JPH04137879U - 名 刺 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 名刺の表面に記載されている各種事項のデー
タベースへの入力作業を、キーボードを使用することな
く、容易に行えるようにするものである。 【構成】 名刺表面に記載された文字データをバーコー
ド、或いは、田の字形ブロックを基本パターンとしたコ
ードを用いて符号化し、この文字データを符号化した上
記バーコード、或いは、コードを、名刺の裏面、或い
は、名刺表面の空白部分に表示することにより、名刺表
面に記載された文字データのデータベースへの入力作業
を、コード読取機によって行えるようにし、データ入力
の容易化を計るものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、名刺の表面に記載されている各種事項のデータベースへの入力作業 の容易化を可能にする名刺に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、パーソナルコンピュータ（以下パソコンと称す）やワープロ、電子手帳 の普及は著しく、上記電子機器の個人所有も容易になってきている。

【０００３】 このため、上記電子機器を用いて、個人が所有している種々のデータを効率よ く管理することが行われるようになってきている。

【０００４】 上記データ処理の１つとして、営業マンが仕事中に取引先と交換した多数の 名刺に記載された種々のデータをデータベース化する名刺管理がある。

【０００５】 上記電子機器を用いた名刺管理は、例えば、パソコンに任意のデータベースソ フトをインストールした後、このデータベースソフトに、個々の名刺の表面に記 載されている各種事項、例えば、会社名、所属部署、役職、氏名、住所、電話番 号等といった文字データを順次入力していく。

【０００６】 そして、各名刺上の種々の文字データのデータベースソフトへの入力が終了す ると、ランダムに入力した名刺データを、例えば、会社名に対して５０音順にソ ートしたり、又、各会社毎及び各会社の部署毎のファイルを作成するといった作 業をデータベースソフト上にて行うことにより、以後の検索の容易化を計るもの である。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

上記した如く、パソコンにインストールしたデータベースソフトに名刺上の文 字データを入力したり、或いは、電子手帳に名刺上の文字データを入力しておけ ば、以後は、入力した名刺データの検索、ソート、予め設定した種々の条件に適 合したファイルの作成といった作業が簡単、かつ、迅速に行えるため、多数の名 刺の名刺管理を効率よく行える。

【０００８】 ところが、上記文字データのデータベースソフトへの入力は、データベースソ フトに組込んだかな漢字変換プログラム（以下日本語ＦＰと称す）を用い、かな 漢字変換によって行うことになるが、この作業に多大な労力を必要とするといっ た問題があった。

【０００９】 即ち、日本語ＦＰを用いて、名刺上の文字データをデータベースソフトに入力 するためには、キーボードを操作し、ローマ字入力、或いは、かな入力によって 名刺上の文字データをデータベースソフトに入力していかねばならず、この作業 に多大な労力を要していた。

【００１０】 特に、人名や地名などには、特別な読み方をするものが多く、日本語ＦＰを用 いたかな漢字変換がスムーズに行われないため、上記作業は非常に面倒であった 。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

名刺表面に記載された会社名、所属部署、役職、氏名、住所、電話番号等の 種々の文字データの全部、又は、主要事項を符号化し、この符号化したデータを 、名刺の裏面、或いは、名刺表面の空白部分に表示したものであり、この符号化 した文字データの表示手段としてバーコード、或は、田の字形ブロックを基本パ ターンとしたコードを使用したものである。

【００１２】

【作用】

上記した如く、名刺表面に記載された文字データを符号化したバーコード、或 は、田の字形ブロックを基本パターンとしたコードを、名刺の裏面、或いは、名 刺表面の空白部分に表示することにより、名刺表面に記載された文字データのデ ータベースへの入力をコード読取機によって行えるようにするものである。

【００１３】

【実施例】

図１及び図２は、本考案に係る名刺（１）の一実施例を示すものであり、図１ は名刺（１）の裏面（３）を示し、図２は名刺（１）の表面（２）を示すもので ある。

【００１４】 この図に示す名刺（１）の表面（２）には、従来の名刺と同様、会社名（４ａ ）、所属部署（４ｂ）、役職（４ｃ）、氏名（４ｄ）、住所（４ｅ）、電話番号 （４ｆ）等の種々の文字データ（４）が印刷してある。

【００１５】 又、名刺（１）の裏面（３）には、名刺（１）の表面（２）に印刷した種々の 文字データ（４ａ）〜（４ｆ）をそれぞれ符号化し、これをバーコードによって 表した、第１乃至第６のバーコード（５ａ）〜（５ｆ）が印刷してある。

【００１６】 尚、第１のバーコード（５ａ）は会社名（４ａ）に、第２のバーコード（５ｂ ）は所属部署（４ｂ）に、第３のバーコード（５ｃ）は役職（４ｃ）に、第４の バーコード（５ｄ）は氏名（４ｄ）に、第５のバーコード（５ｅ）は住所（４ｅ ）に、第６のバーコード（５ｆ）は電話番号（４ｆ）にそれぞれ対応している。

【００１７】 そして、上記第１乃至第６のバーコード（５ａ）〜（５ｆ）が裏面（３）に印 刷された名刺（１）の表面（２）に印刷された文字データ（４ａ）〜（４ｆ）を 、例えば、パソコンにインストールされたデータベースソフトに入力する場合は 、バーコードリーダによって名刺（１）の裏面（３）の第１乃至第６のバーコー ド（５ａ）〜（５ｆ）を順次読み取り、そのデータをデータベースソフトに直接 入力する。

【００１８】 即ち、図３に示すバーコードリーダ（１０）の光源（１１）から任意のバーコ ード（５）に向けて照射され、バーコード（５）のバーとスペースの反射率の差 によって生じる反射光の強弱を、レンズ（１２）を介して受光素子を有するセン サ（１３）によって受光する。

【００１９】 そして、バーとスペースとの組合せから生じる反射光の強弱のパターンを電気 的に増幅し、波形整形し、更にこれをデジタル化した後、バーコードリーダ（１ ０）のマイクロプロセッサ（１４）に入力させ、データ形式やエラーのチェック 後、文字や数字のデータに変換し、この変換されたデータをデータベースソフト に入力する。

【００２０】 このように、名刺（１）の裏面（３）に、名刺（１）の表面（２）に印刷され た文字データ（４）と対応するバーコード（５）を印刷しておけば、名刺データ のデータベースソフトへの入力を、バーコードリーダ（１０）によってバーコー ド（５）をなぞるといった非常に簡単な行為によって行えるようになる。

【００２１】 尚、上記文字データ（４）には漢字を包含させる必要がある。しかし、既存の バーコード（５）のコード体系には、漢字を包含したものはない。このため、上 記文字データ（４）をバーコード化するためには、新たなコード体系を設定し、 これを標準化させる必要がある。この場合のコード体系としては、例えば、ＪＩ Ｓ第１水準漢字、及び、ＪＩＳ第２水準漢字のコード体系に対応するコードを出 力できるようにすればよい。

【００２２】 又、上記バーコード（５）のコード体系の内、数字、アルファベット及びカナ を包含している既存のコード体系を使用し、名刺（１）上の文字データ（４）を カナ文字によって一旦データベースに入力させ、この後、このカナ文字をデータ ベース上にて漢字に変換させるようにすれば、新たなコード体系を設定する事無 く本考案を実用化することができる。

【００２３】 又、上記名刺（１）が、図４及び図５に示す如く外国用であり、名刺（１）に 記載されている文字データ（４）がローマ字、英語、ドイツ語等の場合は、名刺 （１）に使用する文字は、アルファベット及び数字のみとなる。

【００２４】 従って、この場合、上記バーコードリーダ（１０）から出力させる文字や数 字のデータは、アルファベット及び数字のみとなるため、バーコード（５）のコ ード体系は、すでに一般化している、アルファベット及び数字を包含するコード 体系、例えばＣＯＤＥ３９等を使用すればよい。

【００２５】 又、この場合は、バーコード（５）によって符号化されるデータ数も少なくて すむため、名刺（１）の裏面（３）に印刷されるバーコード（５）は、図５に示 す如く、１本にまとめておくことも可能である。

【００２６】 又、既に表面に文字データ（４）が印刷されている名刺（１）に本考案を適用 させる場合は、例えば、図６に示す如く、剥離紙（２１）上に張着されたタック シール（２０）に、この名刺表面（２）の文字データ（４）に対応するバーコー ド（５）を印刷し、このバーコード（５）が印刷されたタックシール（２０）を 名刺（１）の裏面（３）に張着すればよい。

【００２７】 又、上記実施例は、名刺（１）の裏面（３）にバーコード（５）を印刷するか 、バーコード（５）を印刷したタックシール（２０）を張着する例について説明 したが、バーコード（５）の名刺（１）上への添付場所は、名刺表面（２）の空 白部分でもよいのは勿論である。

【００２８】 又、上記実施例は、名刺表面（２）に記載された文字データ（４）の符号化に 、バーコード（５）を使用した例について説明したが、この符号化の他の方法と しては、田の字形ブロックを基本パターンとし、中の４つの升目の白黒によって 、データを表示するカルラコードと呼ばれるコードを使用してもよい。

【００２９】 このコード（３０）は、図７に示す如く、田の字形ブロック（３１）を基本パ ターンとし、中の４つの升目の白黒の組合せによって、１つの基本パターンで１ ６種の表現を行えるものであり、例えば、上記基本パターンを２段重ねにして使 用すれば、２個１組の基本パターンで２５６種の表現を可能にするものである。

【００３０】 従って、このコード（３１）を使用すれば、漢字を含む文字データ（４）の符 号化が非常に容易に行えるため、このコード（３０）を使用して名刺表面（２） の文字データ（４）を符号化し、図８に示す如く、このコード（３０）を名刺裏 面（３）に印刷するか、或いは、このコード（３０）を印刷したタックシール（ ２０）を名刺（１）に張着すればよい。

【００３１】 更に、名刺表面（２）に印刷された文字データ（４）を符号化し、かつ、これ を名刺（１）上に表示する他の方法としては、上記文字データ（４）を符号化し た磁気テープを使用し、この磁気テープを名刺（１）上の任意の部分に張着し、 この磁気テープに記録された文字データ（４）をカードリーダによって読取るよ うにしてもよい。

【００３２】

【考案の効果】

上記した如く、本考案は、名刺表面に記載された文字データを符号化したバー コードを、名刺の裏面、或いは、名刺表面の空白部分に表示したから、名刺表面 に記載された文字データのデータベースソフトへの入力を、バーコードリーダに よってバーコードをなぞるといった非常に簡単な行為によって行えるようになる 。

【００３３】 従って、従来のように、キーボードを操作しローマ字入力、或いは、かな入力 によって名刺上の文字データをデータベースソフトに入力する必要がなくなり、 従来、データベースソフト活用時の最大の問題点であった、データベースソフト へのデータ入力作業の容易化を可能にするものである。

【００３４】 又、本考案を実施するのに必要なバーコードリーダは、上述した如く、光源、 センサ、マイクロプロセッサといった非常に簡単な構成からなっており、非常に 安価であり、又、バーコードの印刷も容易なため、僅かな設備投資でデータ入力 作業の容易化を計れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る名刺の裏面を示す背面図。

【図２】本考案に係る名刺の表面を示す正面図。

【図３】バーコードリーダの構成を示すブロック図。

【図４】本考案に係る名刺の他の例を示す正面図。

【図５】図４に示す名刺の背面図。

【図６】バーコードを印刷したタックシールを示す図
面。

【図７】文字データを符号化するための他のコードを示
す図面。

【図８】図７に示したコードを名刺裏面に印刷した１例
を示す図面。

【符号の説明】

１ 名刺 ２ 表面 ３ 裏面 ４ 文字データ ４ａ 会社名 ４ｂ 所属部署 ４ｃ 役職 ４ｄ 氏名 ４ｅ 住所 ４ｆ 電話番号 ５ バーコード ５ａ 第１のバーコード ５ｂ 第２のバーコード ５ｃ 第３のバーコード ５ｄ 第４のバーコード ５ｅ 第５のバーコード ５ｆ 第６のバーコード ２０ タックシール ３０ コード ３１ 田の字形ブロック

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 名刺表面に記載された会社名、所属部
   署、役職、氏名、住所、電話番号等の種々の文字データ
   の全部、又は、主要事項を符号化し、この符号化したデ
   ータを、名刺の裏面、或いは、名刺表面の空白部分に表
   示したことを特徴とする名刺。
2. 【請求項２】 名刺表面に記載された会社名、所属部
   署、役職、氏名、住所、電話番号等の種々の文字データ
   の全部、又は、主要事項をバーコードによって符号化
   し、このバーコードを、名刺の裏面、或いは、名刺表面
   の空白部分に印刷したことを特徴とする名刺。
3. 【請求項３】 名刺の裏面、或いは、名刺表面の空白部
   分にシールが張着され、このシールの表面に、名刺表面
   に記載された会社名、所属部署、役職、氏名、住所、電
   話番号等の種々の文字データの全部、又は、主要事項を
   符号化したバーコードを印刷したことを特徴とする名
   刺。
4. 【請求項４】 名刺表面に記載された会社名、所属部
   署、役職、氏名、住所、電話番号等の種々の文字データ
   の全部、又は、主要事項を、田の字形ブロックを基本パ
   ターンとし、中の４つの升目の白黒によってデータを表
   示するコードを使用して符号化し、上記田の字形ブロッ
   クを基本パターンとしたコードを、名刺の裏面、或い
   は、名刺表面の空白部分に表示したことを特徴とする名
   刺。