JPH04152872A - 密封容器入り食品の殺菌方法 - Google Patents
密封容器入り食品の殺菌方法Info
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- JPH04152872A JPH04152872A JP27810390A JP27810390A JPH04152872A JP H04152872 A JPH04152872 A JP H04152872A JP 27810390 A JP27810390 A JP 27810390A JP 27810390 A JP27810390 A JP 27810390A JP H04152872 A JPH04152872 A JP H04152872A
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Landscapes
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
[産業上の利用分野]
本発明は密封容器入り食品の殺菌方法、詳しくは密封容
器入り食品を殺菌室内で蒸気により殺菌加熱処理し、次
で蒸気を空気に置換して冷却する方法に関するものであ
り、主にレトルト食品と称されている合成樹脂の硬質成
形容器に含気状態で密封されている食品の殺菌に利用さ
れている。
器入り食品を殺菌室内で蒸気により殺菌加熱処理し、次
で蒸気を空気に置換して冷却する方法に関するものであ
り、主にレトルト食品と称されている合成樹脂の硬質成
形容器に含気状態で密封されている食品の殺菌に利用さ
れている。
密封容器入り食品を長期間保存可能とするため殺菌処理
する作業は昇温と殺菌加熱と冷却の三工程から成立って
おり、密封容器の多数個を殺菌室に並べて熱水または蒸
気により昇温および殺菌加熱処理を施し、次に温水また
は冷水により冷却処理を施す静置殺菌法がレトルト食品
の殺菌処理に広く採用されている。 これらの殺菌処理において、殺菌加熱処理を施したとき
内容物である食品が余熱で過剰に加熱されて香味、色沢
などを劣化させることがないように速やかに冷却する必
要があり、且つ内容物が冷却不足により変質することが
ないように充分に冷却しなければならない。一方、合成
樹脂の硬質成形容器に食品を含気状態で密封したレトル
ト食品のように、容器が内外の圧力差や外力によって容
易に塑性変形したり破裂したりする材料で作られている
場合は、殺菌加熱工程と同様に冷却工程においても内外
の圧力差を小さく維持する必要がある。 ところが、殺菌加熱処理に熱水を用いた場合は、次の冷
却処理において温度制御した温水に浸漬させることによ
って内外の圧力差を小さく維持しながらかなりの速度で
冷却することができるが、熱水を回収再使用するための
貯槽や熱水加熱手段に加えて温水を回収再使用するため
の貯槽や温水冷却手段が必要であって、装置全体が著し
く複雑化、大規模化するのを避けられない。また、温水
に代えて水道水のような冷水を使用すると、冷却速度が
きわめて高いとともに冷却むらを生じやすく圧力制御が
不可能となる。 一方、殺菌加熱処理に蒸気を用いた場合は、熱水に比べ
てエネルギの節減、設備および操作の簡素化を計ること
ができるが、冷却処理に温水や冷水を使用すると設備が
複雑化、大規模化する、圧力制御が不可能である、とい
う前記同様の問題がある。 そこで、殺菌加熱処理に蒸気を使用してその利点を損う
ことなく冷却処理が行なえるように、蒸気配管を利用し
て空気を殺菌室に導入し冷却する試みがなされたが、蒸
気配管は熱効率を考えて殺菌室の底部に配置されている
ので、殺菌室内に充満している蒸気よりも低温度、高密
度の空気を底部から導入することとなり、底部から徐々
に空気置換が行なわれる。従って、底部が頂部などより
も低温度の雰囲気となって殺菌室に多段に収容されてい
る容器は下段のものほど冷却されて内圧を低下し、内外
の圧力差が大きくなって塑性変形したり破裂したりする
。
する作業は昇温と殺菌加熱と冷却の三工程から成立って
おり、密封容器の多数個を殺菌室に並べて熱水または蒸
気により昇温および殺菌加熱処理を施し、次に温水また
は冷水により冷却処理を施す静置殺菌法がレトルト食品
の殺菌処理に広く採用されている。 これらの殺菌処理において、殺菌加熱処理を施したとき
内容物である食品が余熱で過剰に加熱されて香味、色沢
などを劣化させることがないように速やかに冷却する必
要があり、且つ内容物が冷却不足により変質することが
ないように充分に冷却しなければならない。一方、合成
樹脂の硬質成形容器に食品を含気状態で密封したレトル
ト食品のように、容器が内外の圧力差や外力によって容
易に塑性変形したり破裂したりする材料で作られている
場合は、殺菌加熱工程と同様に冷却工程においても内外
の圧力差を小さく維持する必要がある。 ところが、殺菌加熱処理に熱水を用いた場合は、次の冷
却処理において温度制御した温水に浸漬させることによ
って内外の圧力差を小さく維持しながらかなりの速度で
冷却することができるが、熱水を回収再使用するための
貯槽や熱水加熱手段に加えて温水を回収再使用するため
の貯槽や温水冷却手段が必要であって、装置全体が著し
く複雑化、大規模化するのを避けられない。また、温水
に代えて水道水のような冷水を使用すると、冷却速度が
きわめて高いとともに冷却むらを生じやすく圧力制御が
不可能となる。 一方、殺菌加熱処理に蒸気を用いた場合は、熱水に比べ
てエネルギの節減、設備および操作の簡素化を計ること
ができるが、冷却処理に温水や冷水を使用すると設備が
複雑化、大規模化する、圧力制御が不可能である、とい
う前記同様の問題がある。 そこで、殺菌加熱処理に蒸気を使用してその利点を損う
ことなく冷却処理が行なえるように、蒸気配管を利用し
て空気を殺菌室に導入し冷却する試みがなされたが、蒸
気配管は熱効率を考えて殺菌室の底部に配置されている
ので、殺菌室内に充満している蒸気よりも低温度、高密
度の空気を底部から導入することとなり、底部から徐々
に空気置換が行なわれる。従って、底部が頂部などより
も低温度の雰囲気となって殺菌室に多段に収容されてい
る容器は下段のものほど冷却されて内圧を低下し、内外
の圧力差が大きくなって塑性変形したり破裂したりする
。
【発明が解決しようとする課題1
本発明が解決しようとする課題は、少ないエネルギ、簡
単な設備および操作で含気状態の食品入り密封容器を殺
菌する手段がない、という点である。 即ち、本発明は殺菌加熱処理に蒸気を使用し冷却処理に
空気を使用して特に容器の塑性変形や破裂を生じる心配
を伴わずに冷却することができる殺菌方法を提供するこ
とを目的とする。 【課題を解決するための手段】 本発明は、殺菌室に蒸気を導入して殺菌加熱処理を行な
い、次に蒸気が充満した状態で殺菌室にその上半部分か
ら空気を送入し蒸気を空気に置換しながら冷却処理をす
ること、および温度の低下に伴って殺菌室内の圧力を低
下させること、をもって前記課題を解決するための手段
とした。 本発明による殺菌処理が施される密封容器は主に合成樹
脂の硬質成形品であって含気状態で食品を密封したもの
であり、従来と同様に台車に積んで殺菌室に搬入収容す
るか、または殺菌室内で設けた棚に載せて収容する。殺
菌室は一般にレトルト釜と呼ばれる横向き円筒形の耐圧
構造であり、昇温および殺菌加熱処理を行なうための蒸
気を導入する配管は底部に配置されている。 一般に、密封容器の内でいわゆるレトルト食品は互いに
接触しないように隙間を与えて一平面上に多数個並べた
ものを上下複数段配置した静置状態で殺菌処理されるの
が普通であり、底部から導入された蒸気はこれらの隙間
を通って上昇し殺菌室内の温度を制御する。尚、殺菌処
理の開始に際して蒸気導入と同時に殺菌室内の空気を排
出し、殺菌室内を圧力相当の蒸気温度として予定した殺
菌温度を得ること、および容器内外の圧力差を小さく維
持するため温度上昇に伴って殺菌室内の蒸気圧力を上昇
させることは言うまでもない。 次に、殺菌加熱処理を終った密封容器を冷却する空気を
送入する空気配管は殺菌室の壁の上半部分に沿って配置
され、頂部から下方或いは側部から斜め下方乃至内側方
へ向かって空気を噴出させる。空気は殺菌室内に充満し
ている蒸気よりも低温度、高密度であるため密封容器の
隙間を通って蒸気と混合しながら速やかに下降し、この
ため温度むらが生じにくくほぼ均一な温度分布状態で残
留蒸気を空気に置換しながら温度を低下させ、最終的に
は充分な量の空気が存在する雰囲気で所定温度まで冷却
するのである。 密封容器が殊にレトルト食品であると、変形や破裂を防
止するために容器内外の圧力差を小さく維持しながら冷
却しなければならない。本発明では殺菌加熱処理用の蒸
気が高圧で充満している殺菌室に空気を送入し蒸気と順
次置換させるので、圧力差を小さく維持したまま冷却処
理に移行することができる。また、殺菌室内の圧力は温
度低下に伴って徐々に低下させる必要があるが、これは
空気過大量に対する空気排出量の割合を温度低下に応じ
て次第に大きくすることによって容易に達成される。 尚、前記のようにほぼ均一の温度分布状態で温度を低下
するので、低温度の空気をそのまま送入しても著しい温
度むらを生じる心配がなく、圧力制御を適正に行なうだ
けで短時間での冷却が可能である。また、適当な圧力空
気を送入することにより、温度低下に伴って殺菌室内の
蒸気が凝縮して蒸気分圧が低下することによる急激な圧
力低下が緩和乃至解消され、圧力制御が容易になるとい
う利点がある。 更に、一般に数十度程度まで冷却されると圧力がかなり
低下し温度むらの許容範囲が拡がるので水を空気と併用
し或いは空気に代えて撒布し、冷却時間を短縮させるこ
とができる。 [作 用 J 殺菌室内で蒸気による殺菌加熱処理を施して蒸気の充満
状態で上方部分から空気を送入すると、蒸気よりも低温
度、高密度の空気は蒸気と混合しながら下降し、はぼ均
一な温度分布状態の雰囲気を作る。空気の送入を続ける
ことによって蒸気が空気に置換されながら殺菌室内の温
度を低下するので、温度低下に応じて圧力を低下させる
ことにより容器内外の圧力差を小さく維持して冷却する
こととなる。 また、設備面では蒸気設備のほかに空気の圧縮機、圧力
空気溜め、配管および排気設備とそれらの制御機器で足
りる。 [実施例] 図面を参照して本発明の詳細な説明する。 図面は本発明に係る殺菌処理を実施する装置の−例を概
略的に示したものであって、横向き円筒形の耐圧構造の
殺菌室1に蒸気配管2と空気配管3とが配置されている
とともに、底部に開閉弁4を有する排出管5が開口し、
且つ頂部に制御弁6を有する排気管7と開閉弁8、排風
機9を有する吸気管10とが開口しており、更に頂部に
温度計18、圧力計19が設けられている。また、この
殺菌室1は複数台の台車11が縦列に出し入れされるよ
うになっており、多数個の密封容器を互いに隙間を与え
て載せたトレイの多数個が一つの台車11に多段に搭載
される。 蒸気配管2はボイラ12で発生させた蒸気をアキムレー
タ13、開閉弁14を経て殺菌室1に導入する蒸気主管
2aと、蒸気主管3aの先端から分岐して殺菌室1の長
手方向へ底部に沿って互いに平行に配置された複数本の
蒸気枝管2bとからなり、蒸気枝管2bは上方または上
側方へ蒸気を噴出する多数のノズルを有している。 また、空気配管3は圧縮機15で発生させた圧力空気を
空気溜め16、開閉弁17を経て殺菌室1に送入する空
気主管3aと、空気主管3aの先端から分岐して殺菌室
1の長手方向へ頂部および側部の上半部に沿って互いに
平行に配置された複数本の空気枝管3bとからなり、空
気枝管3bは下方または下側方へ空気を噴出する多数の
噴口を有している。 尚、排出管5の開閉弁4は手動で開閉操作されるが、そ
の他の制御弁6、開閉弁8.14.17は温度計18、
圧力計19の信号やタイマに基いて電磁力で開閉動作す
る。 次に、このような構成の装置による殺菌処理工程を説明
すると、密封容器を搭載した台車11を殺菌室1に搬入
して開閉弁14を開弁し蒸気を殺菌室1に導入すると同
時に、制御弁6および開閉弁8を開弁して排風機9を運
転させることにより殺菌室1の空気を速やかに排出し、
蒸気のみが充満した状態となったとき排風機9を停止し
て開閉弁8を閉弁する。以後は温度上昇に応じて殺菌室
1の蒸気圧力を上昇させ密封容器内外の圧力差を小さく
維持して昇温および殺菌加熱処理を行なうものであり、
制御弁6、開閉弁14を適宜に開閉しまたは開度調節し
て排気管7からの蒸気排出量を減少させ或いは蒸気配管
2からの蒸気導入量を増加させることにより蒸気圧力を
上昇させる。尚、所定温度に到達したときその温度、圧
力を所要時間保持して殺菌処理を完全に行なわせること
は従来と同じである。 殺菌加熱処理を終ったとき、蒸気配管2の開閉弁14を
閉弁して殺菌室1の内部に高温高圧の蒸気が充満してい
る状態で空気配管3の開閉弁17を開弁じ圧力空気を殺
菌室1に送入する。空気は蒸気よりも低温度、高密度で
あるので、上方部分に送入されると蒸気と混合しながら
台車11の密封容器の隙間や台車11の周辺を通って下
降し、殺菌室1をほぼ均一な温度分布状態の雰囲気とす
る。また、空気送入による温度低下に応じて制御弁6お
よび開閉弁17を適宜に開閉しまたは開度調節して密封
容器内外の圧力差を小さく維持しながら圧力を低下させ
るが、これは空気過大量に対する空気排出量の割合を次
第に大きくすることによって容易に達成できる。そして
、このように空気の送入を続けることによって蒸気が次
第に空気に置換され、最終的に所定温度に冷却されるこ
ととなる。 尚、蒸気を底部から送入すると先に送入され熱交換によ
って温度低下している蒸気を撹拌しながら上昇するので
、殺菌室1はほぼ均一の温度とされ殺菌加熱温度のむら
を生じない。また、空気は前述のように蒸気と混合しな
がら下降するが、噴口から高速度で噴出させることによ
り混合物の高速度流れを作り、低温度の空気をそのまま
送入しても著しい温度むらを生じることなくほぼ均一の
温度分布状態とし、短時間で均等に冷却することができ
る。 [発明の効果 ] 本発明によると、エネルギが節減できるとともに設備お
よび操作が簡素な蒸気および空気を使用して含気状態の
食品入り密封容器を塑性変形させ或いは破裂させる心配
なく均等に殺菌処理することができる。
単な設備および操作で含気状態の食品入り密封容器を殺
菌する手段がない、という点である。 即ち、本発明は殺菌加熱処理に蒸気を使用し冷却処理に
空気を使用して特に容器の塑性変形や破裂を生じる心配
を伴わずに冷却することができる殺菌方法を提供するこ
とを目的とする。 【課題を解決するための手段】 本発明は、殺菌室に蒸気を導入して殺菌加熱処理を行な
い、次に蒸気が充満した状態で殺菌室にその上半部分か
ら空気を送入し蒸気を空気に置換しながら冷却処理をす
ること、および温度の低下に伴って殺菌室内の圧力を低
下させること、をもって前記課題を解決するための手段
とした。 本発明による殺菌処理が施される密封容器は主に合成樹
脂の硬質成形品であって含気状態で食品を密封したもの
であり、従来と同様に台車に積んで殺菌室に搬入収容す
るか、または殺菌室内で設けた棚に載せて収容する。殺
菌室は一般にレトルト釜と呼ばれる横向き円筒形の耐圧
構造であり、昇温および殺菌加熱処理を行なうための蒸
気を導入する配管は底部に配置されている。 一般に、密封容器の内でいわゆるレトルト食品は互いに
接触しないように隙間を与えて一平面上に多数個並べた
ものを上下複数段配置した静置状態で殺菌処理されるの
が普通であり、底部から導入された蒸気はこれらの隙間
を通って上昇し殺菌室内の温度を制御する。尚、殺菌処
理の開始に際して蒸気導入と同時に殺菌室内の空気を排
出し、殺菌室内を圧力相当の蒸気温度として予定した殺
菌温度を得ること、および容器内外の圧力差を小さく維
持するため温度上昇に伴って殺菌室内の蒸気圧力を上昇
させることは言うまでもない。 次に、殺菌加熱処理を終った密封容器を冷却する空気を
送入する空気配管は殺菌室の壁の上半部分に沿って配置
され、頂部から下方或いは側部から斜め下方乃至内側方
へ向かって空気を噴出させる。空気は殺菌室内に充満し
ている蒸気よりも低温度、高密度であるため密封容器の
隙間を通って蒸気と混合しながら速やかに下降し、この
ため温度むらが生じにくくほぼ均一な温度分布状態で残
留蒸気を空気に置換しながら温度を低下させ、最終的に
は充分な量の空気が存在する雰囲気で所定温度まで冷却
するのである。 密封容器が殊にレトルト食品であると、変形や破裂を防
止するために容器内外の圧力差を小さく維持しながら冷
却しなければならない。本発明では殺菌加熱処理用の蒸
気が高圧で充満している殺菌室に空気を送入し蒸気と順
次置換させるので、圧力差を小さく維持したまま冷却処
理に移行することができる。また、殺菌室内の圧力は温
度低下に伴って徐々に低下させる必要があるが、これは
空気過大量に対する空気排出量の割合を温度低下に応じ
て次第に大きくすることによって容易に達成される。 尚、前記のようにほぼ均一の温度分布状態で温度を低下
するので、低温度の空気をそのまま送入しても著しい温
度むらを生じる心配がなく、圧力制御を適正に行なうだ
けで短時間での冷却が可能である。また、適当な圧力空
気を送入することにより、温度低下に伴って殺菌室内の
蒸気が凝縮して蒸気分圧が低下することによる急激な圧
力低下が緩和乃至解消され、圧力制御が容易になるとい
う利点がある。 更に、一般に数十度程度まで冷却されると圧力がかなり
低下し温度むらの許容範囲が拡がるので水を空気と併用
し或いは空気に代えて撒布し、冷却時間を短縮させるこ
とができる。 [作 用 J 殺菌室内で蒸気による殺菌加熱処理を施して蒸気の充満
状態で上方部分から空気を送入すると、蒸気よりも低温
度、高密度の空気は蒸気と混合しながら下降し、はぼ均
一な温度分布状態の雰囲気を作る。空気の送入を続ける
ことによって蒸気が空気に置換されながら殺菌室内の温
度を低下するので、温度低下に応じて圧力を低下させる
ことにより容器内外の圧力差を小さく維持して冷却する
こととなる。 また、設備面では蒸気設備のほかに空気の圧縮機、圧力
空気溜め、配管および排気設備とそれらの制御機器で足
りる。 [実施例] 図面を参照して本発明の詳細な説明する。 図面は本発明に係る殺菌処理を実施する装置の−例を概
略的に示したものであって、横向き円筒形の耐圧構造の
殺菌室1に蒸気配管2と空気配管3とが配置されている
とともに、底部に開閉弁4を有する排出管5が開口し、
且つ頂部に制御弁6を有する排気管7と開閉弁8、排風
機9を有する吸気管10とが開口しており、更に頂部に
温度計18、圧力計19が設けられている。また、この
殺菌室1は複数台の台車11が縦列に出し入れされるよ
うになっており、多数個の密封容器を互いに隙間を与え
て載せたトレイの多数個が一つの台車11に多段に搭載
される。 蒸気配管2はボイラ12で発生させた蒸気をアキムレー
タ13、開閉弁14を経て殺菌室1に導入する蒸気主管
2aと、蒸気主管3aの先端から分岐して殺菌室1の長
手方向へ底部に沿って互いに平行に配置された複数本の
蒸気枝管2bとからなり、蒸気枝管2bは上方または上
側方へ蒸気を噴出する多数のノズルを有している。 また、空気配管3は圧縮機15で発生させた圧力空気を
空気溜め16、開閉弁17を経て殺菌室1に送入する空
気主管3aと、空気主管3aの先端から分岐して殺菌室
1の長手方向へ頂部および側部の上半部に沿って互いに
平行に配置された複数本の空気枝管3bとからなり、空
気枝管3bは下方または下側方へ空気を噴出する多数の
噴口を有している。 尚、排出管5の開閉弁4は手動で開閉操作されるが、そ
の他の制御弁6、開閉弁8.14.17は温度計18、
圧力計19の信号やタイマに基いて電磁力で開閉動作す
る。 次に、このような構成の装置による殺菌処理工程を説明
すると、密封容器を搭載した台車11を殺菌室1に搬入
して開閉弁14を開弁し蒸気を殺菌室1に導入すると同
時に、制御弁6および開閉弁8を開弁して排風機9を運
転させることにより殺菌室1の空気を速やかに排出し、
蒸気のみが充満した状態となったとき排風機9を停止し
て開閉弁8を閉弁する。以後は温度上昇に応じて殺菌室
1の蒸気圧力を上昇させ密封容器内外の圧力差を小さく
維持して昇温および殺菌加熱処理を行なうものであり、
制御弁6、開閉弁14を適宜に開閉しまたは開度調節し
て排気管7からの蒸気排出量を減少させ或いは蒸気配管
2からの蒸気導入量を増加させることにより蒸気圧力を
上昇させる。尚、所定温度に到達したときその温度、圧
力を所要時間保持して殺菌処理を完全に行なわせること
は従来と同じである。 殺菌加熱処理を終ったとき、蒸気配管2の開閉弁14を
閉弁して殺菌室1の内部に高温高圧の蒸気が充満してい
る状態で空気配管3の開閉弁17を開弁じ圧力空気を殺
菌室1に送入する。空気は蒸気よりも低温度、高密度で
あるので、上方部分に送入されると蒸気と混合しながら
台車11の密封容器の隙間や台車11の周辺を通って下
降し、殺菌室1をほぼ均一な温度分布状態の雰囲気とす
る。また、空気送入による温度低下に応じて制御弁6お
よび開閉弁17を適宜に開閉しまたは開度調節して密封
容器内外の圧力差を小さく維持しながら圧力を低下させ
るが、これは空気過大量に対する空気排出量の割合を次
第に大きくすることによって容易に達成できる。そして
、このように空気の送入を続けることによって蒸気が次
第に空気に置換され、最終的に所定温度に冷却されるこ
ととなる。 尚、蒸気を底部から送入すると先に送入され熱交換によ
って温度低下している蒸気を撹拌しながら上昇するので
、殺菌室1はほぼ均一の温度とされ殺菌加熱温度のむら
を生じない。また、空気は前述のように蒸気と混合しな
がら下降するが、噴口から高速度で噴出させることによ
り混合物の高速度流れを作り、低温度の空気をそのまま
送入しても著しい温度むらを生じることなくほぼ均一の
温度分布状態とし、短時間で均等に冷却することができ
る。 [発明の効果 ] 本発明によると、エネルギが節減できるとともに設備お
よび操作が簡素な蒸気および空気を使用して含気状態の
食品入り密封容器を塑性変形させ或いは破裂させる心配
なく均等に殺菌処理することができる。
第1図は本発明を実施する装置の一例を示す縦断面略図
、第2図は第1図の断面側面図である。 1・・・殺菌室、2・・・蒸気配管、3・・・空気配管
、6・・・制御弁、7・・・排気管、14.17・・・
開閉弁、
、第2図は第1図の断面側面図である。 1・・・殺菌室、2・・・蒸気配管、3・・・空気配管
、6・・・制御弁、7・・・排気管、14.17・・・
開閉弁、
Claims (1)
- 殺菌室に蒸気を導入して殺菌加熱処理を行ない、次に蒸
気が充満した状態で殺菌室にその上半部分から空気を送
入し、蒸気を空気に置換するとともに温度の低下に伴っ
て殺菌室内の圧力を低下させながら冷却処理を行なうこ
とを特徴とする密封容器入り食品の殺菌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27810390A JPH04152872A (ja) | 1990-10-17 | 1990-10-17 | 密封容器入り食品の殺菌方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27810390A JPH04152872A (ja) | 1990-10-17 | 1990-10-17 | 密封容器入り食品の殺菌方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04152872A true JPH04152872A (ja) | 1992-05-26 |
Family
ID=17592676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27810390A Pending JPH04152872A (ja) | 1990-10-17 | 1990-10-17 | 密封容器入り食品の殺菌方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04152872A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100682273B1 (ko) * | 2006-10-12 | 2007-02-16 | 주식회사 경한 | 스팀 살균처리장치 |
JP2007126176A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 紙容器のレトルト殺菌方法 |
JP2007126175A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 紙容器のレトルト殺菌方法 |
JP2008296125A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Hitachi Koki Co Ltd | 遠心分離機 |
-
1990
- 1990-10-17 JP JP27810390A patent/JPH04152872A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007126176A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 紙容器のレトルト殺菌方法 |
JP2007126175A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 紙容器のレトルト殺菌方法 |
KR100682273B1 (ko) * | 2006-10-12 | 2007-02-16 | 주식회사 경한 | 스팀 살균처리장치 |
JP2008296125A (ja) * | 2007-05-31 | 2008-12-11 | Hitachi Koki Co Ltd | 遠心分離機 |
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