JPH0414859Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の分野） 本考案はキヤリア付きコネクタ端子に係り、特
には、キヤリアに一体的に連接されたコネクタ端
子それぞれの長手方向の一端側にコネクタハウジ
ングへの圧入部を有するとともに、他端側に他部
への先細り状の取付端子部をそれぞれに備えたキ
ヤリア付きコネクタ端子に関する。

（従来技術とその問題点） 第４図に示すように、コネクタハウジング３に
貫通装着したコネクタ端子２に、雌型コネクタに
対するコンタクトピン部２ａと基板５の端子孔９
に挿通して半田付け固定される先細り状の取付端
子部２ｄとを備える場合に用いるキヤリア付きコ
ネクタ端子としては、従来、例えば、第５図に示
すようなものがあつた。

このキヤリア付きコネクタ端子は、キヤリア１
の一側辺に沿つて一定ピツチで一体的に並列され
たコネクタ端子２の遊端部が前記コンタクトピン
部２ａに構成されるとともに、その基部側にコネ
クタハウジング３の取付孔４に打込み固定される
広幅の圧入部２ｂが形成され、さらに基板５への
圧入用のプレスフイツト部２ｃおよび前記取付端
子部２ｄが順次形成されている。そして、この取
付端子部２ｄの先端となる先細り部が、第６図ａ
に示すようなＶノツチ１０を介してキヤリア１に
連接されている。

しかしながら、このような従来例の構成によれ
ば、コネクタ端子２からキヤリア１を分離するた
めにＶノツチ１０で折曲げ切断した場合に、第６
図ｂに示すように、取付端子部２ｄの先端に折曲
げ方向へのカエリ１１が発生することがあつた。

その結果、取付端子部２ｄをもコネクタなどに
対するコンタクトピンとして使用する場合に、カ
エリ１１が引つ掛かつてしまい、使い勝手が悪い
欠点があつた。

そこで、前述のような不具合のないキヤリア付
きコネクタ端子として、例えば、第７図に示すよ
うなものも考えられた。

このキヤリア付きコネクタ端子は、前例と同様
に、コネクタ端子２それぞれが、コンタクトピン
部２ａ、コネクタハウジング３への圧入部２ｂ、
基板５への圧入用プレスフイツト部２ｃおよび取
付端子部２ｄを備えており、そして、そのコネク
タ端子２それぞれを前記圧入部２ｂの両側肩部分
において、脚１２を介してキヤリア１に連接する
とともに、前記両肩部に切断用のＶノツチ１３を
形成したものとして構成されている。

この例によれば、コネクタ端子２の両端はそれ
ぞれ打抜きプレスによつて形成された所定の先細
り形状を維持でき、差込みが円滑なコネクタを構
成する上で有効となる。ところが、この場合、コ
ネクタハウジング３への組付け時に、前例のよう
にキヤリア１がついたまま圧入部２ｂをコネクタ
ハウジング３に打込むことができず、一旦コネク
タ端子２群を治具に保持してＶノツチ１３により
キヤリア１を折曲げ分離し、その後に、コネクタ
端子２群をコネクタハウジング３に打込み処理す
る必要があり、組付け手数が増して生産性が低下
する別の問題を派生するものであつた。

（考案の目的） 本考案は、このような事情に鑑みてなされたも
のであつて、キヤリアを付けたままでコネクタハ
ウジングに組付けることができながら、カエリの
問題を発生せずにキヤリアを折曲げ分離できるキ
ヤリア付きコネクタ端子を提供することを目的と
する。

（考案の構成と効果） 本考案は、このような目的を達成するために、
キヤリアに一体的に連接されたコネクタ端子それ
ぞれの長手方向の一端側にコネクタハウジングへ
の圧入部を有するとともに、他端側に他部への先
細り状の取付端子部をそれぞれ備えたキヤリア付
きコネクタ端子において、前記取付端子部の先端
の両テーパー部それぞれを、折曲げ切断用の脚を
介して前記キヤリアに一体連接して構成する。

この構成によれば、コネクタ端子のコネクタハ
ウジングへの圧入部がキヤリアの存在側と反対側
となるため、キヤリアが付いたままで各コネクタ
端子の圧入部をコネクタハウジングに打込むこと
ができ、その後に折曲げ切断用の脚を介してキヤ
リアを折曲げ分離できる。

したがつて、本考案によれば、治具を用いての
部品の持ち換えを行なうことなく、キヤリアを付
けたままで、コネクタ端子それぞれをコネクタハ
ウジングに打ち込んで組付けることができ、しか
も、キヤリアと取付端子部とを、取付端子部の両
テーパー部それぞれにおいて一体連接するから、
コネクタ端子をキヤリアから折曲げによつて分離
しても、取付端子部の先端においてカエリを発生
せず、取付端子部をコンタクトピンとして使用す
る場合に引つ掛かり無く差し込むことができ、実
用上有用なキヤリア付きコネクタを提供できるよ
うになつた。

また、１本のコネクタ端子が一対の脚によつて
キヤリアに支持されることになるため、コネクタ
端子の支持強度が上がり、メツキ、搬送等の各種
工程での変形防止にも有効である。

（実施例の説明） 以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。

第１図は本考案の実施例に係るキヤリア付きコ
ネクタ端子の一部の正面図であり、帯板状のキヤ
リア１の一側辺に沿つて一定ピツチでコネクタ端
子２が一体的に並列配置されている。各コネクタ
端子２の遊端部が先細り状のコンタクトピン部２
ａに構成されるとともに、その基端側に、第４図
で示すコネクタハウジング３の取付孔４に打込み
固定される広幅の圧入部２ｂが形成され、更に、
圧入部２ｂよりキヤリア１側にかけて、基板５へ
の圧入用プレスフイツト部２ｃおよび基板５から
突出される先細り状の取付端子部２ｄが順次形成
されている。

そして、前記取付端子部２ｄの先端部における
両テーパー部６が一対の脚７，７を介してキヤリ
ア１に一体連接されている。また、前記テーパー
部６と脚７との接続部位にＶノツチ８が形成され
ている。

コネクタハウジング３に対するコネクタ端子２
群の組付けは、先ず、キヤリア１が付いたままの
コネクタ端子２群をコネクタハウジング３の底側
から各取付孔４に差込み、圧入部２ｂを打込む。
次に、キヤリア１をその板面方向に折曲げること
で各Ｖノツチ部８を切断してキヤリア１を分離す
る。その後、コネクタハウジング３を基板５上に
配置して、各取付端子部２ｄを取付孔９に挿入し
てプレスフイツト部２ｃを圧入するのである。

なお、実施例では雄型のコネクタハウジングに
用いるコネクタ端子について説明したが、本考案
としては、前記圧入部２ｂの先に幅広のプラグ部
を形成する場合にも適用できる。

また、本考案は、上述のプレスフイツトタイプ
以外のものにも適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例の正面図、第２図は
要部の拡大正面図、第３図は、第２図の−線
断面図、第４図は、コネクタの一部切欠き斜視
図、第５図は従来例の正面図、第６図ａは、第５
図の例における分離前の断面図、第６図ｂは、第
５図の例における分離前の断面図、第７図は、別
の従来例の正面図である。 １……キヤリア、２ｂ……圧入部、３……コネ
クタハウジング、２ｄ……取付端子部、６……テ
ーパー部、７……脚。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 キヤリアに一体的に連接されたコネクタ端子そ
   れぞれの長手方向の一端側にコネクタハウジング
   への圧入部を有するとともに、他端側に他部への
   先細り状の取付端子部をそれぞれ備えたキヤリア
   付きコネクタ端子において、 前記取付端子部の先端の両テーパー部それぞれ
   を、折曲げ切断用の脚を介して前記キヤリアに一
   体連接してあるキヤリア付きコネクタ端子。