JPH04126824U - ゴム成形加硫における上金型の固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上・下部囲み枠により囲まれ、かつ型締状態
にある上金型をワンタッチで固定盤側から取り外し、あ
るいは固定盤側に取り付けることを可能ならしめたゴム
成形加硫における上金型の固定装置を提供することにあ
る。 【構成】 上・下部囲み枠１０５、１０９にて囲まれた
上金型１１６を固定盤１０１に取り付ける金型固定装置
において、空圧または油圧の作動により回動するクラン
プ１０８が前記上・下部囲み枠１０５、１０９内に設け
られ、該クランプ１０８の固定盤側係止片１０８３が上
金型１１６の段部に係止固定または離脱されてなるクラ
ンプ機構と、該クランプ１０８を回動せしむるクランプ
バー１０６には後端傾斜面１０６１が形成されると共
に、該後端傾斜面１０６１に対応する傾斜カム１０７１
が上下動するカム部材１０７に形成されているゴム成形
加硫における上金型１１６の固定装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、特に上・下部囲み枠にて囲まれた状態にあるゴム成形加硫における 上金型の固定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の竪形のゴム成形加硫装置は支持部材などを介して上・下金型をそれぞれ 固定盤と可動盤に取り付けられ、上・下金型間に未加硫のゴム材料を供給し、加 圧すると共に加熱することにより、成形と加硫を同時に行われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、製品の設計変更などにより上・下金型を交換する場合、特に上金型 を固定盤側から取り外しあるいは取り付け固定するには型締した状態のもので、 手作業により支持部材などを外すために労力および時間を必要とする。

【０００４】 該支持部材などを外すための時間と労力を省くために、上型固着用クランプを 設けたものが知られている。（特公平３−２５３３０号公報参照）

【０００５】 しかし、該上型固着用クランプは可動盤の真下に直接設けられ、かつ該クラン プがリニヤモーションタイプであるから、上・下部囲み枠によって囲まれた狭い 箇所にこれを設置することはきわめて難しい。

【０００６】 そこで、上・下部囲み枠により囲まれ、かつ型締状態にある上金型を外部から 遠隔操作により取り付け、取り外しが可能ならしめることが本考案の技術的課題 である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記技術的課題を解決するための手段は、上・下部囲み枠にて囲まれた上金型 を固定盤に取り付ける金型固定装置において、空圧または油圧の作動により回動 するクランプが前記上・下部囲み枠内に設けられ、該クランプの固定盤側係止片 が上金型の段部に係止固定または離脱されてなる前記クランプと、該クランプを 回動せしむるクランプバーには後端傾斜面が形成されると共に該後端傾斜面に対 応する傾斜カムが上下動するカム部材に形成されていることを特徴とするゴム成 形加硫における上金型の固定装置にある。

【０００８】

【作用】

予め上・下部囲み枠により上・下金型内が外気と遮断されたのち、該囲み枠内 を真空ポンプにより大きく減圧させ、その気密化により製品の表面の気泡による くぼみなどが防ぐことができると同時に、上金型を固定盤側に取り付ける場合に は、上・下部囲み枠内のクランプバーをスプリングに抗してクランプを矢印方向 に回動せしむると該クランプの下端に形成された固定盤側係止片が型締状態にあ る上金型のフランジの下面に係止固定すると共に上金型を熱盤に密着せしむる。

【０００９】 次に、上金型を固定盤側より取り外す場合には、傾斜カムの作動にあいまって 前記クランプバーが後退すると共に前記スプリングの作用により前記クランプが 回動されると同時に該クランプが、上金型のフランジの下面よりすみやかに離脱 される。

【００１０】

【実施例】

以下図に基づいて本考案の一実施例を説明する。 固定盤１０１には取付板１０２、断熱板１０３と続いて熱盤１０４が固定され ている。

【００１１】 １０５は固定盤１０１側の取付板１０２の下面に固定される上部囲み枠で、該 上部囲み枠１０５の外壁１０５１に第１貫通孔１０５２が形成され、該第１貫通 孔１０５２にクランプバー１０６案内の第２貫通孔１０５３を有するガイト部材 １０５４が取り付けられている。

【００１２】 １０７は前記クランプバー１０６の後端傾斜面１０６１に係合するカム部材で 、該カム部材１０７の上端には油圧または空圧シリンダー１０７２のロッド１０ ７３が取り付けられている。

【００１３】 該カム部材１０７のサイドには前記クランプバー１０６の後端傾斜面１０６１ に一致する傾斜カム１０７１が形成されている。

【００１４】 １０８は固定盤１０１側のフレームにシャフト１０８１を介して回動自在に枢 着されたクランプで、該クランプ１０８の下端には逆Ｌ字状段部１０８２が形成 されていて、該逆Ｌ字状段部１０８２に固定盤側係止片１０８３の基部が取り付 けられている。

【００１５】 該固定盤側係止片１０８３に対応するフランジ１１６１が上金型１１６の長手 方向両側に形成されている。 該固定盤側係止片１０８３はクランプ１０８の下端に形成することもできる。

【００１６】 １０８４は前記クランプ１０８の背壁１０８５に一端が固定されたスプリング で、該スプリング１０８４の他端が上部囲み枠１０５の内壁１０５５に固定され ていて、クランプバー１０６が後退すると、該スプリング１０８４が作動し、ク ランプ１０８をスタート時に復帰する。

【００１７】 １０５６は上部囲み枠１０５の下端に形成され凹溝１０５７にフレームを介し て装着されたパッキングで、該パッキング１０５６の先端リップは可動盤１１０ の取付板１１１側に取り付けられた下部囲み枠１０９の外壁１０９１に摺接し、 前記固定盤１０１と可動盤１１０間をシールするものである。

【００１８】 １１２は前記取付板１１１に嵌脱可能に取り付けられる可動側クランプで、該 可動側クランプ１１２は前記取付板１１１上に固定される断熱板１１３、熱盤１ １４および該熱盤１１４に位置決めピン１１４１を介して取り付けられる金型（ 下型）１１５の左右フランジ１１５１を挟持する可動盤側係止片１１２１が内側 に形成されている。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の上金型の固定装置は油圧シリンダー若しくは空圧シリンダーを作動す るのみで、きわめて狭い上・下部囲み枠と金型間に設けたクランプを矢印方向に 回動せしむることによりクランプの下端に形成された固定盤側係止片が型締状態 にある上金型のフランジに確実にして、かつすみやかに係止固定せしむることが できる。

【００２０】 また、上記クランプ機構並びに該クランプ機構のクランブを作動せしむるクラ ンプバーが油圧シリンダー若しくは空圧シリンダーはスイッチのオン・オフによ り上下動する傾斜カムによって簡単に操作できると共にワンタッチで固定盤側係 止片を上金型のフランジに係止固定または上金型のフランジから離脱せしむるこ とができるので、手作業から開放されると同時に作業能率が一段とよくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置のクランプの固定盤側係止片が上金
型のフランジに係止固定せしめた状態を示す断面図てあ
る。

【符号の説明】

１０１は固定盤 １０５は上部囲み枠 １０６はクランプバー １０７はカム部材 １０７２は油圧シリンダーまたは空圧シリンダー １０８はクランプ １０８３は固定盤側係止片 １０９は下部囲み枠 １１６は上金型

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上・下部囲み枠にて囲まれた上金型を固
   定盤に取り付ける金型固定装置において、空圧または油
   圧の作動により回動するクランプが前記上・下部囲み枠
   内に設けられ、該クランプの固定盤側係止片が上金型の
   段部に係止固定または離脱されてなる前記クランプと、
   該クランプを回動せしむるクランプバーには後端傾斜面
   が形成されると共に該後端傾斜面に対応する傾斜カムが
   上下動するカム部材に形成されていることを特徴とする
   ゴム成形加硫における上金型の固定装置。