JPH04127386U - 開閉扉の開度固定装置 - Google Patents

開閉扉の開度固定装置

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JPH04127386U
JPH04127386U JP3211191U JP3211191U JPH04127386U JP H04127386 U JPH04127386 U JP H04127386U JP 3211191 U JP3211191 U JP 3211191U JP 3211191 U JP3211191 U JP 3211191U JP H04127386 U JPH04127386 U JP H04127386U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、例えば自動車のドア20等の開
閉扉を任意の開放角度に固定できるようにした開度固定
装置10に関し、特にドア20の開度変更や開いたドア
20を閉じる際に、従来必要としていたハンドル操作を
不要としたものである。 【構成】 本考案は、スライドアーム30の表面にそれ
ぞれ当接するとともに、スライドアーム30のスライド
方向に沿って離れて位置した一対のローラ61,62
と、両ローラ61,62の間隔内に位置し、スライドア
ーム30のスライド方向に向かって揺動可能に支持され
たカム63と、このカム63のスライドアーム30のス
ライド方向両側からそれぞれ中央に向かって、スライド
アーム30の表面に向かって接近する方向にそれぞれ傾
斜した一対のカム面64,64と、両ローラ61,62
を互いに接近する方向に付勢するバネ手段(例えば板ば
ね65)とを備えたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、開閉扉の開度固定装置に関し、例えば自動車のドアを任意の開放 角度に固定できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の開閉扉の開度固定装置としては、一端がボデーピラーに回動自 在に取り付けられたドアチェックスライドアームに、ドアに設けられた可動部材 を接離させてドア開度を固定するようにするとともに、前記可動部材をドア開閉 用のアウトサイドハンドル及びインサイドハンドルと個々に連動するよう接続し 、前記両ハンドルのいずれかを開方向に作動させたときにスライドアームから離 反し、閉方向に作動させたときにスライドアームに圧接するようにしたものが知 られている(例えば実開昭59−163063号公報、実開昭61−12908 1号公報等)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の開閉扉の開度固定装置では、ドアの開度を変更する際 や、ドアを閉じる際に、ドア開閉用のアウトサイドハンドル或いはインサイドハ ンドルのいずれかを開方向に作動させなければ、ドアが動かず、両ハンドル操作 が面倒であるという問題点があった。
【0004】 そこで、本件考案は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたも のであり、その目的とするところは、ドアの開度変更や開いたドアを閉じる際に 、ハンドル操作が不要な開閉扉の開度固定装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記した目的を達成するためのものであり、以下にその内容を図面 に示した実施例を用いて説明する。 本考案は、その装置本体(40)に、スライドアーム(30)が挿通するスライド溝(5 1)を備えた取付ベース(50)と、この取付ベースに保持され、そのスライド溝を挟 んでスライドアームの表裏面にそれぞれ当接する一対の当接部材(60,70)とを備 え、前記両当接部材の少なくとも一方には、スライドアームの表面にそれぞれ当 接するとともに、スライドアームのスライド方向に沿って離れて位置した一対の ローラ(61,62)と、両ローラの間隔内に位置し、スライドアームのスライド方向 に向かって揺動可能に支持されたカム(63)と、このカムのスライドアームのスラ イド方向両側からそれぞれ中央に向かって、スライドアームの表面に向かって接 近する方向にそれぞれ傾斜した一対のカム面(64,64)と、両ローラを互いに接近 する方向に付勢するバネ手段(板ばね65)とを備えたことを特徴とする。
【0006】
【作 用】
したがって、請求項1記載の本考案によれば、開閉扉(20)が静止状態から一方 向に動かされると、スライドアーム(30)が開閉扉と一体的に移動し、装置本体(4 0)のスライド溝(51)内をスライドする。スライドアームがスライドすると、スラ イドアームの表面に当接する両ローラ(61,62)が、スライドアームとの摩擦抵抗 により、スライドアームの進行方向と同じ方向に向かって移動する。
【0007】 このとき同時に、両ローラを介して、カム(63)がスライドアームの進行方向と 同じ方向に向かって傾動される。 スライドアームの進行方向後方に位置する片側のローラは、スライドアームの 表面とカムのカム面との間にくさび状に食い込もうとし、その際に、該ローラが カム面に押されて、スライドアームの表面に向かって押し付けられる。
【0008】 このため、スライドアームは、その進行方向後方に位置するローラと、該ロー ラとスライドアームを挟んで対向する他方の当接部材(70)との間で、表裏面より 挾持される。 したがって、スライドアームは、その進行方向後方に位置する片側のローラ及 び他方の当接部材との摩擦抵抗により停止され、開閉扉も、該開閉扉を動かそう とする力に抗して静止される。
【0009】 これに対し、前記摩擦抵抗より大きな力で、開閉扉が動かされると、両ローラ が摩擦抵抗が少ないため回転し始め、スライドアームがスライド溝内をスライド し、開閉扉を全開状態から閉状態まで一気に閉めることができる。
【0010】
【実施例】
図1〜8は、本考案の第1実施例を示すものであり、図1は開度固定装置の要 部断面図、図2はドアの斜視図、図3は開度固定装置の分解斜視図、図4は開度 固定装置の平面図、図5は開度固定装置の端面図、図6は図4のVI−VI線に沿う 断面図、図7,8は図1にそれぞれ対応し、図7は開閉扉の開動作を示す要部断 面図、図8は開閉扉の閉動作を示す要部断面図を各々示す。
【0011】 図中、10は、開度固定装置を示すものであり、この開度固定装置10は、図2に 示すように、例えば自動車のドア20に使用され、ドア20を任意の開放角度に固定 できるようにしたものである。 本開度固定装置10は、図1,2に示すように、開口部、例えばドア開口部(図 示せず)を有するハウジングとしての自動車ボディ(図示せず)と、このボディ ーのボディーピラー(図示せず)に開閉可能に支持され、前記ドア開口部を開閉 する開閉扉としてのドア20と、このドア20とボディーピラーとの間に設けられ、 一端部がドア20とボディーピラーとのいずれか一方、ここではボディピラーに軸 止されたスライドアーム30と、このスライドアーム30の他端自由端部をスライド 可能に保持し、スライドアーム30に摩擦係合することで、ドア20を任意の開度に 固定するとともに、ドア20とボディーピラーとのいずれか他方、ここではドア20 に設けられた装置本体40とを備える。
【0012】 上記装置本体10は、図1,3〜6に示すように、スライドアーム30が挿通する スライド溝51を備えた取付ベース50と、この取付ベース50に保持され、そのスラ イド溝51を挟んでスライドアーム30の表裏面にそれぞれ当接する一対の当接部材 60,70とを備える。 上記スライドアーム30は、図3,4に示すように、細長い帯状を成し、その幅 方向上方に略への字形に屈曲させている。そして、スライドアーム30の両端部に は、その厚み方向に貫通した円形の取付孔31,32がそれぞれ形成されている。両 取付孔31,32の一方、図3,4において向かって左側の取付孔31は、図示しない が、ボディーピラーに軸止されている。又、両取付孔31,32の他方、図3,4に おいて向かって左側の取付孔32には、図1,3〜6に示すように、該取付孔32を 利用してスライドアーム30の端部にストッパー80が固定されている。
【0013】 上記ストッパー80は、図1,3〜6に示すように、スライドアーム30に通す差 込溝81を有するとともに、ドア20の最大開放角度で取付ベース50に当接し、スラ イドアーム30が取付ベース50のスライド溝51から抜けるのを阻止するストッパー 本体82と、このストッパー本体82と同様にスライドアーム30に通す差込溝83を有 するとともに、ストッパー本体81に取り付けるストッパーカバー84と、ストッパ ー80の左端の取付孔32に通す、ストッパー本体82及びストッパーカバー84の抜け 止め用のストッパーピン85とから構成される。
【0014】 そして、スライドアーム30には、図1,4に示すように、まず、ストッパーカ バー84の差込溝83を合わせて、左側より通す。つぎに、ストッパー本体82の差込 溝81を、スライドアーム30に合わせて左側より通し、ストッパー80の取付孔32に ストッパーピン85を通して、ストッパー本体82及びストッパーカバー84の抜け止 めを行う。
【0015】 前記取付ベース50は、図1に示すように、ドア20の内部に固定されている。す なわち、ドア20のドアシャーシ21には、スライドアーム30が通る、表裏面に貫通 した貫通孔22が形成されている。 上記取付ベース50は、1,3〜6に示すように、断面が略々ハット形の中空枠 形を成し、その中空部52aの一側面が開放された枠体52と、この枠体52の中空部5 2aの開放面を塞ぐカバー53とから構成される。
【0016】 上記枠体52には、図1,3に示すように、その中空部52aを横切るように、ス ライドアーム30の厚みにほぼ等しい溝幅を有し、且つ中空部52の開放面側の端部 が開放されたスリット52bが形成されている。そして、枠体52には、その中空部5 2aの開放端面に、図4に示すように、カバー53がネジ54を使用して固定されるこ とで、中空部52aの開放面が塞がれ、又、スリット52bの開放端がカバー53により 塞がれることで、スリット52bとカバー53とに囲まれた内部に、スライドアーム3 0が通るスライド溝51が形成される。
【0017】 又、枠体52には、図1,3,5に示すように、その両端部から張り出した一対 の取付片52c,52cが形成されている。そして、枠体52は、そのスリット52bを、ス ライドアーム30の貫通孔22に連通させた状態で、両取付片52cからボルト55をス ライドアーム30に一連に通し、ナット56で締め付けて固定する。 前記両当接部材60,70は、図1に示すように、枠体52の中空部52a内に収容され 、スライド溝51を挟んで、スライドアーム30の厚み方向に対向している。
【0018】 両当接部材60,70の一方、図1中、上側に位置する当接部材60は、図1,3, 6に示すように、スライドアーム30の表面にそれぞれ当接するとともに、スライ ドアーム30のスライド方向に沿って離れて位置した一対のローラ61,62と、両ロ ーラ61,62の間隔内に位置し、スライドアーム30のスライド方向に向かって揺動 可能に支持されたカム63と、このカム63のスライドアーム30のスライド方向両側 からそれぞれ中央に向かって、スライドアーム30の表面に向かって接近する方向 にそれぞれ傾斜した一対のカム面64,64と、両ローラ61,62を互いに接近する方向 に付勢するバネ手段としての板ばね65とを備える。
【0019】 上記ローラ61,62は、図3,6に示すように、その各両端部に突軸61a,62aをそ れぞれ有し、各突軸61a,62aには、ブッシュ56・・・がそれぞれ通された上、枠体52 の中空部52aの底とカバー53とにそれぞれ軸止されている。 すなわち、枠体52の中空部52aの底と、カバー53とには、図1,3,6に示す ように、ローラ61,62の各突軸61a,62aをそれぞれ軸止する、枠体52の中空部52a を挟んで相対向するとともに、スライドアーム30のスライド方向に長く延びた長 孔52d,53aがそれぞれ形成されている。そして、ローラ61,62の各突軸61a,62aを 、枠体52の長孔52dと、カバー53の長孔53aとにそれぞれ合わせて通すことで、各 ローラ61,62を、各突軸61a,62aを中心に回転可能で、且つ長孔52d,53aの長手方 向に沿って、スライドアーム30のスライド方向に平行移動可能に取り付けられて いる。
【0020】 前記カム63は、図1,3に示すように、その両端部に突軸63a,63aをそれぞれ 有し、各突軸63aは、枠体52の中空部52aの底とカバー53とにそれぞれ軸止されて いる。 すなわち、枠体52の中空部52aの底と、カバー53とには、図3に示すように、 カム63の突軸63aをそれぞれ軸止する、枠体52の中空部52aを挟んで相対向した一 対の軸穴52e,53bがそれぞれ形成されている。そして、カム63の突軸63aを、枠体 52の軸穴52eと、カバー53の軸穴53bとにそれぞれ合わせて通すことで、カム63は 、その両突軸63aを中心に回転可能で取り付けられる。
【0021】 又、カム63の下端部中央には、図1,3に示すように、下側に位置する当接部 材70に向かって途中まで延びた突片63bが形成されている。突片63bは、図7,8 に示すように、カム63の回転により、両ローラ61,62に交互に当接し、両ローラ6 1,62のスライド方向の停止位置を規制している。 前記カム面64は、上記突片63bを挟んでその両側にそれぞれ位置し、突片63bを 挟んで浅い略V字形に、例えば10度程度の傾斜角度で緩傾斜させている。
【0022】 前記板ばね65は、図1,3に示すように、枠体52の中空部52aの内面にほぼ沿 わせて略コ字形に屈曲され、両自由端部65a,65aを両ローラ61,62の外周面に弾力 的に接触させ、そのバネ復元力により、両ローラ61,62を互いに接近する方向に 付勢させる。そして、枠体52の中空部52a内には、その底から開放面に向かって 延びた一対のボス部52f,52fを設け、両ボス部52fと枠体52の内壁面との間に形成 される間隙内に、板ばね65を差し込んで、枠体52の中空部52a内に保持させてい る。
【0023】 一方、下側に位置する当接部材70は、図1,3に示すように、断面が略々ハッ ト形に形成され、両ローラ61,62とはスライドアーム30の厚みにほぼ等しい距離 だけ離れて位置させる。
【0024】 つぎに、上記各構成を有する組み立て状態の装置本体10の動作を説明する。 まず、スライドアーム30の静止状態においては、図1に示すように、カム63の 突片63bがほぼ真下を向いた中立な状態にある。 すなわち、両ローラ61,62に作用する板ばね65のバネ力が、両ローラ61,62を介 してカム63の両カム面64に左右ほぼ均等に作用する。
【0025】 これに対し、ドア20が一方向、例えば開かれようとすると、スライドアーム30 が、装置本体10に対して、図7に示すように、同図中向かって左方向にスライド する。このため、両ローラ61,62が、スライドアーム30の表面との摩擦抵抗によ り、図7に示すように、スライドアーム30の進行方向と同じ方向に移動する。す なわち、両ローラ61,62が、枠体52とカバー53との長孔52d,53aに沿って、図7の 向かって左側に移動する。
【0026】 このとき同時に、両ローラ61,62を介して、カム63がその突軸63aを中心にした 反時計回りの回転力を受け、カム63が、図7に示すように、反時計回りに回転さ れる。このため、スライドアーム30の進行方向後方に位置するカム63の向かって 右側のカム面64の、スライドアーム30の表面に対する傾斜角度が急になる。 尚、両ローラ61,62の移動量は、スライドアーム30の進行方向前方に位置する 左側のローラ61については、その各突軸61aが枠体52とカバー53との長孔52d,53a の左端部に突き当たることで、又、スライドアーム30の進行方向後方に位置する 右側のローラ62については、その外周面が反時計回りに回転されたカム63の突片 63bに当接することでそれぞれ規制される。
【0027】 同時に、スライドアーム30の進行方向後方に位置する右側のローラ62が、スラ イドアーム30の表面と、カム63の急傾斜した右側のカム面64との間にくさび状に 食い込もうとする。その際に、該ローラ62が、カム63の右側のカム面64に押され て、スライドアーム30の表面に向かって押し付けられる。 このため、スライドアーム30は、該ローラ62と、該ローラ62とスライドアーム 30を挟んで対向する他方の当接部材70との間で、表裏面より挾持される。
【0028】 したがって、スライドアーム30は、該ローラ62及び他方の当接部材70との摩擦 抵抗により停止され、ドア20が開かれようとする力に抗して静止される。 尚、スライドアーム30の停止力は、例えば25kg程度に設定され、実際にド ア20を閉じるに要する力は、ドア20の自由端部先端近傍を持って閉じるため、約 5kg程度に軽減され、比較的軽い力で閉じることができる。
【0029】 そして、スライドアーム30に25kgを越える荷重が働くと、両ローラ61,62 が、それらの突軸61a,62aを中心に回転し始める。特に、スライドアーム30の進 行方向後方に位置する右側のローラ62が、スライドアーム30の表面及びカム63の 右側のカム面64との摩擦抵抗に抗して、回転を始めることで、スライドアーム30 がスライド溝51内を左方向にスライドしながら、ドア20が開く。
【0030】 その後、ドア20が開かれようとする力が開放されると、板ばね65のバネ復元力 により、スライドアーム30の進行方向前方に位置する左側のローラ61が押し戻さ れることで、該ローラ61により、カム63の左側のカム面64が押されることで、カ ム63がその突軸63aを中心に時計回りに回転され、図1に示すように、中立な状 態に戻る。
【0031】 これに対し、ドア20が他方向、すなわち閉じられようとした場合には、上記し たのとは逆に、図8に示すように、スライドアーム30が右方向にスライドし、両 ローラ61,62も同じ左方向に移動し、カム63が時計回りに回転する。このため、 スライドアーム30は、その進行方向後方に位置する向かって左側のローラ61と、 該ローラ61とスライドアーム30を挟んで対向する他方の当接部材70との間で、表 裏面より挾持され、スライドアーム30は、ドア20が閉じられようとする力に抗し て静止される。
【0032】 したがって、ドア20が半開きの状態では、開閉いずれの方向にも移動せず、坂 道などでドア20が半開きの状態にしておいても、ドア20が自重で開いたり閉じた りすることがない。又、このほか、ドア20が風にあおられた場合等にも、ドア20 が急激に開いたり閉じたりすることがなく、安全である。 そして、閉方向に25kgを越える荷重が働くと、両ローラ61,62が回転し始 め、スライドアーム30が向かって右側に向かってスライドし、ドア20が閉方向に 移動する。
【0033】 尚、スライドアーム30の停止力は、25kgに限らず、カム63の両カム面64の 傾斜角度や板ばね65のバネ力を変化させることで、自由に変更可能である。 図9以降は本考案の他の実施例を示すものであり、図9は開度固定装置の要部 断面図、図10は同平面図、図11は同端面図、図12は図9のXII−XII線に沿 う断面図、図13,14は図9にそれぞれ対応し、図13は開閉扉の開動作を示 す要部断面図、図14は開閉扉の閉動作を示す要部断面図をそれぞれ示す。
【0034】 本実施例の特徴点は、先に説明した実施例で使用したバネ手段としての板ばね 65に変えて、一対のコイルスプリング90,90を使用した点にある。 すなわち、両コイルスプリング90は、図9に示すように、枠体52の中空部52a 内に収容され、各ローラ61,62の外側に、スライドアーム30のスライド方向に平 行に配置されている。又、両コイルスプリング90の各先端部には、ピン状の押圧 部材100がそれぞれはめ込まれ、各押圧部材100を介して両ローラ61,62と接触す る。そして、両コイルスプリング90は、各ローラ61,62と枠体52の中空部52aの内 壁面との間で弾縮され、各コイルスプリング90の圧縮復元力により、両ローラ61 ,62を互いに接近する方向に付勢させている。
【0035】 さらに、本実施例の枠体52の両側には、図9,11に示すように、一対のサイ ドプレート92,92をネジ93・・・でそれぞれ固定し、両サイドプレート92を、ドアシ ャーシ21にボルト55とナット56を使用して固定している。 尚、本実施例において、先に説明した第1実施例と同一構成部分については、 同一符号を付して、それらの説明を省略する。
【0036】 したがって、本実施例によれば、コイルスプリング90を使用しているので、板 ばね65を使用した場合に比較して、両ローラ61,62の付勢力を比較的容易に設定 、並びに変更することができる。 尚、図面に示した実施例のものでは、例えば自動車のドア20に使用したが、こ れに限らず、自動車のトランクや、住宅用の玄関ドア等に使用してもよい。
【0037】 又、スライドアーム30を、自動車ボディ(図示せず)側に軸止させ、又、装置 本体40をドア20側に固定させたが、これとは逆にスライドアーム30をドア20側に 軸止させ、又、装置本体40を自動車ボディ側に固定させてもよい。 さらに、両当接部材60,70のうち、一方の当接部材60を、一対のローラ61,62と 、カム63と、バネ手段とから構成したが、他方の当接部材70についても同様に構 成し、スライドアーム30をその表裏よりローラにより挾持させるようにしてもよ い。
【0038】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、ドアの開度変更や開いたドアを閉じる際 に、従来必要としていたハンドル操作が不要な開閉扉の開度固定装置を提供する ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】開度固定装置の要部断面図である。
【図2】ドアの斜視図である。
【図3】開度固定装置の分解斜視図である。
【図4】開度固定装置の平面図である。
【図5】開度固定装置の端面図である。
【図6】図6は図4のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図1に対応し、開閉扉の開動作を示す要部断面
図である。
【図8】図1に対応し、開閉扉の閉動作を示す要部断面
図である。
【図9】開度固定装置の他の実施例を示す要部断面図で
ある。
【図10】図9の平面図である。
【図11】図9の端面図である。
【図12】図9のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】図9に対応し、開閉扉の開動作を示す要部断
面図である。
【図14】図9に対応し、開閉扉の閉動作を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
10 開度固定装置 20 開閉扉としてのドア 30 スライドアーム 40 装置本体 50 取付ベース 51 スライド溝 60 当接部材 61,62 ローラ 63 カム 64 カム面 65 バネ手段としての板ばね 70 当接部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有するハウジングと、このハウ
    ジングに開閉可能に支持され、前記開口部を開閉する開
    閉扉と、この開閉扉とハウジングとの間に設けられ、一
    端部が開閉扉とハウジングとのいずれか一方に軸止され
    たスライドアームと、このスライドアームの他端自由端
    部をスライド可能に保持し、スライドアームに摩擦係合
    することで、開閉扉を任意の開度に固定するとともに、
    開閉扉とハウジングとのいずれか他方に設けられた装置
    本体とを備えた開閉扉の開度固定装置において、上記装
    置本体には、スライドアームが挿通するスライド溝を備
    えた取付ベースと、この取付ベースに保持され、そのス
    ライド溝を挟んでスライドアームの表裏面にそれぞれ当
    接する一対の当接部材とを備え、前記両当接部材の少な
    くとも一方には、スライドアームの表面にそれぞれ当接
    するとともに、スライドアームのスライド方向に沿って
    離れて位置した一対のローラと、両ローラの間隔内に位
    置し、スライドアームのスライド方向に向かって揺動可
    能に支持されたカムと、このカムのスライドアームのス
    ライド方向両側からそれぞれ中央に向かって、スライド
    アームの表面に向かって接近する方向にそれぞれ傾斜し
    た一対のカム面と、両ローラを互いに接近する方向に付
    勢するバネ手段とを備えたことを特徴とする開閉扉の開
    度固定装置。
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