JPH04146298A

JPH04146298A - 製紙用スライム防除剤

Info

Publication number: JPH04146298A
Application number: JP26375290A
Authority: JP
Inventors: Nobuyasu Takahashi; 高橋　誠康; Takayuki Nita; 二田　恭至
Original assignee: JIYUNSEI KAGAKU KK; Fuji Sangyo Co Ltd
Current assignee: JIYUNSEI KAGAKU KK; Fuji Sangyo Co Ltd
Priority date: 1990-10-03
Filing date: 1990-10-03
Publication date: 1992-05-20
Anticipated expiration: 2014-01-27
Also published as: JP2850048B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は工業用殺菌剤に関し、特に紙パルプ工業におけ
る抄紙工程のスライム防除剤に関する。

（従来の技術）従来より紙パルプ工業の抄紙工程においてしばしば細菌
や真菌によりスライムを発生し得られる紙にじみを生ゼ
しぬ製品の品質低下をもたらしたり、又紙切れによる生
産効率の低下をもたらすことはよく知られているところ
である。

このため従来より多くの殺菌剤が使用されてきた。エチ
ル燐酸水銀等の有機水銀化合物やトリクロロフェノール
等の塩素化フェノール化合物をはじめとして、多くの殺
菌剤が使用されてきているが成るものは毒性が強いため
に環境汚染をひき起こしたり、或いは特定の菌に対して
は殺菌力が弱いために所期の効果を期待できない等の欠
点があった。

この欠点を解決するため既存の殺菌剤を種々組合せるこ
とも行われている。例えばビス（トリブロムメチル）ス
ルホンと３−イソチアゾリノン化合物とを組合せて用い
る（特開昭５４−１４０７２６号）こと等が知られてい
る。

また、近年抄紙原料として脱墨古紙の利用が進み、新聞
紙、白板紙等の原料として使用する時、その白色度を上
げるため過酸化水素による酸化漂白に引き統いてハイド
ロサルファイド等による還元漂白が行われたり、過酸化
水素のストッパーとして亜硫酸を添加する等により抄紙
工程に還元剤が持ち込まれることが多い。

スライムコントロール剤として従来使用されてきた多く
の薬剤は還元剤と反応してその効力を失うので還元剤の
存在する系では本来の微生物に対する効力を失い、スラ
イムトラブルの発生を防止することができない。２，２
−ジブロモニトリロプロピオンアミド、４，５−ジクロ
ル−１，２−ジチオール−３−オン、α−グロルベンズ
アルドキシムアセテート、５−クロロ−２−メチルイソ
チアゾリン−３−オン、２−メチルイソチアゾリン−３
−オン、メチレンビスチオシアネート、ビストリブロモ
メチルスルホン等はその例である。

かかる還元剤が存在する抄紙条件での有効な薬剤として
１，４−ビス（ブロモアセトキシ）−２−ブテンと第４
級アンモニウム塩との組合せ（特開昭６３−９６１○３
）等が提案されているが第４級アンモニウム塩のパルプ
繊維への吸着による効力低下が考えられる等必ずしも満
足出来る薬剤がない。

本発明の目的は還元雰囲気において低濃度で有効な殺菌
抑制作用を有し、製品に悪影響を与えることなく、また
環境汚染の心配のないスライム防除剤を提供するにある
。

（問題点を解決するための手段）本発明者等は前述の欠点を改良し、還元剤が存在する系
において低濃度で有効な殺菌抑制効力をもつ化合物及び
その組合せを検討した結果、グルタルアルデヒドとハロ
ゲン化脂肪族ニトロアルコール誘導体との組合せ薬剤が
この目的に極めて良好な効果を発揮することを見出し、
本発明を完成した。

即ち、本発明は、式０ｌ−１ｃ　（ＣＩ−１，）、　Ｃ
Ｉ（Ｏで表されるグルタルアルデヒドと、一般式（式中Ｒは水素原子又はアルキル基、Ｒ′は水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又は
アセトキシアルキル基、Ｒ“は水素原子又はアセチル基
、Ｘはハロゲン原子を示す）で表されるハロゲン化脂肪
族ニトロアルコール誘導体とを有効成分として含有する
ことを特徴とする製紙用スライム防除剤である。

本発明を構成する化合物のグルタルアルデヒド及びハロ
ゲン化脂肪族ニトロアルコール誘導体は、公知の殺菌剤
である。

本発明における一般式（１）の化合物としては以下のも
のを例示することができる。

すなわち、２−クロロ−２−二トロエタノール、２−ブ
ロモ−２−ニトロエタノール、２，２−ジブロモ−２−
ニトロエタノール、２−ブロモ−２−ニトロプロパン−
１，３−ジオール、２−ブロモ−２−ニトロプロパツー
ル、１．１−ジブロモ−１−ニトロ−２−プロパツール
、２−ブロモ−２ニトロ−１，３−ジアセトキシプロパ
ン等があげられる。

グルタルアルデヒド及び一般式（Ｉ）で表されるハロゲ
ン化脂肪族ニトロアルコール誘導体は、還元剤に対して
安定で還元剤の存在する系においても効力が減殺される
ことはない。

グルタルアルデヒドは極めて短時間で殺菌効力を発揮す
る薬剤で微生物的汚れの著しい系に対しても菌数を下げ
ることが出来るが、反面薬剤の持続性に欠ける難点があ
る。

一方一般式（Ｉ）で表されるハロゲン化脂肪族ニトロア
ルコール誘導体は、短時間での殺菌力は弱いが徐々に効
果を発揮し菌の成育を抑制する効果に優れている。

このように、本発明で用いる化合物は、各々単独ではス
ライム防除剤としては必ずしも満足すべきものではない
。しかしながら、本発明の如くこれらを組合せて用いる
と、各薬剤はそれぞれの短所を互いに補い合い、構成成
分別では到底予測できない棲めて優れた防菌作用を相乗
作用により発揮し、又従来の薬剤では達成できなかった
還元剤存在下の微生物的汚れの著しい系のスライムの生
成を防止することが出来る。

グルタルアルデヒドとハロゲン化脂肪族ニトロアルコー
ル誘導体との配合割合（重量）は９５．５〜５・９５好
ましくは９０：１０〜５０　：　５０である。

本発明の薬剤は基本的には上記した２成分を均一に混合
することにより調整されるが一般的には水溶液、溶剤溶
液として使用に供される。溶剤としてはエチレングリコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコール千ツメチルエーテル等が単独又は混合物
で用いられる。

この薬剤の使用に際しての添加量は抄紙工程白水中の微
生物の濃度によっても異なるが、一般にはｌＯ〜１１０
０ｐｐで十分な効果が得られる。

本発明の薬剤には本発明の目的を阻害しない範囲で安定
剤、界面活性剤等を添加することは何等差し支えない。

次に本発明を実施例をもって具体的に説明するがこれに
限定されるものではない。

なお、本発明の薬剤は還元剤の存在しない場合において
も従来使用されているスライム防除剤に比べて遜色ない
効果を示すことはもちろんである。

（実施例及び比較例）処方を実施例、比較例により示す。各例中の部は重量部
である。

実施例１グルタルアルデヒド　　　　　　４５部水実施例２グルタルアルデヒド２−ブロモ−２−二トロプロパン１．３−ジオール水実施例３グルタルアルデヒド２−ブロモ−２−二トロプロパン１．３−ジオール５０部４０部１０部５０部２５部２５部水５０部実施例４グルタルアルデヒド２５部２．２−ジブロモ−２− ニトロエタノール水２５部実施例５グルタルアルデヒド２５部ブロモ−２−ニトロブタノール５部ＤＧ４５部水２５部実施例６グルタルアルデヒド２５部ＤＧ４５部水２５部比較例Ｉグルタルアルデヒド５０部水５０部比較例２２−ブロモ−２−二トロプロパン１．３−ジオール５０部水５０部比較例３グルタルアルデヒド　　　　　　　３０部水　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　７０部比較例４２．２−ジブロモ−２−ニトロエタノール　３０部ＭＤ
Ｇ　　　　　　　　　　　　　　　７０部比較例５２−ブロモ−２−ニトロブタノール　　　３０部ＭＤＧ
　　　　　　　　　　　　　　　　７０部比較例６２−ブロモ−２−ニトロ１，３− ジアセトキシプロパン　　　　　　３０部ＭＤＧ　　　
　　　　　　　　　　　　　７０部（発明の効果確認試
験）試験例１Ａ製紙会社の白板抄紙機の中層抄紙白水ビットに実施例
１〜３、比較例１，２の薬剤を８時間毎に１回３０分間
にわたり水中濃度１１００ｐｐになるように３日間添加
し３白目添加終了後の白水の微生物の菌数を測定した。

また、添加終了後の白水とブイヨン液体培地混合液（白
水とブイヨン培地の比率９：１）を３０℃で振盪培養し
て生物性の濁りの観察されるまでの時間を対比した。

それぞれの結果を第１表に示す。

なお、抄紙白水中の還元物質を化学分析により調べると
約１０ｐｐｍ（Ｓｏ、換算）が存在していた。

第１表白水中０菌数（個／’）　　賃宋箇Ｂｉ品の観察さ実施
例１　　　３．２ｘｌＯ’　　　　　　　　１１時間Ｉ
Ｉ　　２　　　８，３ｘｌＯ”　　　　　　　　１８時
間ｔｔ　　３　　　４．５ｘｌＯ’　　　　　　　　１
３時間比較例１　　　７．６ＸＩＯ’　　　　　　　　
５時間ＩＩ　　２　　　４．４Ｘ１０’　　　　　　　
　６時間空試験　　　６．７Ｘ１０’　　　　　　　　
３時間試験例２実施例４〜６、比較例３〜６の薬剤について試験例１と
同様条件で白水ビットに添加１，３日目添加終了後の白
水の微生物の菌数、及び、微生物の濁りの観察される迄
の時間を対比した。結果を第２表に示す。

第２表白水中の菌数（個／″′）賃ｎ召四すの観察さ実施例４
　　　７．８ＸＩＯ“　　　　　　　１３時間ＩＩ　　
５　　　１．２ＸＩＯ”　　　　　　　　　１１時間Ｉ
Ｉ　　６　　　３．２Ｘ１０’　　　　　　　　　１１
時間比較例３　　　８．５ＸｌＯ’　　　　　　　　　
５時間ＩＩ　　４　　　３．７Ｘ１０’　　　　　　　
　　８時間ｔｔ　　５　　　６．３ｘｌＯ“　　　　　
　　　７時間ｔｔ　　５　　　７，４Ｘ１０“　　　　
　　　　７時間空試験　　　７，２Ｘ１０”　　　　　
　　　　３時間試験例３Ｂ製紙会社の新聞紙抄紙機の白水ビットに実施例２の薬
剤を８時間毎に１回３０分にわたり水中濃度５０ｐｐｍ
になるように添加した。

従来、有機ブロム系化合物とイソチアゾリノン系化合物
の配合剤を使用していたが、スライムによる紙切れが１
〜２回７日発生していた。しかし、本発明の薬剤を使用
することにより３０日連続操業に際してスライムによる
紙切れが殆ど発生しなかった。

なお、抄紙白水中の還元性物質を化学分析により調べる
と約５ｐｐｍ　（ＳＯ１換算）が存在していた。

上記試験結果から本発明の薬剤は還元物質の存在する抄
紙工程の白水に対して優れた殺菌作用と菌の増殖防止効
果をもち、スライム発生を除去する作用をもつことがわ
かる。

（発明の効果）本発明の製紙用スライム防除剤は、還元物質の存在する
抄紙工程の白水に対しても優れた殺菌作用と菌の増殖防
止効果をもち、従って特に脱墨古紙の抄紙時における白
水のスライム発生を防除するのに極めて有用であり、環
境汚染に対しても心配がない。

Claims

【特許請求の範囲】１、式ＯＨＣ（ＣＨ＿２）＿３ＣＨＯで表されるグルタ
ルアルデヒドと、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ）（式中Ｒは水素原子又はアルキル基、Ｒ′は水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又は
アセトキシアルキル基、Ｒ″は水素原子又はアセチル基
、Ｘはハロゲン原子を示す）で表されるハロゲン化脂肪
族ニトロアルコール誘導体とを有効成分として含有する
ことを特徴とする製紙用スライム防除剤。