JPH0415752Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、埠頭などに配置されているクレーン
（コンテナ・クレーン）を持上げて旋回し方向転
換するジヤツキアツプ旋回装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来の前記ジヤツキアツプ旋回装置は、第３図
に示すように埠頭の岩壁上に沿うクレーンの走行
用レール１０ａと１０ｂの交叉部に旋回用レール
１０ｃを設け、該旋回用レール１０ｃ上で旋回操
作されるジヤツキアツプ旋回装置によつてコンテ
ナ・クレーンを持上げて旋回し、該コンテナ・ク
レーンを走行用レール１０ｂ側あるいは１０ａ側
に乗せて方向転換するようになつており、前記ジ
ヤツキアツプ旋回装置は、縦横のフレーム１，
１，２，２、コーナー部のフレーム受け３等から
なる旋回枠フレーム１，２，３と、該旋回枠フレ
ーム１，２，３の各コーナー部に設けられた旋回
車輪の車輪枠４、および各フレーム受３に組込ま
れ外側へ進退操作される複数のクレーン支持アー
ム５等からなり、前記コンテナ・クレーンは、左
右のシルビーム７，７、複数の柱８、複数のクレ
ーン車輪９等によつて構成されている。図中１１
はレール反転装置、１２，１３はストツパであ
る。

さらに詳述すると、第４，５図に示すように旋
回枠フレームの各フレーム受３に、車輪枠４上に
ピン１９で連結、立設されている軸筒１５が嵌装
され、該軸筒１５内に立設されている液圧シリン
ダ１４のロツド１４ａ端がフレーム受３にピンで
連結されているため、フレーム受３内に摺動自在
に組込まれているクレーン支持アーム５には、前
記軸筒１５回避のために二叉状基部５ａが設けら
れており、フレーム１に取付けられた液圧シリン
ダ１７のロツド１７ａを前記二叉状基部５ａに連
結し、各液圧シリンダ１７によつて各クレーン支
持アーム５を外方へ進出操作してコンテナ・クレ
ーンの左右シルビーム７，７下に配置し、各液圧
シリンダ１４で旋回枠１，２，３とともに各クレ
ーン支持アーム５を上昇して左右シルビーム７，
７を介しコンテナ・クレーンを持上げてジヤツキ
アツプする構造になつている。図中２０は沓であ
る。

前記ジヤツキアツプ旋回装置によるコンテナ・
クレーンの方向転換は、第３図に示すように例え
ば走行用レール１０ａ上でコンテナ・クレーンを
矢示方向イへ走行し、クレーン車輪９がストツパ
１２に到達すると停止して、ジヤツキアツプ旋回
装置上にコンテナ・クレーンを配置する。

次に、各液圧シリンダ１７によつて各クレーン
支持アーム５を外側へ進出させてコンテナ・クレ
ーンの左右シルビーム７，７下に配置し（第４図
参照）、各液圧シリンダ１４によつて旋回枠フレ
ーム１，２，３とともに各クレーン支持アーム５
を上昇して左右シルビームを介しコンテナ・クレ
ーンをジヤツキアツプして（第５図参照）、旋回
車輪によつてジヤツキアツプ旋回装置を前記コン
テナ・クレーンとともに約90°旋回操作したのち、
各液圧シリンダ１４によつて旋回枠フレームを各
クレーン支持アーム５とともに下降させ、各液圧
シリンダ１７によつて各クレーン支持アーム５を
旋回枠フレーム内へ退去させることにより、前記
コンテナ・クレーンが走行用レール１０ｂ上に乗
り方向転換されて矢示方向ロへの走行が可能にな
る。同様な逆操作によつて走行用レール１０ｂ側
から１０ａ側への方向転換も可能である。

（従来技術の問題点） 従来の前記ジヤツキアツプ旋回装置において
は、車輪枠４取付用の液圧シリンダ１４付軸筒１
５が設けられているフレーム受３の部分に、クレ
ーン支持アーム５が摺動可能に組込まれているた
め、クレーン支持アーム５に二叉状基部５ａを設
けてジヤツキアツプの支点になつている前記軸筒
１５の部分を回避することが必要となり、フレー
ム受が大型になつているとともに、クレーン支持
アームが構造複雑、不安定となり、かつ低く配置
できずコンテナ・クレーンのシルビームが低い場
合にはジヤツキアツプに支障を来すなどの問題点
がある。

（考案の目的、問題点の解決手段） 本案は、前記のような問題点を対処するための
考案であつて、旋回枠フレームの下側に複数の車
輪枠を取付けるとともに、前記旋回枠フレームの
側部に摺動可能に組込まれ流体圧シリンダで外側
へ進退操作される複数のクレーン支持アームを配
設するとともに、前記各クレーン支持アームの先
端部にクレーンを持上げる昇降支持機を設けた構
成に特徴を有し、クレーン支持アームの先端部上
にクレーンを持上げる昇降支持機を設けることに
より、旋回枠フレームの下側への車輪枠の取付、
および流体圧シリンダで進退操作されるクレーン
支持アームの構造を大幅に簡素化するとともに、
クレーンのジヤツキアツプ旋回性能、操作性能を
向上させて前記のような問題点を解消したクレー
ンのジヤツキアツプ旋回装置を提供するにある。

（実施例） 第１図および第２図に本考案の一実施例を示し
ており、第２図において１０ａ，１０ｂは埠頭の
岩壁上に沿つて敷設された走行用レール、１０ｃ
は走行用レール１０ａと１０ｂの交叉部に敷設さ
れた旋回用レール、１２，１３はストツパ、７，
７はクレーンの左右側に設けられたシルビーム、
８はクレーンの柱、９はクレーン車輪であつて、
旋回用レール１０ｃ上に配置されたジヤツキアツ
プ旋回装置は、縦、横のフレーム２１，２１，２
２，２２および各コーナー部に設けられたフレー
ム受２３等からなる旋回枠フレーム２１，２２，
２３と、各フレーム受２３の下側に取付けられた
複数の車輪枠２４と、各フレーム受２４に摺動自
在に組込まれ流体圧シリンダ３３で旋回枠フレー
ム２１，２２，２３の外側へ進退操作される複数
のクレーン支持アーム２５、および各クレーン支
持アーム２５の先端部上に設けられたクレーンを
持上げる昇降支持機２６等によつて構成されてい
る。

前記車輪枠２４について詳述すると、第１図Ｂ
に示すように旋回枠フレーム２１，２２，２３の
各フレーム受２３の下側にブラケツト、軸受２４
ａを介して取付けられ、車輪枠２４の下側に枢支
された複数の小枠２４ｂ，２４ｃを介して複数の
旋回車輪２４ｄが装着された構成になつている。

さらに、前記各クレーン支持アーム２５につい
て詳述すると、第１図Ａ，Ｂに示すように旋回枠
フレーム２１，２２，２３の各フレーム受２３内
に減摩材３１，３１を介して外側即ち左・右側へ
摺動自在に組込まれているとともに、フレーム２
１内にピン３２で枢支された流体圧シリンダ３３
のロツド３３ａの先端部に該クレーン支持アーム
２５を連結して、流体圧シリンダ３３によつてク
レーン支持アーム２５が旋回枠フレームの左右側
から進退操作される構成になつている。

さらにまた、前記昇降支持機２６について詳述
すると、第１図Ｂに示すように各クレーン支持ア
ーム２５上に立設されており、図示のように複数
段に伸縮操作される液圧シリンダ、即ちテレスコ
ピツクシリンダなどを用いて、大幅な短縮ととも
に伸長操作を可能とし、コンテナ・クレーンのシ
ルビーム７の高低差に対応できる構成になつてい
る。

（作用） 本考案の実施例は、前記のような構成になつて
いるので、前記ジヤツキアツプ旋回装置上にクレ
ーンを走行、配置し、各流体圧シリンダ３３で各
クレーン支持アーム２５を旋回枠フレーム２１，
２２，２３の側部から左右外側へ進出せしめ、各
クレーン支持アーム２５の先端部上の各昇降支持
機２６を伸長せしめてシルビーム７，７を介しク
レーンをジヤツキアツプし、ジヤツキアツプ旋回
装置とともにクレーンを矢示方向ハに約90°旋回
操作したのち、各昇降支持機２６を短縮し、各ク
レーン支持アーム２５を旋回枠フレーム内へ退去
させて、クレーンを走行用レール１０ｂあるいは
１０ａ上に乗せて方向転換し、矢示方向ロまたは
イヘ走行できる。

本考案では、各クレーン支持アーム２５の先端
部上に昇降支持機２６を設けているので、車輪枠
２４を旋回枠フレームの下側に直接に取付けるこ
とができ、従来の軸筒、旋回枠フレームの昇降用
シリンダが不要になつて車輪枠の取付機構が大幅
に簡素化され、かつ旋回枠フレームが安定されて
おり、従つてまた、フレーム受２３の小型化とと
もに、クレーン支持アーム２５の構造が簡素化さ
れ、摺動の円滑化、支持力の安定増加、高さ配置
の自由性が得られ、さらに、クレーン支持アーム
の先端部上に昇降支持機２６を設けたことによ
り、シルビーム７の高低差に関係なく使用できる
汎用性を有し、かつ旋回枠フレームを昇降しない
ため、昇降機構の簡素化とともに昇降操作性が高
められ、クレーンを安定支持できジヤツキアツプ
旋回性能とともに操作性が高められている。

（考案の効果） 前述のように本考案は、旋回枠フレーム２１，
２２，２３の下側に複数の車輪枠２４を取付ける
とともに、前記旋回枠フレームの側部に摺動自在
に組込まれ流体圧シリンダ３３で外側へ進退操作
される複数のクレーン支持アーム２５を配設する
とともに、前記各クレーン支持アームの先端部に
クレーンを持上げる昇降支持機２６を設けている
ので、クレーン支持アームの先端部に昇降支持機
を設けたことに伴つて車輪枠を旋回枠フレームの
下側に直接的に取付けることができ旋回フレーム
が安定されているとともに、フレーム受が小型化
され、クレーン支持アームの構造が簡素化され、
摺動が円滑になり安定した支持力を有しており、
さらに、クレーン支持アームの先端部に昇降支持
機を設けたことによつて、クレーンのシルビーム
の高低差に関係なく使用できる汎用性を有しかつ
クレーンのジヤツキアツプ機構の簡素化とともに
その操作性が高められているなど、優れたジヤツ
キアツプ旋回性能、操作性を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案の一実施例を示す要部の平面
図、第１図Ｂは第１図Ａの縦断面図、第２図Ａ，
Ｂは本考案の一実施例を示す全体の平面図と正面
図、第３図Ａ，Ｂは従来例を示す全体の平面図と
正面図、第４図Ａ，Ｂは従来例の要部を示す横断
面図と縦断面図、第５図は第４図Ｂの作動状態を
示す縦断面図である。 ２１，２２，２３……旋回枠フレーム、２４…
…車輪枠、２５……クレーン支持アーム、２６…
…昇降支持機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旋回枠フレームの下側に複数の車輪枠を取付け
   るとともに、前記旋回枠フレームの側部に摺動可
   能に組込まれ流体圧シリンダで外側へ進退操作さ
   れる複数のクレーン支持アームを配設するととも
   に、前記各クレーン支持アームの先端部にクレー
   ンを持上げる昇降支持機を設けたことを特徴とす
   るクレーンのジヤツキアツプ旋回装置。