JPH04135512U - 倉庫の荷物搬出入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 荷物を前向き入庫，前向き出庫させるに際
し、複数のターンテーブルを必要とせず、かつ荷繰りの
際に向きを修正するために荷物を余分に周回する必要の
ない、従って経済性及び作業能率に優れた倉庫の荷物搬
出入装置を図る。 【構成】 倉庫への荷物搬出入方向と直交方向に配置さ
れた１対の往路縦軌道１，復路縦軌道２の両端がそれぞ
れ互いにＵ字軌道０３，０４で接続されてなる長方形環
状軌道０６に沿って上記荷物の搬送台車０１１が移動す
る倉庫の荷物搬出入装置において、往路縦軌道１と復路
縦軌道２とを短絡する横移動用軌道８及び横行軌道台車
１０とを具え、上記荷物の搬出入向きを自在に選択する
もの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は倉庫の荷物搬出入装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

倉庫の荷物搬出入装置としては、従来、例えば、図１１平面図に示すように、 倉庫０１の右端に沿って延びる第１の縦軌道０２の前後端にそれぞれ半円状前後 部のＵ字軌道，０３，０４の一端が接続されるとともに、これらの他端が互いに 第２の縦軌道０５で接続されて長方形環状軌道０６が形成されるものが知られて いる。 この種の装置では、荷物は入庫ステーション０７のパレット供給回収場所０８ でパレットに前向きに載せられ、ターンテーブル０９で後向きにされ、環状軌道 ０６の上を矢印０１０の方向に移動する軌道台車０１１に載せられ、後部Ｕ字軌 道０４を通過することにより、前向きの状態で倉庫０１の指定された列に入庫さ れる。また荷物は倉庫０１の指定された列から後向きの状態で搬送台車０１１に 載せられ、矢印０１０方向に移動され、前部Ｕ字軌道０３を通過することにより 、前向きの状態となって指定された出荷ステーション０１２から出庫される。 また、図１２平面図に示すように、倉庫０１の右端に沿って延びる第１の縦軌 道０２の後端に直交する横移動軌道０１３の一端が，前端にＵ字軌道０４の一端 がそれぞれ接続されるとともに、これらの他端が互いに第２の縦軌道０５で接続 されて異形環状軌道０１４が形成されるものも知られている。 この種の装置では、荷物は入出庫ステーション０１５のパレット供給回収場所 ０８でパレットに前向きに載せられ、更に矢印０１０の方向に移動する搬送台車 ０１１に載せられ、後部Ｕ字軌道０４を通過することにより、後向きの状態とな って倉庫０１の指定された列に入庫される。また、荷物は倉庫０１の指定された 列から搬送台車０１１，中間コンベア０１６，搬送台車０１１を左右方向に１列 に揃えた上を移動し直接入出庫ステーション０１５径由で前向きに出庫されるか 、又は倉庫０１から前向きに搬送台車０１１に載せられ、縦軌道０２，横移動軌 道０１３，縦軌道０５を通過することにより、前向きの状態となって指定された 入出庫ステーション０１５から出庫される。

【０００３】 しかしながら、これらの装置では、下記のような欠点がある。 (1) 環状軌道方式では、自動車等前向き入庫，前向き出庫を必要とする荷物を 扱う場合には、ターンテーブル０９を必要とするので、設備費が嵩むとともに入 庫作業時間が延長し、従って経済性及び作業能率が低下する。 (2) 異形環状軌道方式では、前向き入庫，前向き出庫を必要とする荷物を扱う 場合には、中間コンベア０１６があってもＵ字軌道０４を経て荷物を入庫しなけ ればならないので、入庫作業時間が延長し、従って作業能率が低下する。また、 荷物を他の列に移し変える荷繰り作業を行う場合には、横移動軌道０１３を荷物 が通過するときにその向きが逆になるので、これを防止するために荷物は異形環 状軌道を２周しなければならず、作業時間が延長し、従って作業能率が低下する 。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、このような事情に鑑みて提案されたもので、荷物を前向き入庫，前 向き出庫させるに際し、複数のターンテーブルを必要とせず、かつ荷繰りの際に 向きを修正するために荷物を余分に周回する必要のない、従って経済性及び作業 能率に優れた倉庫の荷物搬出入装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために、本考案は倉庫への荷物搬出入方向と直交方向に配置された１対の 往路縦軌道，復路縦軌道の両端がそれぞれ互いにＵ字状軌道で接続されてなる長 方形環状軌道に沿って上記荷物の搬送台車が移動する倉庫の荷物搬出入装置にお いて、上記往路縦軌道と上記復路縦軌道とを短絡する横移動用軌道及び横行軌道 台車とを具え、上記荷物の搬出入向きを自在に選択することを特徴とする。

【０００６】

【作用】 環状軌道の往路縦軌道と復路縦軌道との間を短絡する横移動用軌道と横移動台 車とを設けているので、ターンテーブルを使用せずとも、環状軌道を使用して荷 物の前入れ入庫，工場搬出入，前出し出庫等が可能となる。 また、環状軌道を使用して倉庫の荷物の向きを変えずに位置のみを変える荷繰 り操作が可能となる。 更に、環状軌道の一部と横移動用軌道等を使用して倉庫内の前入れ入庫状態の 荷物を前出し出庫状態に変えることができる。

【０００７】

【実施例】

本考案の一実施例を図面について説明すると、図１１〜１２と同一の符号はそ れぞれ同図と同一の部材を示し、まず、図１平面図及び図２部分図において、１ ，２はそれぞれ環状軌道０６の一部を形成する往路縦軌道，復路縦軌道、３，４ はそれぞれ往路縦軌道１に沿って順次配置された倉庫２階，工場２階、５，６は それぞれ工場２階４で往路縦軌道１に沿って配置された入口リフト，出口リフト 、７は搬送台車０１１の進行方向を示す矢印、８は往路縦軌道１と復路縦軌道２ との間に形成された横移動用軌道で、それは昇降及び旋回型の切換機構９，軌道 台車１０等より構成されている。 続いて、図３部分平面図において、１１，１２はそれぞれ倉庫２階３，工場２ 階４の直下に配設された倉庫１階，工場１階、１３は倉庫１階１１に適宜間隔で 左右方向に延びる複数のクレーン走路、１４，１５はそれぞれ倉庫１階１１の右 端部に配設された複数のパレット供給回収機，入出庫ステーションである。 更に、図４，図５部分拡大平面図及び図６横断面図において、１６は横移動用 軌道８を配設するために基盤１７に凹設されたリセス、１８はそれぞれリセス１ ６内に立設された複数の油圧シリンダー１９で支持された水平盤２０上にモータ ー２１を介して回動可能に取付けられた左右１対の昇降回転板、２２は各昇降回 転板１８の上にそれぞれ布設され往路縦軌道１，復路縦軌道２のレール２３と接 続可能のレールで、油圧シリンダー１９，水平盤２０，モーター２１，昇降回転 板１８，レール２２が協働して切換機構９を構成する。２４はリセス１６の央部 に台状に形成された基盤で、これは基盤１７より若干低くなっている。２５は基 盤２４上に布設された横方向レール２６の上を自走可能の軌道台車１０の頂面上 に布設されたレールで、これはレール２３と接続可能である。 そして、図７正面図及び図８側面図において、２７は搬送台車０１１の台車フ レーム２８の下面に前後左右対称に枢着され竪軸の周りにも回動自在な車輪、２ ９は片側の車輪２７のみに直結されたモーター、３０は各車輪２７のボギー部に 付設されたレール用のガイドローラー、３１は台車フレーム２８の上面に左右方 向に延びるローラーコンベア、３２は台車フレーム２８の上面の前後端にそれぞ れ突設されたコンベア用のガイドレールである。

【０００８】 このような装置において、荷物を入庫するには、図３に示すように、入出庫ス テーション１５に荷物を前向きに入庫し、図１に示すように、搬送台車０１１に 載せ、矢印７の方向へ搬送し、入口リフト５を経て工場２階４へ前向きに入れる 。また、工場２階４での処理が済んだ荷物を出庫するには、出口リフト６へ前向 きに入り、搬送台車０１１に載り、Ｕ字軌道０４，０３を経由して、倉庫２階３ へ戻り倉庫列へ後向きで入り、図３に示すように、倉庫１階１１の入出庫ステー ション１５から前向きで出庫する。 一方、上述のように前向きに入庫した荷物を搬送台車０１１に載せ、図２に示 すように、横移動用軌道８，Ｕ字軌道０３を経由して倉庫２階３へ戻すと、荷物 は入出庫ステーション１５へ向かって前出しすることができる。 なお、その際の横移動用軌道８による荷物の横行は、図４において、図６に示 すように、往路縦軌道１の方の切換機構９の昇降回転板１８を下降し９０°回動 してレベル３３の状態にしたのち、更に昇降回転板１８を下降させレベル３４の 状態とし、切換機構９のレール２２を軌道台車１０の横方向レール２６と方向的 にもレベル的にも一致させ、レール２２の上に軌道台車１０を乗入れ、この上に 搬送台車０１１を載せ、上記と同一要領で横方向レール２６に一致させた往路縦 軌道２の切換機構９のレール２２上に軌道台車１０を左右方向に移動して乗入れ 、その上の搬送台車０１１を往路縦軌道２へ移すことにより行う。 次に、図９平面図及び図１０部分図は変形例を示し、３５，３６はそれぞれ復 路縦軌道２に沿って配設されたパレット供給回収機，入出庫ステーション、３７ は往路縦軌道１と復路縦軌道２との間に配設されたコンベアーで、その作用効果 は実質的に実施例のそれと同一である。

【０００９】 これら、実施例，変形例の装置によれば、環状軌道の往路縦軌道と復路縦軌道 との間を短絡する横移動用軌道と横移動台車とを設けているので、下記効果が奏 せられる。 (1) ターンテーブルを使用せずとも、環状軌道を使用して荷物の前入れ入庫， 工場搬出入，前出し出庫等が可能となり、従って自動車等の荷物の搬出入作業が 経済化するとともに能率化する。 (2) 環状軌道を使用して倉庫の荷物の向きを変えずに位置のみを変える荷繰り 操作が可能となり、従って荷物の搬出入作業が能率化する。 (3) 環状軌道の一部と横移動用軌道等を使用して倉庫内の前入れ入庫状態の荷 物を前出し出庫状態に変えることができ、従って自動車等の荷物の搬出入作業が 能率化する。

【００１０】

【考案の効果】

要するに本考案によれば、倉庫への荷物搬出入方向と直交方向に配置された１ 対の往路縦軌道，復路縦軌道の両端がそれぞれ互いにＵ字状軌道で接続されてな る長方形環状軌道に沿って上記荷物の搬送台車が移動する倉庫の荷物搬出入装置 において、上記往路縦軌道と上記復路縦軌道とを短絡する横移動用軌道及び横行 軌道台車とを具え、上記荷物の搬出入向きを自在に選択することにより、荷物を 前向き入庫，前向き出庫させるに際し、複数のターンテーブルを必要とせず、か つ荷繰りの際に向きを修正するために荷物を余分に周回する必要のない、従って 経済性及び作業能率に優れた倉庫の荷物搬出入装置を得るから、本考案は産業上 極めて有益なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】図１の横移動用軌道等の使用状態を示す部分図
である。

【図３】図１の１階部分を示す部分平面図である。

【図４】図１の横移動用軌道等の不使用状態を示す部分
拡大図である。

【図５】図４の横移動用軌道等の使用状態を示す同じく
部分拡大図である。

【図６】図４，５のVI−VIに沿った断面図である。

【図７】図１の搬送台車を示す部分拡大正面図である。

【図８】図７の側面図である。

【図９】図１の変形例を示す同じく平面図である。

【図１０】図９の横移動用軌道等の使用状態を示す部分
図である。

【図１１】公知の環状軌道方式による倉庫の荷物搬出入
装置を示す平面図である。

【図１２】公知の異形環状軌道方式による倉庫の荷物搬
出入装置を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 往路縦軌道 ２ 復路縦軌道 ３ 倉庫２階 ４ 工場２階 ５ 入口リフト ６ 出口リフト ７ 矢印 ８ 横移動用軌道 ９ 切換機構 １０ 軌道台車 １１ 倉庫１階 １２ 工場１階 １３ クレーン走路 １４ パレット供給回収機 １５ 入出庫ステーション １６ リセス １７ 基盤 １８ 昇降回転板 １９ 油圧シリンダー ２０ 水平盤 ２１ モーター ２２ レール ２３ レール ２４ 基盤 ２５ レール ２６ 横方向レール ２７ 車輪 ２８ 台車フレーム ２９ モーター ３０ ガイドローラー ３１ ローラーコンベアー ３２ ガイドレール ３３ レベル ３４ レベル ３５ パレット供給回収機 ３６ 入出庫ステーション ３７ コンベアー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 倉庫への荷物搬出入方向と直交方向に配
   置された１対の往路縦軌道，復路縦軌道の両端がそれぞ
   れ互いにＵ字状軌道で接続されてなる長方形環状軌道に
   沿って上記荷物の搬送台車が移動する倉庫の荷物搬出入
   装置において、上記往路縦軌道と上記復路縦軌道とを短
   絡する横移動用軌道及び横行軌道台車とを具え、上記荷
   物の搬出入向きを自在に選択することを特徴とする倉庫
   の荷物搬出入装置。