JPH0413041B2 - - Google Patents
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- JPH0413041B2 JPH0413041B2 JP19279482A JP19279482A JPH0413041B2 JP H0413041 B2 JPH0413041 B2 JP H0413041B2 JP 19279482 A JP19279482 A JP 19279482A JP 19279482 A JP19279482 A JP 19279482A JP H0413041 B2 JPH0413041 B2 JP H0413041B2
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- rolling
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- area reduction
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B1/00—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
- B21B1/16—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling wire rods, bars, merchant bars, rounds wire or material of like small cross-section
- B21B1/20—Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling wire rods, bars, merchant bars, rounds wire or material of like small cross-section in a non-continuous process,(e.g. skew rolling, i.e. planetary cross rolling)
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はチタン合金棒の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
チタン合金はその利用が各種の分野に広がりつ
つあるが、2次製品用素材としては一般に丸棒の
形に製造される。斯かるチタン合金棒は従来は鍛
造法又はカリバーロールを利用した棒材圧延法に
よつて製造されていた。 〔発明が解決しようとする課題〕 鍛造法によつてチタン合金棒を製造する場合は
本質的に外径の真円度が低く、また鍛造割れを生
じ易い。更に中心部で内部割れを生じることも多
い。 一方棒材圧延法による場合、特に連続圧延機を
使用する場合は、各パスごとの圧延温度の管理が
困難であり温度低下のために圧延中に表面割れを
生じて表面疵を生じる。また小ロツト各種サイズ
のチタン合金棒を大量生産に適した連続式の棒鋼
圧延機にて製造することは設備の稼働上非経済的
である。 またいずれの方法においても表面の疵を除去す
るために外周施削量を大とする必要があつて成品
歩留が低い。そしてこれら両方法(圧延法におい
てリバース圧延機を使用する場合も含む)は断面
内均一加工は本質的に不可能であるから、断面内
均一ミクロ組織は得られない。 本発明はこのような従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであつて、3個又は4個の
ロールを有する傾斜圧延機を使用し、素材温度に
関連して定めた1パス当たりの減面率で圧延する
ことにより、マクロ組織、ミクロ組織が良好、従
つて機械的特性に優れ、また内部欠陥がなく、更
に表面割れが皆無であり外周施削量が少なくて済
み、成品歩留が高く、加えて外径真円度が高く、
断面内均一加工が可能なチタン合金棒の製造方法
を提供することを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明に係るチタン合金棒の製造方法は、チタ
ン合金の棒状素材を、α相域温度及びα+β相域
温度での圧延の場合は1パス当りの減面率を5%
以上、40%以下、またβ相域温度での圧延の場合
は1パス当りの減面率を5%以上、85%以下とし
て熱間で3個又は4個のロールを有する傾斜圧延
機にて傾斜圧延をしてチタン合金棒を製造するこ
とを特徴とする。 後述するようにβ型合金の場合は1パスでの加
工が可能な場合もあるが、一般には傾斜圧延と再
加熱とを反復して漸次外径を絞つていく方法をと
る。そしての型、α+β型合金については複数パ
スの傾斜圧延のうち、その仕上圧延相当パスにお
いてα相域、α+β相域温度とすればよい。 〔作用〕 このような傾斜圧延機を使用することで真円度
が高く、円周方向の剪断歪が少なく、内部割れ、
表面割れを発生しない圧延が可能となる。そして
この傾斜圧延機による場合は高加工度を得ること
もできるが、これに伴う加工発熱による相変態の
問題は圧延温度に応じた適切な減面率を選択で対
処する必要が生じたのである。 〔発明完成までの経緯〕 前述した従来技術の問題点を解決するため本願
発明者らは割れ等の問題を生じることが少なく、
また高加工度を取り得る傾斜圧延法をチタン合金
棒の製造に適用することに着眼した。 傾斜ロール圧延機としては例えば特公昭46−
43980号に中実材を1パスで高圧下できる高加工
度圧延機として開示されたものがある。これは被
圧延材の入側におけるロールの直径を出側におけ
る直径よりも十分に大径とした3個のコーン型ロ
ールが被圧延材のパスラインを中心にしてロール
ハウジングとともに回転するものである。この圧
延機によれば被圧延材の表面ねじれが小さいこと
が挙げられているが、本願発明者らの実験によれ
ばポロシテイ等の内部欠陥の改善効果がみられ
ず、また円周方法の剪断歪が大きいために高品質
の丸棒製造には適さない。 一方、本願発明者らは高加工度圧延ができ、し
かも円周方向の剪断歪が少なく、内部割れが発生
することのない円形断面金属材料の製造方法を
種々検討し、特開昭59−4902号の発明をなした。
これはパスライン周りに臨んで3個又は4個のロ
ールが配設され、その軸心線はパスラインと非平
行になるようにパスラインの周りの周方向に傾斜
せしめられ、更にロールの入側又は出側の軸端が
パスラインと交叉する傾斜圧延機を用い、前記の
傾斜角及び交叉角が一定の条件を満足する状態に
て圧延する方法である。 本願発明は傾斜圧延法として、この特開昭59−
4902号に記載の方法を適用することとしたのであ
る。この方法の適用により高加工度は勿論、剪断
歪、内部割れの問題が解決できる処となつたが、
チタン合金棒の製造に適用するに当たり加工温度
の調整に加えて、更に加工発熱による相変態抑制
の問題を解決する必要が生じてきた。即ち、従来
の加工法である鍛造、孔型圧延法等では割れ等の
問題があつたため、高い加工度が実現できず、従
つて加工中に相変態を起こさせるに十分な加工発
熱が生じることはなく、一般には加工中に被圧延
材の温度は低下するため、加工前の加熱温度によ
つて相変態が生じるか否かは予測ができていた。 それに対して難加工性材料であり、変形抵抗の
高いチタン合金に対して、割れ等の問題を解決し
て高加工度が実現できる傾斜圧延法を適用できる
ようになつた結果、加工時の発熱による相変態抑
制の問題が発生した。 通常、傾斜圧延機を用いて圧延を行う利点は1
パスでの高加工度を達成し得ることである。従つ
て加工後、換言すれば減面率を高くすればそれだ
け傾斜圧延の特徴を活かせることとなり、製造能
率を高め得、製造コストの低減を図れることとな
る。 しかし高い減面率を設定すると、発生する加工
熱が大きくなり、β型チタン合金を除くα型チタ
ン合金、α+β型チタン合金では相変態を招き、
また良好なマクロ、ミクロ組織を得られなくな
る。そこでこの加工発熱をいかに抑制するかが、
重要な課題となつたのである。 ここでチタン合金の特徴について説明する。 チタン合金にはα型(Ti−5Al−2.5Sn等)、α
+β型(Ti−6Al−4V、Ti−6Al−6V−2Sn等)、
β型(Ti−13V−11Cr−3Al、Ti−15Mo−5Zr−
3Al等)の3種類に大別できる。 これは常温にて存在する相がα相、α+β相、
β相のいずれであるかによつて区別されるもので
ある。第7表は上記したα型、α+β型、β型の
各チタン合金とその温度変化に伴う相変態との関
係を示し、また第12図は第7表に示すα型チタ
ン合金、α+β型チタン合金、β型チタン合
金についての温度と合金成分含有量と相変態と
の関係を示すグラフである。
つあるが、2次製品用素材としては一般に丸棒の
形に製造される。斯かるチタン合金棒は従来は鍛
造法又はカリバーロールを利用した棒材圧延法に
よつて製造されていた。 〔発明が解決しようとする課題〕 鍛造法によつてチタン合金棒を製造する場合は
本質的に外径の真円度が低く、また鍛造割れを生
じ易い。更に中心部で内部割れを生じることも多
い。 一方棒材圧延法による場合、特に連続圧延機を
使用する場合は、各パスごとの圧延温度の管理が
困難であり温度低下のために圧延中に表面割れを
生じて表面疵を生じる。また小ロツト各種サイズ
のチタン合金棒を大量生産に適した連続式の棒鋼
圧延機にて製造することは設備の稼働上非経済的
である。 またいずれの方法においても表面の疵を除去す
るために外周施削量を大とする必要があつて成品
歩留が低い。そしてこれら両方法(圧延法におい
てリバース圧延機を使用する場合も含む)は断面
内均一加工は本質的に不可能であるから、断面内
均一ミクロ組織は得られない。 本発明はこのような従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであつて、3個又は4個の
ロールを有する傾斜圧延機を使用し、素材温度に
関連して定めた1パス当たりの減面率で圧延する
ことにより、マクロ組織、ミクロ組織が良好、従
つて機械的特性に優れ、また内部欠陥がなく、更
に表面割れが皆無であり外周施削量が少なくて済
み、成品歩留が高く、加えて外径真円度が高く、
断面内均一加工が可能なチタン合金棒の製造方法
を提供することを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明に係るチタン合金棒の製造方法は、チタ
ン合金の棒状素材を、α相域温度及びα+β相域
温度での圧延の場合は1パス当りの減面率を5%
以上、40%以下、またβ相域温度での圧延の場合
は1パス当りの減面率を5%以上、85%以下とし
て熱間で3個又は4個のロールを有する傾斜圧延
機にて傾斜圧延をしてチタン合金棒を製造するこ
とを特徴とする。 後述するようにβ型合金の場合は1パスでの加
工が可能な場合もあるが、一般には傾斜圧延と再
加熱とを反復して漸次外径を絞つていく方法をと
る。そしての型、α+β型合金については複数パ
スの傾斜圧延のうち、その仕上圧延相当パスにお
いてα相域、α+β相域温度とすればよい。 〔作用〕 このような傾斜圧延機を使用することで真円度
が高く、円周方向の剪断歪が少なく、内部割れ、
表面割れを発生しない圧延が可能となる。そして
この傾斜圧延機による場合は高加工度を得ること
もできるが、これに伴う加工発熱による相変態の
問題は圧延温度に応じた適切な減面率を選択で対
処する必要が生じたのである。 〔発明完成までの経緯〕 前述した従来技術の問題点を解決するため本願
発明者らは割れ等の問題を生じることが少なく、
また高加工度を取り得る傾斜圧延法をチタン合金
棒の製造に適用することに着眼した。 傾斜ロール圧延機としては例えば特公昭46−
43980号に中実材を1パスで高圧下できる高加工
度圧延機として開示されたものがある。これは被
圧延材の入側におけるロールの直径を出側におけ
る直径よりも十分に大径とした3個のコーン型ロ
ールが被圧延材のパスラインを中心にしてロール
ハウジングとともに回転するものである。この圧
延機によれば被圧延材の表面ねじれが小さいこと
が挙げられているが、本願発明者らの実験によれ
ばポロシテイ等の内部欠陥の改善効果がみられ
ず、また円周方法の剪断歪が大きいために高品質
の丸棒製造には適さない。 一方、本願発明者らは高加工度圧延ができ、し
かも円周方向の剪断歪が少なく、内部割れが発生
することのない円形断面金属材料の製造方法を
種々検討し、特開昭59−4902号の発明をなした。
これはパスライン周りに臨んで3個又は4個のロ
ールが配設され、その軸心線はパスラインと非平
行になるようにパスラインの周りの周方向に傾斜
せしめられ、更にロールの入側又は出側の軸端が
パスラインと交叉する傾斜圧延機を用い、前記の
傾斜角及び交叉角が一定の条件を満足する状態に
て圧延する方法である。 本願発明は傾斜圧延法として、この特開昭59−
4902号に記載の方法を適用することとしたのであ
る。この方法の適用により高加工度は勿論、剪断
歪、内部割れの問題が解決できる処となつたが、
チタン合金棒の製造に適用するに当たり加工温度
の調整に加えて、更に加工発熱による相変態抑制
の問題を解決する必要が生じてきた。即ち、従来
の加工法である鍛造、孔型圧延法等では割れ等の
問題があつたため、高い加工度が実現できず、従
つて加工中に相変態を起こさせるに十分な加工発
熱が生じることはなく、一般には加工中に被圧延
材の温度は低下するため、加工前の加熱温度によ
つて相変態が生じるか否かは予測ができていた。 それに対して難加工性材料であり、変形抵抗の
高いチタン合金に対して、割れ等の問題を解決し
て高加工度が実現できる傾斜圧延法を適用できる
ようになつた結果、加工時の発熱による相変態抑
制の問題が発生した。 通常、傾斜圧延機を用いて圧延を行う利点は1
パスでの高加工度を達成し得ることである。従つ
て加工後、換言すれば減面率を高くすればそれだ
け傾斜圧延の特徴を活かせることとなり、製造能
率を高め得、製造コストの低減を図れることとな
る。 しかし高い減面率を設定すると、発生する加工
熱が大きくなり、β型チタン合金を除くα型チタ
ン合金、α+β型チタン合金では相変態を招き、
また良好なマクロ、ミクロ組織を得られなくな
る。そこでこの加工発熱をいかに抑制するかが、
重要な課題となつたのである。 ここでチタン合金の特徴について説明する。 チタン合金にはα型(Ti−5Al−2.5Sn等)、α
+β型(Ti−6Al−4V、Ti−6Al−6V−2Sn等)、
β型(Ti−13V−11Cr−3Al、Ti−15Mo−5Zr−
3Al等)の3種類に大別できる。 これは常温にて存在する相がα相、α+β相、
β相のいずれであるかによつて区別されるもので
ある。第7表は上記したα型、α+β型、β型の
各チタン合金とその温度変化に伴う相変態との関
係を示し、また第12図は第7表に示すα型チタ
ン合金、α+β型チタン合金、β型チタン合
金についての温度と合金成分含有量と相変態と
の関係を示すグラフである。
以下本発明の実施例について説明する。
第8、9表はこの実施例をまとめたものであ
る。第8、9表において最左欄は合金成分により
定まる相域温度を、またその右側の欄に実施結果
から判断される適正な減面率を示している。 第8表に示す実施例1、2、3の結果はマクロ
組織の面からの減面率の適否評価をしたものであ
り、実施例4、5の結果はミクロ組織の面からの
減面率の適否評価をしたものである。 第9表はマクロ組織、ミクロ組織及び機械性質
を含めた総合的評価の結果を示している。 以下個別の実施例につき詳しく説明する。 実施例 1 まず1パス当たりの減面率が圧延後のマクロ組
織に及ぼす影響について調査した。 実験はα+β型のチタン合金(Ti−6Al−4V)
で鍛造によつて(鍛造比10.0)90φ×300として
トランスホームド(Transformed)β組織とな
つたものを素材として用いた。 第1図は本発明方法の工程を模式的に示す図面
であり、この実験においてもこの図に示される工
程によつている。即ち90φ×300の被圧延材1
を加熱炉2へ装入し、930℃(α+β域温度)と
して炉から抽出し、3ロールの交叉型傾斜圧延機
3にて圧延し、次いで930℃に再加熱するという
工程を所定回数反復し、傾斜圧延機3から矯正機
4へ送り出し、ここで曲りを矯正して切断機5に
て定尺切断するという工程をとる。 前述のように傾斜圧延機は2ロール、3ロール
又は4ロールのものを用い得るがここで用いたも
のは3ロールの交叉型であり、しかも交叉角、傾
斜角の調整が可能な圧延機である。第2図は被圧
延材の入側から示す圧延機3の略示正面図、第3
図は第2図の−線による断面図、第4図はそ
の傾斜角βを示す側面図である。3個のロール3
1,32,33は被圧延材1の出側端部にゴージ
部31a,32a,33aを備え、ゴージ部を境
にして被圧延材1の入側は軸端に向けて漸次直径
を縮小され、また出側は拡大されて円錐台形をな
す入口面31b,32b,33b及び出口面31
c,32c,33cを備えている。このようなコ
ーン型のロール31,32,33はいずれもその
入口面31b,32b,33bをその被圧延材1
の移動方向上流側に位置させた状態とし、また軸
心線Y−Yと、ゴージ部31a,32a,33a
を含む平面との交点O(以下ロール設定中心とい
う)を、被圧延材1のパスラインX−Xと直交す
る同一平面上にてパスラインX−X周りに略等間
隔に位置せしめるべく配設されている。そして各
ロール31,32,33の軸心線Y−Yはロール
設定中心回りに、被圧延材1のパスラインX−X
との関係において第3図に示すように前方の軸端
がパスラインX−Xに向けて接近するよう交叉角
γ(可変)だけ交叉(傾斜)せしめられ、且つ第
2図、第4図に示すように前方の軸端が被圧延材
1の周方向の同じ側に向けて傾斜角β(可変)だ
け傾斜せしめられている。ロール31,32,3
3は図示しない駆動源に連繋されており、第2図
に矢符で示す如く同方向に回転駆動され、これら
のロール間に噛み込まれた熱間の被圧延材1はそ
の軸心線回りに回転駆動されつつ軸長方向に移動
される。即ち螺進移動せしめられつつ外径を絞ら
れ高圧下を受けることになる。 而してこの圧延機にて交叉角を4°、傾斜角を
11°に設定した。ロール径は200φ、ロール材質は
SCM440である。なお交叉角、傾斜角は本発明方
法の実施に際しても上述の値に限定されるもので
はなく、例えば交叉角が負(後側の軸端がパスラ
インX−Xに向けて接近する状態になつている)
であつてもよい。また傾斜圧延機3のロール軸保
持形式は両持、片持のいずれであつてもよい。 以上の共通条件の下で第1表に示す3通りのパ
ススケジユールにて圧延した。即ち第1スケジユ
ールは最大減面率が30%で7パスにて35.0φに、
第2スケジユールは最大減面率が40%で6パスに
て34.0φに、第3スケジユールは最大減面率50%
で4パスにて36.5φになしている。第5図a,b,
cは夫々第1、第2、第3スケジユールによつた
場合のマクロ組織写真である。 このマクロ写真から次のような結論が得られ
る。即ち第3スケジユールの結果から明らかな如
く1パス当たりの減面率が最大50%であるパスス
ケジュールを経ると良好なマクロ組織は得られな
い。これは圧延時の加工熱の発生が大きく、被圧
延材温度がβ変態点温度以上となる部分があり、
α+β相がβ相に変態したためであると考えられ
る。 第1スケジユールの結果から明らかな如く、1
パス当たりの減面率が最大30%である場合は良好
なマクロ組織が得られる。 第2スケジユールの結果についてみると1パス
当たりの減面率が40%である場合は、第1スケジ
ユールの30%、第3スケジユールの50%の場合の
中間のマクロ組織が得られるところとなり、第5
図bのように外周近傍にリング形状が現れ、マク
ロ組織は決して良好とは言えないものの、このリ
ング部分のミクロ組織の観察によるとその周辺の
ミクロ組織同様にα+β相を呈しており問題とす
る程のものではない。 従つてα+β型合金にて良好なマクロ組織を得
る上でα+β域温度での1パス当たりの減面率は
40%以下とする必要があるということになる。 実施例 2 全く同様の実験をα型チタン合金Ti−5Al−
2.5Snについて行つた。但し加熱温度はこの素材
のβトランザス(Transus)以下の温度である
930℃とした。そしてその結果についても上記α
+β型合金と同様、マクロ組織上、α域温度での
1パス当たりの減面率は40%以下とする必要があ
るとの結論が得られた。 実施例 3 次にβ型チタン合金であるTi−13V−11Cr−
3Alについて加熱温度900℃で同様の実験を行つ
た。この場合のマクロ組織は第1、第2、第3ス
ケジユールとも良好なものが得られた。そこでよ
り高い生産能率を得られる可能性を探るために鋼
材で可能な、1パス当たりの減面率を80%(90φ
→40φ)とすることを試みたところマクロ組織に
は何らの異常も認められなかつた。 実施例 4 次にα型合金Ti−5Al−2.5Sn、α+β型合金
Ti−6Al−4V及びβ型合金Ti−13V−11Cr−3Al
についてミクロ組織を調べた。 使用素材は前同様の鍛造丸棒90φ×300、加
熱温度は前記α型合金で930℃(α域温度)、α+
β型合金で930℃(α+β域温度)、β型合金で
900℃(β域温度)であり、使用傾斜圧延機及び
その交叉角、傾斜角の設定条件は前述したところ
と同様である。そして実施パススケジユールは前
記第2スケジユール(最大減面率40%)である。
第6図a,b,cにその圧延結果のミクロ組織写
真を示し、第6図a,cは100倍、第6図bは500
倍のものである。 第6図aはα型合金Ti−5Al−2.5Snのもので
あつて圧延後空冷した。エツチングは10%HF−
5%HNO3にて行つた。 第6図bはα+β型合金Ti−6Al−4Vのもの
であつて、圧延後空冷した。エツチングは2%
HF−4%HNO3にて行つた。 第6図cはβ型合金Ti−13V−11Cr−3Alのも
のであつて、圧延後水冷した。エツチングは2%
HF−4%HNO3にて行つた。 これらのミクロ写真の観察から1パス当たりの
減面率が40%である場合には極めて良好なミクロ
組織が得られることが解る。 実施例 5 次にβ型合金Ti−13V−11Cr−3Alについて1
パスにて90φから35φまで絞る、つまり減面率を
約85%とする圧延を行い、そのミクロ組織を調べ
た。加熱温度、圧延機の設定等他の条件は上述し
たところと同様である。この場合の被圧延材の中
心部のミクロ組織は第6図cと同様であるが、表
層部より少し中心寄りの部分のミクロ組織は中心
部の粒度よりも1.5倍程度粗くなつており、85%
が1パス当たりの減面率の上限であることを示し
ていた。 以上のことから熱間傾斜圧延を行い、α型合
金、α+β型合金では少なくとも仕上圧延にてα
域温度、α+β域温度での圧延を行い(β型合金
は当然β域温度での圧延となる)、1パス当たり
の減面率はα域、α+β域温度での圧延では40
%、β域温度での圧延では85%を上限とすること
により、良好なマクロ組織、ミクロ組織を有する
チタン合金棒が得られることが明らかである。 なおα域温度での圧延に言及しているのは、α
+β域温度に加熱して傾斜圧延している間におい
て、部分的にα域温度に低下している処があり、
この部分についてはα域温度での圧延になつてい
るが、それ自体何ら不都合はなく、このような状
態の圧延も本発明に含む趣旨である。 実施例 6 次にα+β型合金Ti−6Al−4Vにつき本発明
方法を実施して機械的性質等について測定した結
果について説明する。 () 製造工程 第2表に示すとおりであり分塊圧延材を施削
して90φとしたものを本発明方法にて35φに絞
つた。なお粗鍛造及び分塊圧延はβ変態温度以
上にて行つている。 () 圧延条件 加熱温度:930℃(α+β域温度) 使用圧延機:交叉型傾斜圧延機 交叉角(γ)4° 傾斜角(β)11° ロール径200φ ロール材質SCM440 パススケジユール:第1表の第1スケジユール
による () 化学成分(圧延後) 第3表に示す ()機械的性質 規格(AMS 4928H)等に従い次のような項
目についての試験を行つた。 (イ) 引張試験 試験片形状:第7図に示す。 試験片採取位置:第8図に示す。 T1は中心部、T2はR/2部(半径の1/2の
位置)のものである。 試験条件等:第4表に示す。 (ロ) Notch Stress Rupture試験 試験片形状:第9図に示す。 試験片採取位置:第8図に示す。 試験条件:第5表に示す。 試験片は軸心部及びR/2部より各2本採取
し、2本の平均を求めている。 試験結果を第6表に示す。 (ハ) 組織 第10図にマクロ組織写真、第11図a,
b,cに表層部、R/2部、中心部夫々の横
断面ミクロ組織写真(500倍)を示す。 (ニ) βトランザス 被圧延材からテストピースを切出し、熱処
理法によりβトランザス(β変態温度)を測
定した。結果は990℃であつた。 (ホ) 超音波探傷 5MHzにて水浸探傷(使用機器クラウトク
レーマ製USIP11)したが特に欠陥は見られ
なかつた。 以上の結果により本発明による場合は規格
AMS4928Hを十分満たす良好なチタン合金棒の
製造が可能であることが明らかである。 〔発明の効果〕 以上の如き本発明による場合は3個又は4個の
ロールを有する傾斜圧延機を使用することで剪断
歪、内部割れがなく、また表面疵がなくて、歩留
が高くまた表面の疵のために大量の外周施削をす
る必要がなく、この点でも成品歩留が高く、また
工数低減できるところとなつた。 更に真円度も高くなつた。そして減面率を規制
することにより高加工度で能率を高めつつ加工発
熱に伴う相変態の不具合を排除してマクロ組織、
ミクロ組織ともに良好なチタン合金棒が製造され
るところとなつた。
る。第8、9表において最左欄は合金成分により
定まる相域温度を、またその右側の欄に実施結果
から判断される適正な減面率を示している。 第8表に示す実施例1、2、3の結果はマクロ
組織の面からの減面率の適否評価をしたものであ
り、実施例4、5の結果はミクロ組織の面からの
減面率の適否評価をしたものである。 第9表はマクロ組織、ミクロ組織及び機械性質
を含めた総合的評価の結果を示している。 以下個別の実施例につき詳しく説明する。 実施例 1 まず1パス当たりの減面率が圧延後のマクロ組
織に及ぼす影響について調査した。 実験はα+β型のチタン合金(Ti−6Al−4V)
で鍛造によつて(鍛造比10.0)90φ×300として
トランスホームド(Transformed)β組織とな
つたものを素材として用いた。 第1図は本発明方法の工程を模式的に示す図面
であり、この実験においてもこの図に示される工
程によつている。即ち90φ×300の被圧延材1
を加熱炉2へ装入し、930℃(α+β域温度)と
して炉から抽出し、3ロールの交叉型傾斜圧延機
3にて圧延し、次いで930℃に再加熱するという
工程を所定回数反復し、傾斜圧延機3から矯正機
4へ送り出し、ここで曲りを矯正して切断機5に
て定尺切断するという工程をとる。 前述のように傾斜圧延機は2ロール、3ロール
又は4ロールのものを用い得るがここで用いたも
のは3ロールの交叉型であり、しかも交叉角、傾
斜角の調整が可能な圧延機である。第2図は被圧
延材の入側から示す圧延機3の略示正面図、第3
図は第2図の−線による断面図、第4図はそ
の傾斜角βを示す側面図である。3個のロール3
1,32,33は被圧延材1の出側端部にゴージ
部31a,32a,33aを備え、ゴージ部を境
にして被圧延材1の入側は軸端に向けて漸次直径
を縮小され、また出側は拡大されて円錐台形をな
す入口面31b,32b,33b及び出口面31
c,32c,33cを備えている。このようなコ
ーン型のロール31,32,33はいずれもその
入口面31b,32b,33bをその被圧延材1
の移動方向上流側に位置させた状態とし、また軸
心線Y−Yと、ゴージ部31a,32a,33a
を含む平面との交点O(以下ロール設定中心とい
う)を、被圧延材1のパスラインX−Xと直交す
る同一平面上にてパスラインX−X周りに略等間
隔に位置せしめるべく配設されている。そして各
ロール31,32,33の軸心線Y−Yはロール
設定中心回りに、被圧延材1のパスラインX−X
との関係において第3図に示すように前方の軸端
がパスラインX−Xに向けて接近するよう交叉角
γ(可変)だけ交叉(傾斜)せしめられ、且つ第
2図、第4図に示すように前方の軸端が被圧延材
1の周方向の同じ側に向けて傾斜角β(可変)だ
け傾斜せしめられている。ロール31,32,3
3は図示しない駆動源に連繋されており、第2図
に矢符で示す如く同方向に回転駆動され、これら
のロール間に噛み込まれた熱間の被圧延材1はそ
の軸心線回りに回転駆動されつつ軸長方向に移動
される。即ち螺進移動せしめられつつ外径を絞ら
れ高圧下を受けることになる。 而してこの圧延機にて交叉角を4°、傾斜角を
11°に設定した。ロール径は200φ、ロール材質は
SCM440である。なお交叉角、傾斜角は本発明方
法の実施に際しても上述の値に限定されるもので
はなく、例えば交叉角が負(後側の軸端がパスラ
インX−Xに向けて接近する状態になつている)
であつてもよい。また傾斜圧延機3のロール軸保
持形式は両持、片持のいずれであつてもよい。 以上の共通条件の下で第1表に示す3通りのパ
ススケジユールにて圧延した。即ち第1スケジユ
ールは最大減面率が30%で7パスにて35.0φに、
第2スケジユールは最大減面率が40%で6パスに
て34.0φに、第3スケジユールは最大減面率50%
で4パスにて36.5φになしている。第5図a,b,
cは夫々第1、第2、第3スケジユールによつた
場合のマクロ組織写真である。 このマクロ写真から次のような結論が得られ
る。即ち第3スケジユールの結果から明らかな如
く1パス当たりの減面率が最大50%であるパスス
ケジュールを経ると良好なマクロ組織は得られな
い。これは圧延時の加工熱の発生が大きく、被圧
延材温度がβ変態点温度以上となる部分があり、
α+β相がβ相に変態したためであると考えられ
る。 第1スケジユールの結果から明らかな如く、1
パス当たりの減面率が最大30%である場合は良好
なマクロ組織が得られる。 第2スケジユールの結果についてみると1パス
当たりの減面率が40%である場合は、第1スケジ
ユールの30%、第3スケジユールの50%の場合の
中間のマクロ組織が得られるところとなり、第5
図bのように外周近傍にリング形状が現れ、マク
ロ組織は決して良好とは言えないものの、このリ
ング部分のミクロ組織の観察によるとその周辺の
ミクロ組織同様にα+β相を呈しており問題とす
る程のものではない。 従つてα+β型合金にて良好なマクロ組織を得
る上でα+β域温度での1パス当たりの減面率は
40%以下とする必要があるということになる。 実施例 2 全く同様の実験をα型チタン合金Ti−5Al−
2.5Snについて行つた。但し加熱温度はこの素材
のβトランザス(Transus)以下の温度である
930℃とした。そしてその結果についても上記α
+β型合金と同様、マクロ組織上、α域温度での
1パス当たりの減面率は40%以下とする必要があ
るとの結論が得られた。 実施例 3 次にβ型チタン合金であるTi−13V−11Cr−
3Alについて加熱温度900℃で同様の実験を行つ
た。この場合のマクロ組織は第1、第2、第3ス
ケジユールとも良好なものが得られた。そこでよ
り高い生産能率を得られる可能性を探るために鋼
材で可能な、1パス当たりの減面率を80%(90φ
→40φ)とすることを試みたところマクロ組織に
は何らの異常も認められなかつた。 実施例 4 次にα型合金Ti−5Al−2.5Sn、α+β型合金
Ti−6Al−4V及びβ型合金Ti−13V−11Cr−3Al
についてミクロ組織を調べた。 使用素材は前同様の鍛造丸棒90φ×300、加
熱温度は前記α型合金で930℃(α域温度)、α+
β型合金で930℃(α+β域温度)、β型合金で
900℃(β域温度)であり、使用傾斜圧延機及び
その交叉角、傾斜角の設定条件は前述したところ
と同様である。そして実施パススケジユールは前
記第2スケジユール(最大減面率40%)である。
第6図a,b,cにその圧延結果のミクロ組織写
真を示し、第6図a,cは100倍、第6図bは500
倍のものである。 第6図aはα型合金Ti−5Al−2.5Snのもので
あつて圧延後空冷した。エツチングは10%HF−
5%HNO3にて行つた。 第6図bはα+β型合金Ti−6Al−4Vのもの
であつて、圧延後空冷した。エツチングは2%
HF−4%HNO3にて行つた。 第6図cはβ型合金Ti−13V−11Cr−3Alのも
のであつて、圧延後水冷した。エツチングは2%
HF−4%HNO3にて行つた。 これらのミクロ写真の観察から1パス当たりの
減面率が40%である場合には極めて良好なミクロ
組織が得られることが解る。 実施例 5 次にβ型合金Ti−13V−11Cr−3Alについて1
パスにて90φから35φまで絞る、つまり減面率を
約85%とする圧延を行い、そのミクロ組織を調べ
た。加熱温度、圧延機の設定等他の条件は上述し
たところと同様である。この場合の被圧延材の中
心部のミクロ組織は第6図cと同様であるが、表
層部より少し中心寄りの部分のミクロ組織は中心
部の粒度よりも1.5倍程度粗くなつており、85%
が1パス当たりの減面率の上限であることを示し
ていた。 以上のことから熱間傾斜圧延を行い、α型合
金、α+β型合金では少なくとも仕上圧延にてα
域温度、α+β域温度での圧延を行い(β型合金
は当然β域温度での圧延となる)、1パス当たり
の減面率はα域、α+β域温度での圧延では40
%、β域温度での圧延では85%を上限とすること
により、良好なマクロ組織、ミクロ組織を有する
チタン合金棒が得られることが明らかである。 なおα域温度での圧延に言及しているのは、α
+β域温度に加熱して傾斜圧延している間におい
て、部分的にα域温度に低下している処があり、
この部分についてはα域温度での圧延になつてい
るが、それ自体何ら不都合はなく、このような状
態の圧延も本発明に含む趣旨である。 実施例 6 次にα+β型合金Ti−6Al−4Vにつき本発明
方法を実施して機械的性質等について測定した結
果について説明する。 () 製造工程 第2表に示すとおりであり分塊圧延材を施削
して90φとしたものを本発明方法にて35φに絞
つた。なお粗鍛造及び分塊圧延はβ変態温度以
上にて行つている。 () 圧延条件 加熱温度:930℃(α+β域温度) 使用圧延機:交叉型傾斜圧延機 交叉角(γ)4° 傾斜角(β)11° ロール径200φ ロール材質SCM440 パススケジユール:第1表の第1スケジユール
による () 化学成分(圧延後) 第3表に示す ()機械的性質 規格(AMS 4928H)等に従い次のような項
目についての試験を行つた。 (イ) 引張試験 試験片形状:第7図に示す。 試験片採取位置:第8図に示す。 T1は中心部、T2はR/2部(半径の1/2の
位置)のものである。 試験条件等:第4表に示す。 (ロ) Notch Stress Rupture試験 試験片形状:第9図に示す。 試験片採取位置:第8図に示す。 試験条件:第5表に示す。 試験片は軸心部及びR/2部より各2本採取
し、2本の平均を求めている。 試験結果を第6表に示す。 (ハ) 組織 第10図にマクロ組織写真、第11図a,
b,cに表層部、R/2部、中心部夫々の横
断面ミクロ組織写真(500倍)を示す。 (ニ) βトランザス 被圧延材からテストピースを切出し、熱処
理法によりβトランザス(β変態温度)を測
定した。結果は990℃であつた。 (ホ) 超音波探傷 5MHzにて水浸探傷(使用機器クラウトク
レーマ製USIP11)したが特に欠陥は見られ
なかつた。 以上の結果により本発明による場合は規格
AMS4928Hを十分満たす良好なチタン合金棒の
製造が可能であることが明らかである。 〔発明の効果〕 以上の如き本発明による場合は3個又は4個の
ロールを有する傾斜圧延機を使用することで剪断
歪、内部割れがなく、また表面疵がなくて、歩留
が高くまた表面の疵のために大量の外周施削をす
る必要がなく、この点でも成品歩留が高く、また
工数低減できるところとなつた。 更に真円度も高くなつた。そして減面率を規制
することにより高加工度で能率を高めつつ加工発
熱に伴う相変態の不具合を排除してマクロ組織、
ミクロ組織ともに良好なチタン合金棒が製造され
るところとなつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明方法の模式工程図、第2図は本
発明方法の実施に使用した交叉型圧延機の略示正
面図、第3図は第2図の−線による断面図、
第4図は傾斜角βの説明図、第5図a,b,cは
マクロ組織写真、第6図a,b,cはミクロ組織
写真、第7図は引張試験片の寸法図、第8図は試
験片採取位置の説明図、第9図はNotch Stress
Rupture試験の試験片の寸法図、第10図はマク
ロ組織写真、第11図a,b,cはミクロ組織写
真、第12図は合金含有量と温度と相変態との関
係を示すグラフである。 1……被圧延材、2……加熱炉、3……傾斜圧
延機。
発明方法の実施に使用した交叉型圧延機の略示正
面図、第3図は第2図の−線による断面図、
第4図は傾斜角βの説明図、第5図a,b,cは
マクロ組織写真、第6図a,b,cはミクロ組織
写真、第7図は引張試験片の寸法図、第8図は試
験片採取位置の説明図、第9図はNotch Stress
Rupture試験の試験片の寸法図、第10図はマク
ロ組織写真、第11図a,b,cはミクロ組織写
真、第12図は合金含有量と温度と相変態との関
係を示すグラフである。 1……被圧延材、2……加熱炉、3……傾斜圧
延機。
Claims (1)
- 1 チタン合金の棒状素材を、α相域温度及びα
+β相域温度での圧延の場合は1パス当りの減面
率を5%以上、40%以下、またβ相域温度での圧
延の場合は1パス当りの減面率を5%以上、85%
以下として熱間で3個又は4個のロールを有する
傾斜圧延機にて傾斜圧延をしてチタン合金棒を製
造することを特徴とするチタン合金棒の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19279482A JPS5982101A (ja) | 1982-11-01 | 1982-11-01 | チタン合金棒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19279482A JPS5982101A (ja) | 1982-11-01 | 1982-11-01 | チタン合金棒の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5982101A JPS5982101A (ja) | 1984-05-12 |
JPH0413041B2 true JPH0413041B2 (ja) | 1992-03-06 |
Family
ID=16297097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19279482A Granted JPS5982101A (ja) | 1982-11-01 | 1982-11-01 | チタン合金棒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5982101A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002070763A1 (fr) * | 2001-02-28 | 2002-09-12 | Jfe Steel Corporation | Barre d'alliage de titane et procede de fabrication |
JP4655666B2 (ja) | 2005-02-23 | 2011-03-23 | Jfeスチール株式会社 | ゴルフクラブヘッド |
EP3822376A4 (en) | 2018-10-09 | 2022-04-27 | Nippon Steel Corporation | ?+? TYPE TITANIUM ALLOY WIRE AND METHOD OF PRODUCTION OF ?+? TYPE TITANIUM ALLOY WIRE |
RU2756077C1 (ru) * | 2021-02-25 | 2021-09-27 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт физики прочности и материаловедения Сибирского отделения Российской академии наук (ИФПМ СО РАН) | Способ получения прутков круглого сечения из титанового сплава (варианты) |
-
1982
- 1982-11-01 JP JP19279482A patent/JPS5982101A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5982101A (ja) | 1984-05-12 |
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