JPH04137366U - ネガフイルム異常検出処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パトローネ内から取り出されたネガフィルム
をスプライサへ送り各フィルムを接続処理する前に、全
長に亘ってフィルムの異常を検出し、異常があるとフィ
ルムを搬送経路から取り出せるようにする。 【構成】 異常検出処理装置は、搬送経路に沿って搬送
ガイド５がスプライサＸの直前まで設けられ、このガイ
ドの入口にフィルムの異常を検出するフォトセンサ１’
が設けられ、経路途中にストッカ７を設けて成る。３は
カッタ装置、４はソータ、６、８は送りローラである。
フォトセンサ１’で異常を検出するとストッカ７から取
出しできる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、露光済ネガフィルムを連続してスプライスする前にいわゆる目切 れと呼ばれるフィルムの破損等の異常を検出処理するネガフィルム異常検出処理 装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

現像所等に持込まれる露光済ネガフィルムは、一般にフィルムを収納している パトローネから取り出され、各フィルムを連続現像処理するためスプライサで互 いにスプライス（接続）される。 かかる現像処理を連続的に行なう装置では、その前処理工程においてパトロー ネからのフィルムの取り出しも自動化され、連続的にスプライサへ送る。取り出 されたフィルムにいわゆる目切れと呼ばれる破損等の異常があると、スプライス 処理後その異常を判定し、検出するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように、従来の現像処理工程では、フィルムの異常の有無は各フィル ムをスプライサで接続した後に検出されるため、フィルムに異常が有ることが検 出されると既に送り出された前のフィルム部分を切離すことによって異常を含む フィルムは除去されていた。 このため、既に接続した部分を切離すと、処理したフィルムが短くなり、正常 な最終撮影画面を損傷することになる。

【０００４】 又、異常を含むフィルムが接続されている場合、搬送ガイド内を送られている フィルムの異常状態を確認することが困難であり、その異常が無視できない程の ものであっても取り除きが容易でないという問題もある。

【０００５】 この考案は、上述した従来の現像処理工程におけるネガフィルムの異常の有無 を検出処理する際の問題に留意して、スプライサでネガフィルム間の接続処理を する前に搬送経路上でフィルムの異常を検出し、異常を検出すると途中でフィル ムの取出しを出来るストッカを設けた異常検出処理装置を提供することを課題と する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するためこの考案は、スプライサの前処理工程に設けられ、ス プールに巻かれたネガフィルムを搬送経路に沿って送りガイド内を送りローラで 送る搬送ガイド、この搬送ガイドの入口位置に設置しネガフィルムの破損等の異 常を検出する検出器、及び搬送ガイドの途中に検査終了したネガフィルムを貯め るフィルムストッカを備えて成るネガフィルム異常検出処理装置の構成としたの である。

【０００７】

【作用】

この考案のネガフィルム異常検出処理装置は、以上のように構成したから、ネ ガフィルムの破損等の異常は接続処理する前に検出され、異常があるとストッカ から取り出しができる。 検出器により異常が検出されると、フィルムの先頭はスプライサの直前に停止 したまま後半分を送り続けストッカ内にたるませる。そしてフィルムをストッカ から取り出して、異常がその後の接続処理に影響しない程度であれば再びストッ カから搬送ガイドへ戻す。 異常が大きくそのまま元へ戻せないときは他の処理装置へ送る。

【０００８】

【実施例】

以下この考案の実施例について図面を参照して説明する。 図１は実施例のネガフィルム異常検出処理装置の全体概略図である。Ａはフィ ルムホルダ、Ｘはスプライスプレスであり、実施例の装置はスプライスプレスＸ の前処理工程でフィルムホルダＡとの間に設けられている。 フィルムホルダＡは、下部ガイドａ、上部ガイドｂ、サイドガイドｃから成り 、これらのガイドの間にスプールｄに巻かれたネガフィルムが挾持され、各フィ ルム長さが最後になるとシリンダｅにより上・下部ガイドａ、ｂが開いてスプー ルｄは右端まで移動するように構成されている。なお、図示省略しているが、こ のフィルムホルダＡの前段階にはパトローネの外筒を剥がしてスプールｄに巻い たフィルムをフィルムホルダＡに供給する装置が設けられている。

【０００９】 フィルムホルダＡから送り出されるネガフィルム先端は、光源１とフォトセン サ１’から成る検出器を通過してセンサフレーム２に取付けたカッタ装置３を通 り、ソータ４へ送られる。なお、センサフレーム２のブロック２ａにフォトセン サ１’が取付けられている。フォトセンサ１’はネガフィルムの幅方向に４つ設 けられ、外側の２つはフィルム破損の検出用、内側の２つはフィルム先頭の舌部 の検出用である。 ソータ４の後方には搬送ガイド５が設けられ、その途中に送りローラ６、スト ッカ７、もう１組の送りローラ８が設けられている。搬送ガイド５の後端はスプ ライスプレスＸの直前まで延びている。３’、４’はシリンダである。

【００１０】 送りローラ６はモータ６ａで駆動され、その一方のローラにはロータリエンコ ーダ６ｂが付設されている。送りローラ８も同様にモータ８ａで駆動される。

【００１１】 ストッカ７は、図２に示すように、点検用の開閉扉７ａが設けられ、この位置 で搬送ガイド５の一部にシリンダ７’により開閉自在のガイド板５ａが設けられ ると共にその上方位置には重りの付いた押えローラ９が設けられている。 上記送りローラ６とストッカ７、ストッカ７と送りローラ８、送りローラ８と スプライスプレスＸとの間には、図示のように光源１０、１１、１２に対応する フォトセンサ１３、１４、１５が搬送経路を横切るように設けられている。 スプライスプレスＸは、プレスＸ₁ とこれを受けるプレス受台板Ｘ₂ から成り 、ネガフィルムの前後をスプライスする際にテープＴを送って加熱圧着してフィ ルム同士を接続する。

【００１２】 以上のように構成した実施例の装置は、ネガフィルムを搬送する間に次のよう に作用する。 検査されるネガフィルムは、予めパトローネの外筒を剥がしてスプールｄに巻 かれた状態で図示のようにフィルムホルダＡに装着され、図示省略のローラによ り送り出されてフォトセンサ１’を通りカッタ装置３へと送られる。ネガフィル ムの先頭の舌部がフォトセンサ１’を通るとその内側２つのセンサにより舌部を 検知し、カッタ装置３の位置でこの舌部が切り落される。舌部の検知の後通過す るネガフィルムの両側方の破損等の異常が外側のフォトセンサ１’により検出さ れる。

【００１３】 上記舌部が切断されるとソータ４が一点鎖線の位置から下降し、ネガフィルム はこのソータ４内を通り搬送ガイド５へと送られ送りローラ６に達する。その後 はこの送りローラ６を駆動するモータ６ａによってフィルムは次の送りローラ８ まで送られ、その後はモータ８ａで駆動されて送られる。 フィルム先端がフォトセンサ１５で検出されると、モータ８ａは減速され一定 長さ送って先頭がスプライスプレスＸの手前所定位置で停止し、先に送られたフ ィルムの後端に接続可能となる。

【００１４】 上記ネガフィルムの先頭が停止した後も後方の送りローラ６はネガフィルムの 後半分を送り続ける。先頭の停止後でフォトセンサ１４がフィルム先頭の通過を 検知して所定時間後になると、ストッカ７の位置のガイド板５ａが下方に開かれ 、押えローラ９の先端が押下げられ、フィルムはストッカ７内に曲げられて入る 。 上記フィルムの送りの間、フォトセンサ１’はフィルム先端から順次全長に亘 って異常の有無を検知している。又、フォトセンサ１３によりフィルム先端を検 出した時からフィルムの送り長さがロータリエンコーダにより測定されている。

【００１５】 フォトセンサ１３による測定開始からフィルム後端のスプールがセンサフレーム ２のブロック２ａに当接して送りが停止されるまでの信号を積算することによっ てフィルム長さが求められる。

【００１６】 このようにしてフィルムの異常の有無及び長さが測定されるが、異常信号が発 っせられたときでも、そのフィルムを接続処理してよいときとそのまま処理でき ない異常がある。 そこで、このような異常の程度をストッカ７の扉７ａを開いてフィルムガイド ５からフィルムを取出し、全長を指またはモニタテレビで確認して検査する。異 常があってもその異常が後の処理作用に影響のない程度であれば、接続処理可能 と判断して再びフィルムを開閉扉７ａから搬送ガイド５へ戻し、フォトセンサ１ ４でフィルム光源を検出すると、モータ８ａを駆動して送りローラ８を回転させ る。フィルム先頭をフォトセンサ１５で検出すると、一定長さ送ってモータ８ａ を停止し、フィルムを所定の位置に止めて接続処理を行なう。 異常がその後の接続処理できない程のものである場合は、フィルムはストッカ ７から取り出され別の処理装置へ送られる。

【００１７】

【効果】

以上詳細に説明したように、この考案によるネガフィルム異常検出処理装置は ネガフィルムを接続するスプライサの前段に設けられた搬送ガイドの入口にフィ ルムの異常を検出する検出器を設け、搬送ガイドの途中にはフィルムストッカを 設けてフィルムの検査ができるようにしたから、スプライサで接続処理する前に フィルムの異常の有無をチェックし、異常が検知されるとフィルムを取り出して 直接検査して処理でき、従って従来のように接続されたフィルムをハサミで切る などの処置が不要となり作業が容易となる。

【提出日】平成４年５月２７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００６

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するためこの考案は、ネガフィルムをスプライスするスプライ サにおいて、スプライス部の前処理工程のネガフィルム搬送部にネガフィルムの 破損等の異常を検出する検出器、および前記検出器によって異常ネガフィルムと 判断されたネガフィルムを貯めるストック部を備えた ネガフィルム異常検出処理 装置の構成としたのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のネガフィルム異常検出処理装置の全体
斜視図

【図２】ストッカの外観斜視図

【図３】フィルムの異常状態を説明する図

【符号の説明】

１’、１３、１４、１５ フォトセンサ ２ センサフレーム ２ａ センサブロック ３ カッタ装置 ５ 搬送ガイド ５ａ ガイド板 ６、８ 送りローラ ６ａ、８ａ モータ ７ ストッカ

【手続補正書】

【提出日】平成４年５月２７日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スプライサの前処理工程に設けられ、ス
   プールに巻かれたネガフィルムを搬送経路に沿って送り
   ガイド内を送りローラで送る搬送ガイド、この搬送ガイ
   ドの入口位置に設置しネガフィルムの破損等の異常を検
   出する検出器、及び搬送ガイドの途中に検査終了したネ
   ガフィルムを貯めるフィルムストッカを備えて成るネガ
   フィルム異常検出処理装置。