JPH04152889A - アルギニン特異的カルボキシペプチダーゼ及び臨床検査法 - Google Patents

アルギニン特異的カルボキシペプチダーゼ及び臨床検査法

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JPH04152889A
JPH04152889A JP17366190A JP17366190A JPH04152889A JP H04152889 A JPH04152889 A JP H04152889A JP 17366190 A JP17366190 A JP 17366190A JP 17366190 A JP17366190 A JP 17366190A JP H04152889 A JPH04152889 A JP H04152889A
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enzyme
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秀親 岡田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアルギニン特異的カルボキシペプチダーゼ及び
これを用いた臨床検査法に関する。
従来の技術 従来、血清や血漿等の中に存在するカルボキシペプチダ
ーゼとしては、カルボキシペプチダーゼNt)<知うレ
テイタ−[Erdos、 E、 G、 and 5lo
ane。
E、 M、、 Blochem、 Pharmacol
、  11.585−592(1962)]。この酵素
はキニン、アナフィラトキシン、フィブリノペプチッド
、エンケファリンへキサペプチッド、クレアチンキナー
ゼ等の活性ペブチッドを不活性化する酵素として重要な
役割を果しテイルと考えられてきた[Skidgel、
 R,A、。
Bennett、 C,D、、 Schilling、
 J、 W、、 Fulong。
T、、 Weerasinghe、 D、 K、 an
d Erdos、 E、 G、。
BBRC,154,1323−1329(1988) 
; Erdos、 E、 G。
in Handbook of Experiment
al Pharmacology(Erdos、 E、
 G、 ed、)、 Vol、25.5upple、 
pp、428−487、 Springer、 Hei
delberg (1979) ; Skidgel。
R,A、and  Erdos、E、G、、Trend
s  Pharmacol。
Sci、、 9.299−304 (1988) ] 
。そして、活性ペプチッドのカルボキシ末端のアルギニ
ン或はリジンを切除して不活性化する作用をもつ血漿中
の唯一の酵素がカルボキシペプチダーゼNであると考え
られてきた[Skidgel、 R,A、、 and 
Erdos、 E、 G。
in Methods of Enzymatic A
nalysis、 3rd ed。
(Bergmeyer、 H,U、 ed、)、 Vo
l、5. pp、60−72゜Verlag Chem
ie、 Weinheim (1984)] 。最近ニ
ナッて、血液中にはアルギニンを切断する不安定なカル
ボキシペプチダーゼが存在する可能性のあることを示唆
する短い報告がなされている[Hendriks 。
D、、 5charpe、 S、 and van 5
ande、 M、 andLammaert、 M、 
P、、 Cl1n、Chem、、35.177 (19
89)]。
発明が解決しようとする課題 本発明は新規なアルギニン特異的カルボキシペプチダー
ゼ及びこれを用いた臨床検査法を提供することを目的と
する。
課題を解決するための手段 本発明者らは血清中の酵素活性と血漿中のそれとにつき
種々比較検討を重ねた結果、血液凝固反応に伴って、新
規なアルギニン特異的カルボキシペプチダーゼが生成さ
れることを見出だし、該酵素を単離し、その新しい臨床
検査への応用に成功し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
即ち、本発明によれば、凝固反応に際して生成され且つ
次の性質を有することを特徴とするアルギニン特異的カ
ルボキシペプチダーゼ、及び上記アルギニン特異的カル
ボキシペプチダーゼを用いて被検体液液のカルボキシペ
プチダーゼ活性を測定することを特徴とする臨床検査法
が提供される。
本発明のアルギニン特異的カルボキシペプチダーゼは以
下の性質を有している。
(1)作用:キニン、アナフィラトキシン、フィブリノ
ペプチッド、エンケファリンへキサペプチッド、クレア
チンキナーゼ等の活性ペプチッドを不活性化する作用を
有する C)基質特異性:リジン基質とは反応せず、アルギニン
基質に特異反応性を有する (3)至適pH:約7.8である (4)温度による失活:半減期が短く、37℃では2時
間でそのほとんどが失活する (5)阻害、活性化及び安定化:コバルトイオン添加に
よっても活性は増強されない (6)  Km値:0.7×10  Mである(7)分
子量:TSK  5W3000(東ソー社製)を用いた
ゲルが過による分子量は67000である 以下、本発明アルギニン特異的カルボキシペプチダーゼ
及びその有する上記性質につき詳述する。
本発明酵素は、以下の点で従来公知のカルボキシペプチ
ダーゼN(以下rcPNJという)とは明確に区別され
る別異の酵素であることが明らかである。
まず、CPNに対する特異抗体(antiCP N抗体
)を次の通り作成した。即ち、血漿からエルトスらの方
法[Levin、 Y、、 Skodgel、 R,A
、 andErdos、 E、G、、 Proc、 N
atl、 Acad、 Sci、、 U、S、A、。
79、4618−4622 (19B2) ; Plu
mer、 T、 H,andErdos、 E、 G、
、 Methods Enzymol、、 80.44
2−449(1981)]に準じてCPNを精製し、該
精製CPNをウサギに免疫してantICPN抗体を得
た。
次に、上記antiCPN抗体をセファロースに結合さ
せたantiCP N−セファロースで血漿を処理する
と、血漿中のCPNを完全に除去することができるが、
このようにして作成されたCPN除去血漿につき、凝固
反応を起こさせると本酵素の生成が認められる。
上記凝固反応は血漿1 xiに高純度トロンビン(1M
塩化カルシウム水溶液に溶解して100U/ xiとし
たもの)10μlを添加して実施される。
尚、上記凝固反応に先立って、血漿は該血漿中に含まれ
ている抗凝固剤であるクエン酸を燐酸緩衝生理食塩水(
P B S)に対して透析して除去しておいた。
本酵素生成の確認は、上記CPN除去血漿につき、リジ
ン基質及びアルギニン基質を用いたカルボキシペプチダ
ーゼ活性(その詳細は後記実施例において説明する)の
測定により行ない得る。
上記CPN除去血漿試料についてのカルボキシペプチダ
ーゼ活性測定結果を、対照試料としての血漿、血清(凝
固剤無添加で血液を室温で1時間凝固させ速やかに採取
した血清)及びCPN除去血漿由来血清の同測定結果と
共に下記第1表に示す。尚、血清中に新たに生成の確認
されるカルボキシペプチダーゼは、予備実験の結果、3
7℃では1時間以上おくと速やかに失活してしまうこと
が判ったので、上記血清試料の場合、血清凝固は室温(
20〜25℃)で行ない、1時間以内に遠心分離して採
取し、凍結保存するか又は水槽中に保存したものを用い
た。
第   1   表 尚、リジン基質1に対する活性は、1μmolのフロリ
ルアクリロイルアラニルーし一リジン(furoyla
cryloylalanyl−L−1ysine )を
、37℃にて1分間で分解する活性を1単位(U)とし
た。
またアルギニン基質1に対する活性は、1μmolのヒ
プリルーL−アルギニン(hippuryl−L−ar
ginine、 hip−arg )を、37℃にて1
分間テ分解する活性を1単位(U)とした。
上記第1表より、CPN除去血漿からもカルボキシペプ
チダーゼ活性が生成されていることが判るが、これはア
ルギニンをカルボキシ末端に持つ基質を分解するが、リ
ジンのそれは分解しない。
これに対して血漿中にもともと存在するCPNはリジン
基質もアルギニン基質も共に分解する。従って、CPN
を除去していない血清における活性測定値は、アルギニ
ン特異的カルボキシペプチダーゼとCPNとの総和とな
ることが判る。
また、本酵素はその酵素活性の半減期が短く、37℃で
は2時間でそのほとんどが失活する特徴を有しており、
この点でも公知のCPNとは明確に区別される。即ち、
上記活性測定試験において、新鮮血清を37℃、30℃
及び22℃のそれぞれの温度下に放置しておき、経時的
にそれらの一部を取り出してそれぞれカルボキシペプチ
ダーゼ活性の測定を行なった所、37℃では45分で血
漿レベルまでその活性が低下してしまうことが判った。
また、30℃では180分経過後でもまだ血漿レベルよ
りは若干高い活性が保持されており、更に22℃では1
80分経過後でも僅かに活性低下が認められるだけであ
った。
これは第1図に示される通りである。
更に、CPNはコバルトイオン添加により、その活性が
約2倍に増強されるが、本発明のアルギニン特異的カル
ボキシペプチダーゼのそれは全く増強されず、むしろ若
干抑制されることが確認され、この点でも本酵素はCP
Nと明確に区別された。
加えて、上記試験においてCPN除去血漿から作成した
血漿試料を、10mMトIJス塩酸緩衝液(pH7,0
)で5倍に希釈し、これをファルマシア社製FPLCの
モノQカラムに吸着させて、食塩濃度を漸増させて溶出
させるクロマトグラフィーを実施すると、0.2M食塩
濃度の分画にカルボキシペプチダーゼ活性(本発明酵素
)が溶出される。これに対してCPNは同クロマトグラ
フィーの結果、0.4M食塩濃度の分画に溶出されるの
で、このことからも、本酵素はCPNとは異なる物質で
あることが判る。
更に加えて、10mMhlJス塩酸緩衝液(pH7,0
以上)及びリン酸緩衝液(p)(7,O以下)を用いて
、pHを0.1ずつ変化させた反応系にて、本酵素の至
適pHを求めた所、本酵素はpH7,8で最も強い反応
性を示した。
また、本酵素(モノQカラムで新鮮血液から分画したも
の)のKm値を、ヒプリルーL−アルギニ:/ (Hi
ppuryl−L−arginine )を基質トシテ
用イて解析した結果、該Km値は0.7X10  であ
り、同時1: V maxは0.153μmO1/分/
xi。
kは0.2186分 であった。同様にして求められた
CPN (血清から精製したもの)のKm値は1.47
X10  であり、v maxは0.55μmol /
分/ xiで、kは0.374分 であった。
このことから本酵素はCPNより強い酵素活性を有する
ことが明らかである。
以上の点より、本酵素は新規なアルギニン特異的カルボ
キシペプチダーゼであることか明らかとなった。
本発明アルギニン特異的カルボキシペプチダーゼの上記
した諸性質を、公知のカルボキシペプチダーゼと対比し
た結果を、下記第2表にまとめて示す。
第 表 尚、上記第2表中の各略号は次のものを示す。
CPB・・・カルボキシペプチダーゼB(膵臓に分泌さ
れるもの) CPN・・・カルボキシペプチダーゼNCPN活性物質
・・・CPNが部分分解した活性フラグメント CPM・・・カルボキシペプチダーゼM(膜結合型カル
ボキシペプチダーゼ) CPH・・・カルボキシペプチダーゼ■1本発明CPR
・・・本発明アルギニン特異的カルボキシペプチダーゼ Hip−arg・・・ヒプリルアルギニン(馬尿酸結合
アルギニン) Hip−1ys・・・ヒプリルリジン(馬尿酸結合リジ
ン)FA−Lys  ・・・フリル−アクリロイル−し
−リジン(furyl−acryloyl−L−1ys
ine )Hip arg−acid・−・ヒプリルー
L−フルギン酸(Hippuryl−L−argini
c acid )FA−arg  ・・・フリル−アク
リロイル−L−アルギニン(furyl−acrylo
yl−L−arginine)また基質特異性の項にお
ける+は反応することを、−は反応しないことを示し、
コバルト効果における+は活性増強が認められることを
、は阻害されることをそれぞれ示す。
上記基質特異性の測定においては、以下の文献を参照し
た。
OR,A、 Skidgel、 TIPS、 9.29
9−303 (1988)o R,A、 Skidge
l、 et、 al、、 J、 B、 C,、264(
4)。
o  Y、Levin、et、al、、Proc、Na
tl、Acad、Sci。
U、S、A、、  79.4618−4622 (19
B2)上記の通り、本発明のアルギニン特異的カルボキ
シペプチダーゼ(以下rCPRJという)は、公知のカ
ルボキシペプチダーゼとは異なって、Hip−1ys 
、 FA−Lys、 Hip arg−acid、IF
A−arg等に対する作用は実質的に認められず、また
公知のカルボキシペプチダーゼ(CPN)がコバルト添
加により活性増強が認められるのに対して、本酵素はむ
しろ若干の抑制がかかる傾向を認めた。
本発明CPRは、該酵素の性質を利用した各種の方法に
より精製することができ、例えばCPN除去血漿から作
成した血漿を、10mM)リス塩酸緩衝液(p H7,
0)で5倍に希釈し、これをファルマシア社製FPLC
のモノQカラムに吸着させて、食塩濃度を漸増させて溶
出させるクロマトグラフィーにより、0.2M食塩濃度
の分画を集めることにより精製できる。即ち、本酵素の
酵素活性は不安定であるため血清中の既に活性化された
本酵素の精製は困難であるが、該酵素はその前駆体が存
在する筈であると考え、該前駆体の精製を行なうことに
より本酵素の精製を行ない得る。
これは次のようにして実施できる。血液凝固反応によっ
て本酵素が精製するので、血液凝固系の蛋白分解酵素が
本酵素の前駆体を部分分解して活性型の本酵素に変換す
る可能性が高い。従って、血漿中にすでに存在する安定
型の本酵素を除くため血漿を前記モノQカラムで分画す
るとCPNは0.4MNaC/付近に分画される。血清
を同様に分画すると0.2M付近に本酵素の活性が認め
られるが、血漿を流した時はその活性は全く認められな
い。上記各フラクションにトリプシンを加えて処理する
と本酵素の活性は出現する(後記第2図の黒塗り棒グラ
フ部分参照)。
この結果を第2図に示す。第2図はヒト血漿1xiをモ
ノQカラム(10mmX100mm、ファルマシア社製
)に、10mM)リス塩酸緩衝液(pH7,0)にてア
プライして、食塩濃度勾配により溶出させ、次いで得ら
れる各フラクション40μノに0.1■/II!のトリ
プシン10μlを加えて処理(前駆体を活性化させる処
理)し、その活性を求めた結果を示したものであり、図
の横軸はフラクション番号を、縦軸は曲線(1)で示さ
れる吸光度(OD28o)、グラフ(2)で示されるカ
ルボキシペプチダーゼ活性(mU/z/)及び直線(3
)で示されるNaC1濃度(M)をそれ”ぞれ示す。
読図より本酵素の活性はトリプシン処理にて、NaC1
濃度0.2M付近に現れることが明らかである。尚、ト
リプシン処理を行なわないときは上記0.2M付近の活
性は検出されず、NaC1濃度0.4M付近に若干の活
性が検出される(第2図白抜き棒グラフ参照)だけであ
る。
また上記活性は、トリプシン処理に代えてプラスミン処
理を行なう場合にも同様に出現することが本発明者らに
より確認されている。
本発明のCPRは、以下の方法によっても精製すること
ができる。
まず前記血漿試料を10mMトリス塩酸緩衝液(p H
7,0)を用いて0.12M  NaC1でDEAEセ
ルロースカラムに通すと本酵素の前駆体画分(トリプシ
ン処理で本酵素に変換される両分)が得られる(フラク
ション番号8〜10)。
上記において0.2M  NaC1で溶出すると吸着し
ていたCPNが溶出されてくることから、このDEAE
カラムにて、上記本酵素の前駆体をCPNと分離できる
ことが判る。
上記画分をプールし、10mM)リス塩酸緩衝液(p 
H7,0)で4倍に希釈し、再度DEAEセルロースカ
ラム(0,03M  NaCl含有、10mM)リス塩
酸緩衝液(pH7,0)で平衡化したもの)にアプライ
して、食塩濃度勾配による溶出を行なうと、フラクショ
ン100付近に本酵素の前駆体画分(トリプシン処理で
本酵素に変換される画分)が得られる。
上記2回目のDEAEカラム精製フラクションを、0.
5M  NaC1含有10mM)リス塩酸緩衝液(pH
7,0)で平衡化したTSK  5W3000 (東ソ
ー社製)カラムにアプライして、ゲルが過を行なうと、
フラクション番号40〜50の間に本酵素の前駆体画分
(トリプシン処理で本酵素に変換される画分)が得られ
る。その溶出位置は、分子量67000付近と算出され
る。
尚、血清から本酵素を直接精製してもDEAEやモノQ
カラムの溶出位置はほぼ同じであるので、トリプシン等
の蛋白分解酵素で活性化しても本酵素の分子には大きな
変化はもたらされないと考えられる。また血清を直接T
SK  5W3000のゲル濾過にかけると、本酵素は
疎水性が高まっているために遅れた分画に溶出されてく
るが、それをポリアクリルアミドゲル電気泳動にかける
と分子量は約66000付近のバンドを示す。このこと
から、前駆体から本酵素への変換の過程では本酵素の分
子量には大きな変化は認められないことが明らかとなっ
た。
上記各精製過程での精製度を求めた結果を下記第3表に
まとめて示す。
第 表 本発明のCPRは、血液凝固等の生体内事変に伴って急
きょ生成され、しかも37℃では速やか゛に消退してし
まうものであるから、生体内では炎症反応等が過度に起
こるのを防ぐ役割を果していると推察された。即ち、こ
のCPRを生成する能力に欠陥があると過剰な炎症反応
等を起こして、種々の疾病の原因となることもあると考
えられる。
従って、患者の退役、特に血漿中のCPRを測定するこ
とは、新しい臨床検査法として重要な役割を果たす筈で
ある。即ち、このCPRを生成する能力を、被検患者の
退役(血液、血漿等を含む)について測定することは、
被検者の状況を把握する臨床検査に用いることができる
本発明はかかる臨床検査法をも提供するものであり、該
検査法は本発明のCPRを用いて被検血液のカルボキシ
ペプチダーゼ活性を測定することを必須の要件としてお
り、その詳細は後記実施例において説明される通りであ
る。
実7施 例 以下、本発明実施例を挙げる。
尚、カルボキシペプチダーゼ活性の測定は以下の方法に
より行なった。
〈カルボキシペプチダーゼ活性の測定〉エッペンドルフ
チューブに、被検液(サンプル)又は標準液10μlと
基質[30mMのHip−arg(シグマ社製)又はH
ip−1ys  (シグマ社製)を50mM  HEP
ES (同口社製)(pH8,2)に溶解して使用]4
0μlを入れ、37℃で45分間反応させる。その後、
IM  HC750μlを加えて反応を停止させ、酢酸
エチル300μlを加えて軽く30秒間攪拌する。次い
で5000gにて1分間遠心分離(MiCrOCent
rifuge Mode159A、 A11ied F
ishar 5cientific社製を使用)を行な
い、上層100μlを採取し、ロータリー・エバポレー
ター(Speed vacconcentrator。
5avant社製)にて溶媒を10分間を要して蒸発さ
せ、得られる残渣200μlをミリQ水(Mill Q
Water)に溶解させた。
HPLC分析は10μlのループを用いてHP L C
[L−600ポンプ(日立) 、L−4200UV−V
IS Detector (日立) 、561 Rec
order (日立)、AS−8000オートサンプラ
ー(東ソー)、カラムWPM Octadecyl(CIB)、 RP−7104−0
0BAKERBOND4.6 X250 B、 J、T
、Baker Re5earch Product社製
]に、溶媒として7.5%のアセトニトリルを含む10
mMリン酸カリウム緩衝液(pH3,5)を用い、サン
プルは0.45μmのフィルターを通した。溶出するヒ
プリル酸のピークの高さより、予め作成した標準曲線を
利用して、酵素反応によって遊離するヒプリル酸の量を
求めた。
上記標準曲線はヒプリル酸(Hippuric aci
d22.5μモル/l)の50.100.150及び2
00μlをそれぞれ取り、上記と同反応系にサンプルの
代わりに加え、10分間ロータリー・エバポレーターに
て蒸発させ、残渣を1.OxlのミリQ水に溶解して、
上記と同様にHPLC分析を行なって、ヒプリル酸の濃
度とピークの高さにより作成した。
酵素活性は37℃で1分間に1μモルのヒプリル酸を遊
離させる活性を1単位(U)として、次式により求めた
45   X   O,01 実施例 1 本発明CPHの製造及び精製 まずヒト血液から採取した血漿試料を10mMトリス塩
酸緩衝液(p H7,0)を用いて0.12M  Na
C1でDEAEセルロースカラムに通して、本酵素の前
駆体画分(トリプシン処理で本酵素に変換される画分)
を得た(フラクション番号8〜10)。
上記画分をプールし、10mM)リス塩酸緩衝液(pH
7,0)で4倍に希釈し、再度DEAEセルロースカラ
ム(0,03M  NaC/含有、10mMトリス塩酸
緩衝液(pH7,0)で平衡化したもの)にアプライし
て、食塩濃度勾配による溶出を行なって、フラクション
100付近に本酵素の前駆体画分(トリプシン処理で本
酵素に変換される画分)を得た。
上記2回目のDEAEカラム精製フラクションを、0.
5M  NaC/含有10mMトリス塩酸緩衝液(p 
H7,0)で平衡化したTSK  5W3000 (東
ソー社製)カラムにアプライして、ゲルが過を行なって
、フラクション番号40〜50の間に本酵素の前駆体画
分(トリプシン処理で本酵素に変換される両分)を得た
。その溶出位置は、分子量67000付近と算出された
上記で得られた本酵素の前駆体画分をトリプシン処理(
フラクション40μlに対して0.1■/ xiのトリ
プシン10μlを使用)して本酵素を得た。
かくして得られた本発明CPRの収率等及び該酵素の性
質は前述した通りであった。
実施例 2 本発明CPRを用いた臨床検査法 最も簡便な検査法は、被検者から2本の試験管で採血を
行ない、一方はヘパリン添加しておいたもので血漿採血
用とし、他方は無添加で血液凝固を起こさせて血清採取
用とする。血清採取は、試験管を室温で45分から60
分の間(必ず60分以内とする)放置して血液凝固を起
こさせ、直ちに冷却遠心機(約4℃)で遠心分離して血
清を採取する。採取した血清は2時間以内であれば水槽
中に待機してよい。速かに測定に供し得ない時には凍結
保存しておく。
このようにして用意した血漿と血清とをペアーにして、
hippuryl−L−arginine (hip−
arg)を基質として用イテ、Hendriksら[H
endriks、 D、、 vanSande、 M、
 and 5charpe 、S、、 Cl1n、 C
him、 Acta。
す7.103−108 (1986)コの方法でアルギ
ニル切除活性を測定する。ペプチダーゼのカルボキシ末
端切除活性を測定できるものであれば、どの方法でもヨ
イ。例えば、Skidgel、 R,A、 and E
rdos、 E。
G (Methods of Enzymatic A
nalysis、 vol、5゜pp34−43. V
erlag Chemie、 Weinheim (1
984) ]らが記載している方法等を応用することが
できる。
血漿中の活性は、CPNによるものであるが、血清中の
活性は、CPNと新たに生成された本発明CPRとの和
である。従って、血清中の活性が血漿中の活性に比べて
どれだけ高いかによりCPRの生成量を知ることができ
る。
正常人の30人について測定したところ、例外なく血清
の値は血漿の2倍乃至2.5倍の間にあった。従って、
血液凝固に際して、血漿中のCPN活性と等量以上の活
性がCPRの生成によってもたらされる。
これに対して、炎症性疾患の一つである慢性関節リュウ
マチの患者を例にとり、2等患者の血漿と血清との活性
をそれぞれ測定した。その結果、血漿の値そのものは正
常人のそれと殆んど差は認められず、CPN活性には異
常がないと考えられた。ところが、血清中の活性上昇は
殆んど認められない患者が試験した全すュウマチ患者中
の約半数を占め、上昇を認めた患者でも2倍を越える者
はいなかった。
上記試験結果を第3図に示す。
上図は横軸に患者百分率を、横軸にヒプリルーし一アル
ギニン基質に対するカルボキシペプチダーゼ活性の血漿
レベルに対する血清レベルの比率を取り、正常患者(黒
塗り棒グラフ)及びリュウマチ患者(斜線付き棒グラフ
)のそれぞれを棒グラフに表わしたものである。
この結果より、血漿と血清とのペアーについて、本発明
CPRの活性を測定することが、リュウマチ患者等の診
断に意義の高いことが明らかであり、本発明によりかか
る新しい検査法を提供できることが判る。
尚、本発明の上記検査法では、血漿と血清とを分けて別
々に採血する代りに、血漿として採血しておき、測定時
に、血漿の一部を凝固させて血清を分離して用いる方法
も有用である。血漿の状態であれば、たとえ、室温に3
日間放置しておいてもCPRを生成する能力の低下は認
めなかったので、試料の品質管理上取扱いが容易である
。勿論、血漿を凍結保存しておけば、長期間試料を保管
することができる。
上記したごとく炎症疾患の例として慢性関節リュウマチ
患者について調べたところ、CPRの生成能に著しい低
下が認められた。この様な患者には当然CPR生成能を
回復させることが新しい治療目標となり得る。そこでC
PRの力価の高い血漿を選別して投与することが治療法
として有効である。更に、患者に欠乏しているCPR生
成素材成分を投与する方法も治療法として成立すると考
えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明酵素の温度安定性を調べた結果を示すグ
ラフである。 第2図はモノQカラム(ファルマシア社製)を用いた食
塩濃度勾配法による本発明酵素の溶出パターンを示すグ
ラフである。 第3図は本発明酵素を用いた臨床検査法の実施によるリ
ュウマチ患者と正常患者との区別を示すグラフである。 (以 上) 第 図 第 図 七、石数 (%)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [1]凝固反応に際して生成され且つ次の性質を有する
    ことを特徴とするアルギニン特異的カルボキシペプチダ
    ーゼ。 (1)作用:キニン、アナフィラトキシン、フィブリノ
    ペプチッド、エンケファリンヘキサペプチッド、クレア
    チンキナーゼ等の活性ペプチッドを不活性化する作用を
    有する (2)基質特異性:リジン基質とは反応せず、アルギニ
    ン基質に特異反応性を有する (3)至適pH:約7.8である (4)温度による失活:半減期が短く、37℃では2時
    間でそのほとんどが失活する (5)阻害、活性化及び安定化:コバルトイオン添加に
    よっても活性は増強されない (6)Km値:0.7×10^−^3Mである(7)分
    子量:TSKSW3000(東ソー社製)を用いたゲル
    ろ過による分子量は67000である [2]請求項[1]に記載のアルギニン特異的カルボキ
    シペプチダーゼを用いて被検体液中のカルボキシペプチ
    ダーゼ活性を測定することを特徴とする臨床検査法。
JP17366190A 1989-06-30 1990-06-29 アルギニン特異的カルボキシペプチダーゼ及び臨床検査法 Expired - Fee Related JP2632073B2 (ja)

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