JP2011137204A - チタン合金製棒材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 残留応力が少量に抑制されたチタン合金製棒材を、高い生産性でかつ歩留まりよく製造することができる、チタン合金製棒材の製造方法を提供する。
【解決手段】 チタン合金のビレットを所定断面寸法に圧延し所定長さに切断して得られた棒材を、焼鈍する第1の焼鈍工程S3と、この焼鈍後の棒材の曲がりを矯正する矯正工程S4と、この矯正後の棒材の表面疵を切削除去する表面疵除去工程S5と、この表面疵除去後の棒材を焼鈍する第2の焼鈍工程S6と、この焼鈍後の棒材の曲がりを、該棒材を600℃以上β変態点以下の温度に加熱した状態でロール矯正する温間矯正工程S7と、この矯正後の棒材の表面を研磨して棒材製品とする表面研磨工程S8とを、有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、機械加工等を施して各種製品を製造するのに用いられるチタン合金製の棒材を製造する方法に関する。
チタン合金は、軽量で強度が高く耐食性も優れているので、たとえば人工骨材や各種機械部品を形成するための材料として、多く用いられるようになった。そしてこれら各種製品を製造するためにチタン合金は、先ずたとえばチタン合金のビレットに圧延加工及びそれに続く矯正,表面加工等を施して、直径8〜60mm,長さ3〜6m程度の棒材に加工し、得られたチタン合金製棒材に機械加工等を施して最終的なチタン合金製品が形成される。図3は、このチタン合金製棒材の従来の製造方法を示すフローチャートである。
すなわち、図3に示すように、所定成分のチタン合金のビレットWを素材とし、これに圧延s1を施したのち切断s2して、所定断面寸法および所定長さの棒材とし、この棒材に焼鈍s3を施して組織調整したのち、プレス矯正s4により棒材の曲がりを矯正し、次いでシェービング装置等により棒材の表面疵を切削除去する表面疵除去s5を施したのち、冷間矯正s6により棒材の曲がりを最終矯正し、センタレスグラインダ等による表面研磨s7を施して、目標とするチタン合金製棒材である棒材製品Wを得るというものである。
ところが上記工程で得られた棒材製品Wに機械加工を施してチタン合金製品とする場合、加工後の製品の薄肉部が局部変形したり全体が湾曲変形するなどの加工不良品が発生したり、精密機械加工中における上記の変形の発生により機械加工そのものが不能となるなどの不具合が発生している。これらは棒材製品Wの残留応力に起因するものとみられ、実際に棒材製品Wの残留応力を測定してみると大きな軸方向残留応力(たとえば480MPa以上)の存在が確認された。
上記の残留応力の発生は、前記の図3の工程中、主として表面研磨s7直前の冷間矯正s6に起因するものとみられるので、この冷間矯正後に残留応力除去のために、たとえば特開平10−291029号公報(特許文献1)に開示されているような、チタン合金の棒材を高温に加熱保持するチタン合金製直棒の矯正方法や、残留応力の発生源である冷間矯正s6のかわりに、特開平8−300044号公報(特許文献2)に開示されているような棒線材に張力を付加しつつ通電加熱することにより温間矯正する棒線材連続矯正装置を採用することも考えられる。
しかしながら上記特許文献1に開示されている方法は、容器に少数本の棒を挿入し高温に長時間(たとえば40分以上)保持するものであり、また矯正とは別工程でこの加熱をおこなうものであるため、棒材製品Wを得る迄に多大の時間を要し、生産性が劣るという問題点を有するものである。また特許文献2に開示されているのは連続的に送給される連続した細径の線材には好適に適用されるものであるが、これよりも太径の棒材の場合は張力付加ロールによる張力が不足して矯正が不充分となり、また連続した線材よりも遥かに短尺である棒材の場合には、この棒材の先端及び尾端部に、加熱・張力付加不完全部、従って矯正不完全部が発生し、両端部を大きく切除する必要があり歩留まりがわるいという問題点を有するものである。
特開平10−291029号公報 特開平8−300044号公報
この発明は上記の点にかんがみてなされたもので、残留応力が少量に抑制されたチタン合金製棒材を、高い生産性でかつ歩留まりよく製造することができる、チタン合金製棒材の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載のチタン合金製棒材の製造方法は、チタン合金のビレットを所定断面寸法に圧延し所定長さに切断して得られた棒材を、焼鈍する第1の焼鈍工程と、この焼鈍後の棒材の曲がりを矯正する矯正工程と、この矯正後の棒材の表面疵を切削除去する表面疵除去工程と、この表面疵除去後の棒材を焼鈍する第2の焼鈍工程と、この焼鈍後の棒材の曲がりを、該棒材を600℃以上β変態点以下の温度に加熱した状態でロール矯正する温間矯正工程と、この矯正後の棒材の表面を研磨して棒材製品とする表面研磨工程とを、有することを特徴とする。
この発明において用いられるチタン合金としては、Ti−3Al−2.5V,Ti−3Al−2.5V−S−REM,Ti−3Al−3.5Sn−0.8Mo−1.4V−0.1Si,Ti−3Al−5Sn−1Mo−0.25Si,Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Fe,Ti−5Al−2.5Fe,Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo−4Cr,Ti−6Al−4V,Ti−6Al−6V−2Sn,Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo,Ti−6Al−2Fe−0.1Si等のα+β型チタン合金、およびTi−22V−4Al,Ti−3Al−8V−6Cr−4Zr−4Mo,Ti−13V−11Cr−3Al,Ti−11.5Mo−6Zr−4.5Sn,Ti−10V−2Fe−3Al,Ti−15V−3Cr−3Sn−3Al,Ti−15Mo−5Zr,Ti−15Mo−5Zr−3Al,Ti−15Mo−2.7Nb−3Al−0.2Si,Ti−9.5V−2.5Mo−3Al,Ti−20V−4Al−1Sn,Ti−16V−4Sn−3Al−3Nb,Ti−6.8Mo−4.5Fe−1.5Al,Ti−6Al−4V−10Cr−1.3C等のβ型チタン合金が挙げられる。
この発明において温間矯正工程における棒材の加熱温度を600℃以上とするのは、発明者が温間矯正時の加熱温度と表面研磨工程後の棒材製品の残留応力との関係について詳細に実験・調査した結果得られた知見に基づくものであり、上記の600℃以上とすることにより上記残留応力が少量値(具体的数値例は実施例の項を参照)に抑制されるからである。また上記加熱温度をβ変態点以下とするのは、該温度がβ変態点を越えると、結晶粒が粗大化して衝撃値や疲労強度が低下するので、これを回避するためである。
請求項1記載の発明によれば、表面研磨工程直前の棒材の矯正工程を、棒材を上記温度範囲内の所定の温度に加熱した状態で該棒材の曲がりをロール矯正する温間矯正工程とすることにより、棒材の歪取りと同時に残留応力が少量に抑制されたチタン合金製棒材を得ることができ、棒材両端部の矯正不完全部も僅少量となるので、高い生産性でかつ歩留まりよくチタン合金製棒材を製造することができるのである。
この発明において、温間矯正工程における棒材の加熱は、通電加熱や誘導加熱によりおこなうことができるが、請求項2記載の発明のように、前記温間矯正工程における棒材の加熱を、通電加熱により行なうものである構成とすれば、温度制御が容易であるとともに曲がった棒材でも均一温度に加熱できるので、特に好ましい。
またこの発明において、温間矯正工程におけるロール矯正は2ロール矯正や多ロール矯正によりおこなうことができるが、請求項3記載の発明のように、前記温間矯正工程におけるロール矯正を、2ロール矯正機により行なうものである構成とすれば、棒材の小曲がりが発生しないので、特に好ましい。
またこの発明において、第1の焼鈍工程後の棒材の矯正工程は、前記従来の製造方法と同様に冷間でのプレス矯正等によってもよいが、請求項4記載の発明のように、前記第1の焼鈍工程後の棒材の矯正工程が、500℃以上β変態点以下の温度に加熱した棒材を、ロール矯正する温間矯正工程からなる構成とすれば、棒材の曲がりの矯正と同時に、前工程である圧延時において発生した棒材の偏径差が、この温間矯正により修復方向に低減化される(具体的数値例は実施例の項を参照)ので、特に好ましい。
以上説明したようにこの発明によれば、残留応力が少量に抑制されたチタン合金製棒材を、高い生産性でかつ歩留まりよく製造することができる。
また上記の効果に加えて、請求項2記載の発明によれば、温間矯正時における棒材の加熱温度の制御が容易であり、曲がった棒材でも均一温度に加熱できるので、局部的な残留応力過大部のない均質なチタン合金製棒材を得ることができる。
また上記の効果に加えて、請求項3記載の発明によれば、温間矯正時に小曲がりが発生しないので、表面研磨の研磨代を大きくすることなしに、真直度のすぐれたチタン合金製棒材を得ることができる。
また上記の効果に加えて、請求項4記載の発明によれば、圧延時において発生した棒材の偏径差がこの温間矯正により修復方向に低減化され、後工程である表面疵除去工程時における切削抵抗の変動量が低減化されるので、表面疵除去時の加工速度を上げて生産性の向上をはかることができる。
この発明の実施の形態の一例を示すチタン合金製棒材の製造方法のフローチャートである。 図1における温間矯正工程S7に用いる設備の概略図である。 従来のチタン合金製棒材の製造方法を示すフローチャートである。
以下図1及び図2に示す一例により、この発明の実施の形態を説明する。図1はこの発明のチタン合金製棒材の製造方法のフローチャートであり、所定成分のチタン合金を溶解・造塊・鍛造して得たビレットWに、加熱炉,粗圧延機列および仕上圧延機列を有する圧延装置により圧延S1を施したのち、熱間ソー切断などの切断S2を施して、所定の断面寸法及び長さ(たとえば直径24mm,長さ4m)の直棒状の棒材(丸棒材)とする。
次にこの棒材に対して、焼鈍炉を用いて第1の焼鈍工程である焼鈍S3を施して組織調整を行なったのち、この焼鈍後の棒材の曲がりを矯正する矯正S4を施す。この矯正は、後工程である表面疵除去工程S5用の装置に棒材を通すために曲がりを矯正するものであり、その矯正方法としては、冷間(常温)でプレス矯正機により行なう冷間プレス矯正のほか、棒材を所定の温度に加熱した後に2ロール矯正機又は多ロール矯正機により矯正を行なう温間ロール矯正が挙げられる。このうち温間ロール矯正は、矯正が短時間で済み生産性が高い点において冷間プレス矯正より優れており、また温間ロール矯正においては、棒材の加熱温度を500℃以上β変態点以下の温度とすると、棒材のロール矯正が容易となるのに加えて棒材の偏径差が良化(低減化)されるので、特に好ましい。なお上記加熱温度をβ変態点以下とするのは、該温度がβ変態点を越えると、結晶粒が粗大化して衝撃値や疲労強度が低下するのでこれを回避するためである。そしてこの温間ロール矯正用の装置としては、後述する温間矯正工程S7用の温間矯正設備1(但し加熱温度下限値は異なる)を好適に使用することができる。
次に上記の矯正工程S4後の棒材に対しては、棒材表面の圧延疵を除去するために、ピーリング装置により表面疵除去S5を行なったのち、この表面疵除去に伴う棒材表面に生じた残留応力を除去するために、焼鈍炉を用いて、第2の焼鈍工程である焼鈍S6を行なう。
続いて、棒材に残存する曲がりを矯正して棒材製品Wとして要求される真直度を確保するための最終矯正として、温間矯正S7を行なう。この温間矯正工程S7は、棒材を600℃以上β変態点以下の温度に加熱したのち、ロール矯正を行なうものであり、この加熱温度範囲の限定理由は前述した通りである。
この温間矯正工程S7における棒材の加熱は、通電加熱あるいは誘導加熱により行なうことができるが、通電加熱は、温度制御が容易であるとともに曲がった棒材でも均一に加熱できるので好ましい。またロール矯正は2ロール矯正機あるいは多ロール矯正機により行なうことができるが、2ロール矯正は小曲がりが発生しにくく、後続の表面研磨工程S8を円滑に行なえ真直度の優れた棒材製品Wが得られるので、好ましい。
図2は、上記の温間矯正工程S7用の温間矯正設備1を略図示したものであり、2は通電加熱装置で、矯正対象である焼鈍工程S6後の棒材Bの端部を把持する通電クランプ2a,2aを、電源2bに接続してなり、また3は2ロール矯正機である。前記焼鈍工程S6後の棒材Bは、給材部4上から図示しない移送手段により1本ずつ通電加熱装置2部へ供給されて、600℃以上β変態点以下の所定温度になるよう短時間で通電加熱されたのち、搬送路5上へ移送され、2ロール矯正機3の上ロール(凹ロール)3a,下ロール(凸ロール)3b間を通過して温間矯正されたのち、搬送路6上を経て、矯正済みの棒材Bとして棒材集材部7上へと移送され、集材状態となる。
上記の温間矯正工程S7後の棒材Bに対しては、センタレスグラインダにより表面研磨S8を施して、棒材表面の黒皮部を除去すれば、このチタン合金製棒材の製造方法の最終製品である残留応力の少ない棒材製品Wが得られるのである。
次に、この発明のチタン合金製棒材の製造方法の具体的な実施例を、比較例と併せて更に詳細に説明する。
[実施例1]
Ti−6Al−4V合金からなる断面116mm×116mm,長さ4mの角棒状のビレットWに、圧延S1及びそれに続く切断S2を施して、直径24mm,長さ4mの丸棒状の棒材を得、この棒材に対して焼鈍炉により740℃,1.5時間の焼鈍S3を施したのち、矯正工程S4として、プレス矯正機により冷間プレス矯正(表1には冷間PKと表記)を施し、ピーリング装置により削り代1.5mmの表面疵除去S5を行なったのち、焼鈍炉により650℃,1時間の焼鈍S6を施し、得られた棒材Bに対して、前記温間矯正設備1を用いて、加熱温度800℃の温間矯正S7を施し、この矯正後の棒材Bに対してセンタレスグラインダにより削り代0.5mmの表面研磨S8を施して、直径22mm,長さ4mの棒材製品Wを得た。
この棒材製品Wに対して、棒材の一端部から1mの位置で且つ棒材表面から1.1mm内側の位置における残留応力を、下記の測定条件及び解析条件のもとでX線回折法により測定したので、その測定結果を表1に示す。なおこの測定値は、棒材製品Wの3本のサンプルの測定値の平均値であり、以下他の実施例及び比較例に関する残留応力測定値も同様にして求めたものである。
測定条件
測定方法 :並傾法
測定モード :ψ0一定法
ピーク角度(度):142.0
応力定数(MPa/度):−258.09
コリメータ(mm):1.0(直径)
電圧(kV):40
電流(mA):30
ターゲット :CuKα
ψ角度(度):0,3,6,9,12,15,18,21,24
解析条件
ピークサーチ方法:ピークトップ法
バックグランド点数:高5,低5
平滑化点数 :25
[実施例2及び比較例1]
表1に記載の加熱温度で温間矯正S7を施したほかは、実施例1と同様にして棒材製品Wを得、この棒材製品Wに対して、実施例1と同じ測定法により残留応力を測定した測定結果を表1に示す。
[比較例2,3]
温間矯正工程S7として、温間矯正のかわりにプレス矯正機を用いて冷間プレス矯正を施し(比較例2,3)、さらに比較例3では焼鈍工程S6を省略したほかは、実施例1と同様にして棒材製品Wを得、この棒材製品Wに対して、実施例1と同じ測定法により残留応力を測定した測定結果を表1に示す。なお比較例3では上記のように焼鈍工程S6を省略し、表面疵除去工程S5の次に冷間プレス矯正を施すので、この比較例3の全工程は従来技術として前述した図3に示す工程に相当するものとなり、従来のチタン合金製棒材の製造方法の一例を示すものである。
[実施例3〜6及び比較例4,5]
矯正工程S4として、冷間プレス矯正のかわりに前記温間矯正設備1を用いて表1に記載の加熱温度で温間矯正を行なうとともに、表1に記載の加熱温度で温間矯正S7を施したほかは、実施例1と同様にして棒材製品Wを得、この棒材製品Wに対して、実施例1と同じ測定法により残留応力を測定した測定結果を表1に示す。
Figure 2011137204
表1に示されるように、温間矯正工程S7における棒材の加熱温度を600℃以上とすることにより、残留応力が減少しており、本発明の優位性は明らかである。
[実施例7〜10]
次に矯正工程S4における棒材の加熱温度が棒材の偏径差に与える影響を調査するために、実施例1と同ビレットに対して実施例1と同じ圧延S1,切断S2,焼鈍S3の各工程を経て得た直径24mmの棒材に対して、矯正工程S4として、冷間プレス矯正装置による冷間プレス矯正を行なった場合、および温間矯正設備1を用いて表2に示す異なる3通りの加熱温度で温間矯正を行なった場合について、各矯正前と矯正後の棒材の偏径差を測定した結果を表2に示す。
なおこの偏径差は、棒材の一端部から1mの位置においてマイクロメータにより棒材(直径24mm)の直径の最大値と最小値を測定し、この最大値と最小値の差として算出したものであり、また各条件ごとに棒材の5本のサンプルを測定して得られた偏径差の平均値を、表2に示してある。
Figure 2011137204
表2に示されるように、矯正工程S4における棒材の加熱温度を500℃以上とすることにより、矯正工程S4後の棒材の偏径差は矯正前に比べて修復方向に低減化されている。
この発明は以上説明した実施の形態や実施例に限定されるものではなく、たとえば棒材の材種、各工程における加熱温度や使用装置などは、上記以外のものとしてもよい。
S1…圧延工程、S2…切断工程、S3…焼鈍工程、S4…矯正工程、S5…表面疵除去工程、S6…焼鈍工程、S7…温間矯正工程、S8…表面研磨工程、W…ビレット、W…棒材製品、B…棒材、B…棒材、1…温間矯正設備、2…通電加熱装置、3…2ロール矯正機。

Claims (4)

  1. チタン合金のビレットを所定断面寸法に圧延し所定長さに切断して得られた棒材を、焼鈍する第1の焼鈍工程と、
    この焼鈍後の棒材の曲がりを矯正する矯正工程と、
    この矯正後の棒材の表面疵を切削除去する表面疵除去工程と、
    この表面疵除去後の棒材を焼鈍する第2の焼鈍工程と、
    この焼鈍後の棒材の曲がりを、該棒材を600℃以上β変態点以下の温度に加熱した状態でロール矯正する温間矯正工程と、
    この矯正後の棒材の表面を研磨して棒材製品とする表面研磨工程とを、
    有することを特徴とするチタン合金製棒材の製造方法。
  2. 前記温間矯正工程における棒材の加熱を、通電加熱により行なうものであることを特徴とする請求項1記載のチタン合金製棒材の製造方法。
  3. 前記温間矯正工程におけるロール矯正を、2ロール矯正機により行なうものであることを特徴とする請求項1または2記載のチタン合金製棒材の製造方法。
  4. 前記第1の焼鈍工程後の棒材の矯正工程が、500℃以上β変態点以下の温度に加熱した棒材を、ロール矯正する温間矯正工程からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のチタン合金製棒材の製造方法。
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