JPH04126099A - ミオイノシトールの高感度定量法および定量用組成物 - Google Patents

ミオイノシトールの高感度定量法および定量用組成物

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JPH04126099A
JPH04126099A JP24977690A JP24977690A JPH04126099A JP H04126099 A JPH04126099 A JP H04126099A JP 24977690 A JP24977690 A JP 24977690A JP 24977690 A JP24977690 A JP 24977690A JP H04126099 A JPH04126099 A JP H04126099A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、臨床生化学検査、食品検査等におけるミオイ
ノシトールの酵素サイクリング反応を用いた新規な高感
度測定法およびミオイノシトール定量用組成物に関する
〔従来の技術〕
ミオイノシトールはイノシトールの9つの異性体の1つ
で、極めて安定した環状アルコールである。
人の場合、ミオイノシトールは食事により1日約1g、
腎臓における生合成により約2gが供給され、細胞への
取り込みと腎臓における排泄・再吸収および酸化により
血漿レベルがほぼ一定になるように調節されている。そ
のため腎機能障害においては血漿ミオイノシトールレベ
ルの著明な増加が見られる〔臨床科学24巻、11号、
1448−1455頁(198B))。このようにミオ
イノシトールを測定することによって腎機能のモニタリ
ングができる。
従来、ミオイノシトールはガスクロマトグラフィ、高速
液体クロマトグラフィー等で測定されいるが、検体の前
処理が必要であり、また操作も煩雑1臨床検査等大量の
検体測定には用い難い。また、r常価も30μm o 
l / 1.付近と低値であり C日本に床化学会年会
記録第28集(198B))簡便で運感度な測定方法が
望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
微量の基質や酵素活性を酵素サイクリング法として二種
類の酵素を用いて増幅する手法が従来より失られている
。よく知られたものとしてNADサイクリング、CoA
サイクリング、ATPサイクリンクなどがあるが、臨床
検査等のルーチン分析において操作が煩雑なため、はと
んど用いられていないの力現状である。
本発明者らはミオイノシトールデヒドロゲナーゼ(EC
,1,1,1,18)がチオNAD (P)類に作用し
て、サイクリング反応を形成し得ることを見出した。
本発明はNAD及びNADPのアナログであるチオNA
D (P)類ととNAD (P)類の還元型吸収極大波
長が、それぞれ400nm付近、340nm付近と異な
っていることを利用したもので、ミオイノシトールデヒ
ドロゲナーゼを用いた酵素サイクリング反応を実施する
にあたり、二種類の補酵素のひとつにチオNAD (P
)類を使用して、どちらが−方の補酵素の変化量のみを
分別定量することによるものであり、その結果、ミオイ
ノシトールを高感度に測定できる。
すなわち、本発明は被検体に、 ■チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチドポスフェ
ート類(以下、チオNADP類という)及びチオニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下、チオNAD
類という)からなる群より選ばれるひとつと、ニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドホスフェート類(以下、
NADP類という)およびニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド類(以下、NAD類という)からなる群より
選ばれるひとつとを補酵素とし、少なくともミオイノシ
トールを基質としてミオイノソースを生成する可逆反応
をなすミオイノシトールデヒドロゲナーゼ、 ■A1、 ■B1 、 を含有する試薬を作用セしめて、次の反応式(I)82
           Bl     (I)(式中、
A置よチオNADP類、チオNAD類、NADP類また
はNAD類を示し、AZはA、の還元型性成物を示し、
B、はA、がチオNADP類またはチオNAD類のとき
は還元型NADP類または還元型NAD類を、A、がN
ADP類またはNAD類のときは還元型チオNADP類
または還元型チオNAD類を示し、B2はB1の酸化型
生成物を示す)で表されるサイクリング反応を形成せし
め、該反応によって変化するA2またはB1の量を測定
することを特徴とするミオイノシトールの高感度定量法
、並びに上記■、■及び■を含有することを特徴とする
ミオイノシトール定量用組成物を提供するものである。
本発明において、ミオイノシトールデヒドロゲナーゼと
しては、上記条件を具備するものであれば何れのもので
も使用できるが、その具体例として、酵素ハンドブック
(朝倉書店p6)記載の本酵素住産菌Aerobact
er  aerogenes (J。
Bio、Chem、241,800−806 (196
6))、Klebsiella  pneumonia
e、5erratia  marcescens。
Cryptococcus  melibiosum(
Biochem、Biophys、Acta、。
293.295−303 (1973))、牛脳〔Bi
ochem、Biophys、Res、Commun、
、68.1133 1138 (1976))およびB
ac i 11us  1上、No、3 (東洋醸造社
製)が挙げられる。しかしながら、Aerobacte
r  aerogenes、Klebsiella  
pneumoniae、Serratiamarces
censの三種は標準微生物学第2版(医学書院p20
9−212)によると肺炎あるいは日和見感染起因菌と
して化学療法剤、抗生物質に抵抗性を有する難治性感染
菌として知られており、このような病原菌を工業的規模
で培養することは実質的には困難である。また酵母Cr
yptococcus  melibiosumの生産
する酵素のミオイノシトールに対するKm値は約11.
0mM、NADに対するK m (@:は約0.07m
Mと記載されており、Km値が高いため充分な反応速度
が得られ難い。〔酵素ハンドブック、p6) そこで、本発明者らは、ミオイノシトールを測定する目
的で、危険性のない、培養活性の高い、基質であるミオ
・イノシトールとNAD”に対するKm値のできるだけ
低い、安定で精製の簡単な酵素を生産する菌株を広く自
然界よりスクリーニングしたところ、静岡県賀茂郡東伊
豆町熱用の温泉近くの土壌より分離したBa c i 
] 1 u 5−11No、  3菌株が目的とする性
質を有するミオイノシトールデヒドロゲナーゼを産生ず
ることを見出した。
本発明者らが見出したBa c i ] l u s 
 土り。
No、3の生産するこの酵素は、pHa、5において測
定したミオイノシトールとNAD’に対するKm値がそ
れぞれ約0.6mM、0.004mMと非常に低い、反
応性の高い性質を有し、かつほぼ60℃の緩衝液中で約
15分間処理した後の活性が、処理前の活性の約95%
以上の値を保持している性質を有している新規なミオイ
ノシトールデヒドロゲナーゼあり、かつ補酵素としてN
AD (P)類のみならずチオNAD (P)類も補酵
素として利用する酵素であることを知り、また、本酵素
は、バチルス属に属するミオイノシトールデヒドロゲナ
ーゼ生産菌を培地に培養し、得られた培養物からミオイ
ノシトールデヒドロゲナーゼを採取してミオイノシトー
ルデヒドロゲナーゼを製造できる。
ミオイノシトールデヒドロゲナーゼ生産菌はバチルス属
に属するが、例えば本発明者らが分離したNo、3菌株
は、本発明における酵素の製造に最も有効に使用される
菌株の一例であって、本菌株の菌学的性質を示すと次の
通りである。
(a)形態的特徴 端の丸いまっすくまたはやや曲がった桿状細菌で大きさ
は0.5〜0.7X1.5〜3.5μmで周毛で運動す
る。端または亜端に0.8X1.0〜208mの楕円〜
卵形の芽胞を形成し、芽胞によって菌体は膨張する。多
形性なし。
(bl各培地における生育状態 各種培地上で、1〜2日、50〜5 観察した所見は次の通りである。
■普通寒天平板培地 円形で丘状(convex)の集落を形成する。
表面は滑らかで縁は丸い。黄土色〜淡黄出色を呈するが
、可溶性色素は産生じない。
■普通寒天斜面培地 線状に良好に生育する。
可溶性色素は産生じない。
■液体培地(ペプトン水) 生育良好で一様に混濁する。
■リドモスミルク培地 4〜5日後、弱酸性になる。
DNAの00モル%:41.9モル% 主たるイソプレノイドキノン:MK−7(HP L C
法) 2℃で培養し、 淡黄土〜黄土色を呈する。
tel生理的、 生化学的性質 ダラム染色 KOH反応 カプセル形成 抗酸性染色 OFテスト (Hugh−Lei ○Fテスト (N源にN Ha H! 好気での生育 嫌気での生育 生育温度 70℃ 60℃ 37℃ 30℃ 食塩耐性  0% 3% 5% 〔+;陽性、(+); 弱陽性、−;陰性、 NT;未実験〕 十 5on) O4 NT + + + + + + 生育pH5,6 6,2 9,0 ゼラチンの分解 澱粉の分解 カゼインの分解 エスクリンの分解 チロシンの分解 アルギニンの分解 セルロースの分解 カタラーゼ産生 オキシダーゼ産生 レシチナーゼ産生 ウレアーゼ産生(S S R) ウレアーゼ産生(Chris) インドール産生 硫化水素産生(酢酸鉛紙で検出) アセトイン産生(K、HPO3) アセトイン産生(NaC#) MRテスト (+) 硝酸塩還元テスト(ガス産生) (NO7−の検出) (NOl−の検出) シモンズ培地での利用性 クエン酸塩 リンゴ酸塩 マレイン酸塩 マロン酸塩 プロピオン酸塩 グルコン酸塩 コハク酸塩 クリステンゼン培地での利用性 クエン酸塩 リンゴ酸塩 マレイン酸塩 マロン酸塩 プロピオン酸塩 グルコン酸塩 コハク酸塩 グルコースよりガスの産生 各種糖類より酸の産生 アドニトール L(+)アラビノース セロビオース ヅルシトール メソ・エリスリトール フラクトース フコース ガラクトース グルコース グリセリン イノシトール イヌリン ラクトース マルトース マンニトール マンノース メレジトース メソビオース ラフィノース ラムノース              +D−リボー
ス            +サリシン       
       +L−ソルボース ソルビトール 澱粉                十すフカロース
            +トレハロース      
       +キシロース 以上の通り、本菌株の主性状は、グラム陽性の桿状細菌
で、大きさは0.5〜0.7X1.5〜3゜5μm、周
毛で運動、芽胞形成、多形性なし、グルコースを醗酵的
に分解し、酸を産生ずる。カタラーゼ・オキシダーゼ産
生。高温性の通性嫌気性であり、これらのグラム陽性桿
菌で芽胞を形成し、好気で生育する特徴から、バチルス
属に属すると判断された。
そこで、本菌株がバチルス属のどの種に属するか否かを
同定した。即ち、Bergey’  s  Manua
l  of  Systematic  Bacter
iology、Vol、2によれば、高温(50℃)で
生育する菌種はバチルス アシドカルダリウス(B、a
cidocaldarius)、バチルス サブチリス
(B、5ubt i ] is) 、バチルス バジウ
ス(B、bad 1us) 、バチルス フレビス(B
、brevis) 、バチルス コアグランス(B、c
oagu 1ans) 、バチルス リケニフォルミス
(B、licheniformis)、バチルス パン
トセンチカス(B、pantothent 1cus)
 、バチルス シェゲリ (B、  schege 1
1 i) 、バチルス ステアロサーモフィルス (B
、stearothermophiluS)の9菌種が
記載されている。その内で、嫌気下で生育する菌種はバ
チルス B、coagulannsとB、lichen
formisの2菌種のみである。即ち、13.coa
gulanns  (以下、「C」と略記することがあ
る)およびB、Iicheniformis(以下、r
LJと略記することがある)と本面とを対比した結果は
、次の通りである。
尚、C,Lおよび本面で示される「+」は陽性、r (
+) Jは弱陽性、「−」は陰性、rdJは菌株によっ
て異なる、NDはデータなしであることを示す。
CL   本面 オキシダーゼ産生    −d  + 芽胞による膨張     d−十 嫌気生育        十  +  +アセトイン産
生     +  + グルコース(酸)     十  ÷  十L・アラビ
ノース(酸)  十  →  千キシロース     
  d  + マンニット (酸)     d  +  +カゼイン
分解      d  + ゲラチン分解      d  十 デンプン分解      −+(+) クエン酸塩利用     +  + プロピオン酸塩利用   d  + チロシン分解      −十 LV反応        −+ インドール産生     −+ 食塩耐性 2%     十  +  十5% −十 7%     −+ 10%     −ND 生育温度40℃     +++ 50℃     +  +  + 55 ℃           十     +   
  +60℃     ND  ND  + 70℃ 硝酸塩還元       d  + DNAの00モル%  44.5 46.4 41.9
(Type) (Type) 44.3 42.9 〜50.3 〜49.9 以上対比した結果によれば、本菌株N003の諸性状は
Bacillus  coagulansに近いと考え
られるが、アセトイン産生能、DNAの00モル%、ま
た上記対比表には載せていないが、リドモスミルク培地
での反応も違っている。
よって、本菌株を公知のものと区別するため、バチルス
・エスピーNo、3 (Bacillussp、No、
3)と命名し、通商産業省工業技術院微生物工業技術研
究所に受託番号微工研条寄第3013号(FERM  
BP−3013)として寄託した。
本発明においては、先ずバチルス属に属するミオイノシ
トールデヒドロゲナーゼ生産菌が適当な培地に培養され
る。
上記のミオイノシトールデヒロゲナーゼ生産菌としては
、前述のバチルス・エスピーN003が挙ケられるが、
細菌の一般的性状として蘭学上の性質は変異し得るもの
であるから、自然的にあるいは通常行われる紫外線照射
、放射線照射または変異誘導剤、例えばN−メチル−N
−二トローN−ニトロソグアニジン、エチルメタンスル
ホネートなどを用いる人工的変異手段により変異し得る
人工変異株は勿論、自然変異株も含め、バチルス属に属
し、ミオイノシトールデヒドロゲナーゼを生産する能力
を有する菌株は、すべて本発明に使用することができる
上記の培養は、細菌の培養に一般に用いられる条件によ
って行うことができるが、本菌株の培養にあたっては、
ミオイノントールデヒロゲナーゼがミオイノシトールに
よって誘導的に生成される誘導酵素であることから、例
えばミオイノシトール0.5%〜5%を含む培地で培養
することが、ミオイノシトールデヒドロゲナーゼの生産
性を10〜300倍程度良好とするので好ましい。
培地としては、ミオイノシトールを添加する以外に微生
物が同化し得る炭素源、消化し得る窒素源、さらには必
要に応し、無機塩などを含有させた栄養培地が使用され
る。
同化し得る炭素源としては、グルコース、フラクトース
、サッカロースなどが単独または組み合わせて用いられ
る。消化し得る窒素源としては、例えばペプトン、肉エ
キス、酵母エキスなどが単独または組み合わせて用いら
れる。その他必要に応じてリン酸塩、マグネシウム塩、
カルシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、その他、鉄
、マンガンなどの種々の重金属塩などが使用される。上
記以外に公知の同化し得る炭素源、消化し得る窒素源が
使用できることはいうまでもない。
培養は、通常振とうまたは通気攪拌培養などの好気的条
件下で行うのがよく、工業的には深部通気攪拌培養が好
ましい。培養温度はミオイノシトールデヒロゲナーゼ生
産菌が発育し、本酵素を生産する範囲内で適宜変更し得
るが、通常は40〜60℃、特に50℃付近が好ましい
。培養時間は培養条件によって異なるが、本酵素が最高
力価に達する時期を見計らって適当な時期に培養すれば
よいが、通常は1〜2日間程度である。
これらの培地組成、培地の液性、培養温度、撹拌速度、
通気性などの培養条件は使用する菌株の種類や外部の条
件などに応して好ましい結果が得られるように適宜調節
、選択されることは言うまでもない。
液体培養において発泡があるときは、シリコン油、植物
油などの消泡剤が適宜使用される。
このようにして得られたミオイノシトールデヒドロゲナ
ーゼは、主として菌体内に含有されるので、得られた培
養物から濾過または遠心分離等の手段により集菌し、こ
の菌体を超音波処理、フレンチプレス処理、ガラスピー
ズ処理、凍結破砕処理等の機械的破壊手段やリヅチーム
等の酵素的破壊手段等の種々の菌体処理手段を適宜組み
合わせて、粗製のミオイノシトールデヒロゲナーゼ含有
液が得られる。
次いで、この粗製のミオイノシトールデヒドロゲナーゼ
含有液から公知の蛋白質、酵素等の単離、精製手段を用
いることによりさらに精製されたミオイノシトールデヒ
ドロゲナーゼを得ることができる。
例えば粗製のミオイノシトールデヒドロゲナーゼ含有液
に、硫安、硫酸ナトリウム等を添加する塩析沈澱法によ
り本酵素を回収すればよい。さらにこの沈澱物は、分子
篩、各種の樹脂を用いたクロマトグラフィー法、電気泳
動法あるいは超遠心分析法を適宜組み合わせ用いて、必
要に応じて精製すればよく、その精製手段としては、目
的とするミオイノシトールデヒドロゲナーゼの性質を利
用した手段を用いればよく、例えば上記の沈澱物を水ま
たは緩衝液ムこ溶解した後、必要に応して半透膜にて透
析し、さらにDEAE−セルロース、DEAE−セファ
セル、DEAE−セファロース、DEAE−セファデッ
クス、Q−セファロース(ファルマシアり 、DEAE
トヨバール(東洋曹達社製)ハイトロキシルアパタイト
等のイオン交換樹脂や、オクチルセファロース、フェニ
ル−セファロース(ファルマシア社製)等の疎水クロマ
ト樹脂や、その他のアフィニティークロマト樹脂が使用
される。また、セファデックスG−100、セファアク
リルS−200等のゲル濾過剤による分子篩クロマトや
、さらに必要に応じて透析膜を用いて脱塩すればよい。
その後、必要に応じて糖類、例えばマンニトール、サッ
カロース、ソルビトール等、アミノ酸、例えばグルタミ
ン酸、グリシン等、ペブタイドまたは蛋白質として牛血
清アルブミン等の安定剤の0.05〜10%程度を添加
し、凍結乾燥等の処理により精製されたミオイノシトー
ルデヒドロゲナーゼの粉体を得ることができる。
ミオイノシトールデヒドロゲナーゼの性状は以下の通り
である。
(1)基質特異性 ミオイノシトール        100%グルコース
             Oフルクトース     
        Oガラクトース          
  0ソルビトール            Oマンノ
ース              Oマルトース   
          0サン力ロース        
    Oラクトース             0(
2)酵素作用 下記式に示すように少なくともミオイノシトールおよび
NAD”よりミオイノソースおよびNADHを生成する
反応を触媒する。
ミオイノシトール+NAD’  □ ミオイノソース”+NADH十H” * (2,4,6/3.5−ペンタヒドロキシシクロヘ
キサノン) (3)分子量 130.000±15,000 トーソー社製TSKゲル3000SW(0,75x5Q
cm)による値、溶臼液;0.2M  NaCl含有0
.1Mリン酸緩衝液(pH7,0) 、標準品はオリエ
ンタル酵母社製の次の分子量マーカーを使用。
M、W、   12,400   シトクロムCM、W
、   32.000   アデニレイトキナ−一ゼ M、W、   67.000   牛血清アルブミンM
、W、142,000   ラクテートデヒドロゲナー
ゼ M、W、290,000   グルタメートデヒドロゲ
ナーゼ (4)等電点 pH4,5±0.5 キャリアアンフオライトを用いる焦点電気泳動法により
4℃、700vの定電圧で40時間通電した後、分画し
、各画分の酵素活性を測定した。
(51K m値 100mM  トリス塩酸緩衝!(pH8,5)、5U
  ジアフォラーゼ(東洋醸造社製)、1mM  NA
D”  (オリエンタル酵母社製)、0.025% N
TB (和光紬薬工業社製)を含む反応液中でミオイノ
シトールの濃度を変化させて、ミオイノシトールに対す
るKm値を測定した結果は、0.64mMの値を示した
一方、前記反応液中でNAD”の代わりに15mMのミ
オイノシトールを添加し、NAD”の濃度を変化させて
NAD”に対するKm値を測定した結果は、0.004
mMの値を示した。
また、補酵素として1mMのNAD”の代わりに1mM
チオNAD”  (シグマ社製)を用いて同様にミオイ
ノシトールに対するKm値を測定した結果は10.0m
Mの値を示した。
一方、チオNAD”の代わりに150mMのミオイノシ
トールを添加したところ、チオNAD”に対するKm値
は0.17mMの値を示した。さらに、NADP”とミ
オイノシトールとの反応におけるNADP”に対するK
m値は0.19mM、ミオイノシトールに対するKm値
は30.91mMであり、さらにまたチオNADP” 
とミオイノシトールの反応におけるチオNADP’に対
するKm値は2.54 m M % ミオイノシトール
に対するKm値は179゜62mMであった。
また以上のことからも、本酵素はNAD (P)’のみ
ならず、チオNAD (P)”についても補酵素として
利用するものであることが明らかである。
(6)至適pH 後記の酵素活性測定法に従い、反応液中の100mMh
リス塩酸緩リン酸緩衝液5)に代えて100mMのリン
酸緩衝液(pH6,5〜8.0、−〇−)、トリス塩酸
緩衝液(p H8,0〜9,0、ロー)およびグリシン
−水酸化ナトリウム緩衝液(p)IC1,0〜10.0
、−■−)の各緩衝液を用いて測定した活性の相対値の
結果は第4図に示す通りであって、pH9,5付近で最
大の活性を示す。
(71p H安定性 本酵素(lu/mf)を40mMの酢酸緩衝液(pH4
,5〜6.0、−ム一)、リン酸緩衝液(pH6,0〜
8.0、−〇−)、トリス塩酸緩衝液(pH8,0〜9
.5、−ロー)およびグリシン−水酸化ナトリウム緩衝
液(pH9,0〜10.0、−一)の各緩衝液で調製し
、50℃で15分間加熱処理した後、その残存活性を後
記の酵素活性測定法に従って測定した結果は、第3図に
示す通りであって、pH6,5〜9.0の範囲で80%
以上の活性を保持している。
(8)熱安定性 本酵素液(Iu/mf)を20mMトリス塩酸緩衝液(
pH7)で調製し、15分間加熱処理後、その残存活性
を後記の酵素活性測定法に従って測定した結果は、第1
図に示される通りであって、60℃までは残存活性とし
て95%以上を有する安定なものであった。
(9)至適温度 100mM)リス塩酸緩衝液(pH8,5)を用い、後
記の酵素活性測定法に従い、35.40.45.50.
55.60および65℃の各温度で10分間反応後、0
.IN塩酸2m!!で反応を停止し、波長550nmで
吸光度を測定した相対値の結果は、第2図に示す通りで
あって、60℃付近で最大の活性を有している。
00)ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ活性測定法 ■反応液組成 100mM  )リス塩酸緩衝液(pH8,5)、15
mM  ミオイノシトール(和光紬薬社製)1mM  
NAD”  (オリエンタル酵母社製)5U  ジアフ
ォラーゼ(東洋醸造社製)、0.025%NBT (和
光紬薬工業社製)、■酵素活性測定 上記の反応液1m!!を小試験管に入れ、37℃で5分
間インキュベートした後に、適当に希釈した酵素液0.
02m1を添加して攪拌し、反応を開始する。正確に1
0分間反応の後に、0.IN塩酸2゜0mlを添加して
攪拌し、反応を停止して、A9.。
nmを測定して吸光度A1を求める。上記反応液よりミ
オイノシトールを除いた反応液を用いて同様の測定を行
い、その吸光度Aoを求める。
■計算式 %式% 前記反応式(1)においてA、およびB2はチオNAD
P類、チオNAD類、NADP類、NAD類を示すが、
チオNADP類またはチオNAD類としては、例えばチ
オニコチンアミドアデニンジヌクレオチオドホスフェー
ト(チオNADP) 、チオニコチンXミドヒボキサン
チンジヌクレオチドホスフェート、およびチオニコチン
アミドアデニンジヌクレオチド(チオNAD) 、チオ
ニコチンアミドヒボキサンチンジヌクレオチドが挙げら
れ、又、NADP類またはNAD類としては、例えばニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート(N
ADP)、アセチルピリジンアデニンジヌクレオチドホ
スフェート (アセチルNADP) 、ニコチンアミド
ヒボキサンチンジヌクレオチドホスフェート(デアミノ
NADP);及びニコチンアミノドアデニンジヌクレオ
チド(NAD)、アセチルピリジンアデニンジヌクレオ
チド(アセチルNAD) 、ニコチンアミドヒボキサン
チンジヌクレオチド(デアミノNAD)が挙げられる。
本発明のA、およびB1において例えばA1がチオNA
D (P)類である場合B、はNAD (P)H類であ
ることが必要であり、B、がチオNAD (P)H類で
ある場合A、はNAD (P)Nであることが必要であ
り、A1およびB、の関係において1つのチオ型補酵素
を使用するものである。
又、定量に用いるミオイノシトールデヒドロゲナーゼが
チオNAD類とNAD類を補酵素とする場合は、上述の
チオNAD類とNADiより、また、用いるミオイノシ
トールデヒドロゲナーゼがチオNAD (P)!及びN
AD (P)類を共に補酵素とする場合は、上述のチオ
NAD類及びチオNADP類とNAD類及びNADP類
より適宜選択して用いればよい。
A、およびB+ の量は、被検体中のミオイノシト−ル
の量に比較して過剰量であり、またミオイノシトールデ
ヒドロゲナーゼのA、及びB、それぞれに対するKm値
に比較しても過剰量であることが必要であり、特にミオ
イノシトール量の20〜10000倍モルが好ましい。
本発明のミオイノシトール定量用組成物においては、A
1及びB、の濃度は0.02〜100mM。
特に0.05〜20mMが好ましく、ミオイノシトール
デヒドロゲナーゼの量は5〜1000u/mI!、特に
20〜500u/mfが好ましいが、その量は被検体の
種類等により適宜決定することができ、これ以上の量を
用いることもできる。
また、本発明定量法は更に被検体に■成分としてミオイ
ノシトールに作用せず、B z = B +の反応を形
成する第二のデヒドロゲナーゼ及び該第二のデヒドロゲ
ナーゼの基質を組み合わせて作用せしめることにより、
後記反応式(I[)のごとく、B、とB2の間にB、の
再生のための反応系を付与せしめることによりミオイノ
シトールのサイクリング反応を形成せしめ得る。この場
合、定量の際には反応により生成したA2の量を測定す
る。
A1 ミオイノシトール A2 ナーゼ        (II) (式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、NAD
P類またはNAD類を示し、A2はA、の還元型生成物
を示し、B、はA、がチオNADP類またはチオNAD
類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を、
A1がNADP@またはNAD類のときは還元型チオN
ADP類または還元型チオNADiを示し、B2はB1
の酸化型生成物を示し、B z ””” B +への反
応はB2を補酵素として第二のデヒロゲナーゼにてB1
を生成する酵素反応を示す)すなわち、第二のデヒドロ
ゲナーゼはBIの再生のために補助的に添加するもので
あり、これによってB、の使用量を少なくすることが可
能となり、特にB、が高価な場合は有効である。又、B
、の代わりにB2あるいはB1と82の混合物を用いて
反応を行ってもよい。この場合、B1または/及びB2
の使用量は特に限定されるものではないが、−射的には
A1の1/10モル以下が好ましく、より好ましくは1
150〜1/1000モルまたはそれ以下であってもよ
い。
この成分■を用いるミオイノシトール定量用組成物にお
いて、A1の濃度は0.02’−100mM。
特に0.05〜20mMが好ましく、B2または/及び
B、の濃度は0.05〜5000μM、特に5〜500
μMが好ましく、ミオイノシトールデヒドロゲナーゼの
濃度は5〜1000μ7ml、特に20〜500u/m
!!が好ましく、第二のデヒドロゲナーゼはB2に対す
るKm値(mM単位)の20倍量(u / m 1単位
)以上になるように調製すればよく、例えば1〜100
u/mj!が好ましく、また第二のデヒドロゲナーゼの
基質は過剰量、例えば0゜05〜20mMが好ましい。
これらの量は被検体の種類等により適宜決定することが
でき、これ以上の量を用いることもできる。
第二のデヒドロゲナーゼ及び第二のデヒドロゲナーゼの
基質としては、例えば、B、がNAD類またはチオNA
D類のときは、アルコールデヒドロゲナーゼ(EC,1
,1,1,1)とエタノール、グリセロールデヒドロゲ
ナーゼ(EC,1,1,1,6)(E、Co11由来)
とグリセロール、グリセロール−3−リン酸デヒロゲナ
ーゼ(EC,1,1゜1.8)(ウサギ筋肉由来)とL
−グリセロール−3−リン酸、リンゴ酸デヒドロゲナー
ゼ(EC,1゜1.1.37)(ブタ心筋、ウシ心筋由
来)とL−リンゴ酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒド
ロゲナーゼ(EC,1,1,1,12)(ウサギ骨格筋
、肝、酵母、E、Co11由来)とD−グリセロアルデ
ヒドリン酸とリン酸、B2がNADP類またはチオNA
DP類のときは、グルコース−6−リン酸デヒロゲナー
ゼ(EC,1,1,1,49)(酵母由来)とグルコー
ス−6−リン酸、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(EC
,1,1,1,42)(酵母、ブタ心筋由来)とイソク
エン酸、グリオキシル酸デヒドロゲナーゼ(EC,1,
2,1,17)  (Psuedomonas  ox
a]aticus由来)とCoAとグリオキシル酸、ホ
スホグルコン酸デヒドロゲナーゼ(EC,1,1,1,
44)  (ラット肝、ビール酵母、E、colj由来
)と6−ホスホ−D−グルコン酸、グリセロアルデヒド
リン酸デヒロゲナーゼ(EC,1,2,1,13)(植
物葉緑体由来)とD−グリセロアルデヒド−3−リン酸
とリン酸、ベンズアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC。
1.2.1.7)  (Pseudomonas  f
luorescens由来)とベンズアルデヒド等が挙
げられる。
更にまた、本発明定量法は更に被検体に■成分としてミ
オイノシトールに作用せず、A2→A1への反応を形成
する第3のデヒドロゲナーゼ及び該第三のデヒドロゲナ
ーゼの基質を作用せしめることにより、後屈反応式(I
II)の如く、A1とA2の間に八〇の再生の為の反応
系を付与せしめることによりミオイノシトールのサイク
リング反応を形成し得る。
この場合、 定量の際にはB1 の消費量を測定する。
AIミオイノシトール At B、               B、    (I
n)(式中、A1はチオNADP類、チオNAD類、N
ADP類またはNAD類を示し、A、はA、の還元型生
成物を示し、B1はA、がチオNADP類またチオNA
D類のときは還元型NADP類または還元型NAD類を
、A、がNADP類またはNAD類のときは還元型チオ
NADP類または還元型チオNAD類を示し、B2はB
1の酸化型生成物を示し、A2−4 A 、への反応は
A2を補酵素として第三のデヒドロゲナーゼにてA、を
生成する酵素反応を示す)すなわち、第三のデヒドロゲ
ナーゼはA、の再生のために補助的に添加するものであ
り、これによってA1の使用量を少なくすることが可能
となり、特にA、が高価な場合には有効である。又、A
1の代わりにA2あるいはA、とA2の混合物を用いて
反応を行ってもよい。この場合、A1または/及びA。
の使用量は特に限定されるものではないが、−船釣には
B1の1/10モル以下が好ましく、より好ましくは1
150〜1/1000モルまたはそれ以下であってもよ
い。
この成分■を用いるミオイノシトール定量用組成物にお
イテ、B、(7)1度は0.02〜100mM、特に0
.05〜20mMが好ましく、A2または/及びA、の
濃度ハ0. 05〜5000 uM、特に5〜500μ
Mが好ましく、ミオイノシトールデヒドロゲナーゼの濃
度は5〜1000 u/m7!、特に20〜500u/
m7!が好ましく、第三のデヒドロゲナーゼはA2に対
するKm値(mM値)の20倍量(u/mI!単位)以
上になるように調製すればよく、例えば1〜100u/
mβが好ましく、また第:のデヒドロゲナーゼの基質は
過剰量、例えばo、05〜20mMが好ましい。これら
の量は被検体の種類等により適宜決定することができ、
これ以上の量を用いることもできる。
第三のデヒドロゲナーゼ及びその基質としては、例えば
A、がNAD類またはチオNAD類のときは、アルコー
ルデヒドロゲナーゼ(EC,1,1,11)とアセトア
ルデヒド、グリセロールデヒドロゲナーゼ(EC,1,
1,1,6)(E、Co11由来)とジヒドロキシアセ
トン、グリセロール−3リン酸デヒドロゲナーゼ(EC
,1,1,1,8) (ウサギ筋肉由来)とジヒドロキ
シアセトンリン酸、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ(EC,
1,1,137)(ブタ心筋、ウシ心筋由来)とオギザ
ロ酢酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼ(
EC,1,1,1,12)(ウサギ骨格筋、肝、酵母、
E、Co11由来)と1. 3−シ*ス*−D −グリ
セリン酸、A1がNADP類またはチオNADP類のと
きは、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(EC
,1,1,1,49)(酵母由来)とグルコノラクトン
−6ゝ−リン酸、グリセロアルデヒドリン酸デヒドロゲ
ナーゼ(EC,1,2,1,13)(植物葉緑体由来)
と1,3−ジホスホ−D−グリセリン等が挙げられる。
本発明のミオイノシトール定量用組成物の調製にあたっ
て、使用できるミオイノシトールデヒドロゲナーゼに関
しては、例えば補酵素としてNAD類(好ましくはNA
D) 、チオNAD類(好ましくはチオNAD) 、あ
るいはNADP類(好ましくはNADP)、チオNAD
P類(好ましくはチオNADP)を用いて基質であるミ
オイノシトールに対する反応性を有するものであればよ
く、本発明の知見に基づき、これら補酵素と基質を用い
て確認できるものである。
反応液組成については、使用するミオイノシトールデヒ
ドロゲナーゼの各種補酵素間の相対活性等を考慮して二
種の補酵素を適宜選択し、その後圧反応/逆反応の至適
pHの間でpH条件を酵素サイクリング反応が効率よく
進行するように設定すればよい。
例えば13acillus  sp、No、3  (東
洋醸造社製)由来のミオイノシトールデヒドゲナーゼに
ついてみれば、補酵素にチオNADを用いた場合のNA
Dを用いた場合に対する相対活性は約10〜15%であ
り、又、正反応の至適pHは9.5付近で、また逆反応
の至適pHは7〜7.5である。本酵素は更にNAD類
のみでなくNADP類をも補酵素とする。これら使用す
る酵素は単独でも、あるいは適宜2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
かくして、調製された本発明のミオイノシトール定量用
組成物によって被検体中のミオイノシトールを測定する
には、上記成分■〜■、■〜■、あるいは■〜■及び■
を含有する組成物に被検体0.001〜0.5mlを加
え、約37℃の温度にて反応させ、反応開始一定時間後
の2点間の数分ないし数十分間、例えば3分後と4分後
の1分間、または3分後と8分後の5分間における生成
されたAtO量または消費されたB1の量を、それぞれ
の吸収波長に基づく吸光度の変化によって測定すればよ
い。例えば、A2がチオNADH,B、がNADHの場
合、A2の生成を400nmの吸光度の増加により測定
するか、あるいはB、の消費を340nmの吸光度の減
少により測定し、既知?震度のミオイノシトールを用い
て測定したときの値と比較すれば、被検液中のミオイノ
シトール量をリアルタイムで求めることができる。
また、本発明定量法は、被検液中のミオイノシトールそ
のものを酵素サイクリング反応に導くものであり、被検
液中の共存物質の影響を受けにくいため、被検液のブラ
ンク測定を省略することができ、レイトアッセイによる
筒便な測定を成し得る。
尚、本発明においてはA2またはB1の測定に当たり、
吸光度測定の代わりに他の公知の測定法を使用して定量
を行うこともできる。
〔発明の効果〕
上述のごとく、本発明は還元型の吸収波長の異なる補酵
素を用いるため測定誤差を生じず、また、酵素サイクリ
ング反応を組み合わせることによって怒度を増大させる
ことができるため、少量の検体で迅速かつ正確に被検体
中のミオイノシトールを定量することができる、特に6
0℃にて95%以上の残存活性を有する熱に安定なミオ
イノシトールデヒドロゲナーゼを用いることが好ましい
〔実施例〕
次いで本発明の実施例および参考例を挙げて具体的に述
べるが、本発明はこれによって何ら限定されるものでな
い。
±1−1 バチルス・エスピーNo、3の培養: 酵母エキス(極東製薬社製)2%、ペプトン(極東製薬
社製)2%、リン酸2カリウム(和光紬薬社製)0.2
%、塩化カルシウム(和光紬薬社製)0゜02%、g酸
マグネシウム(和光紬薬社製)0.05%、ミオイノシ
トール(和光紬薬社製)2%、pH7,3を含む液体培
地100mfを500mA容三角フラスコに分注し、1
20℃で20分間加熱滅菌した後、これにバチルス・エ
スピーN003の1白金耳を接種し、50℃で12Or
、p、m、の振とう培養器で30時間培養して種母85
m1 (酵素活性1.2u/mβ)を得た。
一方、上記と同様の培地組成にて消泡側としてデイスフ
オーム442 (日本油脂)を0.1%添加した液体培
地2OLを3OL容ジヤーフアメンターに仕込み、加熱
滅菌した後に上記の種母85m1を移植し、培養温度5
0℃、通気f20 L/分、内圧04kg/cm”、攪
拌速度150r、p、m、で24時間通気培養し、培養
物18.OL(酵素活性1.8u/mjりを得た。
養1」1−1 実施例1で得た培養物を遠心分離で集菌し、これに0.
1%リヅチーム(エーザイ社製)を含む20mMリン酸
緩衝液(pH7,5)5Lを加え、37℃で1時間イン
キュベイトした後、遠心分離して沈澱物を除去し、上滑
4.5L (6u/mA)を得た。
この上清にアセトンを1.8L添加撹拌し、生じた沈澱
物を遠心分離して集め、これを20mMリン酸緩衝液で
溶解しILの粗酵素液(24,2u/ml)を得た。こ
の溶液に固形硫安を200g溶解し、生した沈澱物を遠
心分離して除去し、得られた上清に再び固形硫安を25
0g溶解した。この処理液を遠心分離して得られた沈澱
物を20mMリン酸緩衝液(p H7,5)で溶解し、
500m1!の酵素液(36,3u/m1)を得た。こ
の酵素液を透析y、(三光紬薬社製)を用いて20Lの
20mMリン酸緩衝液(pH7,5)に対して一晩透析
し、得られた酵素液を20mMリン酸緩衝液(pH7,
5)で緩衝化したDEAE−セファロースCL−6B 
(ファルマシア)250mt!のカラムに通し、0.1
MKClを含む20mMリン酸緩衝液(pH7,5)L
Lを流した後、次いで0.3M  KCI!を含む20
mM’Jン酸緩衝液(pH7,5)で熔出し、酵素液3
50mJ (35,2u/mjりを得た。得られた酵素
液を10mMリン酸緩衝液(pH7,0)20Lに対し
て一晩透析した。こうして得られた酵素液に牛血清アル
ブミン(シグマ社製)を0.2g溶解した後に凍結乾燥
して、凍結乾燥標品1.1g(10,6u/mg)を得
た。
亥!−上 〈反応系〉 0mM 0、 2mM    mM 150u/mf グリシン−NaOH緩衝液(pH 10,0) 還元型NAD (オリエンタル酵母) チオNAD (三共) ミオイノシトールデヒドロゲナー ゼ(東洋N 造、バチルス・エスピ ーNo、3由来) 〈操作〉 上記試薬1mlをキュベツトにとり、0.10.20.
30.40.50μMのミオイノシトール溶液をそれぞ
れ20μlを添加し、37℃にて反応を開始させた。反
応開始後2分目と7分目の400nmにおける吸光度を
読み取りその差を求めた。その結果を第5図に示した。
第5図から明らかなように、ミオイノシトール量に対す
る吸光度変化量は良好な直線を示した。
ス1■L−1 〈反応系〉 40mM   グリシン−NaOH緩衝液(pH9,5
) 0.1mM  還元型デアミノNAD (シグマ)2 
 mM   チオNAD (三共)200u/mZ  
ミオイノシトールデヒドロゲナーセ(東洋醸造、バチル
ス・エスピ ーNo、3由来) 〈操作〉 上記試薬1mAをキュベツトにとり、0.2.4.6.
8.10μMのミオイノシトールシン容液をそれぞれ5
0μl添加し、37℃にて60分間反応させたのち、0
.5%ドデシル硫酸ナトリウム液1mfを加え反応を停
止させた。400 nmにける吸光度を測定し、第6図
に示すようなような良好な定量曲線を得た。
人[ 〈反応系〉 50mM   グリシン−NaOH緩衝液(pH10,
0) 0.2mM  還元型NAD (オリエンタル酵母)4
  mM   チオNAD (三共)250u/m/ 
 ミオイノシトールデヒドロゲナーゼ(東洋醸造、バチ
ルス・エスピ ーNo、3由来) 0.2%   トリトン X−100 〈操作〉 キュベントに上記反応液1m/を加え、37℃にて予備
加温する。3種類の血清サンプルをそれぞれについて2
0μiキユベツトに加え、37℃にて反応を開始させた
。反応開始後の5分目と6分目の400μmにおける吸
光度を読み取り、その差を計算した。別に、標準液とし
て50μMミオイノシトール溶液を、また試薬ブランク
としてサンプルの代わりに蒸留水を加えたちのそれぞれ
について同様の測定を行った。標準液の吸光度差よりそ
れぞれの血清サンプルのイノシトール濃度を算出し下記
の表を得た。
スJl−土 く反応系〉 40mM   グリシン−NaOH緩衝液(pH10,
0) 15  mM   NADP(オリエンタル酵母)50
8M  チオNAD (三共) 0.4M   エタノール 3 Q u / m l  アルコールデヒドロゲナー
ゼ(オリエンタル酵母) 250u/ml ミオイノシトールデヒドロゲナーゼ(
東洋醸造、バチルス エスピ ーNo、3由来) 〈操作〉 上記試薬1 m I!をキュベントにとり、0.20.
40.60.80.100μMのミオイノシトール溶液
をそれぞれ50μl添加し、37℃にて反応を開始させ
た。はんおう開始後3分目と8分目の340μmにおけ
る吸光度を読み取りその差を求めた。
その結果を第7図に示した。
スt5 〈反応系〉 50mM    リン緩衝液(pH7,0)0.25m
M  還元型NADP (オリエンタル酵母) 508M   チオNAD (三共) 5  mM    ジヒドロキシアセトンリン酸10u
/ml  グリセロール−3−リン酸デヒドロゲナーゼ
(ベーリンガー社 製;ウサギ筋肉由来) 250u/ml   ミオイノシトールデヒドロゲナー
ゼ(東洋醸造、バチルス エ スピーNo、3由来) 〈操作〉 上記試薬1mj+をキュベントにとり、0.5o、10
0.150.200.250μMのミオイノシトール溶
液をそれぞれ50μl添加し、37℃にて反応を開始さ
せた。はんおう開始後3分目と8分目の340μmにお
ける吸光度を読み取りその差を求めた。その結果を第8
図に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のミオイノシトールデヒドロケナーゼの
熱安定性を示す曲線、第2図はその至適温度を示す曲線
、第3図はそのpH安定性を示す曲線、第4図はその至
適pHを示す曲線、第5図ないし第8図は本発明に基づ
くミオイノシトールの定量曲線である。 第1 図 (0C) (0C) 第3 図 H 第4 図 H 第5 図 ミオイノシトール1し虻 ()IM) 第6 図 ミオイノシトール4」&  ()rM 第7 図 ミオ4ノシトールjJL崖 )JM) 第8 図 ミオイノシトールJLiL (pM) 手続補正書 平成3年12月 5日 2゜ 3゜ 4゜ 平成 2年 特許願 第249776号発明の名称 ミオイノシトールの高感度定量法および定量用組成物 補正をする者 事件との関係 特許出願人 住所 静岡県田方郡大仁町三福632番地の1名称 東
洋醸造株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)被検液に、 [1]チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホス
    フェート類(以下、チオNADP類という)およびチオ
    ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド類(以下、チオ
    NAD類という)のいずれか1つと、ニコチンアミドア
    デニンジヌクレオチドホスフェート類(以下、NADP
    類という)およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
    ド類(以下、NAD類という)からなる群より選ばれる
    1つとを補酵素とし、少なくともミオイノシトールを基
    質としてミオイノソースを生成する可逆反応をなすミオ
    イノシトールデヒドロゲナーゼ、[2]A_1、 [3]B_1、 を含有する試薬を作用せしめて、次の反応式▲数式、化
    学式、表等があります▼ (式中、A_1はチオNADP類、チオNAD類、NA
    DP類またはNAD類を示し、A_2はA_1の還元型
    生成物を示し、B_1はA_1がチオNADP類または
    チオNAD類のときは還元型NADP類または還元型N
    AD類を、A_1がNADP類またはNAD類のときは
    還元型チオNADP類または還元型チオNAD類を示し
    、B_2はB_1の酸化型生成物を示す)で表されるサ
    イクリング反応を形成せしめ、該反応によって変化する
    A_2またはB_1の量を決定することを特徴とするミ
    オイノシトールの高感度定量法。(2)被験液に、 [1]チオNADP類およびチオNAD類のいずれか1
    つと、NADP類およびNAD類からなる群より選ばれ
    る1つとを補酵素とし、少なくともミオイノシトールを
    基質としてミオイノソースを生成する可逆反応をなすミ
    オイノシトールデヒドロゲナーゼ、[2]A_1、 [3]B_1または/およびB_2、 [4]ミオイノシトールに作用せず、B_2からB_1
    への反応を形成する第二のデヒドロゲナーゼおよび該第
    二のデヒドロゲナーゼの基質、を含有する試薬を作用せ
    しめて、次の反応式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、A_1はチオNADP類、チオNAD類、NA
    DP類またはNAD類を示し、A_2はA_1の還元型
    生成物を示し、B_1はA_1がチオNADP類または
    チオNAD類のときは還元型NADP類または還元型N
    AD類を、A_1がNADP類またはNAD類のときは
    還元型チオNADP類または還元型チオNAD類を示し
    、B_2はB_1の酸化型生成物を示し、B_2からB
    _1への反応はB_2を補酵素として第二のデヒドロゲ
    ナーゼにてB_1を生成する酵素反応を示す)で表され
    るサイクリング反応を形成せしめ、該反応によって変化
    するA_2の量を測定することを特徴とするミオイノシ
    トールの高感度定量法。 (3)被験液に、 [1]チオNADP類およびチオNAD類のいずれか1
    つと、NADP類およびNAD類からなる群より選ばれ
    る1つとを補酵素とし、少なくともミオイノシトールを
    基質としてミオイノソースを生成する可逆反応をなすミ
    オイノシトールデヒドロゲナーゼ、[2]A_1または
    /およびA_2、 [3]B_1、 [5]ミオイノシトールに作用せず、A_2からA_1
    への反応を形成する第三のデヒドロゲナーゼおよび該第
    三のデヒドロゲナーゼの基質、を含有する試薬を作用せ
    しめて、次の反応式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、A_1はチオNADP類、チオNAD類、NA
    DP類またはNAD類を示し、A_2はA_1の還元型
    生成物を示し、B_1はA_1がチオNADP類または
    チオNAD類のときは還元型NADP類または還元型N
    AD類を、A_1がNADP類またはNAD類のときは
    還元型チオNADP類または還元型チオNAD類を示し
    、B_2はB_1の酸化型生成物を示し、A_2からA
    _1への反応はA_2を補酵素として第三のデヒドロゲ
    ナーゼにてA_1を生成する酵素反応を示す)で表され
    るサイクリング反応を形成せしめ、該反応によって変化
    するB_1の量を測定することを特徴とするミオイノシ
    トールの高感度定量法。 (4)チオNADP類が、チオニコチンアミドアデニン
    ジヌクレオチドホスフェート(チオNADP)またはチ
    オニコチンアミドピポキサンチンジヌクレオチドホスフ
    ェートである請求項(1)から(3)のいずれかの請求
    項記載のミオイノシトールの高感度定量法。(5)チオ
    NAD類が、チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
    ド(チオNAD)またはチオニコチンアミドピポキサン
    チンジヌクレオチドである請求項(1)から(3)のい
    ずれかの請求項記載のミオイノシトールの高感度定量法
    。 (6)NADP類が、ニコチンアミドアデニンジヌクレ
    オチドホスフェート(NADP)、アセチルピリジンア
    デニンジヌクレオチドホスフェート(アセチルNADP
    )およびニコチンアミドピポキサンチンジヌクレオチド
    ホスフェート(デアミノNADP)からなる群より選ば
    れた補酵素である請求項(1)から(3)のいずれかの
    請求項記載のミオイミノシトールの高感度定量法。 (7)NAD類が、ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
    チド(NAD)、アセチルピリジンアデニンヌクレオチ
    ド(アセチルNAD)およびニコチンアミドピポキサン
    チンヌクレオチド(デアミノNAD)からなる群より選
    ばれた補酵素である請求項(1)から(3)のいずれか
    の請求項記載のミオイノシトールの高感度定量法。 (8)次の成分[1]〜[3] [1]チオNADP類およびNAD類のいずれか1つと
    、NADP類およびNAD類からなる群より選ばれる1
    つとを補酵素とし、少なくともミオイノシトールを基質
    としてミオイノソースを生成する可逆反応をなすミオイ
    ノシトールデヒドロゲナーゼ、[2]A_1、 [3]B_1、 (但し、A_1はチオNADP類、チオNAD類、NA
    DP類またはNAD類を示し、B_1はA_1がチオN
    ADP類またはチオNAD類のときは還元型NADP類
    または還元型NAD類を、A_1がNADP類またはN
    AD類のときは還元型チオNADP類または還元型チオ
    NAD類を示す)を含有することを特徴とするミオイノ
    シトール定量用組成物。 (9)次の成分[1]〜[4] [1]チオNADP類およびチオNAD類のいずれか1
    つと、NADP類およびNAD類からなる群より選ばれ
    る1つとを補酵素とし、少なくともミオイノシトールを
    基質としてミオイノソースを生成する可逆反応をなすミ
    オイノシトールデヒドロゲナーゼ、[2]A_1、 [3]B_1または/およびB_2、 [4]ミオイノシトールに作用せず、B_2からB_1
    への反応を形成する第二のデヒドロゲナーゼおよび該第
    二のデヒドロゲナーゼの基質、 (但し、A_1はチオNADP類、チオNAD類、NA
    DP類またはNAD類を示し、B_1はA_1がチオN
    ADP類またはチオNAD類のときは還元型NADP類
    または還元型NAD類を、A_1がNADP類またはN
    AD類のときは還元型チオNADP類または還元型チオ
    NAD類を示し、B_2はB_1の酸化型生成物を示す
    )を含有することを特徴とするミオイノシトール定量用
    組成物。 (10)次の成分[1]〜[3]および[5][1]チ
    オNADP類およびチオNAD類のいずれか1つと、N
    ADP類およびNAD類からなる群より選ばれる1つと
    を補酵素とし、少なくともミオイノシトールを基質とし
    てミオイノソースを生成する可逆反応をなすミオイノシ
    トールデヒドロゲナーゼ、[2]A_1または/および
    A_2、 [3]B_1、 [5]ミオイノシトールに作用せず、A_2からA_1
    への反応を形成する第三のデヒドロゲナーゼおよび該第
    三のデヒドロゲナーゼの基質、 (但し、A_1はチオNADP類、チオNAD類、NA
    DP類またはNAD類を示し、B_1はA_1がチオN
    ADP類またはチオNAD類のときは還元型NADP類
    または還元型NAD類を、A_1がNADP類またはN
    AD類のときは還元型チオNADP類または還元型チオ
    NAD類を示し、A_2はA_1の還元型生成物を示す
    )を含有することを特徴とするミオイノシトール定量用
    組成物。
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