JPH0412705A - 家具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は防火性能に優れた家具に関する。

〈従来技術〉 一般家庭において用いられる収納家具や厨房家具等の家
具は、加工性、デザイン、感触、重量、価格等の要請を
満たすために、その少なくとも本体は木製であるのが通
例である。

ところで家屋建築においては、火災防止の観点から、建
築基準法によって構造や使用部材等に制限が設けられ、
室内に対しては内装制限が課せられ、また壁面材料につ
いては不燃材料又は準不燃材料の使用が義務づけられて
いる。

しかしながら、火災が実際に室内で発生すると、室内に
設置されている家具類や家具内収納物に着火して火災が
強められてしまい、建築基準法上の制限のみでは十分な
防火目的を達成できないという問題があった。家具類等
への着火は延焼の最大の原因となっている。

〈発明が解決しようとする課題〉 従って本発明は、本体が基本的に木製でありながらも防
火性能に優れた家具を提供することをその課題とする。

〈課題を解決するための手段〉 上記課題は、不燃性無機化合物を内部に含有する不燃性
有機質材を構成部材の少なくとも一部とすることを特徴
とする家具によって解決される。

家具は一般に天板、底板、側板、裏板によって構成され
る家具本体に、扉、戸、引出し、棚板等の部材が適宜組
み込まれ、更に蝶番、取っ手、レール、戸車等の金具部
材が取り付けられて形成される。

本発明の家具の構成部材の少なくとも一部、特に家具本
体の板材としては、不燃性無機化合物を内部に含有する
不燃性有機質材が用いられる。この不燃性有機質材とし
ては例えば下記（ａ）〜（ｄ）のものが用いられる。

（ａ）細胞孔内及び／又は内壁面に不燃性無機化合物が
充填或は固着されて成る銘木木質単板を、合板、パーテ
ィクルボード、繊維板等の基板の表面又は表裏面或は木
口縁を含む表全面に貼着して成る化粧板。

（ｂ）細胞孔内及び／又は内壁面に不燃性無機化合物が
充填或は固着されて成る木質単板を複数枚接着剤を介し
てその繊維方向が任意直交するように或は繊維方向が全
て同一となるように接着して得られる積層材を基板とし
、この基板の表面又は表裏面或は木口縁を含む表全面に
、化粧紙、突板、化粧塩化ビニルシート、樹脂含浸化粧
紙等の化粧／−ヒト状物貼着し、若しくは塗装や印刷等
の化粧を施して成る化粧板。

（ｃ）細胞孔及び／又は内壁面に不燃性無機化合物が充
填或は固着されて成る木削片を接着剤を介して成形一体
化して成る木削片板を基板とし、この基板の表面又は表
裏面或は木口縁を含む表全面に、化粧紙、突板、化粧塩
化ビニルシート、樹脂含浸化粧紙等の化粧シート状物を
貼着し、若しくは塗装や印刷等の化粧を施して成る化粧
板。

（ｄ）細胞孔及び／又は内壁面に不燃性無機化合物が充
填或は固着されて成る木繊維を接着剤を介して成形一体
化して成る木質繊維板を基板とし、この基板の表面又は
表裏面或は木口縁を含む表全面に、化粧紙、突板、化粧
塩化ビニルシート、樹脂含浸化粧紙等の化粧シート状物
を貼着し、若しくは塗装や印刷等の化粧を施して成る化
粧板。

不燃性有機質材の内部に不燃性無機化合物を含有させる
ための不燃化処理は、例えば下記工程によって行うこと
ができる。即ち、木質単板（上記（ａ）及び（ｂ）の場
合）、木削片（上記（ｃ）の場合）或は木繊維（上記（
ｄ）の場合）（以下これらを総括して「木質処理材」と
称す）を７〜１５％程度の含水率となるように乾燥した
後、水溶性無機塩の水溶液（以下「第１液」と称す）中
に十分に浸漬させて含浸させる。この際、減圧又は加圧
を加えて含浸処理を強制的に促進させると有効である。

また木質処理材を乾燥することなく高含水率状態として
、或は−旦乾燥した後に水または温水に浸漬して吸水さ
せこれを飽水状態とした後に、第１液中に浸漬させて拡
散含浸させても良い。第１液としては、ＭｇＣＱｚ、Ｍ
ｇＢｒ２．　Ｍｇ５ｏ、−）（２ｏ。

Ｍｇ（Ｎ　Ｏｓ）ｚ・６　Ｈ！○、　Ａｌ２Ｃ（２，、
Ａ（ｌＢｒｓ。

ＡＬ（ＳＯ２）ｓ、Ａｌ２（ＮＯｓ）ｚ・９Ｈ２０，Ｃ
ａＣｌ２゜ＣａＢｒ２．Ｃａ（ＮＯ３）２．ＺｎＣＱｘ
、ＢａＢｒ２゜Ｂ　ａ　ＣＱｚ　”　２　Ｈｚ　Ｏ＋　
Ｂ　ａ（Ｎ　Ｏｓ　）　ｚ等の水溶液が例示される。木
質処理材を第１液に浸漬含浸せしめることによって溶質
の無機塩のイオンが拡散により木質処理材中の細胞孔内
にまで入り込む。

次いで余剰分の第１液を除去するために脱液処理を行う
。脱液処理は例えば遠心脱液或はジャワ、どぶ漬けの水
洗い等の手段によって行われ、余剰分の第１液を除去す
ることによって木質処理材の外周部において不燃性無機
化合物が過剰に生成されることを抑制し、次に含浸され
る水溶液の拡散含浸を良好にする。また木質処理材に付
着又は固着されない遊離状態で不燃性無機化合物が生成
されることを防止する。

次いで、第１液と反応して水不溶性の不燃性無機化合物
を生成するような化合物液（以下「第２液」と称す）を
ブレンダー、スプレー等を用いて木質処理材に添加混合
し或は浸漬せしめることによって、該第２液を木質処理
材に含浸させる。第１液の場合と同様に、減圧又は加圧
処理によって木質処理材に対する第２液の含浸を促進せ
しめることができる。第２液としては、Ｎａ２ＣＯ。

Ｈ２ＳＯ４，（ＮＨ４）２Ｃ○、、Ｎａ、Ｓ○、。

（ＮＨ４）２５０４．ＨｘＰｏ、、Ｎａ２ＨＰｏ、。

（ＮＨ＋）ｚＨＰＯ４，Ｈ３ＢＯ３，ＮａＢＯ２゜ＮＨ
４ＢＯ□等が例示される。第２液を塗布ないし浸漬する
ことにより木質処理材の細胞孔内に該第２液が拡散含浸
され、木質処理材中で第１液と第２液とが反応し、不燃
性無機化合物が生成される。

生成される不燃性無機化合物としては、リン酸マグネシ
ウム、リン酸カルシウム、リン酸バリウム。

リン酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム、リン酸亜鉛、炭酸バリウム、
硝酸カルシウム、硝酸バリウム等のカルシウム化合物、
マグネシウム化合物、アルミニウム化合物、バリウム化
合物、鉛化合物、亜鉛化合物、ケイ酸化合物等が例示さ
れる。例えば第１液として塩化バリウムを用い、第２液
としてリン酸水素アンモニウムを用いて反応させると、
バリウムのカチオンとリン酸のアニオンとが反応して、
リン酸バリウムとリン酸水素バリウムとが生成される。

反応終了後、遠心脱液或はシャワー、とぶ漬は等による
水洗い等の手段によって脱液処理して余剰分の第２液を
除去する。第２液の浸漬処理及び脱液処理は必要に応じ
て複数回反復して行っても良い。脱液処理後、乾燥して
その含水率を２５％以下、好ましくは７〜１５％とする
。この不燃性無機化合物は水不溶性であるため、乾燥後
において、木質処理材の細胞孔内又は細胞孔内壁面に充
填ないし付着或は固着されると共に木削片外周部にも付
着或は固着される。これにより、木質処理材中の空隙孔
や割れ目を閉塞ないし充填するような形で不燃性無機化
合物が存在することとなる。

不燃性無機化合物は、木質処理材に対して３３重量％以
上の割合で混入されることが好ましく、これ以下では十
分な防火性能が得られない。また第１液と第２液との反
応効率を高めるために、第２液の添加混合は加熱雰囲気
下、特に４０°Ｃ以上更に好ましくは５０℃以上の温度
で行うことが好ましい。また第１液と第２液を温水状態
としてこれに木質処理材を浸漬せしめ、あるいは第１液
及び第２液の浸漬時に超音波やバイブレータ等によって
電気的或は機械的振動を与えるようにすると、木質処理
材中への処理液の拡散並びに反応が良好に行われる。な
お第１液と第２液とによる処理順序は問わず、先に第２
液による処理を行っても勿論良い。

かくして不燃化処理された木質処理材を必要に応じて常
法にて処理することによって、不燃性無機化合物を内部
に含有する不燃性有機質材が得もれる。

この不燃性有機質材を家具本体の天板、底板、側板、裏
板等として用いることによって本発明の家具が構成され
る。

く作用〉 不燃性無機化合物を内部に含有する不燃性有機質材によ
って家具の構成部材の少なくとも一部が構成されるので
、家具としての防火性能が向上される。

〈実施例〉 第１図に示される厨房家具としての流し台は、上部にシ
ンクｌ及び調理面２等が設けられたカウンタ３を有し、
このカウンタ３の下部に棚４や引出しく図示せず）が適
宜内設された物品収納部が設けられている。物品収納部
は一対の側板８，８と、底板９と、背板（図示せず）と
で略コの字形に構成され、その開放前面には扉５が開閉
可能に取り付けられて流し台本体６をなしている。流し
台本体６の最下部前端には蹴込み板７が取り付けられて
いる。この流し台における扉５、蹴込み板７、側板８．
８、底板９及び図示されない背板は、いずれも、不燃性
無機化合物を内部に含有して成る不燃性有機質材によっ
て形成されている。

〈発明の効果〉 本発明による家具は、その構成部材の少なくとも一部が
、不燃性無機化合物を内部に含有して成る不燃性有機質
材を用いて形成されているので、木質材料の有する利点
を損なうことなく、家具としての防火性能を顕著に向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による厨房家具（流し台）を
示す斜視図である。 符号の説明

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）不燃性無機化合物を内部に含有する不燃性有機質
   材を構成部材の少なくとも一部とすることを特徴とする
   家具。