JPH04124689U - 軸芯ホルダ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 筆記具等の軸芯ホルダ−において、簡易な構
成によるワンタッチ方式の軸芯の没入機構を構成しよう
とするものである。 【構成】 ノックボタンにより軸芯保持部をホルダ−の
軸線方向に移動可能としたことにより構成される軸芯出
没装置において、軸芯保持部を弾性体により支持すると
ともに、ホルダ−とは別体のストッパ−をして、軸芯保
持部と係合自在にしてなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、カッタ−や筆記具等における刃部又は筆記部（以下「軸芯」という 。）のホルダ−に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、カッタ−や筆記具等において、ホルダ−に設けられたホルダ−軸線方向 のノックスライド溝をガイドとして、ノックボタンをホルダ−前後方向に移動さ せることにより、ノックボタンと連絡する軸芯保持部をホルダ−の前後方向に移 動自在とし、もって軸芯であるカッタ−刃あるいはボ−ルペン軸等をホルダ−内 外に出没自在にした装置において、任意の位置における軸芯保持部の保持及び固 定は、軸芯保持部とホルダ−自体とを直接係合させることにより構成されていた （特開昭６２−２９２４９７号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の軸芯ホルダ−においては、軸芯をホルダ−から突出 させた状態で、軸芯保持部とホルダ−との係合を解除しても、軸芯保持部がホル ダ−自体と係合し、しかも他からの機械的圧力を何等受けていないので、軸芯保 持部は静止したままであり、軸芯保持部を後退させて、軸芯をホルダ−内に没入 させるには手動により軸芯保持部を後退させる必要があるという欠点があった。

【０００４】 そこで、この考案は、上記従来のもののもつ欠点を改善するものであり、軸芯 のホルダ−への没入をワンタッチで行えるようにして、軸芯出没操作の簡易化を 図ろうとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そのために、弾性体に支持された軸芯保持部に複数の係合溝を設けるとともに 、ホルダ−とは別体であるストッパ−をして、上記係合溝と係合自在にしてなる ものである。

【０００６】

【作用】

以上の構成を備えるので、軸芯保持部がホルダ−内を前進した状態において、 軸芯保持部とストッパ−との係合を解除すると、軸芯保持部を支持する弾性体の 反発力により、自動的に軸芯保持部は後退するため、軸芯保持部に連結する軸芯 のホルダ−内への収納をワンタッチで行うことができる。

【０００７】

【実施例】

この考案を図に示す実施例により更に説明する。（１）はこの考案にかかる筆 記具であり、（２）はホルダ−であって、その外面中央の両端部分を除く部分に 、軸線方向に平行にノックスライド溝（３）形成され、（４）は軸芯保持部であ って、その一方方向側に、垂直に切削された複数の係合壁（５）を有し、かつ、 各係合壁（５）に向かって斜行上昇する滑斜面（６）を有する係合溝（７）が鋸 歯状に設けられ、（８）は軸芯であって、その一端は軸芯保持部（４）と連結し 、（９）はノックボタンであって、ノックスライド溝（３）に嵌入された上、軸 芯保持部（４）と連結する。（１０）はスプリングであって、軸芯保持部（４） をホルダ−（２）後方へ押圧し、（１１）は押圧部としてのクリップであり、（ １２）はストッパ−であって、クリップ（１１）と一体構造となった上、ホルダ −（２）内部に突出し、クリップ係止溝（１３）を支点として、ノック解除ボタ ン（１４）を押圧することによって上下自在であり、その先端部が、滑斜面（６ ）及び係合壁（５）とで構成させる係合溝（７）と係合自在となる。（１５）は クリップ保持スプリングであって、一端はホルダ−（２）と略平行にクリップ（ １１）内に嵌入されて、クリップ（１１）を保持するとともに、他端はホルダ− （２）とノック解除ボタン（１４）下端の両者に係合するよう略Ｕ字型に屈曲さ れており、（１６）は衝撃吸収スプリングであって、軸芯保持部（４）がスプリ ング（１０）によって、ホルダ−（２）後方へ押圧された時に、軸芯保持部（４ ）のホルダ−（２）後端部への押圧力を吸収する。

【０００８】 このようにしてなるので、ホルダ−（２）内に収納された軸芯（８）の先端を 、ホルダ−（２）外に露出させるには、軸芯保持部（４）と連絡するノックボタ ン（９）を、ノックスライド溝（３）に沿って、ホルダ−（２）前方へ移動させ る。この際、軸芯保持部（４）の係合溝（７）とストッパ−（１２）との係合は 、スプリング（１０）が軸芯保持部（４）をホルダ−（２）後方へ押圧し、その 押圧力を係合壁（５）を介して、ストッパ−（１２）が支持することによって、 行われているのであるから、軸芯保持部（４）のホルダ−（２）前方への移動に 従い、各滑斜面（６）がストッパ−（１２）先端部を滑行し、各係合溝（７）に おいてストッパ−（１２）の係合、離脱を繰り返し、最終的に任意の位置におけ る係合溝（７）において係合し、軸芯保持部（４）の後退を防止して、軸芯（８ ）を固定する。一方、軸芯（８）先端をホルダ−（２）内に収納するには、ノッ ク解除ボタン（１４）を押圧し、ストッパ−（１２）先端部を上方へ移動させる ことにより、ストッパ−（１２）先端部と係合溝（７）との係合を解除すると、 軸芯保持部（４）は押圧されていたスプリング（１０）の反発力によって、自動 的にホルダ−（２）後方へ移動し、軸芯（８）先端部はホルダ−（２）内に収納 される。この際、ノック解除ボタン（１４）への押圧を停止すればねクリップ保 持スプリング（１５）の反発力によってノック解除ボタン（１４）は現状復帰し 、それに伴って、ストッパ−（１２）先端が軸芯保持部（４）の係合溝（７）と 係合し、任意の位置において、軸芯保持部（４）の後退を停止させることができ る。

【０００９】

【考案の効果】

以上のとおり構成されるので、ワンタッチ式による軸芯のホルダ−内への収納 機構が簡易な構成によって可能となり、しかも簡易な構成であるが故に、余分な コストや工程の増大を招来せず、又、安定した機構を有するという優れた効果を 有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる軸芯出没装置を有する筆記具
の縦断面図である。

【図２】おなじく正面図である。

【図３】同じくクリップ部分の部分拡大縦断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 筆記具 ２ ホルダ− ３ ノックスライド溝 ４ 軸芯保持部 ５ 係合壁 ６ 滑斜面 ７ 係合溝 ８ 軸芯 ９ ノックボタン １０ スプリング １１ クリップ １２ ストッパ− １３ クリップ係止溝 １４ ノック解除ボタン １５ クリップ保持スプリング １６ 衝撃吸収スプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホルダーの軸線方向に移動可能としか
   つ、スプリングに支持された軸芯保持部に複数の係合溝
   を設けるとともに、ホルダー外に突出し、弾性体により
   支持された押圧部に連動するストッパーを、上記係合溝
   と係合自在にしてなる軸芯ホルダ−。