JP7165932B2 - 衣類処理装置の循環排水モジュール及び衣類処理装置 - Google Patents

Description

本発明は、洗濯機の技術分野に属し、具体的に衣類処理装置の循環排水モジュール及び衣類処理装置に関する。

従来、衣類処理装置は、本体と、衣類を洗浄または乾燥するための槽体と、循環排水モジュールとを備え、循環排水モジュールは、槽体内の洗濯水に対し循環シャワー及び排水を行うことで衣類の洗濯を実現している。槽体内で衣類を洗濯または乾燥するとき、衣類中の異物（例えばコインやボタンなど）及び衣類上の糸くずは衣類から離脱し、後続の洗濯中に洗濯水とともに循環排水モジュールに入り込む。循環動作モードにおいて、衣類を洗浄するために循環排水モジュール内の洗濯水が再度に槽体内にシャワーされるが、糸くずの目詰まりが洗濯水の循環シャワー過程に影響を及ぼす。特に、循環シャワー水管が細い場合に、シャワー口が糸くずにより目詰まりやすいので、シャワーが不十分になってしまう。従って、循環シャワー効果が低下し、即ち衣類の洗浄効果が低下するという欠点があった。

本発明が解決しようとする課題は、糸くずが衣類の洗浄に影響を及ぼすのを防止する衣類処理装置の循環排水モジュールを提供することである。

上記の課題を解決するために、本発明は、入水口、排水出水口及び循環出水口が設けられ、内部キャビティを有するケースと、内部キャビティに組み立てられたフィルタであって、内部キャビティをその軸方向において循環キャビティと排水キャビティとに仕切る第１のフィルタ部を有するフィルタと、を備え、入水口と排水出水口のそれぞれは排水キャビティと連通し、循環出水口は循環キャビティと連通し、循環排水モジュールの排水動作モードにおいて、入水口から排水キャビティに流入した洗濯水は、排水出水口から排出され、循環排水モジュールの循環動作モードにおいて、入水口から排水キャビティに流入した洗濯水は、第１のフィルタ部によりろ過されて循環キャビティに流入し、循環出水口から排出される、衣類処理装置の循環排水モジュールを採用している。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、第１のフィルタ部はろ過孔付きのろ過プレートであり、ろ過プレートの周縁は内部キャビティとマッチしている。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、内部キャビティには、ろ過プレートの周縁を受け止める環状突台が設けられている。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、フィルタは、循環キャビティに位置する第２のフィルタ部をさらに備え、循環キャビティに流入した洗濯水は、第２のフィルタ部によりろ過されて循環出水口から排出される。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、第２のフィルタ部は、循環キャビティの軸方向に沿って延びる邪魔板である。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、フィルタは、排水キャビティに位置する第３のフィルタ部をさらに備え、排水キャビティに流入した洗濯水は、第３のフィルタ部によりろ過されて排水出水口から排出される。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、排水出水口は、ケースの軸方向の端壁に設けられ、第３のフィルタ部は、排水キャビティの軸方向において排水出水口を遮蔽し、第３のフィルタ部とケースの周壁との間には径方向ろ過隙間を有し、第３のフィルタ部とケースの排水出水口が設けられた端壁との間には軸方向ろ過隙間を有する。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、第３のフィルタ部は、排水出水口の反対側に、排水出水口に近づく方向に向かうに従って次第に大きくなるテーパ導流面を有する。

上記衣類処理装置の循環排水モジュールにおいて、ケースの軸方向の一端は、内部キャビティと連通する開口であり、フィルタは、開口を介して内部キャビティに対して着脱する。

以下、先行技術に対する本発明の有利な効果を説明する。
衣類処理装置の循環排水モジュールは、入水口、排水出水口及び循環出水口が設けられ、内部キャビティを有するケースと、内部キャビティに組み立てられたフィルタであって、内部キャビティをその軸方向において循環キャビティと排水キャビティとに仕切る第１のフィルタ部を有するフィルタと、を備え、入水口と排水出水口のそれぞれは排水キャビティと連通し、循環出水口は循環キャビティと連通し、循環排水モジュールの排水動作モードにおいて、入水口から排水キャビティに流入した洗濯水は、排水出水口から排出され、循環排水モジュールの循環動作モードにおいて、入水口から排水キャビティに流入した洗濯水は、第１のフィルタ部によりろ過されて循環キャビティに流入し、循環出水口から排出される。

当該発明は以下のような有利な効果を有する。
衣類処理装置は、本体と、衣類を洗浄または乾燥するための槽体と、循環排水モジュールとを備え、循環排水モジュールは、槽体内の洗濯水に対し循環シャワー及び排水を行うことで衣類の洗濯を実現している。槽体内で衣類を洗濯または乾燥するとき、衣類中の異物（例えばコインやボタンなど）及び衣類上の糸くずは衣類から離脱し、後続の洗濯中に洗濯水とともに循環排水モジュールに入り込む。循環動作モードにおいて、衣類を洗浄するために循環排水モジュール内の洗濯水が再度に槽体内にシャワーされるが、糸くずの目詰まりが洗濯水の循環シャワー過程に影響を及ぼす。特に、循環シャワー水管が細い場合に、シャワー口が糸くずにより目詰まりやすいので、シャワーが不十分になってしまう。従って、循環シャワー効果が低下し、即ち衣類の洗浄効果が低下するという欠点があった。本発明では、内部キャビティに組み立てられたフィルタの第１のフィルタ部により、内部キャビティをその軸方向において循環キャビティと排水キャビティとに仕切る。循環動作モードにおいて、洗濯水は、入水口から排水キャビティに流入した後、第１のフィルタ部によりろ過されて循環キャビティに流入し、最後に循環出水口を経由して循環排水モジュールから排出される。洗濯水が第１のフィルタ部を流れるとき、第１のフィルタ部は、洗濯水中の異物や衣類糸くずをろ過し、第１のフィルタ部の排水キャビティに向く側に残し、循環キャビティに流入した洗濯水に衣類へのシャワーが目詰まる異物や衣類糸くずが混入されることを防止し、衣類へのシャワー効果を確保する。排水動作モードにおいて、洗濯水は、入水口から排水キャビティに流入し、排水キャビティに残された衣類糸くずとともに排水出水口から排出される。

なお、本発明に係る循環排水モジュールは、ケースが一般的に筒状構造であり、内部キャビティの軸方向がケースの軸心方向である。循環排水モジュールにおける他の部材（モータなど）の取付スペースを考慮すれば、内部キャビティの軸方向の長さを内部キャビティの横断面の最大幅（円形の内部キャビティの場合は横断面径）よりも大きくする必要がある。

本発明では、第１のフィルタ部が内部キャビティの軸方向において内部キャビティを仕切るため、これによって形成された排水キャビティの軸方向の長さが内部キャビティの軸方向の長さよりも小さい。排水動作モードにおいて、洗濯水は、排水キャビティを流れるとき、より大きな水圧と水流運動エネルギーを発生させることができるため、排水キャビティ内に捕集された糸くず及び他の不純物をより効果的に持ち運ぶことができ、排水キャビティ内の糸くずが多くなりすぎて排水が不順調になるという問題を回避することができる。軸方向において仕切る方法が用いられるので、第１のフィルタ部は内部キャビティの横断面とマッチすればよく、そのため第１のフィルタ部の外面の面積は小さく、洗濯水は第１のフィルタ部を十分洗い流し、糸くずが第１のフィルタ部の外面に積もるのを防止することができる。

第１のフィルタ部はろ過孔付きのろ過プレートであるため、ろ過効果が良好であるとともに構造が簡単であり、排水動作モードにおいて洗濯水が第１のフィルタ部における糸くずを持ち運びやすく、糸くずが第１のフィルタ部に積もって第１のフィルタ部のろ過効果に影響を及ぼすことが防止される。また、ろ過プレートの周縁は内部キャビティとマッチし、即ちろ過プレートの形状は内部キャビティの横断面の形状と同じであるため、ろ過プレートの内部キャビティへの取り付けは便利になり、かつ洗濯水中の糸くずがろ過プレートのエッジと内部キャビティの壁との間を通過することが防止される。

内部キャビティには、ろ過プレートの周縁を受け止める環状突台が設けられている。取付の際に、ろ過プレートが環状突台に当接するまでにフィルタを内部キャビティへ押し付け、フィルタが移動できなくなったとき、フィルタに対する押し付けを停止する。これによって、フィルタの取り付けは便利になり、環状突台はろ過プレートとケースとの間に隙間を生じさせないことができ、ろ過プレートを取り付けて位置決めすることもできる。

フィルタは、循環キャビティに位置する第２のフィルタ部をさらに備える。循環キャビティに流入した洗濯水は、第２のフィルタ部によりろ過されて循環出水口から排出され、第１のフィルタ部によりろ過された洗濯水は、循環キャビティに流入する。その後、第２のフィルタ部は、洗濯水を二次ろ過し、洗濯水中の糸くず含有量をさらに減少させ、洗濯水中の糸くずにより後続のシャワー中にシャワー口が目詰まることを防止する。

第２のフィルタ部は、循環キャビティの軸方向に沿って延びる邪魔板である。第１のフィルタ部によりろ過された洗濯水が循環キャビティに流入し循環キャビティから循環出水口へ流れると、邪魔板は、洗濯水を二次ろ過し、第１のフィルタ部によりろ過されきれなかった衣類糸くずを阻止する。ろ過済みの洗濯水は循環出水口に流入する。これによって、第２のフィルタ部は構造が簡単で、ろ過効果が良好である。

フィルタは、排水キャビティに位置する第３のフィルタ部をさらに備え、排水キャビティに流入した洗濯水は、第３のフィルタ部によりろ過されて排水出水口から排出される。第３のフィルタ部は、排水キャビティ内の、排水出水口を経由して排出される必要がある洗濯水中の異物をろ過し、洗濯水中の大きな異物により排水モータが目詰まり排水モータの正常な動作に影響を及ぼすことを防止する。

排水出水口は、ケースの軸方向の端壁に設けられ、第３のフィルタ部は、排水キャビティの軸方向において排水出水口を遮蔽し、第３のフィルタ部とケースの周壁との間には径方向ろ過隙間を有し、第３のフィルタ部とケースの排水出水口が設けられた端壁との間には軸方向ろ過隙間を有する。衣類糸くずは体積が小さいので、径方向ろ過隙間を通過してから、旋回して軸方向ろ過隙間を通過して排水出水口から排出されることが可能であるが、コインなどの体積が大きな異物は阻止され、異物の阻止は実現される。

好ましくは、第３のフィルタ部は、排水出水口の反対側に、排水出水口に近づく方向に向かうに従って次第に大きくなるテーパ導流面を有する。これによって、第３のフィルタ部は、洗濯水をろ過するとともに、ストッパによる、排水キャビティから排水出水口に流入する洗濯水の水流への抵抗を低下させ、衣類糸くずがストッパに積もることを防止する。

ケースの軸方向の一端は、内部キャビティと連通する開口であり、フィルタは、開口を介して内部キャビティに対して着脱する。着脱可能な接続構造によって、フィルタの洗浄または交換が便利になり、使用が一層便利になる。そして、第１のフィルタ部が内部キャビティの軸方向において内部キャビティを仕切るため、フィルタがどの角度で取り付けられるかまたは内部キャビティ内をどのように回動するかにかかわらず、第１のフィルタ部は常に排水出水口と循環出水口とを確実に仕切り、排水出水口と循環出水口が第１のフィルタ部によって仕切られないことはなく、フィルタの取付及び使用は便利になる。

本発明は、上記の循環排水モジュールを備える衣類処理装置をさらに提供する。

本発明の特徴及びメリットについて、以下の発明を実施するための形態、図面において詳しく説明する。

図１は実施例１の断面模式図である。 図２は実施例１におけるフィルタの模式図である。 図３は実施例１の第１の部分断面図である。 図４は実施例１の第２の部分断面図である。 図５は実施例１の斜視図である。 図６は実施例２の模式図である。

本発明に係る衣類処理装置の循環排水モジュールは、入水口、排水出水口及び循環出水口が設けられ、内部キャビティを有するケースと、内部キャビティに組み立てられたフィルタであって、内部キャビティをその軸方向において循環キャビティと排水キャビティとに仕切る第１のフィルタ部を有するフィルタと、を備え、入水口と排水出水口のそれぞれは排水キャビティと連通し、循環出水口は循環キャビティと連通し、循環排水モジュールの排水動作モードにおいて、入水口から排水キャビティに流入した洗濯水は、排水出水口から排出され、循環排水モジュールの循環動作モードにおいて、入水口から排水キャビティに流入した洗濯水は、第１のフィルタ部によりろ過されて循環キャビティに流入し、循環出水口から排出される。本発明では、内部キャビティに組み立てられるフィルタの第１のフィルタ部により、内部キャビティをその軸方向において循環キャビティと排水キャビティとに仕切る。循環動作モードにおいて、洗濯水は、入水口から排水キャビティに流入した後、第１のフィルタ部によりろ過されて循環キャビティに流入し、最後に循環出水口を経由して循環排水モジュールから排出される。洗濯水が第１のフィルタ部を流れるとき、第１のフィルタ部は、洗濯水中の異物や衣類糸くずをろ過し、第１のフィルタ部の排水キャビティに向く側に残し、循環キャビティに流入した洗濯水に衣類へのシャワーが目詰まる異物や衣類糸くずが混入されることを防止し、衣類へのシャワー効果を確保する。排水動作モードにおいて、洗濯水は、入水口から排水キャビティに流入し、排水キャビティに残された衣類糸くずとともに排水出水口から排出される。なお、本発明に係る循環排水モジュールは、ケースが一般的に筒状構造であり、内部キャビティの軸方向がケースの軸心方向である。循環排水モジュールにおける他の部材（モータなど）の取付スペースを考慮すれば、内部キャビティの軸方向の長さを内部キャビティの横断面の最大幅（円形の内部キャビティの場合は横断面径）よりも大きくする必要がある。本発明では、第１のフィルタ部が内部キャビティの軸方向において内部キャビティを仕切るため、これによって形成された排水キャビティの軸方向の長さが内部キャビティの軸方向の長さよりも小さい。排水動作モードにおいて、洗濯水は、排水キャビティを流れるとき、より大きな水圧と水流運動エネルギーを発生させることができるため、排水キャビティ内に捕集された糸くず及び他の不純物をより効果的に持ち運ぶことができ、排水キャビティ内の糸くずが多くなりすぎて排水が不順調になるという問題を回避することができる。軸方向において仕切る方法が用いられるので、第１のフィルタ部は内部キャビティの横断面とマッチすればよく、そのため第１のフィルタ部の外面の面積は小さく、洗濯水は第１のフィルタ部を十分洗い流し、糸くずが第１のフィルタ部の外面に積もるのを防止することができる。

以下、本発明の実施例の図面を参考しながら本発明の実施例を説明するが、以下の実施例は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。実施の形態における実施例に基づき当業者が創意工夫をせずになし得る他の実施例は全て本発明の技術的範囲に属する。

本発明の記述において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「時計回り」、「反時計回り」などの用語で示される方位または位置関係は、図面に示される方位または位置関係に基づくものであり、本発明の説明の便宜及び簡略化を図るためのものに過ぎず、かかる装置または部材が必ず特定の方位を有することか、または特定の方位での構成・操作が必須であることを意味・示唆するものではないため、本発明への限定として理解されるべきではない。

また、用語の「第１の」、「第２の」は説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を意味または示唆するもの、または表される技術的要素の数を示唆するものとして理解されるべきではない。そのため、「第１の」、「第２の」で表される要素は、１つまたはより多くの当該要素を含むことを意味または示唆することができる。本発明の記述において、特に説明がない限り、「複数」は２つまたは２つ以上を意味する。

本発明では、明確な規定や限定がない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広い意味で理解されるべきである。例えば、固定的に接続されてもよく、着脱可能に、あるいは一体的に接続されてもよい。機械的に接続されてもよく、電気的に接続されてもよい。直接的に連結されてもよく、中間媒介を介して間接的に連結されてもよく、２つの部材の内部の連通であってもよい。当業界の一般的な技術者であれば、具体的な場合に応じて本発明における上記の用語の具体的な意味を理解することができる。

本発明では、明確な規定や限定がない限り、第１の要素が第２の要素の「上」または「下」にある場合は、第１、第２の要素が直接的に接触する場合を含んでもよく、第１、第２の要素が直接的に接触せず、両者の間の他の要素を介して接触する場合を含んでもよい。そして、第１の要素が第２の要素の「上」、「上方」、「上面」にある場合は、第１の要素が第２の要素の直上方及び斜め上方にある場合を含むか、または第１の要素の水平高さが第２の要素よりも高いことを意味しているのみである。第１の要素が第２の要素の「下」、「下方」、「下面」にある場合は、第１の要素が第２の要素の直下方及び斜め下方にある場合を含むか、または第１の要素の水平高さが第２の要素よりも低いことを意味しているのみである。

衣類処理装置の循環排水モジュールは、図１～図５に示すように、ケース１００と、フィルタ２００とを備える。ケース１００内に内部キャビティ１４０が形成され、ケース１００上に内部キャビティ１４０と連通する、入水口１１０、排水出水口１２０及び循環出水口１３０が設けられ、排水出水口１２０内に排水モータ１２１が設けられ、循環出水口１３０内に循環モータ１３１が設けられている。

本実施例では、ケース１００の軸方向の一端は、内部キャビティ１４０と連通する開口１６０であり、フィルタ２００は、開口１６０を介して内部キャビティ１４０に対して着脱される。フィルタ２００が内部キャビティ１４０に組み立てられるとき、開口１６０を閉じる。着脱可能な接続構造によって、フィルタ２００の洗浄または交換が便利になり、使用が一層便利になる。フィルタ２００は、第１のフィルタ部２１０と、第２のフィルタ部２２０と、第３のフィルタ部２３０と、フィルタ２００をケース１００に組み立てる取付蓋２４０と、を備える。第２のフィルタ部２２０と第３のフィルタ部２３０はそれぞれ第１のフィルタ部２１０の両側に接続され、取付蓋２４０は、第２のフィルタ部２２０の第１のフィルタ部２１０から離れた端部に接続されている。

第１のフィルタ部２１０は、内部キャビティ１４０をその軸方向において循環キャビティ１４１と排水キャビティ１４２とに仕切る。排水キャビティ１４２は排水出水口１２０及び入水口１１０と連通し、循環キャビティ１４１は循環出水口１３０と連通する。循環排水モジュールの循環動作モードにおいて、循環モータ１３１は動作し、洗濯水は、入水口１１０から排水キャビティ１４２に流入した後、第１のフィルタ部２１０によりろ過されて循環キャビティ１４１に流入し、最後に循環出水口１３０を経由して循環排水モジュールから排出される。洗濯水が第１のフィルタ部２１０を流れるとき、第１のフィルタ部２１０は、洗濯水中の異物や衣類糸くずをろ過し、第１のフィルタ部２１０の排水キャビティ１４２に向く側に残し、循環キャビティ１４１に流入した洗濯水に循環モータ１３１及び衣類へのシャワーが目詰まる異物や衣類糸くずが混入されることを防止し、衣類へのシャワー効果を確保する。循環排水モジュールの排水動作モードにおいて、排水モータ１２１は動作し、洗濯水は、入水口１１０から排水キャビティ１４２に流入し、排水キャビティ１４２に残された衣類糸くずとともに排水出水口１２０から排出される。

なお、本発明に係る循環排水モジュールは、ケース１００が一般的に筒状構造であり、内部キャビティ１４０の軸方向がケース１００の軸心方向である。循環排水モジュールにおける他の部材（モータなど）の取付スペースを考慮すれば、内部キャビティ１４０の軸方向の長さを内部キャビティ１４０の横断面の最大幅（円形の内部キャビティの場合は横断面径）よりも大きくする必要がある。

本発明では、第１のフィルタ部２１０が内部キャビティ１４０の軸方向において内部キャビティ１４０を仕切るため、これによって形成された排水キャビティ１４２の軸方向の長さが内部キャビティ１４０の軸方向の長さよりも小さい。排水動作モードにおいて、洗濯水は、排水キャビティ１４２を流れるとき、より大きな水圧と水流運動エネルギーを発生させることができるため、排水キャビティ１４２内に捕集された糸くず及び他の不純物をより効果的に持ち運ぶことができ、排水キャビティ１４２内の糸くずが多くなりすぎて排水が不順調になるという問題を回避することができる。軸方向において仕切る方法が用いられるので、第１のフィルタ部２１０は内部キャビティ１４０の横断面とマッチすればよく、そのため第１のフィルタ部２１０の外面の面積は小さく、洗濯水は第１のフィルタ部２１０を十分洗い流し、糸くずが第１のフィルタ部２１０の外面に積もるのを防止することができる。そして、第１のフィルタ部２１０が内部キャビティ１４０の軸方向において内部キャビティ１４０を仕切るため、フィルタ２００がどの角度で取り付けられるかまたは内部キャビティ１４０内をどのように回動するかにかかわらず、第１のフィルタ部２１０は常に排水出水口１２０と循環出水口１３０とを確実に仕切り、排水出水口１２０と循環出水口１３０が第１のフィルタ部２１０によって仕切られないことはなく、フィルタ２００の取付及び使用は便利になる。好ましくは、第１のフィルタ部２１０はろ過孔２１１付きのろ過プレートであり、ろ過プレートの周縁は内部キャビティ１４０とマッチし、即ちろ過プレートの形状は内部キャビティ１４０の横断面の形状と同じである。そのため、ろ過プレートの内部キャビティ１４０への取り付けは便利になり、かつ洗濯水中の糸くずがろ過プレートのエッジと内部キャビティ１４０の壁との間を通過することが防止される。また、ろ過プレートが内部キャビティ１４０の中心軸線と垂直になるので、第１のフィルタ部２１０はろ過効果が良好であるとともに構造が簡単であり、排水動作モードにおいて洗濯水が第１のフィルタ部２１０における糸くずを持ち運びやすく、糸くずが第１のフィルタ部２１０に積もって第１のフィルタ部２１０のろ過効果に影響を及ぼすことが防止される。ろ過孔２１１は、円形、方形、楕円形または異形である。

第２のフィルタ部２２０は循環キャビティ１４１に位置し、第１のフィルタ部２１０と取付蓋２４０との間に接続されており、循環キャビティ１４１内の洗濯水をろ過するとともに、第１のフィルタ部２１０を支持して取付蓋２４０に固定する。本実施例では、第２のフィルタ部２２０は、循環キャビティ１４１の軸方向に沿って延びる邪魔板である。邪魔板のエッジと循環キャビティ１４１の壁とは接触しておらず、邪魔板のエッジと循環キャビティ１４１の壁との間に隙間がある。第１のフィルタ部２１０によりろ過された洗濯水が循環キャビティ１４１に流入し循環キャビティ１４１から循環出水口１３０へ流れると、邪魔板は、洗濯水を二次ろ過し、第１のフィルタ部２１０によりろ過されきれなかった衣類糸くずを阻止する。洗濯水は隙間を流れ、ろ過済みの洗濯水循環出水口は１３０に流入する。これによって、洗濯水中の糸くず含有量がさらに減少し、糸くずにより後続のシャワー中にシャワー口が目詰まることが防止される。好ましくは、ケースの軸心方向の周りに配置される邪魔板が複数設けられ、隣り合う邪魔板間の角度が同じであり、複数の邪魔板は第２のフィルタ部２２０の強度を高めるとともに、洗濯水中の衣類糸くずを複数回阻止する。これによって、ろ過効果が一層良好になる。

第２のフィルタ部２２０は、循環キャビティ１４１に設けられるろ過メッシュであってもよい。ろ過メッシュは、洗濯水がろ過プレートとろ過メッシュの順に流れ、２回のろ過を行った後に循環出水口１３０に流れるように、ろ過プレートと平行になるように設けられてもよい。洗濯水に対するろ過をさらに実現するために、ろ過メッシュをケースの軸心方向に沿って配置し、即ち上記の邪魔板をろ過メッシュに置き換えてもよい。

第３のフィルタ部２３０は、排水キャビティ１４２内に位置し、排水キャビティ１４２内の、排水出水口１２０を経由して排出される必要がある洗濯水をろ過し、洗濯水中の大きな異物により排水モータ１２１が目詰まり排水モータ１２１の正常な動作に影響を及ぼすことを防止する。排水出水口１２０は、ケース１００の軸方向の端壁に設けられ、第３のフィルタ部２３０は、第１のフィルタ部２１０に接続される接続部２３２と、接続部２３２の端部に固定されるストッパ２３３とを備える。ストッパ２３３は、ケース１００の周壁との間には径方向ろ過隙間Ｔ２を有し、ケース１００の排水出水口１２０が設けられた端壁との間には軸方向ろ過隙間Ｔ１を有するように、排水キャビティ１４２の軸方向において排水出水口１２０を遮蔽する。図３に示すように、径方向ろ過隙間Ｔ２と軸方向ろ過隙間Ｔ１は、３ｍｍ≦Ｔ１≦８ｍｍかつ３ｍｍ≦Ｔ２≦８ｍｍを満足することが好ましい。すなわち、排水キャビティ１４２内の洗濯水及び衣類糸くずは、軸方向ろ過隙間を流れてから径方向ろ過隙間を流れて排水出水口１２０に流入する。この期間において、洗濯水中の異物（例えばコインなど）は、ストッパ２３３によって阻止され、軸方向ろ過隙間及び径方向ろ過隙間を流れることができず、排水キャビティ１４２内に残される。これによって、ユーザが洗濯終了後に循環排水モジュールから異物を取り出すことができ、異物により排水モータ１２１が目詰まり排水モータ１２１の正常な動作に影響を及ぼすことを防止することができる。好ましくは、ストッパ２３３はラッパ状をなし、ストッパ２３３の排水出水口１２０の反対側に、排水出水口１２０に近づく方向に向かうに従って次第に大きくなるテーパ導流面２３１が形成される。テーパ導流面２３１によって、ストッパ２３３は洗濯水をろ過するとともに、ストッパ２３３による、排水キャビティ１４２から排水出水口１２０に流入する洗濯水の水流への抵抗を低下させ、衣類糸くずがストッパ２３３に積もることを防止する。

本実施例では、ケース１００の内部には、ろ過プレートの周縁を受け止める環状突台１５０が設けられていることが好ましい。取付の際に、第３のフィルタ部２３０は開口１６０を経由して内部キャビティ１４０に進入し、その後、第１のフィルタ部２１０は内部キャビティ１４０に進入する。ろ過プレートが環状突台１５０に当接するまでにフィルタ２００を排水出水口１２０に向けて押し付け、フィルタ２００が移動できなくなったとき、フィルタ２００に対する押し付けを停止する。このとき、開口１６０にある取付蓋２４０をケース１００に締め付ければ、フィルタ２００とケース１００の取付は実現される。

図４に示すように、環状突台１５０の幅がＴ３であり、ろ過プレートの周縁とケース１００の内壁とのピッチがＴ４である。ろ過プレートがケース１００内で振れても、ろ過プレートの周縁が常に環状突台１５０に接触し、ろ過プレートと環状突台１５０との間に隙間が生じるのを防止し、即ち洗濯水中の糸くずが隙間を通過して循環キャビティ１４１に進入するのを防止するように、Ｔ３とＴ４は、Ｔ３≧２Ｔ４を満足する。

フィルタ２００の取付及び使用の便宜を図るために、取付蓋２４０、第１のフィルタ部２１０、第２のフィルタ部２２０及び第３のフィルタ部２３０を一体的に配置する。ケース１００が円筒状をなす場合、取付蓋２４０は、ケース１００と螺合されることが好ましい。図５に示すように、取付蓋２４０の回動の便宜を図るために、取付蓋２４０に操作が便利なハンドル２４２を設けてもよい。取付蓋２４０に位置決め突起２４１が設けられ、ケース１００の内壁にストッパ凸リブ１７０が設けられている。取付の際に、ユーザがハンドル２４２で取付蓋２４０を回動させることだけで、取付蓋２４０をケース１００に締め付けることができる。取付蓋２４０を回動させる期間、位置決め突起２４１がストッパ凸リブ１７０の端部に当接すると、取付蓋２４０がケース１００に締め付けられ、取付が終了し、位置決め突起２４１が取付・位置決め機能を発揮する。

衣類処理装置は、図６に示すように、本体と、本体内に設けられる槽体３００と、実施例１における循環排水モジュール４００とを備える。槽体３００は、外槽３１０と、外槽３１０内に回転可能に設けられる内槽３２０とを備える。内槽３２０の内槽キャビティは、衣類及び洗濯水を収容し、槽体３００には、内槽キャビティと連通するシャワー口３３０が設けられている。槽体３００は、ベローズ５００を介して循環排水モジュール４００の入水口１１０と連通し、シャワー口３３０は、循環シャワー管３４０を介して循環排水モジュール４００の循環出水口１３０と連通する。

衣類処理装置の循環動作モードのフローは以下のとおりである。
内槽３２０内の洗濯水は、ベローズ５００を経由して入水口１１０から循環排水モジュール４００の内部キャビティ１４０に流入する。このとき、循環モータ１３１は動作し（排水モータ１２１は動作しない）、内部キャビティ１４０内の洗濯水は、循環出水口１３０から循環シャワー管３４０に流入し、その後、シャワー口３３０を経由して内槽にシャワーされて、衣類へのシャワーを実現する。この期間、衣類洗浄成分付きの洗濯水は、往復循環を実現し、洗浄及びリンス率を高める。

衣類処理装置の排水動作モードのフローは以下のとおりである。
内槽３２０内の洗濯水は、ベローズ５００を経由して入水口１１０から循環排水モジュール４００の内部キャビティ１４０に流入する。このとき、排水モータ１２１は動作し（循環モータ１３１は動作しない）、内部キャビティ１４０内の洗濯水及び糸くずを排水出水口１２０から本体外へ排出する。

本実施例に係る衣類処理装置は、洗濯機または洗濯乾燥機であってもよい。衣類処理装置が洗濯乾燥機である場合、衣類処理装置は、槽体３００に接続され、空気を加熱した後に内槽３２０に通して洗浄済みの衣類を乾燥する乾燥モジュールをさらに備える。

以上は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的範囲は上記の実施例に限定されず、本発明の思想に基づく発明であれば本発明の技術的範囲に属する。当業者にとって、本発明の原理から逸脱しない若干の改良や修正も本発明の技術的範囲に属するものと見なされるべきである。

１００：ケース
１１０：入水口
１２０：排水出水口
１２１：排水モータ
１３０：循環出水口
１３１：循環モータ
１４０：内部キャビティ
１４１：循環キャビティ
１４２：排水キャビティ
１５０：環状突台
１６０：開口
１７０：ストッパ凸リブ
２００：フィルタ
２１０：第１のフィルタ部
２１１：ろ過孔
２２０：第２のフィルタ部
２３０：第３のフィルタ部
２３１：テーパ導流面
２３２：接続部
２３３：ストッパ
２４０：取付蓋
２４１：位置決め突起
２４２：ハンドル
３００：槽体
３１０：外槽
３２０：内槽
３３０：シャワー口
３４０：循環シャワー管
４００：循環排水モジュール
５００：ベローズ

Claims (10)

1. 衣類処理装置の循環排水モジュールであって、
   入水口、排水出水口及び循環出水口が設けられ、内部キャビティを有するケースと、
   前記内部キャビティに組み立てられたフィルタであって、前記内部キャビティをその軸方向において循環キャビティと排水キャビティとに仕切る第１のフィルタ部を有するフィルタと、を備え、
   前記入水口と前記排水出水口のそれぞれは前記排水キャビティと連通し、前記循環出水口は前記循環キャビティと連通し、
   前記循環排水モジュールの排水動作モードにおいて、前記入水口から前記排水キャビティに流入した洗濯水は、前記排水出水口から排出され、
   前記循環排水モジュールの循環動作モードにおいて、前記入水口から前記排水キャビティに流入した洗濯水は、前記第１のフィルタ部によりろ過されて前記循環キャビティに流入し、前記循環出水口から排出される、ことを特徴とする衣類処理装置の循環排水モジュール。
2. 前記第１のフィルタ部はろ過孔付きのろ過プレートであり、前記ろ過プレートの周縁は前記内部キャビティとマッチしている、ことを特徴とする請求項１に記載の循環排水モジュール。
3. 前記内部キャビティには、前記ろ過プレートの周縁を受け止める環状突台が設けられている、ことを特徴とする請求項２に記載の循環排水モジュール。
4. 前記フィルタは、前記循環キャビティに位置する第２のフィルタ部をさらに備え、前記循環キャビティに流入した洗濯水は、前記第２のフィルタ部によりろ過されて前記循環出水口から排出される、ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載の循環排水モジュール。
5. 前記第２のフィルタ部は、循環キャビティの軸方向に沿って延びる邪魔板である、ことを特徴とする請求項４に記載の循環排水モジュール。
6. 前記フィルタは、前記排水キャビティに位置する第３のフィルタ部をさらに備え、前記排水キャビティに流入した洗濯水は、前記第３のフィルタ部によりろ過されて前記排水出水口から排出される、ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載の循環排水モジュール。
7. 前記排水出水口は、前記ケースの軸方向の端壁に設けられ、前記第３のフィルタ部は、排水キャビティの軸方向において前記排水出水口を遮蔽し、前記第３のフィルタ部と前記ケースの周壁との間には径方向ろ過隙間を有し、前記第３のフィルタ部と前記ケースの前記排水出水口が設けられた端壁との間には軸方向ろ過隙間を有する、ことを特徴とする請求項６に記載の循環排水モジュール。
8. 前記第３のフィルタ部は、前記排水出水口の反対側に、前記排水出水口に近づく方向に向かうに従って次第に大きくなるテーパ導流面を有する、ことを特徴とする請求項７に記載の循環排水モジュール。
9. 前記ケースの軸方向の一端は、前記内部キャビティと連通する開口であり、前記フィルタは、前記開口を介して前記内部キャビティに対して着脱する、ことを特徴とする請求項１～３のいずれか一項に記載の循環排水モジュール。
10. 請求項１～９のいずれか一項に記載の循環排水モジュールを備える、ことを特徴とする衣類処理装置。

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