JPH0413022Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、パチンコ台の上皿タンク内に配設し
てタンク内部のパチンコ玉数をコントロールする
ため、所定の位置関係で複数のスイツチが設けら
れてなるスイツチユニツトに関する。

＜従来の技術＞ パチンコ台の上方に配設され、賞球タンクにパ
チンコ玉を供給する上皿タンクは、一般に、還元
機による打込玉の還元、または補球樋からのパチ
ンコ玉の投入により、貯留玉数のコントロールが
行われる。

従来、この貯留玉数のコントロールを行うため
に、いわゆる上皿スイツチと投げ込みスイツチを
上皿タンク内に設け、それぞれの接点信号によつ
て還元機のON／OFFおよび補球樋−上皿タンク
間のシヤツタの開閉を行つていた。すなわち、上
皿スイツチは、上皿タンク内のパチンコ玉の重量
によつて開閉され、貯留玉数が所定量以上で閉成
し、同じく未満で開成して、開成時に還元機を駆
動し、閉成時にはその駆動を停止する。また、投
げ込みスイツチは、上皿タンクの吐出口に設けら
れ、タンク内のパチンコ玉数が無くなつたときに
信号を発して、上述のシヤツタを開放して補球樋
上のパチンコ玉を上皿タンク内に投げ込む。この
シヤツタの閉鎖は上皿スイツチの閉成信号によつ
て行われる。

＜考案が解決しようとする課題＞ 以上のような従来の方式によると、上皿タンク
の内部に上皿スイツチを設けるとともに、吐出口
に投げ込みスイツチを設ける必要があつて、取付
け、配線が煩雑である。

更に、投げ込みスイツチの動作は、上皿タンク
内のパチンコ玉がほぼ完全に無くなつたときであ
るから、その作動によつてシヤツタが開かれて
も、パチンコ玉が実際に補給されるまでの間に賞
球回数が多くあると、入賞しても賞球が出ない、
いわゆる玉切れの状態となり、遊技者に不信感を
与える虞れがある。

本考案はこのような従来の方式の欠点を解消す
べくなされたもので、上皿タンク内に１個のユニ
ツト化されたスイツチ群を取りつけるだけで上述
の玉数のコントロールを行うことができるととも
に、玉切れ状態の発生しにくい、上皿タンク用ス
イツチユニツトの提供を目的としている。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案のパチンコ台の上皿タンク用スイツチユ
ニツトは、実施例図面である第１図および第２図
に示すように、上皿タンクＴ内に配設され、か
つ、この上皿タンクＴの内幅と略等しい幅を有す
る枠体５と、その枠体５内にそれぞれ上皿タンク
吐出口Taに向かつて略等しい傾斜角で下方に傾
斜した状態で、それぞれの傾斜下端近傍を支点
６，８として所定の角度範囲で回動変位自在に支
承され、かつ、当該枠体５の内幅と略等しい幅を
持つ第１および第２の平板７および９と、その第
１および第２の平板７および９にそれぞれ対向し
て枠体５内に取り付けられた第１および第２のス
イツチ１および２とを備え、第１の平板７は第２
の平板９よりもその上皿タンク吐出口Taから離
れた傾斜の上流側に位置し、上皿タンク内Ｔのパ
チンコ玉数が第１の設定数M₁以上のときにその
重量で第１のスイツチ７を押圧し、第２の平板９
は上皿タンクＴ内のパチンコ玉数が第１の設定数
M₁よりも少ない第２の設定数M₂以上のときにそ
の重量で第２のスイツチ２を押圧するよう構成さ
れていることによつて特徴付けられる。

＜作用＞ 上皿タンクＴの内幅と略等しい幅を持つ枠体５
内に、この枠体５の内幅と略等しい幅を持つ第１
と第２の平板７と９が、タンクＴの吐出口Taに
向かつて下方に傾斜した状態で、所定角度範囲内
で回動自在に装着されることにより、上皿タンク
Ｔ内のパチンコ玉は全て第１と第２の平板７と９
上に乗つて吐出口Taに導かれる。

第１と第２の平板７と９は、それぞれの傾斜の
下端近傍に支点を持ち、従つて各平板上のパチン
コ玉数がある数以上になるとその重量でそれぞれ
傾斜角が小さくなる向きに変位して、それぞれに
対向配置された第１ないしは第２のスイツチ１な
いし２を押圧するが、第１の平板７は第２の平板
９よりも吐出口Taから離れた上流側に位置して
いるので、第１の平板７が第１のスイツチ１を押
圧するに必要な上皿タンクＴ内のパチンコ玉数
M₁を、同じく第２の平板９が第２のスイツチ２
を押圧するパチンコ玉数M₂よりも大とすること
ができる。すなわち、このスイツチユニツトを上
皿タンクＴ内に置くだけで、タンクＴ内のパチン
コ玉数が第１の設定数M₁、および、第２の設定
数M₂（M₁＞M₂）になつた時点でそれぞれの接点
信号が得られる。

＜実施例＞ 本考案の実施例を、以下、図面に基づいて説明
する。

第１図は本考案実施例の正面縦断面図で、第２
図はその平面図である。

枠体５には、支点６および８にそれぞれ一端が
支承され、これらを中心に回動変位自在の第１お
よび第２の平板７および９が設けられている。

第１の平板７の他端は、枠体５に取り付けられ
た第１および第３のスイツチ１および３のアクチ
ユエータの上方にまで伸びている。また、第２の
平板９の他端には、持出板９′の一端が固着され
ており、この持出板９′は第１の平板７の下方を
通つてその他端を枠体５に取り付けられた第２お
よび第２のスイツチ２および４のアクチユエータ
の上方にまで伸ばしている。

第１および第２の平板７および９の上面は、枠
体５の底面に対して同じ方向にほぼ等しい傾斜が
与えられており、第１図に示すように、この傾斜
下端側が上皿タンクＴの吐出口Taに向くよう、
取付具１０によつて本考案実施例ユニツトが上皿
タンクＴ内に取り付けられる。

上記した各平板の支点６および８は、それぞれ
第１および第２の平板７および９の傾斜下端側に
存在している。

枠体５の幅寸法は、第２図に示すように上皿タ
ンクＴの幅寸法とほぼ等しい。従つて、パチンコ
玉は上皿タンクＴ内にあつて、その数が所定量以
上で第１および第２の平板７および９上に乗り、
その数が減ずると第２の平板９上にのみ乗ること
になる。

上皿タンクＴ内のパチンコ玉数が第１の設定数
M₁、例えば200個以上となつたとき、その重量に
より第１の平板７が支点６を中心に第１図中時計
方向に変位し、第１および第３のスイツチ１およ
び３のアクチユエータを押圧してこれらのスイツ
チを作動させる。また、上皿タンクＴ内のパチン
コ玉数が第２の設定数M₂、たとえば100個以上と
なつたときには、その重量により第２の平板９が
支点８を中心に同様に時計方向に変位し、第２お
よび第４のスイツチ２および４のアクチユエータ
を押圧してこれらのスイツチを作動させるよう構
成されている。

第３図に、上述の本考案実施例のスイツチユニ
ツトＳを備えたパチンコ台を裏面から見た要部の
構造を示し、また、第４図には上皿タンクＴ内の
パチンコ玉数の変化に対応する第１ないし第４の
スイツチの作動状況と各部の動作の説明図を示
す。

吐出口Taが賞球タンク２１に連通する上皿タ
ンクＴには、還元機２２による打込玉、および補
球樋２３からの補給球を上方に開口する投入口
Tbから投入することができる。

還元機２２は、第１のスイツチ１の開成時に駆
動され、セーフ玉集合樋２４およびアウト玉通過
樋２５から下タンク２６内に流入する打込玉を上
皿タンクＴ内に揚送し、同スイツチ１の閉成によ
りその駆動を停止する。すなわち、還元機２２は
第４図にａで示す期間だけ駆動される。

補球樋２３と上皿タンクＴとの間には、シヤツ
タ２７が設けられており、このシヤツタ２７は、
第２のスイツチ２が開となつたときに開き、補球
樋２３上のパチンコ玉を上皿タンクＴ内に流入さ
せ、第３のスイツチ３が閉となつたときに閉鎖す
る。すなわち、シヤツタ２７は第４図にｂで示す
期間だけ開放される。

また、パチンコ台の前面に配設される玉切れラ
ンプは、第４のスイツチ４の開成時、すなわち第
４図にｃで示す期間だけ点灯される。

なお、以上の実施例では、上皿タンクＴ内のパ
チンコ玉数が第１の設定数M₁以上で第１および
第３のスイツチ１および３を押圧し、第２の設定
数M₂以上で第２および第４のスイツチ２および
４を押圧したが、第３および第４のスイツチ３お
よび４は必ずしも必要ではなく、第１および第２
のスイツチ１および２の接点信号を利用すること
もできる。

また、各スイツチは有接点型のリミツトスイツ
チでもよいし、あるいは近接スイツチでもよく、
近接スイツチを用いるときは、各平板７，９の時
計方向への回動変位を規制し、所定重量でへいん
を許す弾性体を、各平板７，９の下方に設ければ
よい。

＜考案の効果＞ 以上説明したように、本考案によれば、枠体５
に、上皿タンクＴ内のパチンコ玉数が互いに異な
る設定数に達した時点で回動する第１と第２の平
板７と９、および、この第１と第２の平板７と９
の回動により押圧される第１と第２のスイツチ１
と２とを、ユニツト化して装着しているので、こ
のスイツチユニツトを上皿タンクＴ内の所定位置
に取り付けるだけで、タンクＴ内のパチンコ玉数
が所望の第１と第２の設定数に達した時点でそれ
ぞれ接点信号を得ることが可能となり、従来のよ
うに上皿タンクＴ内にいわゆる上皿スイツチと投
げ込みスイツチを別個に取り付けて配線する必要
がなくなり、現地での取り付けおよび配線工数を
大幅に削減することができる。

また、第１と第２の平板７と９は、それぞれ上
皿タンクＴの内幅と略等しい幅とし、それぞれタ
ンクＴの吐出口Taに向けて下方に傾斜した状態
で枠体５内に装着しているので、タンクＴ内のパ
チンコ玉は全て第１と第２の平板７と９の上に乗
つて吐出口Taに向かつて導かれることになり、
パチンコ玉数が正確に第１と第２の設定数に達し
たことを検知することが可能となる。

更に、その構造上、補球樋からのパチンコ玉の
補給を、例えば100個等の第２の設定数以下にな
つたときに開始することが可能となり、従来の投
げ込みスイツチを用いた場合のように、玉切れ状
態となつて賞球が出ないような状況が発生しにく
く、遊技客に不信感を抱かすこともない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の正面縦断面図、第２図
はその平面図、第３図は本考案実施例を備えたパ
チンコ台の裏面要部構造図、第４図はその上皿タ
ンク内のパチンコ玉数の変化と各スイツチの作動
および各部の動作状況の説明図である。 １……第１のスイツチ、２……第２のスイツ
チ、３……第３のスイツチ、４……第４のスイツ
チ、５……枠体、６，８……支点、７……第１の
平板、９……第２の平板、２１……賞球タンク、
２２……還元機、２３……補球樋、２７……シヤ
ツタ、Ｔ……上皿タンク、Ta……吐出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 賞球タンクに連通する吐出口と、還元機および
   補球樋からのパチンコ玉を投入する為の投入口を
   有した上皿タンク内に配設され、当該上皿タンク
   内のパチンコ玉数をコントロールする為の接点信
   号を発生する複数のスイツチが所定の位置関係で
   配設されてなるユニツトであつて、上記上皿タン
   ク内に挿入され、かつ、当該上皿タンクの内幅と
   略等しい幅を有する枠体と、その枠体内にそれぞ
   れ上記吐出口に向かつて略等しい傾斜角で下方に
   傾斜した状態で、それぞれの傾斜下端近傍を支点
   として所定の角度範囲で回動変位自在に支承さ
   れ、かつ、当該枠体の内幅と略等しい幅を持つ第
   １および第２の平板と、その第１および第２の平
   板にそれぞれ対向して上記枠体内に取り付けられ
   た第１および第２のスイツチとを備え、上記第１
   の平板は第２の平板よりも上記上皿タンクの吐出
   口から離れた傾斜の上流側に位置し、上皿タンク
   内のパチンコ玉数が第１の設定数以上のときにそ
   の重量で上記第１のスイツチを押圧し、上記第２
   の平板は上皿タンク内のパチンコ玉数が上記第１
   の設定数よりも少ない第２の設定数以上のときに
   その重量で上記第２のスイツチを押圧するよう構
   成されていることを特徴とする、パチンコ台の上
   皿タンク用スイツチユニツト。