JPH04135417U - 収納用紙箱の簡易開封構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納用紙箱の開封を容易に行えて、衛生的
で、かつ開封部の変形等を防止し、内収納物を容易に注
ぐことができる。 【構成】 接着した収納用紙箱１の左右側立上片４, ５
を左右に開き、そして、前側折込片２を前後方向に開け
て、同紙箱１の開封可能とし、しかも、前側折込片２の
上縁部に、開封用摘み８を一体的に突設しており、収納
用紙箱１の左右側立上片４, ５を左右に開いた後、同開
封用摘み８を引張り、前側折込片２のシール部７を左右
側立上片４, ５より切開して、開封部ａを開封してい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、液体等を注ぐ為に、容易に開封可能とした収納用紙箱の簡易開封構 造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、牛乳、ジュース等の飲み物用容器としては、ビン、缶等にかわって使い 捨て可能な紙箱が多く利用されている。かかる紙箱は、紙シートの所定の箇所に 折り線を介して収納用紙箱を形成するとともに、同紙箱の左右側立上片の上部を 接着し、同左右側立上片の間に形成される空間に、前後側折込片を折り込んで形 成されていた。

【０００３】 そして、かかる紙箱は、まず、接着した左右側立上片を切開して左右に開いて 、前側折込片を露出し、同前側折込片を切開引出して、同折込片を先方に突出さ せて、同前側折込片の内面を伝わって、内収納物を紙箱からコップ等に容易に注 ぐことができるようにしている。さらに、左右側立上片を開いた後に、両左右立 上片を片手で押さえながら一方の手で前側折込片を引いて切開するようにしてい た。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記構成の収納用紙箱は、以下のような欠点を有していた。即ち、収 納用紙箱は、前側折込片の切開操作が煩雑である為に、接着した左右側立上片を 左右に切開いた後に、前側折込片の接着部分に指等を差し込んで、前側折込片を 切開していた。

【０００５】 ところが、指等を差し込んで、前側折込片を切開すると、途中で同折込片が破 れたり、或いは同折込片が変形していた。従って、この前側折込片を利用して内 収納物を注ぐ際に、同折込片をから漏れたりしていた。また、収納用紙箱内に、 指等を差し込むことは衛生上の問題があった。

【０００６】 本考案は、上記の課題を解決することができる収納用紙箱の簡易開封構造を提 供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案では、収納用紙箱の上部に設けた左右側立上片の上端部を接着し、同左 右側立上片の間に形成される空間に、前後側折込片を折り込み、前後側折込片の いずれか一方を切開引出し可能に構成してなる収納用紙箱において、左右側立上 片の間に折り込んだ前側折込片に、開封用摘みを設けたことを特徴とする収納用 紙箱の簡易開封構造を提供するものである。

【０００８】 また、本考案では、前側折込片の上縁部に、開封用摘みを上方に向けて突設し たことを特徴としている。

【０００９】 また、本考案は、前側折込片の上縁部に、開封用摘みとして、紐体を連結した ことをも特徴としている。

【００１０】

【考案の効果】

本考案では、収納用紙箱の左右側立上片を切開して左右に開き、そして、左右 側立上片の間の前側折込片を切開引出して、同紙箱の開封を行う。しかも、前側 折込片には、開封用摘みを設けており、収納用紙箱の左右側立上片を切開した後 、同開封用摘みを引張ることにより、前側折込片を容易に切開し、同紙箱の開封 を容易にかつ確実に行うことができる。

【００１１】 このように、開封用摘みを引張って、収納用紙箱の開封を行うことにより、衛 生上の問題を解消するとともに、前側折込片の破れ、変形等を防止して、同紙箱 からコップ等への内収納物の注ぎを円滑に行うことができる。

【００１２】

【実施例】

本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、図１の全体側面図において、１ は収納用紙箱を示し、同紙箱１は、幅広状とした一枚の紙シートに折り線を設け て、飲み物等を収納する立方形状に形成されている。さらに、かかる収納用紙箱 １は、その上部に開封部ａを設けて、開封可能に構成されており、以下、その構 成を詳説する。

【００１３】 即ち、上記収納用紙箱１は、前後・左右側面のうち、前後側面の上縁部を短尺 状に形成するとともに、その上方中途部に、内側折り線1aを設けて、前後・左右 側面を内側に折り返し、さらに、前後側面の上部に、内側折り線1aと、前後側面 に設けた左右傾斜折り線6a, 6bとにより、中央三角面2aと、その左右側の左右三 角面2b,2b とからなる前後側折込片２，３を形成し、しかも、前後側折込片２， ３の上縁部を上方に立ち上げて、シール部７としている。また、収納用紙箱１の 左右側面の上部に、開封部ａを形成する左右側立上片４, ５を設け、同立上片４ , ５の上縁部を接着して、その間に形成された空間Ｓに前後側折込片２，３を折 り込み、シール部７を一体的に熱溶着している。

【００１４】 本実施例では、左右三角面2b,2b とシール部７を、収納用紙箱１の左右側立上 片４, ５の裏面に接着した状態で、シール部７及び左右側立上片４, ５の接着シ ール部4a,5a 同士を溶着して、収納用紙箱１の上部に開封部ａを組み立てている 。かかる収納用紙箱１を開封する際には、接着した左右側立上片４, ５を切開し て左右に開き、前側折込片２を切開引き出して、同紙箱１の開封を行うようにし ている。

【００１５】 本考案では、上記の収納用紙箱１の前後側折込片２, ３のいずれかに、開封用 摘み８を設け、同摘み８によって、開封部ａの開封を容易に行うようにしており 、以下、その構成を詳説する。

【００１６】 即ち、図１〜図３において、開封部ａを構成した前側折込片２の上縁部に、開 封用摘み８を一体的に突設しており、収納用紙箱１の左右側立上片４, ５を左右 に開いた後、同開封用摘み８を引張り、前側折込片２のシール部７を左右側面４ , ５切開して、開封部ａを開封するようにしている。本実施例では、前側折込片 ２の中央部に、上方に向けた開封用摘み８を設け、その中心線部より２つ折り曲 げて、左右側立上片４, ５の接着シール部4a,5a と共に一体的にシールされてい る。

【００１７】 かかる構成において、収納用紙箱１は、図３に示すように、開封部ａの開封し た後、開封用摘み８を前側折込片２の外側面に折り返して、内収納物の注ぎを円 滑に行うようにしている。

【００１８】 また、図４〜図６は本考案の他の実施例であり、前側折込片２の中央三角面2a 上に、開封用摘み８として、プラスチック製の摘み用突起部９を突設したもので ある。本実施例では、図６に示すように、摘み用突起部９を逆Ｔ字状に形成して おり、中央三角面2aに設けた挿通孔10に、摘み部9aを内方より突出して、左右に 伸びた係止部9bがその内側面に係止している。さらに、摘み用突起部９は、開封 部ａの開封前において、中央三角面2aと、その左右側の左右三角面2b,2b との間 に収納されている。

【００１９】 また、かかる摘み用突起部９の他の実施例として、図４における破線で示すよ うに、前側折込片２のシール部７の中央部に、一定の長さを有する摘み用突起部 ９を設けることも可能としている。

【００２０】 また、図７及び図８は本考案の他の実施例であり、前側折込片２のシール部７ の中央部に、開封用摘み８とした紐体11を連結している。本実施例では、図８に 示すように、シール部７の上下部に設けた孔12に、環状に形成した紐体11を通し て、その裏面を熱溶着して、同シール部７と紐体11との連結を行っている。なお 、7aはシール部７の裏面に設けた熱溶着部を示す。

【００２１】 さらに、本実施例では、左右側立上片４, ５の接着シール部4a,5a 及び前側折 込片２のシール部７にわたり、蛇行状態の紐体11を配設し、その先端部11a を外 方に突出している。そして、かかる紐体11の先端部11a を把持して、引っ張るこ とにより、同紐体11によって左右側立上片４, ５の接着シール部4a,5a 及び前側 面２のシール部７を切断して、左右側立上片４, ５の開放を容易に行え、さらに 、紐体11を引くことにより、前側折込片２を剥がれて、開封部ａを容易に開封す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る収納用紙箱の全体斜視図である。

【図２】同紙箱の開封構造を示す斜視図である。

【図３】同紙箱の開封構造による開封状態を示す斜視図
である。

【図４】他の実施例の開封構造を示す斜視図である。

【図５】他の実施例の開封構造による開封状態を示す斜
視図である。

【図６】図５の開封構造の断面図である。

【図７】他の実施例の開封構造を示す斜視図である。

【図８】図７の開封構造の断面図である。

【符号の説明】

１ 収納用紙箱 ａ 開封部 ２ 前側折込片 ３ 後側折込片 ４ 左側立上片 ５ 右側立上片 ８ 開封用摘み

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 収納用紙箱の上部に設けた左右側立上片
   の上端部を接着し、同左右側立上片の間に形成される空
   間に、前後側折込片を折り込み、前後側折込片のいずれ
   か一方を切開引出し可能に構成してなる収納用紙箱にお
   いて、左右側立上片の間に折り込んだ前側折込片に、開
   封用摘みを設けたことを特徴とする収納用紙箱の簡易開
   封構造。
2. 【請求項２】 前側折込片の上縁部に、開封用摘みを上
   方に向けて突設したことを特徴とする請求項１に記載の
   収納用紙箱の簡易開封構造。
3. 【請求項３】 前側折込片の上縁部に、開封用摘みとし
   て、紐体を連結したことを特徴とする請求項１に記載の
   収納用紙箱の簡易開封構造。