JPH04141213A - 消臭剤組成物および消臭剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は各種工場、下水処理場、し尿処理場、ゴミ処理
場、トイレ、冷蔵庫等の硫化水素、メチルメルカプタン
、アンモニア、アミン等の悪臭を除去することのできる
消臭剤に関する。

〔従来の技術〕

硫化水素、メチルメルカプタン、アンモニアまたはアミ
ン等の悪臭の除去には、過酸化水素水、次亜塩素酸ソー
ダ、オゾン等の酸化剤、お茶の葉等からの抽出物などが
開発され、実用に供されているが、未だ十分に満足でき
るものはない。例えば、特開昭６３−２０５１９７号、
特開昭６３−２０５１９８号および特開昭６３−２０５
１９９号各公報には、亜鉛、亜鉛と３価の鉄との組み合
わせ、および亜鉛と２価の鉄との組み合わせからなる消
臭剤が、それぞれ硫化水素、メチルメルカプタン、アン
モニアまたはアミン等の悪臭の除」に効果がある旨記載
されている。しかしながら、これらの特許公報に記載の
消臭剤は、メチルメルカプタンの除去に関して十分な効
果があるとはしえなかった。

一方、特開昭６２−９７５５５号公報には、側フタロシ
アニンテトラカルボン酸や鉄フタロシアニンオクタカル
ボン酸等をポリスチレン、ポリビニルアルコールまたは
レーヨン繊維等に結合さゼた消臭剤が記載されており、
前記の鉄フタロシアニンカルボン酸が消臭作用を有する
ことも記載されている。しかしながら、この鉄フタロシ
アニンカルボン酸は中性ないし酸性条件下では水に溶解
せず、水溶液の形で用いるにはアルカリ性とする必要が
あった。ところが、アルカリ性条件下の処理ではアンモ
ニアやアミン類の除去率が低下するので、前記の鉄フタ
ロシアニンカルボン酸では十分な効果を期待することか
できなかった。更に、鉄フタロシアニンカルボン酸は高
価であるという欠点もあった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明者は、中性ないし酸性条件下で水溶液の形で用い
ることができ、しがも安価な消臭剤を開発する研究を行
ったところ、中性ないし酸性条件下で水溶性のフタロシ
アニン化合物と特定の無機塩とを組み合わせることによ
り、従来技術の欠点を解消することができ、前記の目的
を達成することができることを見出した。本発明は、か
かる知見に基づくものである。

〔課題を解決するための手段〕

従って、本発明は、 一般式（Ｉ） （式中、Ｘは各々独立に、中性ないし酸性下で水溶性を
付与する基または水素原子であるが、但しＸの少なくと
も１つは、中性ないし酸性下で水溶性を付与する基であ
るものとする） で表される金属フタロシアニン鉄化合物と高原子価状態
の遷移金属原子を含む無機塩とを、特には前記の無機塩
１モルに対して前記の金属フタロシアニン鉄化合物０．
００１〜０．　１モルの割合で、含有することを特徴と
する、消臭剤組成物に関する。

また、本発明は、前記の消臭剤組成物と水とを含有する
水性消臭剤にも関する。

更に、本発明は、前記の消臭剤組成物を多孔質材料に担
持してなる固体消臭剤にも関する。

本発明で用いる一般式（Ｉ）で表される金属フタロシア
ニン鉄化合物は中心配位子として２価の鉄イオンを含有
する。中心配位子が３価の鉄イオンであると硫化水素や
メチルメルカプタンの除去に効果がない。一般式（Ｉ）
で表される金属フタロシアニン鉄化合物は、中性ないし
酸性下で水溶性を付与する基（以下、単に水溶性付与基
と称することがある）を少な（とも１個含有する。水溶
性付与基としては、例えばアミノ基、ハロゲン原子（例
えば、塩素原子、臭素原子）、スルホクロリド基または
スルホンアミド基、好ましくはスルホン酸基を挙げるこ
とができる。一般式（１）で表される金属フタロシアニ
ン鉄化合物としては、スルホン酸基４個を有する化合物
が、その合成が容易で安価に入手できるので、好ましい
。

本明細書において高原子価状態とは、原子価状態が複数
存在する遷移金属原子において、その原子価が最も高い
状態を意味する。従って、本発明で用いる高原子価状態
の遷移金属原子としては、例えば、３ｒ７Ｉの鉄、２価
のコバルト、３価のニッケル、４価のマンガン、６価の
モリブデン、２価の銅または５価のバナジウムを挙げる
ことができ、好ましくは３価の鉄、４価のマンガンおよ
び２価の銅を挙げることができる。これらの無機塩とは
、例えば、硫酸塩、塩化物、硝酸塩またはリン酸塩であ
る。本発明の消臭剤組成物には、前記の無機塩を１種ま
たは２種以上含有させることができる。

本発明の消臭剤組成物は、前記の無機塩１モルに対して
前記の金属フタロシアニン鉄化合物を０゜００１〜０．
１モル、好ましくは０．００２〜０゜０１モルの割合で
含有する。金属フタロシアニン鉄化合物の含有量か０．
００１モルより少なくても、また０、１モルを越えても
、本発明の効果を十分に得ることができないので好まし
くない。これは、金属フタロシアニン鉄化合物が一種の
触媒として作用するので、その量が少な過ぎると触媒作
用を期待することができず、また多過ぎるといわゆる触
媒毒の現象が起きるためと思われる。

本発明の消臭剤組成物は、広範な悪臭、例えば、硫化水
素、メチルメルカプタン、アンモニアまたはアミンの除
去に有効である。

本発明の消臭剤組成物は、それを水溶液の形にして水性
消臭剤として用いることができる。水溶液のｐＨ値は７
以下とする。ｐＨ値が７よりも高いとアンモニアやアミ
ン類の除去効率が悪化し、無機塩が不安定となって水酸
化物を生成するのて好ましくない。ｐＨ値が１．０より
低くなると金属フタロシアニン鉄化合物が析出し易くな
り、また、無機塩はｐＨ４以下で特に安定になるので、
好ましいｐＨ値は１．　０〜６．５、特には１．０〜４
．０である。

本発明の水性消臭剤は、前記の消臭剤組成物を任意の量
で水中に含有することができるが、０゜０１〜１１重量
％の量で含有するのが好ましい。

本発明の水性消臭剤は任意の態様で用いることができる
が、例えば、悪臭物質を含有する気体を水性消臭剤中に
通気するか、または悪臭物質に散布することができる。

本発明の消臭剤組成物は、それを多孔質材料に担持させ
た固体消臭剤として用いることができる。

多孔質材料としては、本発明の消臭剤組成物を担持する
ことのできる材料であれば特に制限されるものではない
が、多孔質無機材料、特に多孔質鉱物、例えば、モンモ
リナイト、大谷石、軽石またはムライト、好ましくは、
クリストバライトまたはゼオライトを挙げることができ
る。

多孔質材料に消臭剤組成物を担持させるには、例えば、
水性消臭剤に多孔質材料を浸漬してから取り出し、ある
いは水性消臭剤を多孔質材料に噴霧または塗布してから
、乾燥させることかできる。

本発明の固体消臭剤は、悪臭物質と接触させる任意の態
様で用いることができる。

〔実施例〕

以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが
、本発明はこれらの実施例によって限定されるものでは
ない。

寒亀桝上 本発明の水性消臭剤として鉄（１１）フタロシアニンテ
トラスルホン酸６　Ｘ　１０−”ｍｍｏｌ　／ｉ！とポ
リ硫酸鉄（ＩＩＩ）　　（特公昭５１−１７５１６号公
報参照）　２ｍａ＋ｏｌ　ＩＩＩとを含有する水溶液（
ｐＨ５）〔以下、本発明消臭剤〕を用い、そして比較用
として、鉄（Ｉｌｌ）フタロシアニンオクタカルボン酸
（６Ｘ　１０”ｍｍｏｌ　／ｆ）水溶液（ｐＨ８）（比
較用消臭剤Ａ〕、鉄（ＩＩＩ）フタロシアニンオクタカ
ルボン酸（６ｘ　ｌ　Ｏ−”ｍｍｏｌ　／ｉ）水溶液（
ｐＨ８）〔比較用消臭剤Ｂ〕、鉄（Ｉ【）フタロシアニ
ンテトラスルホン酸（６Ｘ　１０−”ｍａ＋ｏｌ　／’
ｌ　）水溶液（ｐＨ５）（比較用消臭剤Ｃ〕、または過
酸化水素（６Ｘ　１０−２ｍｍｏｌ　／’ｌｌ　）水溶
液（ｐＨ７）〔比較用消臭剤Ｄ〕を用いた。これら５種
類の各消臭剤を、ガス導入口とガス排出口とを備えた２
５０−の吸収ビンに充填した。

硫化水素５０ｐｐｍ、メチルメルカプタン１０ｐｐｍ、
アンモニア１１００ｐｐおよびトリメチルアミン７ｐｐ
ｍを含有する悪臭ガスを前記の消臭剤含有吸収ビンに通
した。悪臭ガスと消臭剤との接触時間を５秒間となるよ
うに調整し、連続１０時間処理した後に吸収ビン排出口
における各成分の含有量を測定した。結果を第」表に示
す。第１表内の数値の単位はｐｐｍである。

〔以下余白〕

第１表 前記実施例１で用いた水性消臭剤約２００！ｄ中にクリ
ストバライト（約１００ｇ）を浸漬し、取り出して乾燥
することによって調製した消臭剤的１００ｇを、本発明
の固体消臭剤として用いた。

一方、活性炭約１００ｇを比較用消臭剤として用いた。

これらの各消臭剤を、ガス導入口とガス排出口とを備え
た２５０−の吸収ビンに充填した。

硫化水素５０ｐｐｍ、メチルメルカプタン１０ｐｐｍ、
アンモニア１１００ｐｐおよびトリメチルアミン７ｐｐ
ｍを含有する悪臭ガスを前記の消臭剤含有吸収ビンに通
した。悪臭ガスと消臭剤との接触時間を５秒間となるよ
うに調整し、連続１０時間処理した後に吸収ビン排出口
における各成分の含有量を測定した。結果を第２表に示
す。第２表内の数値の単位はｐｐｍである。

第２表 ガス導入口とガス排出口とを備えた２５０ｄの吸収ビン
に９種類の水性消臭剤（ｐＨ３，０）各々１５ＯＮＪを
充填した。メチルメルカプタン６０ｐｐｍを含有するガ
スを接触時間が５秒間となるように連続的に導入し、ガ
ス排出口でのメチルメルカプタン濃度の変化を３時間な
いし６時間にわたり測定した。結果を図１および図２に
示す。

使用した水性消臭剤を構成する化合物およびその濃度は
以下のとおりである。また、図１および図２における記
号も示す。

（１）鉄（ＩＩ）フタロシアニンテトラスルホン酸６×
１０−１ｍｍｏ１／ｌ　（比較用の消臭剤〕　〔図１お
よび図２において◎でプロットした曲線１〕。

（２）鉄（ＩＩ）フタロシアニンテトラスルホン酸６Ｘ
　１０−ｓｍａｉｏｌ　／　Ｉｔおよび硫酸亜鉛（ＩＩ
）　２　ｍ＋ａｏｌ／′！〔比較用の消臭剤〕　〔図１
において・でプロットした曲線２〕。

（３）鉄Ｃ１１）フタロシアニンテトラスルホン酸６Ｘ
　１０”ｍｍｏｌ　／’ｌｌおよび硫酸第一鉄２ｍａ＋
ｏｌ／１〔比較用の消臭剤〕　〔図１においてムでプロ
ットした曲線３〕。

（４）鉄（ＩＩ）フタロシアニンテトラスルホン酸６ｘ
　Ｉ　Ｏ−’ｍｍｏｌ　ｙ’ｌおよびポリ硫酸鉄（目１
）２ｍｇｏｏ１　／　７　（本発明の消臭剤〕　〔図１
において■でプロットした曲線４〕。

（５）鉄（■１）フタロシアニンテトラスルホン酸６Ｘ
　１０−”ｍａｏｌ　／　ｌおよび硫酸第二銅２ｍｍｏ
ｌ／ｌ〔本発明の消臭剤〕　Ｃ図１においてマでプロッ
トした曲線５〕。

（６）硫酸亜鉛（ＩＩ）２ｍｍｏｌ　／Ａ　（比較用の
消臭剤）　〔図２においてＯでプロットした曲線６〕。

（７）硫酸第一鉄２ｍｍｏｌ　７７１１　Ｃ比較用の消
臭剤）　〔図２において△でプロットした曲ＪＩＩ７）
。

（８）ポリ硫酸鉄２ｍｍｏｌ　、／Ｉｌ　（比較用の消
臭剤〕　〔図２において口でプロットした曲線８〕。

（９）硫酸第二銅２ｍａ＋ｏｌ　、□’ｉ！　Ｃ比較用
の消臭剤〕　〔図２においてでプロットした曲線９１゜
〔発明の効果〕 本発明の消臭剤は、中性ないし酸性条件下の水溶液中で
用いることができるので、硫化水素やメチルメルカプタ
ンの消臭だけでなく、アンモニアやアミン類をも同時に
除去することができる。また、消臭効果が長期間、高い
水準で維持される。

更に、安価な無機塩を併用するので、消臭剤全体のコス
トを低下させることができる。

【図面の簡単な説明】

図１は金属フタロシアニン鉄化合物と各種の無機塩とを
併用した場合の消臭効果の経時変化を示すグラフである
。 図２は金属フタロシアニン鉄化合物または各種の無機塩
をそれぞれ単独で用いた場合の消臭効果の経時変化を示
すグラフである。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）一般式（ I ） ▲数式、化学式、表等があります▼ （式中、Ｘは各々独立に、中性ないし酸性下で水溶性を
   付与する基または水素原子であるが、但しＸの少なくと
   も１つは、中性ないし酸性下で水溶性を付与する基であ
   るものとする） で表される金属フタロシアニン鉄化合物と、高原子価状
   態の遷移金属原子を含む無機塩とを含有することを特徴
   とする、消臭剤組成物。
2. （２）請求項１記載の消臭剤組成物と水とを含有するこ
   とを特徴とする、水性消臭剤。
3. （３）請求項１記載の消臭剤組成物を多孔質材料に担持
   してなる固体消臭剤。