JPH04144A - 空気調和機の制御方法 - Google Patents

空気調和機の制御方法

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JPH04144A
JPH04144A JP2190669A JP19066990A JPH04144A JP H04144 A JPH04144 A JP H04144A JP 2190669 A JP2190669 A JP 2190669A JP 19066990 A JP19066990 A JP 19066990A JP H04144 A JPH04144 A JP H04144A
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北條 聡
Hiroshi Kogure
博志 小暮
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、室内ユニットと室外ユニットとからなる空気
調和機に係り、特に、室内ユニットの空調負荷に応じた
指令に従って、室外ユニットの圧縮機駆動用電動機の回
転数を無段階に制御する方法に関する。
[従来の技術] 従来の空気調和機の制御装置として、例えば特開平1−
131840号公報、特開平1−131841号公報に
記載されるように、圧縮機駆動用電動機の運転電流が過
電流となると、制限電流値(最大許容電流値)を小さく
変更設定し、運転周波数を段階的に低くして運転電流を
下げるように制御する技術が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来技術では、圧縮機駆動用電動機に流れる電流の
大きさが制限電流値に至ってからこの制限電流値の設定
を下方修正して運転周波数を低下させるため、冷凍サイ
クルの遅れが考慮できず、運転電流がオーバーシュート
してしまう。これを防止するには、予め制限電流値をオ
ーバーシュート分を見込んで低く設定する必要があるが
、このようにすると、空気調和機の最大能力を低下させ
てしまう。
また、上記従来の制御方法では、高負荷運転の場合、運
転周波数の低下に運転電流の低下が追従できず、圧縮機
を停止させてしまうおそれがある。
さらに、制限電流値を用いて負荷の立上りを早める制御
方法について配慮されていなかった。
本発明の目的は、かかる問題点を解消し、高負荷運転で
も制限吐出圧力を越えることなく、空気調和機の最大能
力を発揮でき、立上り特性を改善できるようにした空気
調和機の制御方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機駆動用電
動機の運転電流を検出し、圧縮機駆動用電動機の回転数
毎に定められた圧縮機の制限吐出圧力に対応した圧縮機
駆動用電動機の制限電流を第1の目標値とし、該第1の
目標値より小なる第2の目標値を設定し、圧縮機駆動用
電動機の運転電流が該第2の目標値を越えない範囲では
、圧縮機駆動用電動機の回転数を急速に変化させて室内
ユニットからの指令回転数にし、該第2の目標値を越え
る範囲では、ファジィ制御により圧縮機駆動用電動機の
回転数を低速変化させて該指令回転数よりも低く抑える
ように制御する。
[作用] 検出された圧縮機駆動用電動機の運転電流がその回転数
毎に定められた制限電流である第1の目標値より小さい
第2の目標値に到達するまでは、圧縮機駆動用電動機の
回転数を、速やかに指令回転数に上昇させるための制御
を行ない、該運転電流が第2の目標値を越えた時点で、
圧縮機駆動用電動機の回転数の変化速度を小さくして、
ファジィ制御により、該運転電流が第1の目標値付近に
維持されるように圧縮機駆動用電動機を制御する。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面によって説明する。
第1図は本発明による空気調和機の制御方法の一実施例
を示すブロック図であって、1,2は制御装置、3はコ
ンバータ、4はインバータ、5は圧縮機駆動用電動機、
6は運転電流検出手段、7は制御部である。
同図において、制御装置1は室内ユニットのもの、制御
装置2は室外ユニットのものである。
制御装置1は、図示はしないが、マイクロコンピュータ
を主体とし、室温センサやリモコン操作部からの入力信
号によって室内送風機などを駆動すると共に、制御装置
2に圧縮機駆動用電動機5で駆動される図示しない圧縮
機の回転数を指示する信号や室外送風機、冷暖房の冷媒
切り換えを行なう四方弁の動作を指示する信号を送出す
る。室外ユニットの制御装置2では、制御装置1を介し
て供給される交流電圧がコンバータ3で直流電圧に変換
され、インバータ4に供給されて圧縮機駆動用電動機5
の駆動用三相電圧が生成される。運転電流検出手段6は
圧縮機駆動用電動機5の運転電流Irの大きさを検出し
、制御部7に供給する。
制御部7はマイクロコンピュータを主体とし、コンバー
タ3かも出力される直流電圧が電源電圧として印加され
、運転電流検出手段6で検出される運転電流値Irとと
もに、制御装置1から圧縮機の回転数を指示する慣号が
供給され、圧縮機の回転数毎に定めた制限吐出圧力Pd
に対応した圧縮機駆動用電動機5の制限電流値IR(N
)と運転電流値Irとを比較しながら所定の回転数を設
定するための信号をインバータ4に供給する。これによ
り、圧縮機駆動用電動機5はこの信号に応じた回転数で
回転する。
第2図は圧縮機の回転数に対する制限吐出圧力Pdと制
限電流IR(N)の関係を表わしたグラフ図である。か
かる関係を表わすデータが制御部7に記憶されている。
すなわち、圧縮機駆動用電動機5の運転電流Irを制限
電流IR(N)に制御することによって制限吐出圧力P
dを制御できるものである。
次に、制御部7による制御の一例を第3図によって説明
する。
冷房運転(または暖房運転)開始時の能力の立上り性能
を向上させるためには、空調負荷に応じて室内ユニット
の制御装置1から与えられた指令回転数に圧縮機駆動用
電動機5の回転数を速やかに到達させればよい。しかし
、第3図(b)に示すように圧縮機駆動用電動機5の回
転数を急速に上昇させても、冷凍サイクルの圧力応答遅
れにより、圧縮機駆動用電動機5の運転電流Irはその
回転数の上昇に追従できず、第3図(a)に示すように
、遅れて上昇する。ここで、圧縮機の回転数毎に定めた
制限吐出圧力Pdに対応した圧縮機駆動用電動機5の制
限電流IR(N)が第2図に示したように与えられてい
るから、圧縮機駆動用電動機5の回転数を指令回転数に
維持したままにすると、空調負荷が大きい場合には、運
転電流はいずれ制限電流IR(N)に一致し、しかる後
、オーバーしてしまう。そこで、この一致した時点で圧
縮機駆動用電動機5の回転数を速やかに下降させること
が考えられるが、このようにしても、上述したように、
冷凍サイクルの圧力応答遅れにより、運転電流Irは直
ちに降下することができず、やはり制限電流IR(N)
からオーバーシュートしてしまうことになる。さらには
、回転数を大幅に下降させると、運転電流Irが必要以
上に小さくなり、その結果、圧縮機の吐出圧力が大幅に
変動して安定した能力が得られないことになる。
そこで、この実施例では、第3図(a)に示すように、
上記の制限電流IR(N)を第1の目標値としてこれよ
りも所定量(例えば2(A)程度)低い第2の目標値を
設定し、運転電流Irが第2の目標値に一致した時点か
ら所定のサンプリング時間(例えば5秒)毎に第1の目
標値から運転電流工rを差し引いた偏差Eとこの偏差E
の変化量ΔEを算出し、ファジィ制御により、運転電流
Irが第1の目標値をオーバーシュートせずにかつ第1
の目標値付近に維持されるようにキメ細かに制御を行な
い、最大能力が得られるようにするものである。
従来の制御方式では、室内外の温度、送風量、および冷
凍サイクル内の温度や循環経路等に起因して発生する吐
出圧力の非線形的な過渡変動に追従した制御量のモデル
化が困難であったが、ファジィ制御を用いることにより
、吐出圧力の変動に応じた非線形な制御量の操作が容易
に実現できるものである。また、第1の目標値と第2の
目標値との電流差としては、運転電流Irの検出分解能
に対する偏差Eのファジィ集合が5段階程度に評価でき
るような値に設定すればよい。また、サンプリング時間
としては、運転電流の検出分解能に対する偏差Eの変化
量ΔEが充分検出され、且つこの変化量ΔEのファジィ
集合が5段階程度に評価できるような時間に設定すれば
よい。
次に、かかる制御を行なうための制御部7の動作の一興
体例を第4図によって説明する。
室内ユニットの制御装置lから回転数の指令があると(
ステップP1)、運転電流検出手段6で圧縮機駆動用電
動機5の現在の運転電流Irを検出する(ステップP、
)。また、これとともに、図示しない手段によって圧縮
機駆動用電動機5の現在の回転数Nを検出しくステップ
P、)、第2図に示す関係からこの回転数Nに対応した
制限電流IR(N)を第3図(a)の第1の目標値とし
て設定しくステップP4)、さらに、この第1の目標値
から所定量(例えば2 (A) )差し引いた値を第3
図(b)の第2の目標値として設定する(ステップP、
)6 次に、検出された上記運転電流Irと第2の目標値との
大きさを比較する(ステップP、)、このとき、運転電
流Ir<第2の目標値である場合には、インバータ4を
制御して圧縮機駆動用電動機5の回転数Nを急速に変化
させ、この回転数Nを制御装置1からの指令回転数に到
達させるための運転制御を行なう(ステップP、)。そ
して、タイマをクリアしくステップP、)、第1の目標
値から運転電流値Irを差し引いた値を求め、これを前
回偏差E′として記憶する(ステップP、)。
かかるステップP、−P、の動作は圧縮機駆動用電動機
5の回転数Nが制御装置1からの指令回転数に達するま
で繰り返され、これとともに、第1゜第2の目標値、前
回偏差E”が変更され、運転電流Irが上昇していく。
そして、圧縮機駆動用電動機5の回転数Nが制御装置1
からの指令回転数に達すると、この回転数Nはこの指令
回転数に固定され、これとともに第1.第2の目標値も
この指令回転数に対するものとなるが、運転電流Irは
上昇し続けて前回偏差E゛が引き続き変更される。
その後、運転電流Irが設定されている第2の目標値に
達すると(ステップP、)、タイマの計数値を判定する
(ステップP4.)。このとき、ステップP、でタイマ
はクリアされた状態にあるので、タイマを作動させて時
間計測を行なう(ステップP1.)。運転電流Irは上
昇し続けており、タイマが動作開始してから5秒経過す
ると(ステップP、。)、第1の目標値から運転電流I
rを引いた値を求めて偏差EとしくステップP、、) 
、偏差Eから先に求めた前回偏差E′ を引いて得られ
る値を偏差の変化量ΔEとする(ステップP8.)。
そして、これら偏差Eおよび偏差の変化量ΔEに基づい
て、後述するファジィ論理演算により回転数変位量ΔN
を求め(ステップP8.)、これを圧縮機駆動用電動機
5の現在の回転数Nに加算してこの圧縮機駆動用電動機
5の目標回転数NKを決定する(ステップP、、)とと
もに、前回偏差E゛を今回求めた偏差Eと書き換える(
ステップP、、)。これとともに、タイマを零クリアし
くステップP1.)、圧縮機駆動用電動機5の回転数変
化速度を小さくして回転数NをΔNだけ変化させ、この
回転数Nを目標回転数Ngに到達させるための運転動作
を行なう(ステップP、、)。
このように圧縮機駆動用電動機5の回転数Nが低下して
も、第1.第2の目標値がそのまま設定されている。
ステップPI、で目標回転数Nsへの運転動作が開始す
ると、再びタイマを動作させて5秒の経過を待ち(ステ
ップPmelPK1)、以下、同様にして、ステップP
8.〜P1.の動作が繰り返される。
かかる動作の繰り返しにより、運転電流Irは漸近的に
第1の目標値に近づくことになる。そして、運転電流I
rがこの第1の目標値に達すると、偏差E、偏差の変化
量ΔEはほとんど零となり、圧縮機駆動用電動機5の回
転数Nはそのときの目標回転数Nsに制御される。これ
により、運転電流Irは第1の目標値から低下するが、
これがステップp、1tP1mで検出され、ステップP
 l ?でこれまでよりも高い目標回転数Nsが設定さ
れる。
したがって、圧縮機駆動用電動機5の回転数Nが上昇し
、これとともに運転電流Irも上昇する。
そして、かかる動作が繰り返され、運転電流Irは常に
第1の目標値近傍に保持される。
上記制御を行なうための制御部7の動作の他の具体例を
第5図によって説明する。なお、第4図に対応するステ
ップには同一符号をつけている。
この具体例は、ステップP、、  P、間に目標回転数
NsをステップP、で入力した指令回転数に設定するス
テップP1.を設けると共に、ステップPIIでタイマ
がカウントすると、ステップPI7に進む点が第4図で
示した具体例と異なる。
すなわち、第5図において、運転電流Irが第2の目標
値に達しないときには、ステップP、〜P、の一連の動
作を繰り返し、これによって運転電流Irが上昇してい
くことは第4図に示した具体例と同様であるが、この繰
り返し動作中、ステップPIlで目標回転数Nsが指令
回転数に設定される。
運転電流Irが第2の目標値に達すると(ステップP、
)、タイマの計数値が5秒を表わしているか否かを判定
する(ステップP3.)。このとき、ステップP、でタ
イマはクリアされた状態にあるので、タイマをカウント
させ(ステップP、、)、圧縮機駆動用電動機5の回転
数Nを、その回転数変化速度を小さくして、目標回転数
Nsへ制御しくステップP、、) 、ステップP1に戻
る。
なお、このときの目標回転数NsはステップP13で設
定された指令回転数である。
以下、タイマが5秒カウントするまでは、ステップP1
〜P、、 P、。−PII+  Pl?の一連の動作が
繰り返され、圧縮機駆動用電動機5の回転数Nが指令回
転数である目標回転数Nsに近づくように制御されると
ともに、時々刻々運転電流Irが検出されて第1.第2
の目標値が修正されていく。
その後、タイマが5秒カウントすると(ステップP、。
)、第4図で示した具体例と同様、ステップP1.〜P
1.が実行され、このとき得られた第1の目標値と運転
電流Irとから目標回転数Nsが設定されるとともに、
タイマがクリアされる。
そして、次にタイマが5秒カウントするまでは、再びス
テップP、〜P @ l P l @ l P I I
 I  P l ?の一連の動作が繰り返され、圧縮機
駆動用電動機5の回転数NがステップP、4で設定され
た目標回転数Nsに近づくように制御される。
その後、上記の動作が繰り返される。
以上のように、この具体例は、運転電流Irが第2の目
標値に達するまでは、目標回転数Nsを指定回転数に設
定するステップP11を除いて、第4図に示した具体例
と同様であるが、運転電流Irが第2の目標値以上にな
ったときには、常時運転電流Irを検出して第1の目標
値を修正し、タイマが5秒カウントする毎に、そのとき
の第1の目標値と運転電流とから目標回転数Nsを得、
圧縮機駆動用電動機5の回転数Nをこの目標回転数Ns
に制御するようにしている。
なお、ステップP8.で目標回転数Nsを指令回転数に
設定するのは、運転電流Irが第2の目標値に達して最
初の5秒間もステップPI7を実行させるためである。
このときには、またステップP I I〜P8が実行さ
れておらず、第1の目標値と運転電流Irとから目標回
転数Nsが設定されていないから、ステップP、Iによ
り、仮に目標回転数Nsを指令回転数としたものである
次に、第4図、第5図のステップP1.におけるファジ
ィ論理演算による回転数変位量ΔNの算出方法について
、第6図〜第9図により詳細に説明する。
第7図(a)は偏差Eに対して発明者が「負に大」(、
NB)、 「負に小J  (NS)、 「ゼ0J(ZO
)、「正に小J  (PS)、 「正に大J  (PB
)と評価する最大を1とするグレードを示したファジィ
変数のメンバシップ関数を示している。第7図(b)は
偏差の変化量ΔEに対して発明者が「負に大」(NB)
、 「負に小J  (NS)、  rゼロJ(ZO)、
「正に小J  (PS)、 「正に大J  (PB)と
評価する最大を1とするグレードを示したファジィ変数
のメンバシップ関数を示している。第7図(C)は圧縮
機駆動用電動機の回転数変位量ΔNに対して発明者が「
減速量大J  (NB)、 「減速最小」(NS)、 
「増減速なしJ  (ZO)、 「増速1小」(P S
)、 「増速量大J  (PB)と評価する最大を1と
するグレードを示したファジィ変数のメンバシップ関数
を示している。
但し、第7図(a)、 (b)では、偏差E、偏差の変
化量ΔEはアンペア(A)を単位としており、第7図(
C)では、回転数変位量ΔNは毎分(minA’ )を
単位としている。また、偏差E、偏差の変化量ΔE9回
転数変位量ΔN夫々に対する評価は一意的ではなく、第
7図(a)、 (b)、 (c)で評価の領域が異なる
ように、2通りの評価も行なわれることになる。
第8図は圧縮機駆動用電動機5の回転数変位量ΔNをフ
ァジィ論理演算によって求めるための制御ルール、すな
わち、第7図(a)、 (b)での評価と第7図(C)
での評価との関係を示す説明図である。
第8図において、縦方向には偏差Eの5段階のファジィ
変数をとり、横方向には偏差の変化量ΔEの5段階のフ
ァジィ変数をとって2次元に配置されており、これら2
つの条件の交わった位置に圧縮機駆動用電動機5の最適
な回転数変位量ΔNが設定されている。すなわち、例え
ば偏差Eが「正に小J  (PS)で偏差の変化量ΔE
が「ゼロ」(ZO)ならば、回転数変位量ΔNは「増速
1小J(PS)と設定される。
なお、第7図(a)、 (b)、 (c)の3種類のメ
ンバシップ関数および第8図の制御ルールは本発明の1
明者が予めシミュレーションと実験結果に基づいて決め
たものである。また、第7図のメンバシップ関数および
第8図の制御ルールは制御部7の記憶S(図示せず)に
予め格納されている。
次に、第4図及び第5図におけるステップP、。
でのファジィ論理演算の実行手順について、第6図と第
9図とにより説明する。
最初に、第4図、第5図のステップPIIで求めた偏差
Eに対するメンバシップ関数を求める(ステップS、)
、例えば、E=+0.5 (A)とすると、第7図(a
)から、第9図(a)に示すように、ファジィ変数PS
r正に小」のメンバシップ関数のみが選択され、そのグ
レードが1となる6次に、第4図、第5図のステップP
、2で求めた偏差の変化量ΔEに対するファジィ変数の
メンバシップ関数を求める(ステップS、)。例えば、
ΔE=−0,4Aとすると、第7図(b)から、第9図
(b)。
(C)に示すように、ファジィ変数NSr負に小」、N
Br負に大」の2つのメンバシップ関数が選択され、夫
々のグレードは0.8,0.6となる。このようにして
圧縮機駆動用電動機5の回転数変位量ΔNを推論するた
めの制御ルールの前件部が導出される。
次に、ステップS、、  S、で求められた前件部を上
記記憶部に格納された第8図の制御ルールにあてはめて
後件部である圧縮機駆動用電動機5の回転数変位量ΔN
のファジィ変数を求め、そのメンバシップ関数を導出す
る(ステップS、)。例えば、第9図では、偏差の変化
量ΔEに対して2つのメンバシップ関数があるから、次
の2通りの前件部が成立する。
もしE=PSでΔE=NSならば・・・・・・(1)も
しE=PSでΔE=NBならば・・・・・・(2)上記
前件部を制御ルールにあてはめて後件部を求めるのであ
るが、前件部(1)の場合、第8図の制御ルールにより
、第7図(e)に示す回転数変位量ΔNのファジィ変数
ZOr増減速なし」のメンバシップ関数が導出され、前
件部(2)の場合、同様にして、第7図(e)に示す回
転数変位量ΔNのファジィ変数NS r減速量小Jのメ
ンバシップ関数が導出される。
次に、このようにステップS、で求められた回転数変位
量ΔNのファジィ変数のメンバシップ関数から、そのグ
レードを導出してメンバシップ関数の修正を行なう。す
なわち、後件部である回転数変位量メンバシップ関数の
グレードは、制御ルールの前件部を構成する2つのファ
ジィ変数のうち、グレードの小さい方の値として成立す
るものである。例えば、第9図(a)、 (b)なる前
件部では偏差Eのメンバシップ関数PSのグレード1よ
りも偏差の変位量ΔEのメンバシップ関数NSのグレー
ド0.8が小さいから、この0.8が、第9図(d)に
示すように、回転数変位量ΔNのメンバシップ関数ZO
r増減速なしJに対するグレードとし、同様に、第9図
(a) 、 (e)なる前件部では、偏差の変位量ΔE
のグレード0.6が、第9図(e)に示すように、NS
r減速量小1に対するグレードとする。このようにして
修正された回転数変位量ΔNのメンバシップ関数が第9
図(d)、 (e)の斜線部分である。
次に、ステップS4で求められた回転数変位量ΔNの修
正メンバシップ関数の論理和をとり、合成メンバシップ
関数を求める(ステップS、)。
例えば、第9図(f)の斜線部分が第9図(d)、 (
e)の修正メンバシップ関数の合成メンバシップ関数で
ある。
最後に、第9図(f)に示すように、ステップS。
で求められた回転数変位量ΔNの合成メンバシップ関数
の重心の位置を算出して所望の回転数変位量ΔNを導出
する。第9図(f)において、横軸の回転数変位量をX
、このXに対する合成メンバシップ関数の値をm (x
)とすると、この合成メンバシップ関数の重心である所
望の回転数変位量ΔNは次式で与えられる(第6図のス
テップS、)。
このようにして求められたΔNを圧縮機駆動用電動機5
の現在の回転数Nに加算して目標回転数Nsを決定する
のである。
以上のように、ファジィ制御により、運転電流Irが漸
近的に制限電流に近づくように圧縮機駆動用電動機5の
回転数が制御でき、また、運転電流Irを目標回転数の
制限電流の極く近くに安定して保持できる。
なお、上記実施例において、上記した第2の目標値を固
定値としてもよいし、可変値としてもよい。また、第2
の目標値を運転開始時の運転電流としてもよく、この場
合には、運転開始時から上記のようにファジィ制御が行
なわれることになる。
この場合にも、上述したメンバシップ関数および制御ル
ールを用いることができる。
さらに、冷房、暖房能力の異なる空気調和機への応用な
ど、制御対象が異なっても制御量を容易に決定すること
が可能である。
以上説明した実施例は、圧縮機の回転数Nが室内からの
指令回転数に到達した後に、運転電流Irが第2の目標
値を越える場合であり、例えば外気温度が低い温度条件
の元で空気調和機の暖房運転を開始(圧縮機や冷凍サイ
クルの温度が外気温度に略等しい状態)する時などに発
生しやすい。
一方、第10図は圧縮機の回転数Nが室内からの指令回
転数に到達する前に、運転電流Irが第2の目標値を越
える場合の実施例である。例えば空気調和機の暖房運転
において、圧縮機や冷凍サイクルの温度が高温状態で運
転を開始する時などに発生しやすい。この場合も、第5
図に示したフローチャートをそのまま適用できるもので
ある。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、制限電流となる
第1の目標値とこれよりも小さい値の第2の目標値とが
設定され、圧縮機駆動用電動機の運転電流が第2の目標
値を越えないとき、該圧縮機駆動用電動機の回転数を指
令回転数まで急速に変化させ、該運転電流が該第2の目
標値を越えたときには、該圧縮機駆動用電動機の回転数
をファジィ制御して該運転電流を第1の目標値に漸近さ
で、該圧縮機駆動用電動機の立上り特性を良好にすると
ともに、高負荷運転においても、常に、制限吐出圧力に
近い領域での安定な能力制御が可能となり、空気調和機
の最大能力を発揮できるものである。
また、従来の制御方式では、室内外温度、送風量および
冷凍サイクルの循環経路等に起因して発生する圧縮機起
動時の吐出圧力の過渡変動に追従した制御量のモデル化
が困難であったが、本発明は、ファジィ制御を用いるこ
とにより、制御状態に応じた制御量の操作が容易に実現
できるため、特に、暖房立上り時の能力を大幅に改善で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による空気調和機の制御方法の一実施例
を示すブロック図、第2図はこの実施例で使用する圧縮
機の回転数に対する制限吐出圧力と制限電流の関係を示
す図、第3図はこの実施例における高負荷運転制御の一
具体例の概念図、第4図および第5図は夫々第1図にお
ける制御部の制御動作を示すフローチャート第6図は第
4図。 第5図におけるファジィ論理演算による回転数変位量Δ
Nの決定ステップを具体的に示したフローチャート、第
7図(a)は偏差Eに対するファジィ変数のメンバシッ
プ関数を示す図、第7図(b)は偏差の変化量ΔEに対
するファジィ変数のメンバシップ関数を示す図、第7図
(C)は回転数変位量に対するファジィ変数のメンバシ
ップ関数を示す図、第8図は制御ルールの一例を示す図
、第9図は回転数変位量の合成メンバシップ関数及び重
心位置の導出方法の説明図、第10図は上記実施例にお
ける運転制御の他の具体例を示す概念図である。 1・・・・・・室内ユニットの制御装置、2・・・・・
・室外ユニットの制御装置、3・・・・・・コンバータ
、4・・・・・・インバータ、5・・・・・・圧縮機駆
動用電動機、6・・・・・・運転電流検出手段、7・・
・・・・制御部。 第 図 第 図 第 図 第6図 第 図 ムへ (/rnin) 第 図 第 図 (a)〔云に一4牛部〕 (b) 〔イ斐イ+1rμ) (d) (f) 一、500ん 1(J tlし・

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、室内ユニットからの空調負荷に応じた指令回転数に
    従って、室外ユニットの圧縮機駆動用電動機の回転数を
    無段階に制御させるインバータ制御装置を備えた空気調
    和機において、 該圧縮機駆動用電動機の運転電流を検出し、該圧縮機駆
    動用電動機の回転数毎に定められた圧縮機の制限吐出圧
    力に対応した該圧縮機駆動用電動機の制限電流を第1の
    目標値とするとともに、該第1の目標値よりも小さい値
    の第2の目標値を設定し、 検出された該圧縮機駆動用電動機の運転電流が該第2の
    目標値を越えない範囲では、該圧縮機駆動用電動機の回
    転数を該指令回転数へ変化させて検出された該圧縮機駆
    動用電動機の運転電流が該第2の目標値を越える範囲で
    は、ファジィ制御によって該圧縮機駆動用電動機の回転
    数を変化させて該指令回転数よりも低く抑えることを特
    徴とする空気調和機の制御方法。 2、請求項1において、前記ファジィ制御は、所定サン
    プリング時間毎に検出される前記圧縮機駆動用電動機の
    運転電流と前記制限電流との偏差と、該偏差の変化量と
    から回転数変位量を算出し、前記圧縮機駆動用電動機の
    現回転数に該回転数変位量を加算して目標回転数とし、
    前記圧縮機駆動用電動機の回転数を該目標回転数にする
    制御であることを特徴とする空気調和機の制御方法。
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