JPH04132299U - 自動給脂装置 - Google Patents

自動給脂装置

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JPH04132299U
JPH04132299U JP4789691U JP4789691U JPH04132299U JP H04132299 U JPH04132299 U JP H04132299U JP 4789691 U JP4789691 U JP 4789691U JP 4789691 U JP4789691 U JP 4789691U JP H04132299 U JPH04132299 U JP H04132299U
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勝 伊藤
学 小澤
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日立建機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 給脂間隔がそれぞれ異なる一方の給脂部と他
方の給脂部とに、自動的に給脂することができる。 【構成】 エンジンスイッチ25がオンすると、コン
トロールユニット42は、切換弁31を一側切換位置
(A)に切換えて一側分配弁33にグリスポンプ10か
らのグリスを供給し、該一側分配弁33によって作業機
の各連結ピンに給脂を行なう。そして、エンジンスイッ
チ25がオンすると共にスタートしたタイマT2 が、記
憶エリア42A内に記憶された他側給脂間隔時間Tc2
に達すると、コントロールユニット42は、切換弁31
を一側切換位置(A)から他側切換位置(B)に切換え
て他側分配弁35を作動させ、該他側分配弁35によっ
て旋回装置に給脂を行う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば油圧ショベル等の建設機械に用いられるピン結合装置等の給 脂部に、グリスタンク内のグリスを分配して供給するのに用いて好適な自動給脂 装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5ないし図8に従来技術による自動給脂装置を建設機械としての油圧ショベ ルに用いた場合を例に挙げて説明する。
【0003】 図において、1は油圧ショベルを示し、該油圧ショベル1は下部走行体2と、 該下部走行体2上に旋回装置3を介して旋回可能に設けられた上部旋回体4とか らなり、該上部旋回体4は、その前部側に設けられた運転室5と、該運転室5の 後方に位置して後述のグリスポンプ10等を収容した機械室6と、運転室5の側 方に位置して俯仰動可能に設けられた作業機7とから構成されている。また、該 作業機7は上部旋回体4に軸支されたブーム7Aと、該ブーム7Aの先端側に軸 支されたアーム7Bと、該アーム7Bの先端側に軸支されたバケット7Cと、こ れらを作動するブームシリンダ7D、アームシリンダ7E、バケットシリンダ7 F等から大略構成され、該ブーム7A、アーム7B、バケット7C、ブームシリ ンダ7D、アームシリンダ7E、バケットシリンダ7Fは一方の給脂部としての 連結ピン7G,7G,…によってそれぞれ回動可能に連結されている。
【0004】 ここで、前記旋回装置3は、内輪、外輪、ボール等からなる旋回輪と、該旋回 輪の内輪と噛合するピニオンが設けられた旋回モータ装置と、該旋回モータ装置 のピニオンと前記旋回輪の内輪との間にグリスを供給するグリスバス(いずれも 図示せず)とから構成され、該旋回輪が他方の給脂部となっている。
【0005】 また、図6において、8は機械室6内に設けられ、潤滑油としてのグリスを収 容したグリスタンク、9は該グリスタンク8と後述の分配弁16との間を接続す る油配管、10は該油配管9の途中に設けられたエア駆動式のグリスポンプを示 し、該グリスポンプ10は後述の電磁弁13が開弁してエアが供給されると駆動 し、これによりグリスタンク8内のグリスを吸込み、分配弁16に向けて吐出す るものである。
【0006】 11は高圧空気を貯蔵したエアタンク、12は該エアタンク11とグリスポン プ10との間を接続するエア配管をそれぞれ示し、該エア配管12の途中には電 磁弁13等が設けられている。即ち、13は該エア配管12の途中に位置し、減 圧弁14を介して接続された常閉型の電磁弁を示し、該電磁弁13は後述のコン トロールユニット24とリード線15を介して接続されている。そして、該電磁 弁13はコントロールユニット24から制御信号が印加されると開弁し、減圧弁 14によって減圧されたエアタンク11からのエアをエア配管12を介してグリ スポンプ10に供給するものである。
【0007】 16はグリスポンプ10の吐出側に接続された分配弁を示し、該分配弁16は 、図7に示す如く一端側に設けられ、給油口17Aが形成された供給部17と、 他端側に設けられた閉端部18と、該閉端部18と供給部17との間に例えば3 個設けられた中間部19,19,…と、供給部17、閉端部18、各中間部19 に亘って形成された複数の管路20,20,…とから構成されている。
【0008】 ここで、前記各中間部19は、スプール摺動穴19Aと、該スプール摺動穴1 9A内に摺動可能に設けられたスプール19Bと、該スプール19Bによってス プール摺動穴19Aの左右両側に画成された油室19C,19Cと、各中間部1 9の左右両側に形成され、給脂配管21,21,…を介して作業機7の各連結ピ ン7Gに接続された吐出口19D,19Dとから大略構成され、該各中間部19 内に位置する管路20には、供給部17の給油口17Aから油室19Cに供給さ れたグリスが逆流するのを防止する逆止弁(図示せず)がそれぞれ設けられてい る。そして、該各中間部19は、グリスポンプ10からのグリスが供給部17の 給油口17Aを介して供給されると、このグリスの圧力によってスプール19B が順次スプール摺動穴19A内を摺動(往復動)し、これによりグリスポンプ1 0からグリスが供給されている間中、油室19C内に充填されたグリスを、図7 中に示す如く、各吐出口19Dから(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、 (6)の順序で繰り返し吐出するものである。ここで、前記各吐出口19Dから (1)〜(6)の順序で吐出される行程が1回の吐出サイクルである。
【0009】 22は各中間部19の3個のスプール19Bのうち、いずれか1個のスプール 19Bに近接して設けられたサイクルスイッチを示し、該サイクルスイッチ22 はリード線23を介してコントロールユニット24に接続されている。そして、 該サイクルスイッチ22は、スプール19Bがスプール摺動穴19Aを左右に一 往復すると、この往復動をスプール19Bの往復動サイクルとして検出し、コン トロールユニット24にサイクル検出信号を出力するものである。
【0010】 24はコントロールユニットを示し、該コントロールユニット24はCPU等 からマイクロコンピュータとして形成され、その記憶回路には図8に示すプログ ラム等が記憶された記憶エリア24Aが設けられている。また、該コントロール ユニット24の入力側にはサイクルスイッチ22と、運転室5内に設けられ、オ ン,オフ操作によって油圧ショベル1のエンジンを駆動,停止させるエンジンス イッチ25とが接続され、出力側には電磁弁13と、運転室5内に設けられた警 告手段としての警告ランプ26とが接続されている。そして、該コントロールユ ニット24はエンジンスイッチ25がオンすると、電磁弁13に制御信号を出力 して開弁させ、エアタンク11からのエアを供給してグリスポンプ10を駆動し 、これによってグリスを分配弁16の各吐出口19Dから前記吐出サイクルを所 定回数繰り返して吐出させ、このグリスを各給脂配管21を介して作業機7の各 連結ピン7Gに供給するものである。
【0011】 従来技術による自動給脂装置は上述の如き構成を有するもので、次にその動作 について図8を参照しつつ説明する。
【0012】 まず、ステップ1では、次のステップ2で「YES」と判定されるまでエンジ ンスイッチ25のオン,オフ状態を読込み、このステップ2で「YES」と判定 した場合は、エンジンスイッチ25がオンして油圧ショベル1が作業開始状態に 入った場合であるから、次のステップ3に移り、このステップ3ではタイマTを スタートさせ、ステップ4では、タイマTが予め記憶エリア24A内に記憶され た所定の給脂間隔時間Tcに達し、「YES」と判定するまで待機する。ここで 、前記給脂間隔時間Tcは例えば15分程度に設定されている。
【0013】 そして、前記ステップ4で「YES」と判定したときは、タイマTが給脂間隔 時間Tcに達し、給脂開始状態になった場合だから、ステップ5に移り、このス テップ5では、電磁弁13に制御信号を出力して開弁させ、エアタンク11内の エアを供給してグリスポンプ10を駆動させることにより、グリスタンク8内の グリスを分配弁16に向けて吐出させる。これにより、各中間部19のスプール 19Bはスプール摺動穴19A内を順次左右に往復動し、各油室19C内に充填 されたグリスを各吐出口19Dから図7中の(1)〜(6)からなる吐出サイク ルで吐出し、各給脂配管21を介して作業機7の各連結ピン7Gに順番に供給す る。また、1回の吐出サイクルによって各スプール19Bはそれぞれ左右に一往 復するから、サイクルスイッチ22は各スプール19Bのうちいずれか1個のス プール19Bの往復動を検出し、これをサイクル検出信号としてコントロールユ ニット24に出力する。そして、ステップ6では、該サイクルスイッチ22から のサイクル検出信号を読込んでカウントし、これにより分配弁16の吐出サイク ルが何回繰り返されたかを示すサイクルカウント値nを求める。
【0014】 次に、ステップ7では、前記ステップ6で求めたサイクルカウント値nが、予 め記憶エリア24A内に記憶されたカウント値Nを上回ったか否かを判定し、こ のステップ7で「YES」と判定したときは、分配弁16がカウント値N回だけ 前記吐出サイクルを繰り返し、各油室19Cの容量とカウント値Nとの積から求 められる所定量のグリスが作業機7の各連結ピン7Gに供給された場合だから、 次のステップ8に移る。そして、このステップ8では、電磁弁13への制御信号 を停止して閉弁させ、エアタンク11からのエア供給を断ってグリスポンプ10 の駆動を停止し、分配弁16の吐出動作を停止させる。次に、ステップ9では、 タイマTをリセットしてリターンし、前記ステップ4でタイマTが再び給脂間隔 時間Tcに達すると、前記ステップ5〜8を繰り返し、各連結ピン7Gに間欠的 に給脂を行なう。
【0015】 一方、前記ステップ7で「NO」と判定した場合は、サイクルカウント値nが カウント値Nに達していない場合であるから、次のステップ10に移り、このス テップ10では、サイクルスイッチ22からのサイクル検出信号をカウントした ときのカウント時間T(n)と、予め記憶エリア24A内に記憶され、分配弁1 6が吐出サイクルをカウント値N回だけ繰り返すのに要する吐出時間の上限を示 す最大吐出時間Tmとを比較する。そして、このステップ10で「YES」と判 定したときは、カウント時間T(n)が最大吐出時間Tmを下回っている正常状 態であるから、ステップ6に戻ってサイクルスイッチ22からのサイクル検出信 号をカウントする。また、グリスタンク8内のグリスがなくなって分配弁16に グリスが供給されなくなったり、各中間部19のスプール摺動穴19A内に溜っ たグリスが固化したりして、各スプール19Bが円滑に往復動できない場合には 、分配弁16の吐出サイクルがカウント値N回繰り返される前に、カウント時間 T(n)が最大吐出時間Tmを上回るから、前記ステップ10では「NO」と判 定され、ステップ11では、警告ランプ26を点灯させてこの異常を作業者に報 知する。
【0016】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による自動給脂装置では、給脂間隔時間Tc毎に 、分配弁16から作業機7の各連結ピン7Gにグリスを供給することにより、作 業中等に失われたグリスを自動的に補給することができる。一方、油圧ショベル 1には、一方の給脂部としての作業機7の各連結ピン7Gの他に、旋回装置3の 旋回輪が他方の給脂部となっている。そして、旋回装置3の旋回輪はグリス容積 が大きいから、該旋回装置3への給脂は各連結ピン7Gへの給脂よりも長い給脂 間隔でよい。このため、単一の分配弁16で旋回装置3に適合させて各連結ピン 7Gに給脂すると、該各連結ピン7Gにグリスが過供給されて外部に漏洩したり 、あるいは、各連結ピン7Gに合せて給脂したときには旋回装置3にグリス不足 が生じて、旋回輪が損傷してしまう。
【0017】 一方、旋回装置3の給脂用に、各吐出口19Dの口径を大きくした大流量型の 中間部19を分配弁16に組込むことも考えられるが、この場合でも、旋回装置 3と各連結ピン7Gとの給脂間隔の差異を解消することができず、分配弁16に よって各連結ピン7G、旋回装置3に自動的に給脂することができないという問 題がある。従って、旋回装置3等の給脂間隔が異なる給脂部には、グリスガンを 用いて手動で給脂しなければならず、給脂作業の作業効率が低下するばかりか、 作業者が給脂作業を忘れ易く、旋回装置3の寿命、信頼性が大幅に低下するとい う問題がある。
【0018】 本考案は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、給脂間隔がそれぞれ 異なる一方の給脂部と他方の給脂部とに、自動的に給脂をできるようにした自動 給脂装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本考案が採用する構成は、油タンク内の潤滑 油を吐出するポンプと、該ポンプの吐出側に設けられ、制御信号によって一側切 換位置と他側切換位置との間で切換わる切換弁と、該切換弁が一側切換位置にな ったときに前記ポンプと接続され、該ポンプからの潤滑油をスプールの往復動に より一方の給脂部に向けて吐出する一側分配弁と、前記切換弁が他側切換位置に なったときに前記ポンプと接続され、該ポンプからの潤滑油をスプールの往復動 により他方の給脂部に向けて吐出する他側分配弁と、所定の給脂間隔時間毎に前 記切換弁に制御信号を出力し、該切換弁を前記一側切換位置と他側切換位置との 間で切換える切換弁制御手段とからなる。
【0020】
【作用】
切換弁制御手段は、切換弁に所定の給脂間隔時間毎に制御信号を出力し、該切 換弁を一側切換位置と他側切換位置との間で切換える。そして、該切換弁が一側 切換位置になると、ポンプは切換弁を介して一側分配弁と接続され、該一側分配 弁はポンプから吐出された潤滑油を一方の給脂部に向けて吐出し、切換弁が他側 切換位置になると、ポンプは切換弁を介して他側分配弁と接続され、該他側分配 弁はポンプから吐出された潤滑油を他方の給脂部に向けて吐出する。
【0021】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図1ないし図4に基づいて説明する。なお、実施例で は前述した図5ないし図8に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し 、その説明を省略するものとする。
【0022】 図中、31はグリスポンプ10の吐出側に位置して油配管9の途中に設けられ た切換弁を示し、該切換弁31はリード線32を介して後述のコントロールユニ ット42と接続されている。そして、該切換弁31は、コントロールユニット4 2からの制御信号に応じて、一側切換位置(A)と他側切換位置(B)との間で 切換わることにより、後述する一側分配弁33、他側分配弁35にグリスポンプ 10から吐出されたグリスを選択的に供給するものである。
【0023】 33は切換弁31を介してグリスポンプ10と接続された一側分配弁を示し、 該一側分配弁33は従来技術で述べた分配弁16とほぼ同様に、供給部、閉端部 、各中間部等からなり、該各中間部はスプール摺動穴、スプール、油室、吐出口 (いずれも図示せず)から構成されている。また、該一側分配弁33の各吐出口 は給脂配管34,34,…を介して作業機7の各連結ピン7Gとそれぞれ接続さ れている。そして、該一側分配弁33は、切換弁31が一側切換位置(A)にあ るときに、グリスポンプ10からのグリスが供給されて駆動し、これにより、各 油室内に充填されたグリスを各吐出口から図7中に示す(1)〜(6)の吐出サ イクルで吐出するものである。
【0024】 35は切換弁31と他の油配管36を介して接続された他側分配弁を示し、該 他側分配弁35も従来技術で述べた分配弁16とほぼ同様に、供給部、閉端部、 各中間部等からなり、該各中間部はスプール摺動穴、スプール、油室、吐出口( いずれも図示せず)から構成されているものの、該他側分配弁35の各吐出口は 他の給脂配管37,37,…を介して旋回装置3と接続されている。そして、該 他側分配弁35は、切換弁31が他側切換位置(B)にあるときに、グリスポン プ10からのグリスが供給されて駆動し、各油室内に充填されたグリスを前記吐 出サイクルで吐出するものである。
【0025】 38,39は一側分配弁33,他側分配弁35の例えば3個のスプールのうち 、いずれか1個のスプールに近接して設けられた一側サイクルスイッチ,他側サ イクルスイッチをそれぞれ示し、該各サイクルスイッチ38,39は、リード線 40,41を介してコントロールユニット42とそれぞれ接続されている。そし て、該各サイクルスイッチ38,39は、従来技術で述べたサイクルスイッチ2 2とほぼ同様に、各分配弁33,35のスプールがスプール摺動穴を左右に一往 復すると、この往復動をスプールの往復動サイクルとして検出し、コントロール ユニット42にそれぞれサイクル検出信号を出力するものである。
【0026】 42は本実施例によるコントロールユニットを示し、該コントロールユニット 42は従来技術で述べたコントロールユニット24とほぼ同様に、CPU等から マイクロコンピュータとして形成され、その記憶回路には記憶エリア42Aが設 けられているものの、該記憶エリア42Aには、図2ないし図4に示すプログラ ム等が記憶されている。また、該コントロールユニット42の入力側には各サイ クルスイッチ38,39、エンジンスイッチ25が接続され、出力側には電磁弁 13、警告ランプ26、切換弁31が接続されている。
【0027】 本実施例による自動給脂装置は上述の如き構成を有するもので、次に、給脂制 御処理について図2ないし図4を参照しつつ説明する。
【0028】 まず、ステップ21では、次のステップ22で「YES」と判定されるまで、 エンジンスイッチ25を読込み、このステップ22で「YES」と判定した場合 は、エンジンスイッチ25がオンして油圧ショベル1が作業開始状態に入った場 合だから、次のステップ23に移る。そして、このステップ23では、他側分配 弁35の給脂間隔時間を計測するタイマT2 をスタートさせ、次のステップ24 では、タイマT2 が予め記憶エリア42A内に記憶された所定の他側給脂間隔時 間Tc2 に達したか否かを判定する。ここで、該他側給脂間隔時間Tc2 は例え ば30分程度に設定されている。そして、プログラム開始時には、タイマT2 は まだ他側給脂間隔時間Tc2 に達していないから、前記ステップ24では「NO 」と判定され、図3に示す一側給脂制御処理プログラムに移行する。
【0029】 次に、図3は一側分配弁33による一側給脂制御処理を示し、まず、ステップ 25では、一側分配弁33の給脂間隔時間を計測するタイマT1 をスタートさせ 、ステップ26では、タイマT1 が予め記憶エリア42A内に記憶された所定の 一側給脂間隔時間Tc1 に達するまで時間待ちを行なう。ここで、該一側給脂間 隔時間Tc1 は、各連結ピン7Gへの給脂量に応じて、例えば15分程度に設定 されている。そして、ステップ27では、切換弁31に制御信号を出力し、図1 に示す如く、該切換弁31を一側切換位置(A)に切換えてグリスポンプ10と 一側分配弁33とを接続し、次のステップ28では、電磁弁13に制御信号を出 力して開弁させ、グリスポンプ10にエアタンク11の高圧エアを供給して駆動 させる。これにより、グリスポンプ10から吐出されたグリスが一側分配弁33 に供給され、該一側分配弁33の各スプールはスプール摺動穴内を順次左右に往 復動し、各油室内に充填されたグリスを各吐出口から前記吐出サイクルで吐出し 、各給脂配管34を介して作業機7の各連結ピン7Gにグリスを供給する。また 、一側サイクルスイッチ38は一側分配弁33の各スプールのうち、いずれか1 個のスプールの往復動を検出し、これをサイクル検出信号としてコントロールユ ニット42に出力する。
【0030】 そして、ステップ29では、給脂時間を計測するタイマtをスタートさせ、次 のステップ30では、一側サイクルスイッチ38からのサイクル検出信号を読込 んでカウントし、一側分配弁33の吐出サイクルが何回繰り返されたかを示すサ イクルカウント値n1 を求める。次に、ステップ31では、このサイクルカウン ト値n1 が、予め記憶エリア42A内に記憶されたカウント値N1 を上回ったか 否かを判定し、このステップ31で「YES」と判定したときは、一側分配弁3 3がカウント値N1 回だけ吐出サイクルを繰り返し、各油室の容量とカウント値 N1 との積から求められる所定量のグリスが作業機7の各連結ピン7Gに供給さ れた場合だから、次のステップ32に移る。そして、このステップ32では、電 磁弁13への制御信号を停止して閉弁させ、エアタンク11からのエア供給を断 ってグリスポンプ10の駆動を停止し、次のステップ33ではタイマT1 をリセ ットすると共に、ステップ34ではタイマtをリセットし、図2に示す如く、ス テップ24に戻る。そして、前記ステップ24でタイマT2 が他側給脂間隔時間 Tc2 に達し、「YES」と判定されるまで、再び前記ステップ25〜34を繰 り返し、これにより、一側給脂間隔時間Tc1 毎に各連結ピン7Gに対して給脂 を行なう。
【0031】 一方、前記ステップ31で「NO」と判定したときは、サイクルカウント値n 1 がカウント値N1 に達していない場合であるから、次のステップ35に移り、 このステップ35では、一側サイクルスイッチ38からのサイクル検出信号をカ ウントしたときのカウント時間t(n1 )と、予め記憶エリア42A内に記憶さ れ、一側分配弁33が吐出サイクルをカウント値N1 回だけ繰り返すのに要する 吐出時間の上限を示す最大吐出時間Tm1 とを比較する。そして、このステップ 35で「YES」と判定したときは、カウント時間t(n1 )が最大吐出時間T m1 を下回っている正常状態であるから、ステップ30に戻って一側サイクルス イッチ38からのサイクル検出信号をカウントする。また、グリスタンク8内の グリスがなくなったりして、各スプールが円滑に往復動できない場合には、一側 分配弁33の吐出サイクルがカウント値N1 回繰り返される前に、カウント時間 t(n1 )が最大吐出時間Tm1 を上回るから、前記ステップ35では「NO」 と判定され、ステップ36では、警告ランプ26を点灯させてこの異常を作業者 に報知する。そして、ステップ37では、電磁弁13への制御信号を停止してグ リスポンプ10を停止し、リターンする。
【0032】 次に、前記ステップ25〜37までの一側給脂制御処理が繰り返されて時間が 経過し、タイマT2 が他側給脂間隔時間Tc2 に達すると、前記ステップ24で は「YES」と判定され、図4に示すプログラムに移行する。
【0033】 図4は、他側分配弁35による他側給脂制御処理を示し、まず、ステップ38 では、切換弁31に制御信号を出力して、該切換弁31を一側切換位置(A)か ら他側切換位置(B)に切換え、グリスポンプ10と他側分配弁35とを接続す る。そして、ステップ39では、電磁弁13を開弁させてグリスポンプ10にエ アタンク11のエアを供給し、該グリスポンプ10を駆動して他側分配弁35に グリスを供給する。これにより、該他側分配弁35の各スプールはスプール摺動 穴内を順次左右に往復動し、各油室内に充填されたグリスを前記吐出サイクルで 吐出し、各給脂配管37を介して旋回装置3にグリスを供給する。また、他側サ イクルスイッチ39は他側分配弁35の各スプールのうち、いずれか1個のスプ ールの往復動を検出し、これをサイクル検出信号としてコントロールユニット4 2に出力する。
【0034】 そして、ステップ40では、タイマtをスタートさせ、次のステップ41では 、他側サイクルスイッチ39からのサイクル検出信号を読込んでカウントし、他 側分配弁35の吐出サイクルが何回繰り返されたかを示すサイクルカウント値n 2 を求める。次に、ステップ42では、このサイクルカウント値n2 が、予め記 憶エリア42A内に記憶されたカウント値N2 を上回ったか否かを判定し、この ステップ42で「YES」と判定したときは、他側分配弁35がカウント値N2 回だけ吐出サイクルを繰り返し、所定量のグリスが旋回装置3に供給された場合 だから、次のステップ43に移る。そして、このステップ43では、電磁弁13 への制御信号を停止して閉弁させ、エアタンク11からのエア供給を断ってグリ スポンプ10の駆動を停止し、次のステップ44ではタイマT2 をリセットする と共に、ステップ45ではタイマtをリセットしてリターンする。
【0035】 一方、前記ステップ42で「NO」と判定したときは、サイクルカウント値n 2 がカウント値N2 に達していない場合だから、次のステップ46に移り、この ステップ46では、他側サイクルスイッチ39からのサイクル検出信号をカウン トしたときのカウント時間t(n2 )と、予め記憶エリア42A内に記憶され、 他側分配弁35が吐出サイクルをカウント値N2 回だけ繰り返すのに要する吐出 時間の上限を示す最大吐出時間Tm2 とを比較する。そして、このステップ46 で「YES」と判定したときは、カウント時間t(n2 )が最大吐出時間Tm2 に達していない正常状態だから、ステップ41に戻って他側サイクルスイッチ3 9からのサイクル検出信号をカウントする。また、グリスタンク8内のグリスが なくなったりして、各スプールが円滑に往復動できない場合には、他側分配弁3 5の吐出サイクルがカウント値N2 回繰り返される前に、カウント時間t(n2 )が最大吐出時間Tm2 を上回るから、前記ステップ46では「NO」と判定さ れ、次のステップ47では、警告ランプ26を点灯させてこの異常を作業者に報 知する。そして、ステップ48では、電磁弁13への制御信号を停止してグリス ポンプ10を停止し、リターンする。
【0036】 かくして、本実施例によれば、他側給脂間隔時間Tc2 毎に、切換弁31を一 側切換位置(A)と他側切換位置(B)との間で切換えることにより、給脂間隔 が異なる作業機7の各連結ピン7Gと旋回装置3とに、各分配弁33,35によ ってそれぞれ自動的に給脂することができる。この結果、旋回装置3の給脂を自 動化して給脂効率を向上でき、旋回装置3にグリス不足が生じて旋回輪が損傷す るのを効果的に防止し、旋回装置3の寿命、信頼性を大幅に向上できる。
【0037】 なお、前記実施例では、図2ないし図4に示すプログラムが本考案の構成要件 である切換弁制御手段の具体例である。
【0038】 また、前記実施例では、一側給脂間隔時間Tc1 は15分程度に設定し、他側 給脂間隔時間Tc2 は30分程度に設定し、該各給脂間隔時間Tc1 ,Tc2 を 予めコントロールユニット42の記憶エリア42A内に記憶しておくものとして 述べたが、本考案はこれに限らず、コントロールユニット42にキーボード等の データ入力装置を接続し、該データ入力装置によって各給脂間隔時間Tc1 ,T c2 、各カウント値N1 ,N2 を可変に設定する構成としてもよい。
【0039】 また、前記実施例では、警告手段として警告ランプ26を用いるものとして述 べたが、これに替えて、例えば音声合成装置やメッセージ表示器等の他の警告手 段を用いてもよい。
【0040】 さらに、前記実施例では、建設機械としての油圧ショベル1に用いた場合を例 に挙げて説明したが、本考案はこれに限らず、給脂を必要とする建設機械には広 く適用できるもので、例えば油圧クレーン等の他の建設機械に用いてもよい。
【0041】
【考案の効果】
以上詳述した通り、本考案によれば、油タンク内の潤滑油を吐出するポンプと 、該ポンプの吐出側に設けられ、制御信号によって一側切換位置と他側切換位置 との間で切換わる切換弁と、該切換弁が一側切換位置になったときに前記ポンプ と接続され、該ポンプからの潤滑油をスプールの往復動により一方の給脂部に向 けて吐出する一側分配弁と、前記切換弁が他側切換位置になったときに前記ポン プと接続され、該ポンプからの潤滑油をスプールの往復動により他方の給脂部に 向けて吐出する他側分配弁と、所定の給脂間隔時間毎に前記切換弁に制御信号を 出力し、該切換弁を前記一側切換位置と他側切換位置との間で切換える切換弁制 御手段とから構成したから、該切換弁制御手段によって、所定の給脂間隔時間毎 に、切換弁を一側切換位置と他側切換位置との間で切換えることができる。この 結果、給脂間隔がそれぞれ異なる一方の給脂部と他方の給脂部とに、油タンク内 の潤滑油を一側分配弁と他側分配弁とによって、それぞれ自動的に供給すること ができ、給脂効率を高めて、寿命、信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例による自動給脂装置の回路構成
を示すブロック回路図である。
【図2】給脂制御処理を示す流れ図である。
【図3】図2に続く給脂制御処理を示す流れ図である。
【図4】図3に続く給脂制御処理を示す流れ図である。
【図5】従来技術による自動給脂装置が用いられる油圧
ショベルの正面図である。
【図6】従来技術による自動給脂装置の回路構成を示す
ブロック回路図である。
【図7】図6中の分配弁を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図8】給脂制御処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
3 旋回装置(他方の給脂部) 7 作業機 7G 連結ピン(一方の給脂部) 8 グリスタンク 10 グリスポンプ 31 切換弁 33 一側分配弁 35 他側分配弁 38 一側サイクルスイッチ 39 他側サイクルスイッチ 42 コントロールユニット

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油タンク内の潤滑油を吐出するポンプ
    と、該ポンプの吐出側に設けられ、制御信号によって一
    側切換位置と他側切換位置との間で切換わる切換弁と、
    該切換弁が一側切換位置になったときに前記ポンプと接
    続され、該ポンプからの潤滑油をスプールの往復動によ
    り一方の給脂部に向けて吐出する一側分配弁と、前記切
    換弁が他側切換位置になったときに前記ポンプと接続さ
    れ、該ポンプからの潤滑油をスプールの往復動により他
    方の給脂部に向けて吐出する他側分配弁と、所定の給脂
    間隔時間毎に前記切換弁に制御信号を出力し、該切換弁
    を前記一側切換位置と他側切換位置との間で切換える切
    換弁制御手段とから構成してなる自動給脂装置。
JP4789691U 1991-05-28 1991-05-28 自動給脂装置 Pending JPH04132299U (ja)

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