JPH04124331U - 通電軸受 - Google Patents

通電軸受

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JPH04124331U
JPH04124331U JP3896991U JP3896991U JPH04124331U JP H04124331 U JPH04124331 U JP H04124331U JP 3896991 U JP3896991 U JP 3896991U JP 3896991 U JP3896991 U JP 3896991U JP H04124331 U JPH04124331 U JP H04124331U
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JP
Japan
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current
carrying
bearing
lip
seal
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Application number
JP3896991U
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English (en)
Inventor
力 片桐
健治 岡田
Original Assignee
エヌテイエヌ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通電シールの通電性を向上させる。 【構成】 内側リップ5cは、内輪1に形成された傾斜
面1a上のA部に摺接し、主に軸受内のグリースを封止
する役割をなす。外側リップ5dは、内輪1に形成され
た平坦面1b上のB部にラジアル方向から摺接し、主に
内輪1と外輪2とを電気的に導通させると共に、外部か
らの異物侵入を防止する役割をなす。外側リップ5dの
先端には複数の突部5e(同図では4箇所)が形成さ
れ、この突部5eが内輪1の平坦面1bにラジアル方向
から締代をもって摺接する。外側リップ5dの突部5e
の形成されていない部分は、平坦面1bに軽接触させる
か、あるいは平坦面1bと非接触にする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、通電軸受の改良に関し、特に、軸受の外側軌道輪と内側軌道輪とを 導電性を有する通電シールによって電気的に導通させる通電軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、LBP(レーザービームプリンター)の現像部(主にマグネットロー ラ部)等のように軸受に通電性を必要とする箇所、あるいはビデオテープレコー ダの回転ドラム等のように高速回転によって高圧の静電気が発生する箇所等に通 電軸受が使用されている。通電軸受は、通常、ベースオイルに導電物質を混入し た通電グリースを内部に封入したもので、通電グリースの導電性を利用して内・ 外輪間の通電を行なう。しかしながら、高温・高速下で使用される場合等には、 通電グリースの酸化劣化等により通電性が低下する場合があり、その結果、電食 、静電ノイズによる画像ムラ等の弊害が発生する。これを解決する手段として、 通電シールを用いたものが例えば実開昭61−93628号公報に記載されてい る。この通電軸受は、導電性ゴム等で形成した通電シールの基端部を外輪に固定 支持するとともに、他端のリップ部を内輪に摺接させることにより、内・外輪間 の通電を通電シールを通じて短絡的に行なうものである。図7に示すように、通 電シール15のリップ部15bは、二又状に別れて、内側リップ15cおよび外側リッ プ15dを形成する。内側リップ15cは、内輪1に設けられた凹溝1cの傾斜面1 dに摺接して内輪1と外輪(図示省略)とを電気的に導通させると共に、軸受内 の通電グリースを封止する。外側リップ15dは、内輪1との間に僅かな隙間を有 し、ラビリンス効果によって外部からの異物侵入を防止する。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記構成の通電軸受は、通電シールの内側リップのみを内輪に摺接させるよう にしているため、内側リップの摺接部に通電グリースのベースオイルが油膜を形 成した場合、あるいは酸化劣化によって導電性の低下した通電グリースが油膜を 形成した場合等には通電シールの通電性が低下し、さらには消失してしまうとい う問題点があった。
【0004】 そこで、本考案の目的は、常に安定した通電効果の期待できる通電軸受を提供 することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、内部に通電グリースが封入され、外側軌道輪と内側軌道輪とを電気 的に導通させる通電シールを具えた通電軸受であって、
【0006】 通電シールは、内・外側軌道輪の内いずれか一方の軌道輪に支持される基端部 と、軸受内方側に位置する内側リップおよび軸受外方側に位置する外側リップが 形成されたリップ部とを具え、
【0007】 外側リップは、その先端に複数の突部を有し、かつ、この突部を他方の軌道輪 に締代をもって摺接させることを特徴とする通電軸受を提供する。
【0008】
【作用】
通電シールの内側リップは軸受内のグリースと直接接しているため、前述した ように、その通電性はグリースの影響を受けて安定しない。そこで、本考案はグ リースの影響を受けにくい外側リップを軌道輪に摺接させ、外側リップに通電作 用を行なわせるようにした。つまり、内側リップには主に軸受内のグリースを封 止する役割をさせ、通電は主に外側リップと軌道輪との摺接によって行なうので ある。
【0009】 また、通電シールの通電性は、リップ部の軌道輪への摺接状態に依存する部分 が大であるから、リップ部の締代を大きくして摺接状態を安定させれば通電シー ルの通電性は向上する。その一方で、締代を大きくすると軸受のトルクロスが増 大する。本考案は、通電性の向上と軸受のトルクロスの減少という相反する課題 を次のようにして解決する。すなわち、外側リップの先端に複数の突部を形成し 、この突部を軌道輪に締代をもって摺接させるのである。通電シールの通電性が 突部の軌道輪への確実な摺接によって向上すると共に、締代が大となる部分が突 部の形成部分だけであるから、摺接抵抗が減少し、その分軸受のトルクロスが減 少する。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】 図1は本考案に係わる通電軸受を示す。この軸受は、内輪1、外輪2、内・外 輪1・2間に介在する複数の転動体3、転動体3を円周等間隔に保持する保持器 4、および両端部に装着された通電シール5で構成される。外輪2の両端部には シール溝2aが形成され、このシール溝2aに通電シール5の基端部5aが嵌合 固定されている。通電シール5は導電性ゴム等で形成されたもので、内径側のリ ップ部5bを内輪1に摺接させている。このリップ部5bは二又状に別れて、軸 受内方側に位置する内側リップ5cと、軸受外方側に位置する外側リップ5dと を形成している。また、軸受内には導電性を有する通電グリースが封入され、両 端部の通電シール5によって軸受内に封止されている。
【0012】 図2に示すように、通電シール5の外側リップ5dの内径端には複数の突部5 e(同図では4つ)が形成されている。
【0013】 図3は、通電シール5のリップ部5bを示す。尚、同図aは図2におけるa− a断面、同図bは図2におけるb−b断面を示す。内側リップ5cは、内輪1に 形成された傾斜面1a上のA部に摺接し、主に軸受内のグリースを封止する役割 をなす。外側リップ5dの突部5eは、内輪1に形成された平坦面1b上のB部 にラジアル方向から締代をもって摺接し、主に内輪1と外輪2とを電気的に導通 させると共に、外部からの異物侵入を防止する役割をなす。外側リップ5dの突 部5eの形成されていない部分は、平坦面1bに軽接触させるか、あるいは平坦 面1bと非接触にする。さらに、突部5eの先端に平坦面1bと平行な平行面5 fを形成することにより、ラジアル方向での摺接が確実になされるようにしてあ る。尚、この実施例では、内側リップ5cはA部において傾斜面1aと軽接触( ほとんど締代をもたない接触)するようにしてある。
【0014】 本実施例において、外側リップ5dを内輪1にラジアル方向から摺接させるよ うにしたのは次の理由による。図6を参照しながら説明すると、一般に、シール のリップは軌道輪との締代Sに見合う分だけ弾性変形し、この弾性変形して得ら れた弾性復元力で軌道輪に密に摺接するが、同図aに示すように、外側リップ5 dの突部5eを内輪1の凹溝1cの傾斜面1dに摺接させた場合、外側リップ5 dの摺接力fはアキシャル方向(同図のX方向)に向く。そして、この摺接力f は主に外側リップ5d部分の弾性復元力に依存するため、例えば、外側リップ5 d部分に永久歪み等が生じると、摺接力fが低下する可能性がある。しかし、同 図bに示すように、外側リップ5dを内輪1の平坦面1bにラジアル方向(同図 のY方向)で摺接させた場合には、外側リップ5d部分以外の部分の弾性復元力 も付加されるため、摺接力fの低下が少なく、より安定した通電効果が期待でき る。無論、外側リップ5dをアキシャル方向で摺接させた場合でも(同図aに示 す構成)、通電シール5の通電性は従来のものに比べて著しく向上する。したが って、本考案はこのような場合を排除するものではなく、同図a及びbに示す構 成を双方とも含むものとする。
【0015】 図4に示す実施例は、図3に示すものと基本的に同一構成を有するが、突部5 eの形状が異なっている。
【0016】 図5は、内側リップ5cを非接触のラビリンスにした実施例を示す。
【0017】 尚、以上の実施例において、通電シール5を内輪1に固定支持し、リップ部5 bを外輪2に摺接させるようにしてもよい。
【0018】
【考案の効果】
本考案によれば、グリースの影響を受けにくい外側リップを軌道輪にラジアル 方向で摺接させることにより、内・外側軌道輪間の通電が確実に行なわれるため 、常に安定した通電効果が期待できる。
【0019】 また、外側リップの先端に複数の突部を形成し、この突部を軌道輪に締代をも って摺接させるようにしたため、軸受のトルクロスを増大させることなく、通電 性を向上させることができる。
【0020】 図8は、本考案に係わる通電軸受と従来の通電軸受とについて行なった通電性 試験の結果を示す。同図で、 線図aは図3及び図6bに示す本考案の通電軸受、 線図bは図6aに本考案の通電軸受、 線図cは図7に示すように内側リップのみを軌道輪に摺接させた従来の通電軸 受、 線図dは通電シールを使用せずに通電グリースのみを封入した従来の通電軸受 についての試験データを示す。同図から明らかなように、本考案の通電軸受は立 ち上がり時の電気抵抗の上昇率が低く、また定常時の電気抵抗もきわめて低く且 つ安定した値を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の通電軸受を示す断面図である。
【図2】通電シールの正面図である。
【図3】本考案の他の実施例に係わる通電シールのリッ
プ部を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施例に係わる通電シールのリッ
プ部を示す断面図である。
【図5】本考案の他の実施例に係わる通電シールのリッ
プ部を示す断面図である。
【図6】本考案の他の実施例に係わる通電シールのリッ
プ部(同図a)、および図3に示す通電シールのリップ
部(同図b)を示す断面図である。
【図7】従来の通電軸受に係わる通電シールのリップ部
を示す断面図である。
【図8】通電性試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 5 通電シール 5a 基端部 5b リップ部 5c 内側リップ 5d 外側リップ 5e 突部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に通電グリースが封入され、外側軌
    道輪と内側軌道輪とを電気的に導通させる通電シールを
    具えた通電軸受であって、上記通電シールは、内・外側
    軌道輪の内いずれか一方の軌道輪に支持される基端部
    と、軸受内方側に位置する内側リップおよび軸受外方側
    に位置する外側リップが形成されたリップ部とを具え、
    上記外側リップは、その先端に複数の突部を有し、か
    つ、この突部を他方の軌道輪に締代をもって摺接させる
    ことを特徴とする通電軸受。
JP3896991U 1991-04-26 1991-04-26 通電軸受 Pending JPH04124331U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180034891A (ko) * 2016-09-28 2018-04-05 셰플러코리아(유) 베어링용 통전 시일 및 이를 구비한 베어링

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52136840A (en) * 1976-05-12 1977-11-15 Hitachi Ltd Method of selectively removing indium in indiummgold contactor
JPS59179233A (ja) * 1983-03-31 1984-10-11 Hashimoto Forming Co Ltd モ−ルデイング等成形素材の插通送り機構

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