としては
、水の他に、電解質を含む水溶液、エタノール、n−ブ
タノール等のアルコール、グリセリン、エチレングリコ
ール等の多価アルコール、メチルエチルケトン等のケト
ン類のごとき有極性液体や、n−ノナン、n−オクタン
等の直鎖状炭化水素、シクロヘキサン等の環式状炭化水
素、m−キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素のごと
き無極性液体が挙げられる。また、これらの混合体でも
よいし、各種の分散液も使用できる。更に望ましくは、
極性液体の方がよりすぐれている。 接触材料(B)の他の一つである蒸気としては、水蒸気
の外に接触材料(B)の液体の蒸気であれば使用できる
が、特にエタノール蒸気やm−キシレン蒸気などの有機
化合物の蒸気(噴霧状態のものを含む)が挙げられる。 この有機化合物蒸気の温度は、記録体(A)の表面を形
成する化合物の融点あるいは軟化点以下である必要があ
る。 接触材料(B)の他のもう一つである固体としては、高
級脂肪酸、低分子量ポリエチレン、高分子ゲル(ポリア
クリルアミドゲル、ポリビニルアルコールゲル)、シリ
カゲル、結晶水を含んだ化合物などが挙げられる。 加熱手段としてはヒーター、サーマルヘッドなどによる
接触加熱の他に、電磁波(レーザー光源、赤外線ランプ
などの発光源からの光線をレンズで集光する)による非
接触加熱がある。 なお、記録体(A)上−・の潜像形成のための加熱は、
記録体(A)が支持体と記録層との2層構成の場合を例
にとると、記録層側からだけではなく、支持体側から行
なうこともできる。支持体側から加熱を行なう場合、記
録体の支持体材料を直接加熱する構成となるため、熱に
よる記録体の劣化が想定されるが、これらの問題に対処
するためには、支持体側に耐熱性のバンク層を設けるこ
とが有効である。バンク層には熱硬化性、あるいは高軟
化点の耐熱性の樹脂が採用される。また、これらバンク
層中に滑性の高い無機顔料を含有することも有効である
。ここで言う無機顔料とは、タルク、雲母粉、微細シリ
カ粉末、二硫化モリブデンなどの微粉末を指し、樹脂材
料とl−ではシリコーン樹脂、弗素樹脂、エポキシ樹脂
、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ニ
トロセルロース等の樹脂が有効である。 接触材料(B)に接した状態での記録体(A)表面の加
熱温度としては、50℃〜250℃の範囲が望ましく、
更に望ましくは80℃〜150℃である。加熱時間は0
゜1ミリ秒〜1秒程度で、望ましくは0.5ミリ秒−2
ミリ秒である。加熱のタイミングとしては、潜像形成で
あれば、■記録体表面を加熱した後、冷めないうちに接
触材料に接触させる、■記録体表面に接触材料を接触さ
せた状態のもとに記録体表面を加熱させる、のいずれか
でよい。一方、潜像消去であれば、接触材料の不存在下
で記録体表面を50〜300℃、望ましくは100〜1
80℃に加熱すればよい。 加熱時間はいずれの場合も1ミリ秒〜lO秒程度で、好
ましくは10ミリ秒〜1秒である。 続いて、本発明により実際に画像情報の記録を行なう手
段について、より詳細に説明する。 本発明においては、まず記録体(A)の表面と接触材料
(B)とを接触させた状態で加熱することにより、又は
記録体(A)の表面を選択的に加熱した状態で接触材料
(B)と接触させることにより、記録体(A)の表面に
潜像領域を形成させた後、該潜像領域に酸性又はアルカ
リ性を示す化合物を含有した液体(E)を供給付着させ
る。 この場合、酸性を示す化合物としては、塩酸、硫酸等の
鉱酸や酢酸等の有機酸等、記録用インク(C)のpHを
低下させることができれば、いづれのものでも使用でき
る。また、アルカリ性を示す化金物としては、アルカリ
金属の水酸化物やアンモニア水、第4級アンモニウムの
水酸化物、第4級ホスホニウムの水酸化物等が挙げられ
る。これらを水あるいは記録用インク(C)に用いる湿
潤剤、メタノール、エタノール、n−ブタノール等のア
ルコール類の1種あるいは混合溶媒に溶解し、本発明の
液体(E)として用いる。また、液体(E)を接触材料
(B)と兼ねることもでき、この場合には、潜像形成工
程と液滴付着工程を一工程で行なうことができる。 記録体(A)表面への液体(E)の付着後、該付着液体
(E)は記録体(D)上に保持された前記pH変化によ
り架橋構造が変化し低粘度化する親水性高分子架橋構造
物を含有する記録用インク(C)と接触し、該インク(
C)に画像パターンに応じて粘性及び弾性の変化した領
域を形成させ、続いてこの記録体(D)上の粘性及び弾
性の変化したインクを、紙等の被転写体と直接接触させ
、被転写体の毛管力によりインクを被転写体(例えば記
録紙)へ転移させることによって記録画像が得られる。 次に、本!!明方法について、図面に従って更に詳しく
説明する。 第2図は、接触材料(B)と酸性を示す化合物を含有し
た液体(E)とを兼用した場合の、実施態様の概略図で
ある。なお、前記記録体(A)を第1記録体と、また前
記記録体(D)を第2記録体と記す。加熱源としてサー
マルヘッド4を第1記録体3に接する様に配置し、酸性
又はアルカリ性を示す化合物を含んだ液体(E)の供給
タンク1をこれに隣接して設けである。6は、クリーニ
ングロールであり、7は、第1記録体3の潜像を初期化
するための加熱源である赤外線ランプである。第2記録
体8は、第1記録体3に接するようにして設けられ、ベ
ースフィルム8aあるいはドラム上に、架橋構造のPH
による変化で粘性又は弾性の変化する記録用インク(C
)が記録インク供給ロール11よりコートされ、記録イ
ンク層8bが形成される。この際、記録インク層厚制御
手段】7により、層厚が10声から100IJsに制御
される。10は、ベースフィルムを保持し回転させる保
持ロールである。ベースフィルム8aとしては、機械強
度が高い樹脂フィルムやニノゲル等の金属の電鋳ベルト
等が用いられる。また、これに変え、アルミニウム、鉄
等のドラムを使用することもできる。但し、金属を使用
する場合、耐腐食性を考慮した表面処理を行なう必要が
ある。例えば、防錆コーティング等を施す。9は、イン
ク供給ボトルである。記録後の凸凹は、平滑化ロール1
3により均一化される。隣接して配置されたバンクアッ
プロール14と第2記録体8の間隙に、給紙ロールIG
により記録紙15が送られ、低粘度化した記録用インク
8cが転写され、排紙ロール12により排出される。場
合によっては、バックアップロール】4に加熱手段を設
けて、熱定着機構を備えることもできる。 画像信号に応じて駆動電源5によりサーマルヘッド4で
第1記録体3の機能膜3bが選択的に加熱され、これに
より後退接触角の低下した領域が形成され、酸性又はア
ルカリ性の液体(E)が付着し液滴2となり、第3図に
示すように第2記録体8の記録インク層8bに接すると
、記録用インクの粘性が低下した部分8cが画像信号に
従い形成される。これを記録紙】5に転写することによ
り、画像形成がなされる。また、記録紙15を供給しな
いで選択的に液体(F、)を供給し、記録用インク(C
)に水分補給とpH調整を行なうこともできる。 記録紙15としては、透明樹脂フィルム、普通紙、イン
クジェット用紙、タイプ紙などが適当である。 〔実施例〕 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお
、以下において示す%はいずれも重量基準である。 実施例 記録用インクの調製 下記割合でポリビニルアルコールを純水に加熱溶解して
、ポリビニルアルコール溶液を調製した。 〔ポリビニルアルコール溶液〕 ポリビニルアルコール       5%純水    
          95%下記混合物をボールミルで
20時間分散し、顔料分散液を調製した。 〔顔料分散液〕 ピグメントレッド122       10%エチレン
グリコール       40%ポリエチレングリコー
ル     0.2%アルキルエーテル 硼砂               2%純水    
          残量上記ポリビニルアルコール溶
液を加温撹拌しながら、これに等量の上記顔料分散液を
加え、流動性の低い架橋構造を有する記録用インク(C
)を調製した。 酸性を示す液体(E)の調製 下記混合物を溶解して液体(E)を調製した。 〔液体(E)〕 IN塩酸             65%エチレング
リコール       30%ジエチレングリコールモ
ノ     5%ブチルエーテル アルミドラム上にポリイミド層酸を蒸着してポリイミド
層を設け、これに含弗素アクリレート材料であるダイキ
ン工業社製撥水撥油剤rTG−702Jをスプレーコー
トし、90℃で2時間加熱乾燥して、第1記録体を作成
した。 これを用いて第2図に示す記録装置により、サーマルヘ
ッド4で画像信号に応じて第1記録体3の機能性膜3b
を80℃以上に加熱し、前記液体(E)を第1記録体3
の表面に画像信号に応じて付着させた。 これを、第2記録体8の前記記録用インク(C)を用い
たインク層に接触させ、画像信号に応じて低粘度化させ
た。これを、市販の上質紙に転写したところ、鮮明で乾
燥後定着性の高い画像が形成できた。 以上の結果から、本発明の記録方法によると、安定して
鮮明な定着性の高い画像が得られることが分かる。 〔発明の効果〕 本発明の記録方法は、前記したように、記録体表面に加
熱温度に応じた後退接触角を示す領域を形成させるとい
う画像記録方式を用いて、酸又はアルカリのパターンを
簡単に形成でき、これとpHで架橋構造が変化し粘性及
び弾性が変化する記録用インクを接触させることで、こ
のインクを画像パターンに従って低粘度化し、これを被
転写紙に転写することで、電解による低粘度化方式に比
べ、記録用インクのpHによる経時の安定性が高く、ま
た水分補給を選択的に行なうことも可能となる。 従って、本発明方法によると、電解記録方式に比べ画質
も安定して形成でき、高解像でかつ階調性がある画像が
得られ、しかも普通紙にも容易に記録できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は表面自己配向機能を有する形態の模式的な四側
の図である。 また、第2図は本発明の方法の実施態様を示す装置的構
成を含めた概略図である。 更に、第3図は本発明の方法における記録体(A)から
記録体(D)へのパターン形成機構を示す模式断面図で
ある。 】−液体(E)供給タンク、2・液滴、3・・記録体(
A)、3a・・支持体、3b・機能性膜、4・サーマル
ヘッド、5−・画像信号に応じて駆動する電源、6・・
クリーニングロール、7・赤外線ランプ、8・記録体(
D)、88・・ベースフィルム、8b−・記録インク層
、8c・低粘度化した記録用インク、9・記録用インク
(C)供給ボトル、】0・保持ロール、11・−・記録
用インク(C)供給ロール、12・排紙ロール、13・
・平滑化ロール、14・バックアップロール、15・記
録紙、16・・・給紙ロール、17・・記録インク層厚
制御手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)加熱状態でかつ液体と接触させたときに後退接触
    角が低下する表面を有する記録体(A)の表面と、液体
    、蒸気及び前記記録体(A)における後退接触角の低下
    開始温度以下で液体となるか又は液体若しくは蒸気を発
    生する固体から選ばれる接触材料(B)とを接触させた
    状態で、前記記録体(A)表面の後退接触角の低下開始
    温度以上に選択的に加熱することにより、又は前記記録
    体(A)の表面を選択的に加熱し、前記記録体(A)の
    表面の加熱部が前記記録体(A)表面の後退接触角の低
    下開始温度以上に保持された状態で前記接触材料(B)
    と接触させることにより、前記記録体(A)表面に加熱
    温度に応じた後退接触角を示す領域を形成させる記録方
    法であって、架橋構造を有する親水性高分子物質、着色
    剤及び水を主成分とし、pH変化により架橋構造が変化
    するのに伴って粘性及び弾性が変化する記録用インク(
    C)を保持する記録体(D)を前記記録体(A)に近接
    して設け、しかも前記記録体(A)表面に形成された加
    熱温度に応じた後退接触角を示す領域に、酸性又はアル
    カリ性を示す化合物を含有した液体(E)を供給付着さ
    せた後、該液体(E)を前記記録用インク(C)と接触
    させ、該インク(C)の粘性及び弾性を変化させた後、
    これを被転写体に選択的に接触転移させることを特徴と
    する記録方法。
  2. (2)前記接触材料(B)として前記液体(E)を兼ね
    るものを使用し、前記記録体(A)と前記接触材料(B
    )との接触と、前記加熱温度に応じた後退接触角を示す
    領域への前記液体(E)の供給付着とを同時に行なう請
    求項(1)記載の記録方法。
  3. (3)前記架橋構造を有する親水性高分子物質が、水酸
    基を有する親水性高分子を硼酸イオンによつて架橋した
    ものである請求項(1)又は(2)に記載の記録方法。
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