JPH04129956U - オートテンシヨナ - Google Patents

オートテンシヨナ

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JPH04129956U
JPH04129956U JP4645491U JP4645491U JPH04129956U JP H04129956 U JPH04129956 U JP H04129956U JP 4645491 U JP4645491 U JP 4645491U JP 4645491 U JP4645491 U JP 4645491U JP H04129956 U JPH04129956 U JP H04129956U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ベルトの細かい振動も確実に抑える。 【構成】固定軸9を中心に揺動する揺動部材16にテン
ションプーリ20を枢支する。固定軸9を中心として回
転自在な中間スリーブ14と揺動部材16との間に粘性
ダンパ機構25を設ける。中間スリーブ14とラチェッ
ト車35との間に歯車増速機構を設ける。ラチェット車
35とラチェット爪37とは、ベルトが緊張する場合に
のみ互いに噛合する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係るオートテンショナは、自動車用エンジンのタイミングベルト、 或はオルタネータやコンプレッサ等の補機を駆動する為のベルトに適正な張力を 付与する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
OHC型、或はDOHC型エンジンのカムシャフトを、クランクシャフトと同 期して回転駆動する為、図5に示す様なタイミングベルト1による駆動機構が広 く使用されている。
【0003】 この図5に於いて、2はエンジンのクランクシャフトにより回転駆動される駆 動プーリ、3はカムシャフトの端部に固定された従動プーリ、4、4はタイミン グベルト1を案内したり、或はウォータポンプ等の補機を駆動する為のガイドプ ーリ或は従動プーリ、5はタイミングベルト1に適正な張力を付与する為のテン ションプーリである。
【0004】 このテンションプーリ5は、枢軸6を中心として揺動する揺動部材7の中間部 に枢支されている。そして、この揺動部材7の端部にはばね8を設け、テンショ ンプーリ5をタイミングベルト1に向け弾性的に押圧する事で、温度変化等に伴 なうタイミングベルト1等の寸法変化やエンジンの運転に伴なう振動等に拘らず 、このタイミングベルト1の張力が常に一定に保たれる様にしている。
【0005】 ところが、上述の様にしてタイミングベルト1等のベルトの張力を常に一定に 保つ為の、所謂オートテンショナの場合、従来は次に述べる様な不都合を生じる 事がある。
【0006】 即ち、図5に於いて駆動プーリ2が、矢印aで示す様に時計方向に回転した場 合、タイミングベルト1の右半分は駆動プーリ2に引っ張られて緊張傾向となり 、左半分は弛み傾向となる。テンションプーリ5を含むオートテンショナは、こ の様なタイミングベルト1の左半分、即ち弛み傾向となる部分に設けるが、エン ジンが停止する場合、瞬間的とは言え、エンジンが逆方向に回転する傾向となり 、この瞬間には上記左半分が緊張傾向となる。
【0007】 この様な急激な張力の変動が生じた場合に、テンションプーリ5がタイミング ベルト1の動きにそのまま追従すると、タイミングベルト1に瞬間的に大きな弛 みが生じ、著しい場合にはこの弛みが原因となって、タイミングベルト1と歯付 プーリ(駆動、従動両プーリ2、3)との間で、所謂歯飛び現象が生じ、エンジ ンのクランクシャフトとカムシャフトとの回転位相がずれてしまう。
【0008】 この様な不都合を解消する為には、枢軸6と揺動部材7との間にあるダンパ抵 抗により、急激な張力の変動にはテンションプーリ5が直ちには追従しない様に すれば良いが、この場合にはテンションプーリ5が通常の回転をしている場合( 張力変動の少ない状態の場合)、タイミングベルト1の細かい振れに追従する事 も出来なくなり、タイミングベルト1の振れの原因となる場合がある。
【0009】 この為特開昭63−167163号公報に開示された考案に於いては、枢軸の 周囲に油ダンパ機構とローラ式の一方向クラッチとを設ける事で、ベルトが弛む 傾向の場合にのみ、テンションプーリ5が直ちにベルトの動きに追従する様にし ている。
【0010】 ところが、この公報に開示された考案の場合、ローラ式の一方向クラッチの潤 滑が難しく、又構造上フレッチング摩耗を生じ易い事、及びベルトの張力をロー ラにより支承する構造である事から、耐久性、信頼性の点で必ずしも充分でない 。
【0011】 更に、特開平2−80839号公報には、一方向クラッチの代わりにラチェッ ト機構を利用する事で、ベルトが弛む傾向の場合にのみ、テンションプーリが直 ちにベルトの動きに追従する様にして、耐久性と信頼性との向上を図る構造が記 載されている。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この特開平2−80839号公報に開示されたオートテンショナに 於いても、依然として、次に述べる様な、解決すべき問題が生じる。
【0013】 即ち、ベルトが振動した場合、この振動に伴なって揺動部材が揺動するが、こ の揺動角度は極く小さいものとなる。従って、ラチェット歯のピッチを余程細か くしない限り、ベルトの振動に伴なう揺動部材の揺動時に、ラチェット爪が新た な(それ迄係合していたラチェット歯の隣の)ラチェット歯と噛合する事がない 。
【0014】 勿論、ラチェット歯のピッチを細かくすれば、揺動部材が少し揺動しただけで も、上記ラチェット爪による揺動部材の揺動阻止機能を発揮させて、ベルトの微 小振動を防止出来るが、ラチェット歯を形成する部分の外径は限られており、ラ チェット歯の強度も或る程度以上保持しなければならない為、上記ラチェット歯 のピッチを細かくするには限度がある。
【0015】 本考案のオートテンショナは、上述の様な事情に鑑みて考案されたものである 。
【0016】
【課題を解決する為の手段】
本考案のオートテンショナは、固定軸と、この固定軸の周囲に回転自在に支持 された中間スリーブと、この中間スリーブの周囲に回転自在に支持された揺動部 材と、中間スリーブと揺動部材との間に設けられた粘性ダンパ機構と、揺動部材 の一部に、固定軸と平行な枢軸により支承されたプーリと、このプーリを張力を 付与すべき部材に向けて押圧するばねと、中間スリーブの外周面に固定された第 一の歯車及びこの第一の歯車と噛合する第二の歯車により構成される歯車増速機 構と、この歯車増速機構により、上記揺動部材の動きに応じて、この揺動部材よ りも大きな角速度で回動するラチェット車と、その基端部を固定の部分に枢支さ れて、このラチェット車の外周縁に形成したラチェット歯と噛合するラチェット 爪とから成り、ラチェット歯とラチェット爪とは、プーリが上記ばねの弾力方向 と反対方向に移動する場合にのみ噛合する様に構成している。
【0017】
【作用】
上述の様に構成される本考案のオートテンショナにより適正な張力を付与すべ きベルトの張力が急激に増大した場合、揺動部材がばねの弾力に抗して急激に揺 動しようとし、この揺動部材の動きが粘性ダンパ機構を介して中間スリーブに伝 わる。粘性ダンパ機構は、揺動部材と中間スリーブとの相対的変位が急激に行な われる事を阻止する機能を有する為、揺動部材が急激に揺動しようとした場合、 中間スリーブも揺動部材と同方向に揺動する傾向となり、この中間スリーブと固 定軸との間に設けたラチェット歯とラチェット爪とが互いに噛合して、中間スリ ーブと固定軸とが一体的に結合され、中間スリーブがそれ以上急激に揺動する事 がなくなる。
【0018】 この結果揺動部材は、中間スリーブとの間に設けた粘性ダンパ機構の抵抗に抗 してのみ揺動可能となり、急激に緊張力が高まったベルトに対してプーリを、緩 徐に追従させる。この為、ベルトの他の部分が過度に弛む事が防止される。
【0019】 反対に、ベルトの一部で、プーリが押圧された部分が急に弛んだ場合、プーリ を支承した揺動部材がばねの弾力によって迅速に揺動し、プーリをベルトの弛み に追従させる。この際には、中間スリーブと固定軸との間に設けたラチェット歯 とラチェット爪とが噛合する事はなく、中間スリーブが固定軸に対して揺動可能 となる為、中間スリーブは粘性ダンパ機構を介して揺動部材と共に揺動する。即 ち、この場合には粘性ダンパ機構の緩衝作用は働かず、ベルトの弛みは迅速に解 消される。
【0020】 要するに本考案のオートテンショナは、前記特開平2−80839号公報に記 載されたオートテンショナと同様に、ベルトのプーリ当接部分が緊張する傾向の 場合には緩徐に対応し、反対にベルトが弛む傾向の場合には迅速に対応して、ベ ルトの何れの部分にも過度に弛んだ部分が発生しない様に作用する。
【0021】 特に本考案のオートテンショナの場合には、歯車増速機構によりラチェット車 が、上記揺動部材の動きに応じて、この揺動部材よりも大きな角速度で回動する 為、ベルトの振動に伴なう上記揺動部材の揺動時に、ラチェット爪が新たなラチ ェット歯と噛合し易くなり、ベルトの微小振動も有効に抑え付ける事が可能とな る。
【0022】
【実施例】
図1〜3は本考案の第一実施例を示している。円筒形の固定軸9の基端部(図 1の右端部)には取付フランジ10が固設されており、この取付フランジ10を エンジンのシリンダブロック11の前面に当接させている。この状態で、上記固 定軸9に挿通したボルト12を、上記シリンダブロック11前面に形成した螺子 孔13に螺合し更に緊締する事で、上記固定軸9をシリンダブロック11に固定 している。取付フランジ10とシリンダブロック11との間には図示しない凹凸 係合部を設けて、固定軸9がシリンダブロック11に対して回動するのを阻止し ている。
【0023】 上記固定軸9の外周面基端寄り部分には中間スリーブ14が、固定軸9を中心 とする回転を自在として外嵌されている。この中間スリーブ14の中間部外周面 には、後述する粘性ダンパ機構25を構成する為のフランジ板15を固設してい る。
【0024】 又、上記固定軸9の先端寄り部分には揺動部材16を、滑り軸受17を介して 外嵌している。次述するテンションプーリ20を支持する為の枢軸として機能す る、この揺動部材16の外周面18は、内周面19に対し偏心している。そして 、この外周面18にテンションプーリ20を、転がり軸受21を介して回転自在 に支持している。従ってこのテンションプーリ20は、上記固定軸9を中心とし て揺動部材16が揺動した場合に、上記固定軸9を中心として変位する。
【0025】 上記揺動部材16の基端部には係止板22の基端部を外嵌固定している。そし て、この係止板22の先端部に形成した係止孔23と、エンジンのシリンダブロ ック11の前面等に固定した、図示しないピン等との間には、引っ張りばね24 を設けて、上記揺動部材16に、図2で反時計方向に揺動しようとする弾力を付 与し、上記テンションプーリ20を、張力を付与すべきベルト1aに向け押圧し ている。
【0026】 又、前記揺動部材16の基端部には、前記中間スリーブ14外周面のフランジ 板15と共に粘性ダンパ機構25を構成する、ハウジング部26を設けている。 上記フランジ板15を覆う状態で設けられたハウジング部26は、上記揺動部材 16と一体の主部27と、この主部27の開口部を塞ぐ蓋板28とから成る。そ して、これら主部27及び蓋板28の側面と上記フランジ板15の側面とが、微 小隙間を介して対向している。又、上記主部27及び蓋板28の内周縁と前記中 間スリーブ14の外周面との間には、それぞれシール材29、29を設けている 。そして、両シール材29、29に挟まれた、上記微小隙間を含む空間内に、シ リコンオイル等の高粘性流体を封入している。
【0027】 又、上記中間スリーブ14の基端部外周面には、第一の歯車30を外嵌固定し ている。この第一の歯車30は、比較的多くの歯数を有する。
【0028】 一方、前記取付フランジ10の隅部には固定軸9と平行な枢軸31を固定して おり、この枢軸31の周囲に滑り軸受32を介して、第二の歯車33を回転自在 に支持している。この第二の歯車33は、上記第一の歯車30よりも十分に少な い歯数を有し、上記第一の歯車30と噛合する事で、歯車増速機構を構成してい る。
【0029】 更に、上記第二の歯車33をその一端部に固設した短円筒部34の他端部には 、ラチェット車35を固設している。そしてこのラチェット車35の外周縁部に は図3に示す様に、ラチェット歯36、36をその全周に亙り一体に形成してい る。又、前記取付フランジ10の側面には、このラチェット歯36、36と噛合 する1個乃至は複数個のラチェット爪37を設け、図示しないばねによりこのラ チェット爪37の先端部を、上記ラチェット車35の外周面に向けて、弾性的に 押圧している。
【0030】 この様に中間スリーブ14と共に回転するラチェット車35外周縁のラチェッ ト歯36、36と、取付フランジ10に枢支したラチェット爪37とは、テンシ ョンプーリ20が引っ張りばね24の弾力方向と反対方向に移動する場合にのみ 噛合する様にしている。
【0031】 即ち、揺動部材16に連られて中間スリーブ14が図2の時計方向に揺動しよ うとする場合にのみ、ラチェット歯36、36とラチェット爪37とが互いに噛 合し、固定軸9に対して中間スリーブ14が回転しない様にして、揺動部材16 が単独でのみ、粘性ダンパ機構25の抵抗力に抗して揺動するが、揺動部材16 が引っ張りばね24の弾力により同図で反時計方向に揺動した場合、ラチェット 歯36、36とラチェット爪37とが係合する事なく、揺動部材16が中間スリ ーブ14と共に軽く揺動する様にしている。
【0032】 上述の様に構成される本考案のオートテンショナは、適正な張力を付与すべき ベルト1aにテンションプーリ20を当接させ、引っ張りばね24の弾力により このテンションプーリ20をベルト1aに向けて押し付けた状態で使用される。
【0033】 エンジンの停止等により、ベルト1aの一部で、上記テンションプーリ20が 押圧された部分の張力が急激に増大した場合、先端部にテンションプーリ20を 支承した揺動部材16が、引っ張りばね24の弾力に抗して、図2の時計方向に 急激に揺動しようとする。
【0034】 この様に、ベルト1aの急激な緊張に伴なって揺動部材16が図2の時計方向 に揺動しようとした場合、この揺動部材16の動きが、粘性ダンパ機構25を介 して中間スリーブ14に伝わり、この中間スリーブ14が図2で時計方向に揺動 しようとする。この結果、この中間スリーブ14に固定の第一の歯車30と、枢 軸31を中心として回転する第二の歯車33とから成る歯車増速機構によりラチ ェット車35が図3の矢印b方向に回転し、取付フランジ10に枢支したラチェ ット爪37と、上記ラチェット車35の外周縁に形成した何れかのラチェット歯 36とが互いに噛合して、中間スリーブ14がそれ以上揺動する事がなくなる。
【0035】 この結果揺動部材16は、中間スリーブ14との間に設けた粘性ダンパ機構2 5の抵抗に抗してのみ揺動可能となり、急激に緊張力が高まったベルト1aに対 してテンションプーリ20を、緩徐に追従させる。この為、テンションプーリ2 0が押圧されたベルト1aの他の部分が過度に弛む事が防止される。
【0036】 反対に、ベルト1aの一部で、テンションプーリ20が押圧された部分が急に 弛んだ場合、テンションプーリ20を支承した揺動部材16が、引っ張りばね2 4の弾力によって、図2の反時計方向に迅速に揺動し、テンションプーリ20を ベルト1aの弛みに追従させる。
【0037】 この際には、ラチェット車35の外周縁に設けたラチェット歯36、36は何 れも、ラチェット爪37と噛合する事はなく、中間スリーブ14が固定軸9に対 して揺動可能となる。この為中間スリーブ14は、粘性ダンパ機構25を介して 揺動部材16と共に揺動する。即ち、この場合には粘性ダンパ機構25の緩衝作 用は働かず、テンションプーリ20はベルト1aの動きに直ちに追従して、ベル ト1aの弛みが迅速に解消される。
【0038】 要するに本考案のオートテンショナは、前記特開平2−80839号公報に記 載されたオートテンショナと同様に、ベルト1aのプーリ当接部分が緊張する傾 向の場合には緩徐に対応し、反対にベルト1aが弛む傾向の場合には迅速に対応 して、ベルト1aの何れの部分にも過度に弛んだ部分が発生しない様に作用する 。
【0039】 特に本考案のオートテンショナの場合には、第一、第二の歯車30、33によ り構成される歯車増速機構によりラチェット車35が、上記揺動部材16の動き に応じて、この揺動部材16よりも大きな角速度で回動する。この為、ベルト1 aの振動に伴なう上記揺動部材16の揺動時に、ラチェット爪37が新たな、即 ち、それ迄噛合していたラチェット歯36の隣のラチェット歯36と噛合し易く なり、ベルト1aの微小振動も有効に抑え付ける事が可能となる。
【0040】 次に、図4は本考案の第二実施例を示している。本実施例の場合、上述の第一 実施例の構造から、中間スリーブ14(図1参照)を省略する代わりに、第一の 歯車30を揺動部材16の基端部に外嵌固定している。これと共に、上記第一の 歯車30と噛合する第二の歯車33とラチェット車35との間に、粘性ダンパ機 構25を設けている。
【0041】 即ち、上記粘性ダンパ機構25を構成するハウジング部26に対して上記第二 の歯車33を固定すると共に、ハウジング部26と共に粘性ダンパ機構25を構 成するフランジ板15を、枢軸31の周囲に回転自在に支持した円筒部38の中 間部外周面に固定している。そして、この円筒部38の基端部外周面に、上記ラ チェット車35を固設している。
【0042】 この様に構成される本実施例の構造の場合も、前述した第一実施例の場合と同 様に、ベルトが弛む場合にはテンションプーリ20をベルトの動きに対して迅速 に追従させ、ベルトが緊張する際にはこの動きを抑え付けて、このベルトが振動 するのを確実に防止出来る。
【0043】 尚、各実施例に於いて、ラチェット車35外周縁のラチェット歯36、36と 噛合するラチェット爪37は、1個でも良いが、複数個設ける事も出来る。そし て、ラチェット爪37を複数個設けた場合に、各ラチェット爪37のラチェット 歯36、36に対する位相を少しずつずらせ、上記複数個のラチェット爪37を 順番に何れかのラチェット歯36と噛合させる様に、各ラチェット爪37を配置 すれば、より細かい振動を抑える事が可能となる。
【0044】 例えば、ラチェット爪37を3個設け、各ラチェット爪37のラチェット歯3 6、36に対する位相を、ラチェット歯36、36の1/3ピッチ分ずつずらせ れば、ラチェット歯36、36のピッチを1/3にしたのと同様の効果を得られ る。尚、同時にラチェット歯36、36と噛合するラチェット爪37の数は、単 数でも、或は複数でも良い。例えば、ラチェット車35の周囲に9個のラチェッ ト爪37を配置し、この内の3個ずつのラチェット爪37が同時に、ラチェット 歯36、36と噛合する様に構成する事も出来る。
【0045】
【考案の効果】
本考案のオートテンショナは、以上に述べた通り構成され作用する為、潤滑が 容易で、フレッチング摩耗を生じる事もなく、耐久性、信頼性に優れた構造にも 拘らず、ベルトの張力を常に最適な状態に保持して、歯付ベルトの歯飛び現象等 の不都合の発生を確実に防止する事が出来る。更に、ラチェット機構の係合ピッ チを細かく出来て、細かい振動に就いても確実に抑える事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す、図2のA−A断面
図。
【図2】図1の左方から見た図。
【図3】ラチェット車の外周縁部を示す図。
【図4】本考案の第二実施例を示す、図1と同様の断面
図。
【図5】オートテンショナを付設したエンジンのタイミ
ングベルト駆動機構を示す正面図。
【符号の説明】
1 タイミングベルト 1a ベルト 2 駆動プーリ 3 従動プーリ 4 ガイドプーリ或は従動プーリ 5 テンションプーリ 6 枢軸 7 揺動部材 8 ばね 9 固定軸 10 取付フランジ 11 シリンダブロック 12 ボルト 13 螺子孔 14 中間スリーブ 15 フランジ板 16 揺動部材 17 滑り軸受 18 外周面 19 内周面 20 テンションプーリ 21 転がり軸受 22 係止板 23 係止孔 24 引っ張りばね 25 粘性ダンパ機構 26 ハウジング部 27 主部 28 蓋板 29 シール材 30 第一の歯車 31 枢軸 32 滑り軸受 33 第二の歯車 34 短円筒部 35 ラチェット車 36 ラチェット歯 37 ラチェット爪 38 円筒部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定軸と、この固定軸の周囲に回転自在
    に支持された中間スリーブと、この中間スリーブの周囲
    に回転自在に支持された揺動部材と、中間スリーブと揺
    動部材との間に設けられた粘性ダンパ機構と、揺動部材
    の一部に、固定軸と平行な枢軸により支承されたプーリ
    と、このプーリを張力を付与すべき部材に向けて押圧す
    るばねと、中間スリーブの外周面に固定された第一の歯
    車及びこの第一の歯車と噛合する第二の歯車により構成
    される歯車増速機構と、この歯車増速機構により、上記
    揺動部材の動きに応じて、この揺動部材よりも大きな角
    速度で回動するラチェット車と、その基端部を固定の部
    分に枢支されて、このラチェット車の外周縁に形成した
    ラチェット歯と噛合するラチェット爪とから成り、ラチ
    ェット歯とラチェット爪とは、プーリが上記ばねの弾力
    方向と反対方向に移動する場合にのみ噛合するオートテ
    ンショナ。
  2. 【請求項2】 中間スリーブを省略する代わりに第一の
    歯車を揺動部材に固定すると共に、第二の歯車とラチェ
    ット車との間に粘性ダンパ機構を設けた、請求項1に記
    載のオートテンショナ。
  3. 【請求項3】 ラチェット爪をラチェット車の周囲に複
    数個設けると共に、各ラチェット爪のラチェット歯に対
    する位相を少しずつずらせる事により、上記複数個のラ
    チェット爪を順番に何れかのラチェット歯と噛合させ
    る、請求項1〜2の何れかに記載のオートテンショナ。
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