JPH0413760Y2 - - Google Patents

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JPH0413760Y2
JPH0413760Y2 JP1985028911U JP2891185U JPH0413760Y2 JP H0413760 Y2 JPH0413760 Y2 JP H0413760Y2 JP 1985028911 U JP1985028911 U JP 1985028911U JP 2891185 U JP2891185 U JP 2891185U JP H0413760 Y2 JPH0413760 Y2 JP H0413760Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、光の照射に基づいて路面上に、通
行規制やイベントサイン(事故発生、交通渋滞そ
の他の情報の表示)を表すための路面標識(図
形、文字、絵文字など)を表示する路面標識表示
装置に関するものである。
〔背景技術〕
従来、交通規制などのために路面に表示する路
面標識は、ペイントなどの書き込みによつて形成
されている。
このようなペイントなどによる路面標識のなか
に、夜間の一定時間帯のみ適用される標識があ
る。
例えば、国道43号線の場合、片側4車線のうち
住宅側の2車線については、22:00〜6:00の時
間帯に限つて車両通行禁止となる。
この場合、路面標識は、例えば、“右に寄れ、
通行禁止、22:00〜6:00”のように、規制内容
とともに制限時間帯の表示がされているケースが
多い。
従来の書き込み表示方式には、つぎのような問
題点がある。
前記のように時間制限が付随しているため、
車両のドライバは、その標識を見るとともに現
在の時刻を知る必要があり、その時刻が制限時
間帯にあるのかどうかを瞬間的に判断しなけれ
ばならない。
もし、制限時間帯でなければ、そのような標
識はドライバにとつて運転上、ただ紛らわしい
だけである。制限時間帯である場合でも、前記
のような瞬間的な判断を強要され、疲労を助長
することに変わりはない。
ペイントなどによる書き込み表示では、車両
通行による摩耗、風雨、太陽光などによる劣化
が生じる。このため、メンテナンスを必要とす
るが、これには多大な時間と経費がかかる。
書き込み表示による標識は、夜間では、ヘツ
ドライトに照射されても見えにくいものであ
る。まして、劣化が進んでいると、殆ど見えな
いときもある。
イベントサインについては、路面書き込み表
示方式の採用が困難である。つまり、訴える作
用が書き込み表示では弱いためである。
このため、イベントサインは、側道や路面上
方箇所で行つているが、ドライバにとつては路
面標識に比べて見づらい。
〔考案の目的〕
この考案の目的は、従来例の問題点の解決を図
り、見やすくて判断しやすく、また劣化のおそれ
がなく、イベントサインの路面表示も可能な路面
標識表示装置を提供することである。
〔考案の開示〕
この考案の路面標識表示装置は、キセノンラン
プを用いた光源と、この光源から受ける光により
路面上に表示するための路面標識を形成する路面
標識形成部と、前記光源の光を遮つて所定の時刻
に除々に開放するシヤツタとを備え、前記路面上
の前記路面標識の輝度を雰囲気光に基づく路面輝
度の10倍以上としたものである。
この考案の構成による作用は、つぎのとおりで
ある。
(a) 夜間のある時間帯に限つて適用される交通規
制標識を表示するために使用し、その制限時間
帯に限つて光照射に基づいた路面標識表示を行
う場合、従来のように制限時間帯自体の表示は
必要ない。
したがつて、制限時間帯のない路面標識と同
様の標識として表示されるため、ドライバは、
その標識を見て直ちに所定の操縦を行うことが
できる。
換言すれば、交通管理者側にすれば制限時間
帯付きの標識であるにもかかわらず、ドライバ
から見れば制限時間帯のない通常の標識と全く
同一のものとして判断の対象となる。したがつ
て、現在時刻のことなど気にする必要がなく、
ドライバにとつて判断しやすいものとなる。
(b) 路面標識形成部がつくつた路面標識を光の陰
影において路面上に表示するものであるため、
その路面表示自体が車両通行による摩耗、風
雨、太陽光などによる劣化を受けることが全く
なく、長期にわたつて良好な表示機能を発揮さ
せることができる。
また、メンテナンスについては、光源のラン
プ交換やくもり、ほこりの掃除の程度の比較的
楽で、時間も経費もそれほどにはかからないも
のですむ。
(c) 光源にキセノンランプを用いたため、一般照
明の水銀灯との色温度が異なり、また長寿命で
あるとともに、路面上の路面標識の輝度を雰囲
気光に基づく路面輝度の10倍以上としたため路
面標識が見やすく、またヘツドライトで路面標
識が照射されても、そのために路面標識が見え
にくくなるということはない。
(d) ドライバに対する訴えの作用が強いため、イ
ベントサインを路面表示することが可能とな
る。イベントサインを側道や路面上方箇所で行
う場合に比べ、ドライバにとつては、そのイベ
ントサインを路面において見ることができるた
め、非常に見やすいものとなる。
(e) ランプ光を遮るシヤツタを除々に開放するよ
うにしたため、所定の時刻に路面上に急に路面
標識が現れることによりドライバが急ブレーキ
を踏む危険を避けることができ、安全を図るこ
とができる。
実施例 この考案の第1の実施例を第1図および第2図
に基づいて説明する。第1図は路面標識表示装置
の断面図、第2図は使用状態の斜視図である。
第1図に示すように、本体ケーシング1内に、
光源2と、光源2の後方の凹面反射鏡3と、光源
2の前方に位置し、路面標識の形を切り抜いたマ
スク4とが内装されている。マスク4の前方でケ
ーシング1に出退自在なシヤツタ5が装着されて
いる。
光源2には、キセノンランプが使用されてい
る。このキセノンランプ2の色温度は、6000(K)
あり、この色温度の場合、通常、路面標識形成部
Aに基づく路面上の路面標識の輝度を、雰囲気光
に基づく路面輝度の10倍以上とすることが可能で
ある。そして、10倍以上あれば、ヘツドライトに
照射されても明瞭に路面標識を認識できる。
シヤツタ5は、図示しない駆動装置に連動連結
されており、この駆動装置と光源2とは図外のコ
ントローラを介して電源に接続されている。
シヤツタ5の前方においてケーシング1に集光
部6が連設されている。この集光部6には、1つ
以上の集光レンズ7が装着されており、マスク4
によつてつくられた路面標識の像を路面の所定箇
所に結像する焦点を有するように構成されてい
る。
マスク4と集光部6とが考案の構成にいう「光
源から受ける光により路面上に表示するための標
識を形成する路面標識形成部A」を構成してい
る。
反射鏡3と集光部6とは、ケーシング1に対し
て光軸方向に沿つて可動とするのが、結像を明瞭
なものにしたり、結像をぼかしたりする調整面に
おいて好ましい。もつとも、反射鏡3と集光部6
とのうち、いずれか一方を固定としてもよい。
つぎに動作を説明する。
前記のように構成された路面標識表示装置X
は、第2図に示すように、ポール8や、ポール8
に連設の横アーム9に取付けられ、〔車線平行図
形としての矢印、“通行禁止、右に寄れ”〕の路面
標識D1をしたり、車両進入禁止のゼブラマーク
の路面標識D2をしたりする。
所定の表示開始時刻になつたとき、光源2およ
びシヤツタ5の駆動装置がコントローラによつて
電源に接続される。
ある瞬間に、今までなかつた路面標識が突如と
して現れると、ドライバが急ブレーキを踏んだ
り、急ハンドルをきつたりして危険である。この
ようなことを防止するために、シユツタ5の開放
を徐々に行うようにコントロールしている。
すなわち、シヤツタ5が徐々に開放されるた
め、路面標識は、最初はぼやけており、次第に明
瞭になる。すなわち、突然に、明瞭な路面標識が
表示されることによつて車両に与える危険性はな
い。
また、所定の表示終了時刻になつたときは、光
源2を瞬時に消す。あるいは、シヤツタ5を徐々
に閉動したり、集光部6または反射鏡3を徐々に
移動させて焦点を次第にずらせ路面標識を次第に
ぼやかしていくのでもよい。
表示時間帯においても、光源2の点滅、シヤツ
タ5の開閉、あるいは集光部6または反射鏡3の
往復移動による焦点の変化により路面標識の表示
を間欠的に行うことによつて、ドライバの注意を
喚起することができる。
つぎに、この実施例の利点を列挙する。
路面上に輝度差、照度差をつけることによ
り、路面標識を明瞭に浮かび上がらせることが
できるため、表示効果が大きい。
すなわち、周辺の夜間照明の光源と路面標識
表示装置Xの光源2の色温度の差によつて、路
面標識を明瞭なものにすることができる。
したがつて、夜間の交通規制や通行禁止、車
線通行制限、情報表示などに効果がある。
光源2の色温度を、周辺夜間照明の色温度に
比べて十分に高くするか、あるいは逆に十分に
低くすることにより、路面標識を一層明瞭にで
きる。
車両のヘツドライトに照射されることにより
路面標識が消されることがない。例えば、路面
上の照度が10lx、路面標識表示装置Xによる路
面表示の照度が110lxとすると、照度比は10:
110=1:11である。ヘツドライトが50lxとす
ると、60:170≒1:2.8となり、照度比は減少
するけれども、絶対差が十分にあるため、路面
標識を明瞭に認識することができる。
路面標識が車両通行や風雨、太陽によつて劣
化するおそれがなく、常に明瞭な表示機能を発
揮する。メンテナンスは、ランプの交換など簡
単なものですみ、従来のような道路規制をする
必要がない。
イベントサインの路面標識を路面上に表示す
ることによつて、ドライバに確実に情報を知ら
せることができる。すなわち、側道や道路上方
に表示する場合に比べて、ドライバの目につき
やすいからである。
路面標識の点滅的(間欠的)表示によつてド
ライバの注意を喚起しやすい。また、夜間と
か、事故発生時など、必要なときに限つて表示
できる。
マスク4を種々のものに替えることによつ
て、様々な路面標識をつくり出すことにきわめ
て容易に対処することができる。
ランプ光を遮るシヤツタ5を除々に開放する
ようにしたため、所定の時刻に路面上に急に路
面標識が現れることによりドライバが急ブレー
キを踏む危険を避けることができ、安全を図る
ことができる。
つぎに、実験例を示す。
実験 1 光源2として色温度(6000(K))のキセノンラン
プを使用し、第3図のように路面標識表示装置X
を路面上6mに設置し、前方20mの路面上に長さ
5mの路面標識Dを表示させた。周辺の夜間照明
は水銀灯である。
路面標識DのポイントPにおいて、水銀灯によ
る路面照度は9lx、路面輝度は0.5cd/m2であつ
た。また、同ポイントPにおいて、路面標識表示
装置Xによる路面標識Dの水平面照度は680lx、
法線照度は1820lx、輝度は36cd/m2であつた。
したがつて、輝度比は、0.5:36=1:72であ
り、照度比は、9:680≒1:75である。
この場合、ヘツドライト照射があつても、路面
標識Dを明瞭に認識することができた。
実験 2 路面に水をまいた状態以外は、実験1と同様の
条件である。
水銀灯による路面輝度は0.1cd/m2、路面標識
Dの輝度は5cd/m2であつた。輝度比は、0.1:5
≒1:50である。この場合も、ヘツドライト照射
にかかわらず、路面標識Dを明瞭に認識すること
ができた。
実験 3 光源2の光束を2/3に絞つた。その他の条件は
実験1と同様である。
水平面照度は450lx、法線照度は1030lx、輝度
は22cd/m2であつた。輝度比は0.5:22≒1:44
である。水をまいたときには、輝度比が0.1:3
≒1:30となつた。
この場合も、ヘツドライト照射にかかわらず、
路面標識Dを明瞭に認識することができた。
なお、いずれの実験についても、輝度比が1:
10以上あれば、路面標識Dを明瞭に認識できるこ
とが判明した。
第2の実施例を第4図に基づいて説明する。第
4図は路面標識表示装置の概略構成図である。
キセノンランプの光源10に光フアイバ束11
の受光端面11aを臨ませ、かつ光フアイバ束1
1における全光フアイバの照射端面11bを路面
標識の形に配列して、発明の構成にいう路面標識
形成部Aを構成したものである。
この場合、光源10を照射端面11bから離し
て、路面あるいは路面近傍に設置することができ
るため、メンテナンスが容易になる。
〔考案の効果〕
この考案によれば、つぎの効果がある。
(a) 夜間のある時間帯に限つて適用される交通規
制標識を表示するために使用し、その制限時間
帯に限つて光照射に基づいた路面標識表示を行
う場合、制限時間帯のない路面標識と同様の標
識として表示されるため、ドライバは、その標
識を見て直ちに所定の操縦を行うことができ
る。
すなわち、現在時刻のことなど気にする必要
がなく、ドライバにとつて判断しやすいものと
なる。
(b) 路面標識を光の陰影において路面上に表示す
るものであるため、その路面表示自体が車両通
行による摩耗、風雨、太陽光などによる劣化を
受けることが全くなく、長期にわたつて良好な
表示機能を発揮させることができる。
メンテナンスについても、光源のランプ交換
やくもり、ほこりの掃除の程度の比較的楽で、
時間も経費もそれほどにはかからないものです
む。
(c) 路面標識形成部に基づく光源をキセノンラン
プにしたため、一般照明の水銀灯との色温度が
異なり、また長寿命であるとともに、路面標識
形成部に基づく路面上の路面標識の輝度を雰囲
気光に基づく路面輝度の10倍以上となるように
したため、路面標識が見やすく、またヘツドラ
イトで路面標識が照射されても、路面標識を明
瞭に認識することができる。
(d) ドライバに対する訴えの作用が強いため、イ
ベントサインを路面表示することが可能とな
り、イベントサインを側道や路面上方箇所で行
う場合に比べて、非常に見やすいものとするこ
とができる。
(e) ランプ光を遮るシヤツタを除々に開放するよ
うにしたため、所定の時刻に路面上に急に路面
標識が現れることによりドライバが急ブレーキ
を踏む危険を避けることができ、安全を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例の路面標識表
示装置の断面図、第2図はそれの使用状態の斜視
図、第3図は実験の様子を示す説明図、第4図は
第2の実施例の路面標識表示装置の概略構成図で
ある。 2……光源、4……マスク、6……集光部、1
0……光源、11……光フアイバ束、11a……
受光端面、11b……照射端面、A……路面標識
形成部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) キセノンランプを用いた光源と、この光源か
    ら受ける光により路面上に表示するための路面
    標識を形成する路面標識形成部と、前記光源の
    光を遮つて所定の時刻に除々に開放するシヤツ
    タとを備え、前記路面上の前記路面標識の輝度
    を雰囲気光に基づく路面輝度の10倍以上とした
    路面標識表示装置。 (2) 前記路面標識形成部が、前記路面標識の形を
    切り抜いたマスクと、このマスクの像を路面上
    に結像する集光部とから構成されたものである
    実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の路面標識
    表示装置。 (3) 前記路面標識形成部が、受光端面を前記光源
    に臨ませるとともに照射端面を路面に臨ませた
    光フアイバ束からなり、かつ、この光フアイバ
    束における全光フアイバの照射端面を路面標識
    の形に配列したものである実用新案登録請求の
    範囲第(1)項記載の路面標識表示装置。
JP1985028911U 1985-02-28 1985-02-28 Expired JPH0413760Y2 (ja)

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