JPH0413844Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は波長に比べて薄い誘電体あるいは空
気上に形成する開放形平面回路共振器からなるマ
イクロストリツプアンテナの給電方式に関するも
ので、更に詳しく言えば、マイクロストリツプア
ンテナと同軸線路とを容易に接続することを目的
とするマイクロストリツプアンテナと同軸線路と
の変換回路に関するものである。

〔従来の技術〕

第２図ａ，ｂは、従来の方形マイクロストリツ
プアンテナと同軸線路との変換を行うマイクロ波
装置を示す図であり、１は放射導体素子、２は地
板導体、３はレセプタクル、４はレセプタクル３
から突き出しているかまたは、レセプタクル３に
半田付けあるいはろう付け等により取り付ける内
導体、５はレセプタクル３を地板導体に取り付け
るネジなどの結合部分、６はプラグ、７は同軸線
路である。内導体４は半田付けあるいは、ろう付
け等により地板導体２に取り付けられる。

次に動作について説明する。第２図ｂにおい
て、同軸線路７の外導体は、プラグ６、レセプタ
クル３を介して地板導体２と電気的に導通が保た
れ、同軸線路７の内導体は内導体４を介して放射
導体素子１と電気的に導通が保たれている。同軸
線路７から給電されるマイクロ波により、第２図
ａに示す放射導体素子１の左右に発生する電界に
より電波が放射される。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来のマイクロストリツプアンテナと同軸線路
との変換を行うマイクロ波装置においては、レセ
プタクル３を地板導体２に結合部品５で取り付
け、また内導体４を放射導体素子１に半田付けあ
るいはろう付けで取り付けるため作業に多大の時
間を要した。また、内導体４を放射導体素子１に
半田付けする場合においては、内導体４に外力が
加わつた時に、内導体４と放射導体素子１とが非
接触状態になるなどの問題があつた。

この考案は、上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、マイクロストリツプアンテ
ナと同軸線路との変換を容易に行うことが出来、
かつ電気的な導通が得られ、機械的にも十分な強
度を有するマイクロ波装置を得ることを目的とす
るものである。

［問題点を解決するための手段］ この考案に係るマイクロ波装置は、放射導体素
子１に第１の金属管８を、地板導体２に第２の金
属管８′をそれぞれ適当な穴を穿つて取付け、同
軸線路７の内導体９を第１の金属管８に、外導体
１０を第２の金属管８′に挿入し、金属管を圧搾
することにより、電気的な導通と機械的な保持力
とを得るようにしたものである。

［作用］ この考案におけるマイクロ波装置は、同軸線路
７の内導体と外導体とを、それぞれ、金属管に挿
入し、金属管を圧搾して取付けるもので、容易に
同軸線路７を放射導体素子１と地板導体２とに取
付けが可能で、かつマイクロストリツプアンテナ
と同軸線路との変換を容易に行えるものである。
また機械的には金属管を圧搾するものであるから
十分な保持力を有するものである。

［考案の実施例］ 以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第１図において、８は第１の金属管、８′は
第２の金属管、９は同軸線路７の内導体、１０
は、同軸線路７の外導体、１１は誘電体、１２は
外部被覆である。

第１図に示すように、この考案によるマイクロ
波装置は、放射導体素子１と地板導体２とに取り
付ける金属管に、同軸線路７の内導体９と外導体
１０とを挿入し、金属管８，８′とを圧搾して取
り付けるため、機械的に十分な保持力が得られ、
また電気的にも十分な接触が得られるため、ほぼ
完全な導通が得られるものである。

第１図の実施例においては、同軸線路７の内導
体９を金属管８で覆う形状にて圧搾する構成のも
のを示したが、内導体９を金属管８からつき出し
て内導体９を折り曲げ、金属管８にひつかけるこ
とにより同軸線路７の抜けを防止することが可能
である。

なお実施例においては、マイクロストリツプア
ンテナと同軸線路とを変換するマイクロ波装置に
ついて示したが、この考案はこれに限つたことで
はなく、マイクロストリツプ線路と同軸線路との
変換に対しても適用可能である。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によれば、放射導体素
子１と地板導体２に金属管８，８′を取り付け、
同軸線路７の内導体９と外導体１０とをそれぞれ
圧搾するという簡単な構成により、マイクロスト
リツプアンテナと同軸線路との変換を容易に行な
えるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例によるマイクロ波
装置を示す断面図、第２図ａは従来のマイクロ波
装置の平面図、第２図ｂは従来のマイクロ波装置
の断面図である。 図において、１は放射導体素子、２は地板導
体、３はレセプタクル、４はレセプタクルあるい
はレセプタクルに取り付けた内導体、５は結合部
品、６はプラグ、７は同軸線路、８は第１の金属
管、８′は第２の金属管、９は同軸線路の内導体、
１０は同軸線路の外導体、１１は誘電体、１２は
外部被覆である。 なお、各図中、同一符号は同一、または相当部
分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 波長に比べて薄い誘電体あるいは空気を挟み互
   いに対向する放射導体素子と地板導体とで構成さ
   れるマイクロストリツプアンテナと、上記マイク
   ロストリツプアンテナに電波を給電する同軸線路
   と、上記マイクロストリツプアンテナの放射導体
   に装置される第１の金属管と、上記マイクロスト
   リツプアンテナの地板導体に装着される第２の金
   属管とから構成され、上記第１の金属管に同軸線
   路の内導体を、第２の金属管に同軸線路の外導体
   をそれぞれ挿入し、金属管を圧搾することにより
   マイクロストリツプアンテナと同軸線路を接続し
   たことを特徴とするマイクロ波装置。