JPH0414673B2 - - Google Patents

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JPH0414673B2
JPH0414673B2 JP25648784A JP25648784A JPH0414673B2 JP H0414673 B2 JPH0414673 B2 JP H0414673B2 JP 25648784 A JP25648784 A JP 25648784A JP 25648784 A JP25648784 A JP 25648784A JP H0414673 B2 JPH0414673 B2 JP H0414673B2
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JP
Japan
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theaspiran
dihydro
yield
cupric
added
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JP25648784A
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English (en)
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JPS61134386A (ja
Inventor
Hideki Masuda
Satoshi Mihara
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OGAWA KORYO KK
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OGAWA KORYO KK
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Publication of JPH0414673B2 publication Critical patent/JPH0414673B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はテアスピランの改良された製造方法に
関する。
さらに詳しくは、本発明はジヒドロ−β−ヨノ
ールを閉環せしめて1工程でテアスピランを得る
改良されたテアスピランの製造方法に関するもの
である。
テアスピランはラズベリー、紅茶、パツシヨン
フルーツ等の中に含まれる障脳様の香気を有する
化合物であり、食品香料として有用である。さら
に将来、香粧香料としての用途も大きく期待され
ている。
従来の技術 天然物中に含まれるテアスピランは微量である
ため大量に得るには合成法によらなけれはならな
い。テアスピランの合成法として従来いくつかの
方法が報告されており、比較的大量生産に適した
方法として次に反応式で示すものが知られている
〔テトラヒドロン・レターズ(1969年)1995頁〕。
上記従来方法においては、−β−ヨノン〔〕
を水素化ホウ素ナトリウムで還元してジヒドロ−
β−ヨノール〔〕とし、これを過酸化物で酸化
してエポキシド〔〕とし、これを酸接触の存在
下で環化してスピロ体〔〕とし、次いでこれを
塩化チオニルで脱水してテアスピラン〔〕′を
製造している。
(発明が解決しようとする問題点) 上記従来法は、工業的に大量に得られるβ−ヨ
ノンを原料として使用する特長を有しているが工
程数が多く、また第1工程(〔〕→〔〕)およ
び第4工程(〔〕→〔〕′)での収率が低いた
め、総収率は極めて低いものとなるという欠点を
有している。
従つて本発明は上記β−ヨノンから少ない工程
数でしかも収率よくテアスピランを合成する方法
を提供することを目的とする。
(問題を解決するための手段) 本発明の上記目的は、下記反応式で示すように
ジヒドロ−β−ヨノールを不活性有機溶媒および
酸結合剤の存在下でハロゲン化第二銅または臭素
と接触せしめてテアスピランを得ることによつて
達成される。
本発明の方法は原料であるジヒドロ−β−ヨノ
ールを不活性有機溶媒に溶解し、得られる溶液に
酸結合剤およびハロゲン化第二銅または臭素を加
えて0℃乃至50℃の温度で1〜24時間反応させる
ことによつて容易に実施される。
本発明の方法で閉環触媒として使用されるハロ
ゲン化第二銅としては、臭化第二銅、塩化第二銅
等が好適に使用される。酸接合剤としてはアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩または重
炭酸塩が好適であり、それらの例としてはカルシ
ウム、カリウム、ナトリウムの炭酸塩または重炭
酸塩があげられる。不活性有機溶媒の例として
は、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジグライ
ム、テトラヒドロフラン、エーテル、ジメチルホ
ルムアミド、四塩化炭素、クロロホルム、酢酸エ
チル、アセトン等が好適に使用される。
反応終了後、所望のテアスピランは常法に従つ
て反応混合物中から採取される。例えば、反応混
合物から不溶物を去し、液から様媒を留去
し、残留物を常留することによつて所望の生成物
が得られる。生成物は必要により液体クロマトグ
ラフイー等によりさらに精製することができる。
従来法においては前記のように、ジヒドロ−β
−ヨノールから3工程を要してテアスピランを製
造していたのに対して本発明の方法によればわず
か1工程でしかも高収率でテアスピランを製造す
ることができる。
本発明の方法において原料として使用されるジ
ヒドロ−β−ヨノールは前述したように、従来は
β−ヨノンを水素化ホウ素ナトリウムで還元して
製造されていたが収率が極めて低く、工業的製造
に適した還元法が要望されていた。本発明者等は
鋭意研修の結果、β−ヨノンをpKa値が19以下の
水素供与体例えばt−ブタノール、エタノール、
メタノール、水、塩化アンモニウム、塩酸等の存
在下で金属ナトリウムと液体アンモニアによりバ
ーチ還元すると意外にも高収率でジヒドロ−β−
ヨノールが得られることを知つた。従つてこの還
元方法と本発明の還元方法とを組合せることによ
り、少ない工程数で極めて高収率でβ−ヨノンか
らテアスピランを製造することができる。
次に実施例および参考例を示して本発明の方法
をさらに具体的に説明する。
実施例 1 ジヒドロ−β−ヨノール4gにトルエン40mlを
加え、次いで炭素カルシウム8.9gを加え、室温
で10分間撹拌する。この混合物に臭化第二銅15g
を加え、室温で1時間撹拌する。次に40℃に加温
し4時間撹拌した後、不溶物をろ過して除く、不
溶物をトルエンで十分に洗浄した後、ろ液を水洗
し、次いで飽和重曹水で洗浄する(水槽のPHは約
8)。無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、次いで減
圧濃縮して得られた粗油を液体クロマトグラフイ
ー(GPC、CHCl3)にて精製するとテアスピラ
ンが2.9g(収率72%)得られる。
実施例 2 ジヒドロ−β−ヨノール2gに四塩化炭素20ml
を加え、次いで炭素カリウム5gを加え、室温で
10分間撹拌する。この混合物に臭化第二銅7.5g
を加え、室温で1時間撹拌する。次に50℃に加温
し6時間撹拌した後不溶物をろ過して除く。不溶
物を四塩化炭素で十分に洗浄した後、ろ液を水洗
し、次いで飽和重曹水で洗浄する(水槽のPHは約
8)。無水硫酸イナトリウムにて乾燥し、次いで
減圧濃縮して得られた粗油を液体クロマトグラフ
イー(GPC、CHCl3)にて精製するとテアスピ
ランが1.4g(収率67%)得られる。
実施例 3 ジヒドロ−β−ヨノール2gに四塩化炭素20ml
を加え、次いで炭素カルシウム9gを加え、氷冷
下で10分間撹拌する。この混合物に臭素2gを加
え、氷冷下10分間撹拌する。次に室温にして1時
間撹拌した後不溶物をろ過して除く。不溶物を四
塩化炭素で十分に洗浄した後、ろ液を水洗し、次
いで飽和重曹水で洗浄する(水槽のPHは約8)。
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧濃縮し
て得られた粗油を液体クロマトグラフイー
(GPC,CHCl2)で精製すると、テアスピラン1
g(収率50%)が得られる。
参考例 1 β−ヨンノ5gにテトラヒドロフラン0.5mlと
AlCl3・6H2O14gを加え、撹拌しつつ液体アン
モニア30mlを導入し、さらにう激しく撹拌する。
次いで金属ナトリウム7.2gを少しずつ加える。
約1時間後に固体塩化アンモニウム2gを加え約
10分間撹拌した後、室温にてアンモニアを除く。
さらに減圧濃縮して、できる限りアンモニアを除
く。乾燥した残渣にエーテルを加え、ろ過して不
溶物を十分にエーテルで洗浄する。ろ過を分液
し、エーテル層を得た後、飽和食塩水で洗浄、次
いで無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する
と粗油5.1gが得られる。粗油をシリカゲルのカ
ラムクロマトグラフイーで精製するとジヒドロ−
β−ヨノール3.9g(収率77%)が得られる。
参考例 2 β−ヨノン5gにテトラヒドロフラン0.5mlと
水5.6gを加え撹拌しつつ液体アンモニア30mlを
導入し撹拌する。次いで金属ナトリウム7.2gを
少しずつ加える。約1時間後に固体塩化アンモニ
ウム2gを加え、約10分間撹拌した後、室温にて
アンモニアを除く。さらに減圧濃縮してできる限
りアンモニアを除く。乾固した残渣にトルエンを
加え、ろ過して不溶物を除いた後、不溶物を十分
にトルエンで洗浄する。ろ液を分液し、トルエン
層を得た後、飽和食塩水で洗浄、次いで無水硫酸
ナトリウムで乾燥し減圧濃縮すると粗油5.3gが
得られる。粗油をシリカゲルのカラムクロマトグ
ラフイーで精製するとジヒドロ−β−ヨノール
3.6g(収率71%)が得られる。
参考例 3 β−ヨンノ7gにテトラヒドロフラン1mlと濃
塩酸2.8gを加え撹拌しつつ液体アンモニア45ml
を導入し撹拌する。次いで金属ナトリウム10gを
少しずつ加える。約1時間後に固体塩化アンモニ
ウム3gを加え、約10分間撹拌した後、室温にて
アンモニアを除く。さらに減圧濃縮してできる限
りアンモニアを除く。乾固した残渣にエーテルを
加え、ろ過して不溶物を除いた後、不溶物を十分
にエーテルで洗浄する。ろ液を分液しエーテル層
を得た後、飽和食塩水で洗浄、次いで無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧濃縮すると粗油7.2gが
得られる。粗油をシリカゲルのカラムクロマトグ
ラフイーで精製するとジヒドロ−β−ヨノール4
g(収率80%)が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジヒドロ−β−ヨノールを不活性有機溶媒お
    よび酸結合剤の存在下でハロゲン化第二銅または
    臭素と接触せしめることを特徴とするテアスピラ
    ンの製法。 2 ハロゲン化第二銅が臭化第二銅である特許請
    求の範囲第1項記載のテアスピランの製法。 3 酸結合剤がアルカリまたはアルカリ土類金属
    酸塩である特許請求の範囲第1項または第2項に
    記載のテアスピランの製法。 4 アルカリ土類金属炭酸塩が炭酸カルシウムで
    ある特許請求の範囲第3項記載のテアスピランの
    製法。
JP25648784A 1984-12-06 1984-12-06 テアスピランの製法 Granted JPS61134386A (ja)

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JP25648784A JPS61134386A (ja) 1984-12-06 1984-12-06 テアスピランの製法

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JP5745805B2 (ja) * 2010-09-28 2015-07-08 株式会社 資生堂 鎮静効果付与剤及び鎮静剤並びに2r−テアスピランの使用

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