JPH04133949U - コンソールボツクス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リッド開時に開口を全開とし、且つ全開時に
後席の邪魔にならないようにすると共に、リッドを他の
目的にも使用してコンソールボックスの有効利用を図
る。 【構成】 コンソールボックス本体の開口を覆う一個の
リッドを摺動自在に設けたので、リッドを後方へ摺動さ
せることにより開口は略全面にわたって開くことにな
る。そして、開口上縁部を下側へ湾曲させ、これに相応
してリッドの下端部も湾曲状に形成し、且つ後方摺動時
にはリッドは後上方へ突出するようにしたため、リッド
全開時においても前席および後席の乗員に対して邪魔に
ならない。また、リッドの下面が後方に向かって露呈す
るので、リッドの下面に設けたカップホルダ等の内装品
を後席側から使用することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はコンソールボックスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコンソールボックスとしては、例えば実開昭６１−３１４７号公報に示 されるものや、図８に示すようなものがある １がコンソールボックスであり、シフトレバー２の後方（図中Ａ方向）に配さ れて内部に小物を収納するようになっている。このコンソールボックス１はコン ソールボックス本体３と、その開口３ａに設けられている上下２枚のリッド（リ ッド）４、５から成る。これら上下２枚のリッド４、５は、前後に摺動自在に設 けられており、閉時には上側リッド４が開口３ａの前側（図中Ｂ方向）半分を、 また、下側リッド５が後側半分を覆うようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の技術にあっては、上下二個のリッド４、５に よって開口３ａを開閉するため全開時でも開口３ａの前側又は後側の半分しか開 くことができない。また、開口３ａを一個の直線状のリッドで覆うようにした場 合には開口３ａの略全面を開くことができるものの、全開時に後方に突出する量 が大きくなるため、後席の乗員の邪魔になるおそれがある。

【０００４】 この考案は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、リッド開 時に開口を全開とし、且つ全開時に後席の邪魔にならないようにすると共に、リ ッドを他の目的にも使用してコンソールボックスの有効利用を図るコンソールボ ックスを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案に係るコンソールボックスは、コンソールボックス本体の開口上縁部 を下側へ湾曲させて形成すると共に、少なくとも下端部が前記開口上縁部に相応 する湾曲状のリッドを後方へ摺動・位置決め自在に一個設け、且つ該リッドの後 方摺動時に後上方へ突出した状態で露呈するリッドの下面にカップホルダ等の内 装品を設けたものである。

【０００６】

【作用】

この考案に係るコンソールボックスによれば、コンソールボックス本体の開口 を覆う一個のリッドを摺動自在に設けたので、リッドを後方へ摺動させることに より開口は略全面にわたって開くことになる。そして、開口上縁部を下側へ湾曲 させ、これに相応してリッドの下端部も湾曲状に形成し、且つ後方摺動時にはリ ッドは後上方へ突出するようにしたため、リッド全開時においても前席および後 席の乗員に対して邪魔にならない。また、リッドの下面が後方に向かって露呈す るので、リッドの下面に設けたカップホルダ等の内装品を後席側から使用するこ とができる。

【０００７】

【実施例】

以下この考案の好適な実施例を図面に基づいて説明する。 まず、図１〜図４に基づいてコンソールボックスをカップホルダとして使用す る場合について説明する。 コンソールボックス本体（以後、単に『本体』という）１０には開口１１が形 成されており、この開口１１の左右両縁の上面（開口上縁部）１２は下側に凸状 態で円弧状（湾曲状）を呈していて後端部は上向きに傾斜している。そして、開 口１１の前部には、後述するリッド１３の上面と同じ高さの突出部１０ａが設け られている。また、開口１１の内部には、小物等収納用の箱部１４が設けられて いる。この箱部１４は開口１１の幅より若干狭い幅をしており、上端には箱状の フランジ部１４ａが左右両外側向きに形成されている。この箱部１４は、前記フ ランジ部１４ａがコンソールボックス本体１０の上面１２から僅かに浮いて、該 フランジ部１４ａの下面と本体１０の上面１２との間にガイド溝１５を形成した 状態で、箱部１４の前端（図中Ｂ側）及び後端（図中Ａ側）に各々一対づつ設け られている取付片１４ｂを介して本体１０の上面１２にネジ止めされている。従 って、ガイド溝１５は、本体１０の上面１２に沿って円弧状を呈している。また 、箱部１４の左右両外側には本体１０との間に前後方向に沿って隙間１６が空い ている。なお、１７はストッパ突起であり、上面１２の切欠き１２ａから上方に 向かって突出する方向に図示せぬバネ部材により常に付勢されている。従って、 リッド１３が全開でない状態ではリッド１３により本体１０の内部に押し込まれ 、リッド１３が全開のときのみ上面１２から突出する。

【０００８】 本体１０の上面１２には、開口１１の全面を覆う大きさの一個のリッド１３が 前記ガイド溝１５に沿って前後方向に摺動自在に設けられている。このリッド１ ３は一定厚さでチャネル形状の断面を呈しているので、そのフランジ（下端部） １３ａ及び表面１３ｄは、前記本体１０の上面１２に相応して全体下に凸の円弧 状をしている。そして、フランジ１３ａの後端部にはフランジ１３ａの内側端か ら下側にむかうリブ１３ｂが左右に各々設けられており、そのリブ１３ｂの下端 には左右両外側に向かって押圧板１８が各々設けられている。従って、リッド１ ３は、フランジ１３ａをガイド溝１５に水平に挿嵌し、且つ後端部のリブ１３ｂ を隙間１６から下方に割り込ませ、さらに押圧板１８が本体１０の上面１２の内 側面に対向した状態で、前後方向に摺動自在となっている（図４参照）。このた め、リッド１３を全開にしてもリブ１３ｂ及び押圧板１８の働きにより、リッド １３はガイド溝１５から脱落することはない。また、リッド１３の下面１３ｃの 後端部にはカップホルダ（内装品）１９が回動自在に設けられており、さらにそ の後端側にはランプ２０が設けられていて、カップホルダ１９を照らすようにな っている。

【０００９】 一方、本体１０の後面１０ｂには、灰皿２１がその下端部を回動自在に支持さ れており、収納・引出し自在となっている。この灰皿２１は、使用時に使用者が 引出して使用するものであるが、リッド１３を後方に摺動させて開口１１を全開 にした際には、リッド１３に設けられている押圧板１８により自動的に押し出さ れるようになっている。

【００１０】 次に、カップホルダ１９の使用状態について説明する。 後席の者がカップホルダ１９として使用する際に、開口１１が略全開する位置 までリッド１３を後方へ摺動させる。本体１０の上面１２及びガイド溝１５及び リッド１３はいずれも同心円の円弧状を呈しており、且つ上面１２の後端部が後 上方へ傾斜状態となっているので、リッド１３は本体の後上方へ突出し、リッド １３の下面１３ｃが露出する。この状態では、ストッパ突起１７がリッド１３の 前端を係止しているので、リッド１３が前方へ滑り落ちることはない。この際、 前述のように押圧板１８が灰皿２１を本体１０から後方へ押し出しているので、 リッド１３下面１３ｃのカップホルダ１９を取り出してその内部にカップ２２等 を入れ、底部を灰皿２１の上面に載せて使用する。また、この時リッド１３の押 圧板１８が灰皿２１に当接しているので、リッド１３はそれ以上後方へ摺動しな い。

【００１１】 このように、本体１０の開口１１を一個のリッド１３で覆うようにしたので、 開口１１の略全面を開けることができ、コンソールボックスの使用性の面で有利 である。また、本体１０の上面１２及びガイド溝１５及びリッド１３は各々同心 円の一部を形成しており、且つ後端部が後上方に向かって傾斜状態となっている ので、リッド１３を全開にするとリッド１３は本体１０の後上方に突出し、その 下面１３ｃが露出する。このため、前席のシートにアームレストが設けられてい る場合にも邪魔にならないし、後席の乗員の邪魔にもならない。さらに、この状 態では、リッド１３の押圧板１８がカップホルダ１９の下方へ灰皿２１を押出す ので、これを受台にして、カップホルダ１９を使用することができる。これによ り、コンソールボックスの有効利用ができる。

【００１２】 次に、図５〜図７に基づいて別の実施例を説明する。 この実施例では、本体２３の上面２７は下向きに湾曲した円弧状を呈しており 、本体２３の開口２４の左右両内側面に各々形成されているガイド溝２５も同様 に円弧状をしている。そして、本体２３の開口２４を覆うべく設けてある一個の リッド２６の下端部２６ｂも、本体２３の上面２７に相応して下向きに湾曲して 円弧状を呈している。また、リッド２６の後端部左右には下方に突出したガイド 突起２６ａを各々設け、これらガイド突起２６ａがガイド溝２５に沿って前後に 摺動することによりリッド２６の開閉を行うようにしてある。一方、リッド２６ の表面２６ｃは下端部２６ｂとは逆に上に凸形状となっていてアームレストの役 目も果たしている。そして、リッド２６の下面には凹部２６ｄが形成されており 、この凹部２６ｄには後端を回動自在に軸支された鏡（内装品）２８が設けられ ており、後席の乗員がこれを使用できるようになっている。

【００１３】 このように構成しても、前述の実施例と同様の効果が得られ、後席の乗員は鏡 ２８の使用ができる。

【００１４】 なお、前述及び前々述の実施例においては、リッド１３、２６の下面にカップ ホルダ１９及び鏡２８を設けた場合について説明したが、本考案はこれに限らず リッド１３、２６の下面を、例えば、灰皿、小銭入れ、ぺンホルダ等、種々の目 的に使用することができる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案に係るコンソールボックスは以上説明したような内容のものであって 、コンソールボックス本体の開口を覆う一個のリッドを摺動自在に設けたので、 リッドを後方へ摺動させることにより開口は略全面にわたって開くことになり、 使用性の面で有利になる。そして、開口上縁部を下側へ湾曲させ、これに相応し てリッドの下端部も湾曲状に形成し、且つ後方摺動時にはリッドは後上方へ突出 するようにしたため、従来のように水平にリッドが移動しなくなりリッド全開時 においても後席の乗員の邪魔にならない。また、リッドの下面が露呈するので、 リッドの下面に設けたカップホルダ等の内装品を後席側から使用することができ る。これにより、コンソールボックスの有効利用が図れる。

【００１６】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のコンソールボックスに係る一実施例を
示す斜視図である。

【図２】本考案のコンソールボックスをカップホルダと
して使用している状態を示す斜視図である。

【図３】図２中矢示ＤＡ方向から見た側面図である。

【図４】図１中リッドを閉じた状態でのＳＡ−ＳＡ線に
沿った断面図である。

【図５】本考案のコンソールボックスに係る別の実施例
を示す斜視図である。

【図６】図５中矢示ＤＢ方向から見た側面図である。

【図７】図６中ＳＢ−ＳＢ線に沿った断面図である。

【図８】従来のコンソールボックスを示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０、２３…コンソールボックス本体 １２、２７…上面（開口上縁部） １３、２６…リッド １３ａ…フランジ（下端部） １３ｃ…下面 １９…カップホルダ（内装品） ２６ｂ…下端部 ２６ｄ…凹部（下面） ２８…鏡（内装品）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンソールボックス本体の開口上縁部を下
   側へ湾曲させて形成すると共に、少なくとも下端部が前
   記開口上縁部に相応する湾曲状のリッドを後方へ摺動・
   位置決め自在に一個設け、且つ該リッドの後方摺動時に
   後上方へ突出した状態で露呈するリッドの下面にカップ
   ホルダ等の内装品を設けたことを特徴とするコンソール
   ボックス。