JPH04131695U - 濾過機用濾過胴 - Google Patents
濾過機用濾過胴Info
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- JPH04131695U JPH04131695U JP3411291U JP3411291U JPH04131695U JP H04131695 U JPH04131695 U JP H04131695U JP 3411291 U JP3411291 U JP 3411291U JP 3411291 U JP3411291 U JP 3411291U JP H04131695 U JPH04131695 U JP H04131695U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 濾過機において、濾過胴の回転数を増大させ
たときの脱水したパルプの濾液および洗浄液の戻りによ
る漏れを防止する。 【構成】 濾過室4内に濾材1と間隔をおいて該濾材1
に沿って延びた遮蔽板2を設ける。この遮蔽板2は、前
記濾材1によって濾過された濾液および/または洗浄液
10の該遮蔽板2の外方から内方に向かう移動を許容する
排出孔3を有する。
たときの脱水したパルプの濾液および洗浄液の戻りによ
る漏れを防止する。 【構成】 濾過室4内に濾材1と間隔をおいて該濾材1
に沿って延びた遮蔽板2を設ける。この遮蔽板2は、前
記濾材1によって濾過された濾液および/または洗浄液
10の該遮蔽板2の外方から内方に向かう移動を許容する
排出孔3を有する。
Description
【0001】
本考案は製紙用パルプ等の濾過機の濾過胴、特に高濃度パルプの濾過、洗浄お
よび脱水処理等に使用される濾過機の濾過胴に関する。
【0002】
製紙用パルプの濾過に用いる濾過機は、濾過の推進力として真空ポンプなどの
外部装置を用いることなく、図4に示すように、濾過胴の内部に吸引脚を有する
いわゆるバルブレスフィルターと称されるタイプのフィルターや図5に示すよう
に、濾過胴に外接したバルブに吸引脚を併設したいわゆるショットレッグフィル
ターと称されるタイプのフィルターが一般的である。
【0003】
これらの濾過機において、パルプ原料液が濾過胴の外周に設けられた濾材によ
って濾過され、濾液はこの濾材を透過して濾過胴の内部に該濾材に沿ってこの濾
材の下方に設けられた濾過室へと導かれ、そこから集液ダクト等に流れ込んで外
部に排出されるが、パルプはこの濾材上に残存してパルプマットを形成する。次
にこのパルプマットは洗浄されるが、この時も洗浄液は前記濾材を透過して濾過
室へ導かれ、そこから集液ダクト等に流れ込んで外部に排出され、洗浄されたパ
ルプマットは濾材上に残る。
【0004】
これらの濾過機は、濾過の対象となるパルプの性状や処理量に合わせて設計さ
れるが、近年、濾過機に流入するパルプ濃度を高くし、それに合わせて濾過胴の
回転数を増大させて処理能力の向上を計る傾向にある。濾過胴の回転に伴って、
濾過室は濾過→脱水→パルプ洗浄→脱水→パルプ取出の濾過サイクルを繰り返す
。濾過胴の回転数を増大させると濾過サイクルが短くなる。
【0005】
濾過胴の回転数の増大に伴って濾過サイクルが短くなると、脱水工程時間内に
濾過室内にある濾液および/または洗浄液を排出し切れず、濾過胴の回転に伴う
遠心力によってこの排出し切れずに濾過室内に残っている残液が一度脱水された
パルプ側に戻されて来て、折角脱水したパルプを再び漏らしてしまうという問題
が生じる。
【0006】
本考案は、上記のような従来技術の問題点に鑑みて、濾過機に流入するパルプ
濃度を高くし、それに合わせて濾過胴の回転数を増大させても、一度脱水したパ
ルプの前記残液の戻りによる漏れが防止され、パルプの処理能力向上が達成でき
る濾過機用濾過胴を提供することを目的とするものである。
【0007】
上記目的を達成するため、本考案の濾過機用濾過胴は、濾過室内に濾材と間隔
をおいて該濾材に沿って延在する遮蔽板を設け、この遮蔽板に濾材によって濾過
された濾液および/または洗浄液の該遮蔽板の外方から内方に向かう移動を許容
する排出孔を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本考案の好ましい実施態様においては、前記濾過室が放射状に延びた仕
切壁で複数のチャンネルに分割されており、前記遮蔽板が各チャンネルにおいて
前記濾過胴の回転方向に向って後方が前記濾材から遠くなるように傾斜しており
、前記排出孔が各チャンネルの前記濾過胴の回転方向に向って後方に位置するよ
うに構成される。
【0009】
図4に示されるような濾過胴内に吸引脚を有するフィルターや図5に示される
ような濾過胴に外接するバルブに併設した吸引脚を有するフィルターのいずれに
おいても、濾過室内の濾液の大部分は最初の脱水工程の際に濾過室外に排出され
る。また、残った濾液と洗浄液の大部分も洗浄後の脱水工程の際に濾過室外に排
出される。従って、これらの濾過機において濾過胴の回転数を上げても、濾液お
よび洗浄液の残分は濾過室の底面に残る程度である。そこで、濾過室内に濾材と
間隔をおいて該濾材に沿って延在する遮蔽板を設け、この遮蔽板に前記濾材によ
って濾過された濾液および/または洗浄液の該遮蔽板の外方から内方に向かう移
動を許容する排出孔を設けることによって、濾過胴の回転に伴って発生する遠心
力による濾過室底面に残存する残液の戻りが前記遮蔽板で遮蔽されて脱水したパ
ルプの漏れが防止される。
【0010】
本考案を添付の図面を参照しながら実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
【0011】
まず図5を参照しながら製紙用パルプの濾過機の一般的構成および動作につい
て簡単に説明する。
【0012】
パルプ原料液11が供給されてこれが濾過機用濾過胴8の外周に設けられた濾材
1に接触し、濾過胴8のa方向への回転に伴ってこの濾材1によってパルプ原料
液11の濾過が行われる。この時、濾過された濾液12は濾材1を透過してその下方
に該濾材1に沿って配された濾過室4に導入され、この濾過室4に連通された特
には図示せぬ集液ダクト等を通って濾過胴に外接したバルブ9を介してそのバル
ブ9に併設された吸引脚7から外部に排出される。濾過が進むにつれてパルプ原
料液からの脱水が行われ、濾材1上には脱水されたパルプマット14が形成される
。次に、濾過胴8がさらに回転するとこのパルプマット14は洗浄液13によって洗
浄され(この図では散布方式による洗浄)、濾材1による濾過によって再び脱水
されて、この脱水されたパルプマットが回収され、次の工程に供される。パルプ
マットに散布された洗浄液13はパルプマットを通過し、この時パルプマットのパ
ルプ繊維中に入り込んでいる薬品等の希釈洗浄が行われ、次にその洗浄液13は前
記濾液12の場合と同様に濾材1を透過して濾過室4に導入され、バルブ9を介し
て吸引脚7より外部に排出される。ここではショットレッグフィルターを用いて
濾過機の一般的構成および動作について説明したが、図4に示したバルブレスフ
ィルターにおいても、濾過胴に外接したバルブに吸引脚を併設した構成を有する
代わりに濾過胴の内部に吸引脚を有する構成を備えた点を除いて、基本的には同
様である。またパルプマットの洗浄も、散布方式に限られるものではない。
【0013】
上記濾過機の一般的構成および動作をふまえて、次に本考案の特徴的構成およ
び動作について説明する。
【0014】
図1に示した本考案の一実施例において、本考案の濾過胴は、濾過室4内に、
該濾過胴の外周に設けられた濾材1と間隔をおいて該濾材1に沿って延在する遮
蔽板2を有し、この遮蔽板2には、前記濾材1によって濾過された濾液および/
または洗浄液10が該遮蔽板2の外方から内方に移動するのを許容する排出孔3が
設けられている。
【0015】
濾過胴の回転数を大きくすると、前記濾液および/または洗浄液10が濾過室4
から排出され切らずに該濾過室の底面に残液として残ってしまい、該濾過胴の回
転に伴って発生する遠心力によって前記残液が矢印bのようにパルプ側に戻って
くる。しかしながら、この戻ってきた残液は上記遮蔽板2に衝突し、この遮蔽板
2に遮られて遮蔽板2の内方から外方へは移動できず、従って脱水されたパルプ
がこの残液によって再び漏れてしまうという事態が回避される。尚、この実施例
では、前記排出孔3に流れ案内手段15を設けて濾液および/または洗浄液10の前
記遮蔽板2の外方から内方へ向かう移動を促進させているが、この流れ案内手段
15は必ずしも設ける必要はない。
【0016】
図2は、図1のA−A′に沿って切った本考案の一実施例に係わる濾過機用濾
過胴の断面正面図である。この図において、濾過室4は放射状に延びた仕切壁5
によって複数のチャンネル6に分割されており、各チャンネル6内ごとに遮蔽板
2が濾過胴の回転方向aに向って後方が濾材1から遠ざかるように傾斜されてお
り、排出孔3が各チャンネル6の前記回転方向aに向って後方に配されている。
本考案にとって必須ではないが、図2のように傾斜された遮蔽板を用い、排出孔
を図2のように前記回転方向に向って後方に位置させることにより、濾液および
/または洗浄液10の遮蔽板2の外方から内方に向う流れをさらに促進させること
が可能となる。
【0017】
図3は図1のB−B′に沿って切った本考案の一実施例に係わる断面平面図で
ある。この図において、各チャンネル6は、さらにこれらチャンネル6の長手方
向に直角な仕切壁16によって小室に分割されている。ただし、この小室への分割
も、本考案にとって必須ではない。
【0018】
図1−3に示された本考案の一実施例による濾過胴を備えた濾過機と従来の濾
過機(代表としてショットレグフィルターを用いた)とのパルプ処理能力を比較
したデータを以下に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
このデータより明らかなように、従来の濾過機では濾過胴の回転数を1.7rpmに
すると残液のパルプへの戻りが生じたのに対し、本考案のものでは同じ回転数で
も残液のパルプへの戻りは生じなかった。このため、濾過機の大きさが同じであ
るにもかかわらず、その処理量は明らかに本考案の濾過胴を備えた濾過機の方が
従来の濾過機より優れていることがわかる。
【0021】
上述したように、本考案によれば、濾過室内に濾材と間隔をおいて該濾材に沿
って延在する遮蔽板が設けられ、この遮蔽板に濾材によって濾過された濾液およ
び/または洗浄液の該遮蔽板の外方から内方に向かう移動を許容する排出孔が設
けられているので、濾液および/または洗浄液の残液が濾過室内に残っていても
、その上方には前記遮蔽板が位置されており、従って濾過胴の回転に伴う遠心力
によってパルプ側に戻ってこようとする前記残液は前記遮蔽板に衝突し、この遮
蔽板によって遮られてパルプ側に達することがなく、脱水されたパルプが前記残
液によって再び漏れることが防止される。
【0022】
なお、濾過室を放射状に延びた仕切壁で複数のチャンネルに分割し、遮蔽板を
各チャンネルにおいて濾過胴の回転方向に向って後方が濾材から遠くなるように
傾斜して配し、遮蔽板の排出孔を各チャンネルの前記濾過胴の回転方向に向って
後方に位置させるようにすると、濾液および洗浄液の前記遮蔽板の外方から内方
への移動がより効果的に行われる。
【図1】本発明の一実施例による濾過機用濾過胴の一部
を示す略部分縦断面図
を示す略部分縦断面図
【図2】図1のA−A′で切った略部分断面正面図
【図3】図1のB−B′で切った略部分断面平面図
【図4】従来のバルブレスフィルターを示す略縦断面図
【図5】従来のショットレッグフィルターを示す略部分
縦断面図
縦断面図
1 濾材
2 遮蔽板
3 排出孔
4 濾過室
5 仕切壁
6 チャンネル
8 濾過胴
10 濾液および/または洗浄液
a 濾過胴の回転方向
Claims (2)
- 【請求項1】 濾材を外周に備えた濾過胴の内部に該濾
材に沿ってその濾材の下方に配された濾過室を有して成
る製紙用パルプ等の濾過機において、前記濾過室内に前
記濾材と間隔をおいて該濾材に沿って延在する遮蔽板を
設け、この遮蔽板に前記濾材によって濾過された濾液お
よび/または洗浄液の該遮蔽板の外方から内方に向かう
移動を許容する排出孔を設けたことを特徴とする濾過機
用濾過胴。 - 【請求項2】 前記濾過室が放射状に延びた仕切壁で複
数のチャンネルに分割され、前記遮蔽板が各チャンネル
において前記濾過胴の回転方向に向って後方が前記濾材
から遠くなるように傾斜しており、前記排出孔が各チャ
ンネルの前記濾過胴の回転方向に向って後方に位置して
いることを特徴とする請求項1記載の濾過機用濾過胴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3411291U JP2539234Y2 (ja) | 1991-05-15 | 1991-05-15 | 濾過機用濾過胴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3411291U JP2539234Y2 (ja) | 1991-05-15 | 1991-05-15 | 濾過機用濾過胴 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04131695U true JPH04131695U (ja) | 1992-12-03 |
JP2539234Y2 JP2539234Y2 (ja) | 1997-06-25 |
Family
ID=31916597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3411291U Expired - Fee Related JP2539234Y2 (ja) | 1991-05-15 | 1991-05-15 | 濾過機用濾過胴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2539234Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE1751312A1 (en) * | 2017-10-24 | 2019-04-25 | Valmet Oy | Pressure relief drum washer and a method for manufacturing the drum washer |
-
1991
- 1991-05-15 JP JP3411291U patent/JP2539234Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE1751312A1 (en) * | 2017-10-24 | 2019-04-25 | Valmet Oy | Pressure relief drum washer and a method for manufacturing the drum washer |
SE541307C2 (en) * | 2017-10-24 | 2019-06-25 | Valmet Oy | Pressure relief drum washer and a method for manufacturing the drum washer |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2539234Y2 (ja) | 1997-06-25 |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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