JPH04120239U - 半導体素子収納用パツケージ - Google Patents

半導体素子収納用パツケージ

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JPH04120239U
JPH04120239U JP2268491U JP2268491U JPH04120239U JP H04120239 U JPH04120239 U JP H04120239U JP 2268491 U JP2268491 U JP 2268491U JP 2268491 U JP2268491 U JP 2268491U JP H04120239 U JPH04120239 U JP H04120239U
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JP
Japan
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sealing
lid
melting point
point glass
low melting
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Application number
JP2268491U
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English (en)
Inventor
吉明 伊藤
Original Assignee
京セラ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内部に収容する半導体素子を長期間にわたり正
常、且つ安定に作動させることができる薄型の半導体素
子収納用パッケージを提供することにある。 【構成】アルミナセラミックス製基体1 と鉄合金製蓋体
2 とを熱膨張係数がアルミナセラミックス製基体1から
鉄合金製蓋体2にむかって順次小さくなっている封止用
の低融点ガラス5を用いて接合させた。封止用低融点ガ
ラス5に熱応力によるクラックや割れが発生したり、蓋
体2 と封止用低融点ガラス5との間に剥離が発生するの
を皆無として内部に収容する半導体素子3 を長期間にわ
たり正常、且つ安定に作動させることが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は半導体素子を収容するため半導体素子収納用パッケージの改良に関す るものである。
【0002】
【従来技術及びその課題】
従来、半導体素子、特に半導体集積回路素子を収容するためのパッケージは図 3に示すように、アルミナセラミックス等の電気絶縁材料から成り、中央部に半 導体素子を収容する空所を形成するための凹部を有し、上面に封止用の低融点ガ ラス層12が被着された絶縁基体11と、同じくアルミナセラミックス等の電気絶縁 材料から成り、中央部に半導体素子を収容する空所を形成するための凹部を有し 、下面に封止用の低融点ガラス層14が被着させた蓋体13と、内部に収容する半導 体素子15を外部の電気回路に電気的に接続するための外部リード端子16とから構 成されており、絶縁基体11の上面に外部リード端子16を載置させるととも予め被 着させておいた封止用の低融点ガラス層12を溶融させることによって外部リード 端子16を絶縁基体11に仮止めし、次に前記絶縁基体11の凹部に半導体素子15を取 着するとともに該半導体素子15の各電極(入出力電極)をボンディングワイヤ17 を介して外部リード端子16に接続し、しかる後、絶縁基体11と蓋体13とをその相 対向する各々の主面に被着させておいた封止用の低融点ガラス層12、14を溶融一 体化させ、絶縁基体11と蓋体13とから成る容器を気密に封止することによって製 品としての半導体装置となる。
【0003】 尚、前記絶縁基体11の上面及び蓋体13の下面に被着させた封止用の低融点ガラ ス層12、14は、該低融点ガラス層12、14を絶縁基体11及び蓋体13に強固に接着さ せるためその熱膨張係数がアルミナセラミックス等の熱膨張係数に合わしたガラ ス、例えば酸化鉛(PbO)70.0 重量%、酸化ホウ素(B2 O 3 )8.6重量%、酸化チタ ン(TiO2 )7.8重量%、酸化ジコニウム(ZrO2 )6.7重量%を含むガラスが使用され ている。
【0004】 しかしながら、近時、ICカード等、情報処理装置は薄型化が急激に進み、該 情報処理装置に搭載される半導体装置もその厚みを薄くしたものが要求されるよ うになり、同時に半導体装置を構成する半導体素子収納用パッケージもその蓋体 の厚みを0.2mm 程度としてパッケージ全体の厚みを薄型化することが要求される ようになってきた。
【0005】 そこで上述した従来の半導体素子収納用パッケージの蓋体厚みを0.2mm 程度と し、パッケージ全体の厚みを薄くした場合、パッケージの蓋体は通常、アルミナ セラミックス等の電気絶縁材料より成り、該アルミナセラミックスは脆弱で機械 的強度が弱いことから蓋体の厚みを薄くすると蓋体の機械的強度が大幅に低下し てしまい、その結果、絶縁基体と蓋体とから成る容器内部に半導体素子を気密に 封止し、半導体装置となした後、蓋体に外力が印加されると該外力によって蓋体 が容易に破損し、容器内部の気密封止が破れて内部に収容する半導体素子を長期 間にわたり正常、且つ安定に作動させることができなくなるという欠点を有して いた。
【0006】 また上記欠点を解消するために蓋体を機械的強度に優れ、且つ熱膨張係数が絶 縁基体及び封止用の低融点ガラス層と近似するコバール金属や42アロイで形成 することが考えられる。
【0007】 しかしながら、コバール金属や42アロイは絶縁基体を構成するアルミナセラ ミックスや封止用の低融点ガラスと熱膨張係数が近似するものの若干の差を有し ており( コバール金属や42アロイ: 4.4 〜5.0 ×10-6/ ℃、アルミナセラミッ クスおよび封止用の低融点ガラス:6.5〜7.5 ×10 -6 / ℃) 、該コバール金属や 42アロイ等を広面積の蓋体に使用した場合、前記熱膨張係数の差が無視できな くなり、封止用の低融点ガラス層を溶融させ絶縁基体と蓋体とから成る容器を気 密に封止する際、封止用の低融点ガラスを溶融させる熱が蓋体と絶縁基体及び封 止用低融点ガラス層の両者に印加されると両者の熱膨張係数の相違に起因した熱 応力によって封止用低融点ガラス層にクラックや割れが発生したり、封止用低融 点ガラス層と蓋体との間に剥離が発生したりし、その結果、容器の気密封止が破 れ、内部に収容する半導体素子を長期間にわたり正常、且つ安定に作動させるこ とができないという欠点を誘発してしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案はアルミナセラミックス製基体と鉄合金製蓋体との間に半導体素子及び 該半導体素子の各電極がボンディングワイヤにより接続された外部リード端子と を挟持し、封止用ガラスのガラス溶着によって内部に半導体素子を気密に封止す る半導体素子収納用パッケージにおいて、前記封止用ガラスはその熱膨張係数が アルミナセラミックス製基体から鉄合金製蓋体にむかって順次小さくなっている ことを特徴とするものである。
【0009】
【実施例】
次に本考案を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0010】 図1は本考案の半導体素子収納用パッケージの一実施例を示す断面図であり、 1 は基体、2 は蓋体である。この基体1 と蓋体2 とで半導体素子3 を収容するた めの容器が構成される。
【0011】 前記基体1 はアルミナセラミックスから成り、その上面中央部に半導体素子3 を収容するための凹部1aが設けてあり、該凹部1a底面には半導体素子3 がガラス 、樹脂、ロウ材等の接着材を介して取着固定される。
【0012】 前記アルミナセラミックスから成る基体1 は例えば、酸化アルミニウム(Al2 O 3 ) 、シリカ(SiO2 ) 、マグネシア(MgO) 、カルシア(CaO) 等の原料粉末を図 1 に示す基体1 の形状に対応したプレス型内に充填させるとともに一定圧力を印 加して成形し、しかる後、成形品を約1500℃の温度で焼成することによって製作 される。
【0013】 また前記基体1 の上面にはコバール金属(Fe-Ni-Co 合金) や42アロイ(Fe-Ni合 金) 等の金属から成る外部リード端子4 の一端が封止用の後述する低融点ガラス 5 を介して仮止めされており、該外部リード端子4 はコバール金属等のインゴッ ト(塊)を従来周知の圧延加工法及び打ち抜き加工法を採用し所定の板状に形成 することによって製作される。
【0014】 前記外部リード端子4は内部に収容する半導体素子3を外部電気回路に接続す る作用を為し、その一端には半導体素子3の各電極がボンディングワイヤ6 を介 して接続され、外部リード端子4 を外部電気回路に接続することによって半導体 素子3 は外部電気回路と電気的に接続されることとなる。
【0015】 尚、前記外部リード端子4はその表面にニッケル、金等から成る良導電性で、 且つ耐蝕性に優れた金属をメッキにより1.0 乃至20.0μm 厚みに層着させておく と外部リード端子4 の酸化腐食を有効に防止するとともに外部リード端子4 とボ ンディングワイヤ6 、外部電気回路との電気的接続を良好となすことができる。
【0016】 そのため外部リード端子4 はその表面にニッケル、金等をメッキにより1.0 乃至 20.0μm の厚みに層着させておくことが好ましい。
【0017】 また前記外部リード端子4 が仮止めされた基体1 にはその上面に蓋体2 が封止 用の低融点ガラス5 を介して接合され、これによって基体1 と蓋体2 とから成る 容器内部に半導体素子3 が気密に封止される。
【0018】 前記蓋体2 は基体1と熱膨張係数が近似するコバール金属(Fe-Ni-Co合金) や 42アロイ(Fe-Ni 合金) 等の鉄合金から成り、該コバール金属等のインゴット ( 塊) を従来周知の金属圧延加工法及び打ち抜き加工法を採用し、所定の板状に 成形することによって製作される。
【0019】 また前記蓋体2 を構成する鉄合金はアルミナセラミックス等の脆性材料ではな いためその厚みを0.2mm 程度としても外力印加によって破損することはない。従 って、蓋体2 の厚みを0.2mm 程度としパッケージの全体厚みを薄型化しても容器 内部の気密封止を維持することができ容器内部に収容する半導体素子3 を長期間 にわたり正常、且つ安定に作動させることが可能となる。
【0020】 尚、前記蓋体2 はその表面を高融点ガラス2aで被覆しておくと、該高融点ガラ ス2aは導電性である蓋体2 の電気的絶縁を図り、蓋体2 に半導体素子3 の電極を 外部リード端子4 に接続するボンディングワイヤ6 が接触し、半導体素子3 の電 極間に短絡を生じたり、半導体素子3 に外部から不要な電気が流れ、半導体素子 3 の特性に変化が生じるのを有効に防止することができる。従って、半導体素子 3 を信頼性高く安定に作動させるためには蓋体2 の表面を高融点ガラス2aで被覆 しておくことが好ましい。この場合、高融点ガラス2aとしては、例えば酸化鉛(P bO) 40.0乃至60.0重量%、酸化ケイ素(SiO 2)20.0 乃至40.0重量%、酸化ホウ素 (B2 O 3 )5.0乃至10.0重量%を含むガラス、或いは酸化ケイ素(SiO 2)40.0 乃至 60.0重量%、酸化バリウム(BaO)20.0 乃至35.0重量%、酸化カルシウム(CaO) 5. 0 乃至15.0重量%を含むガラスが蓋体2 の熱膨張係数に近似した熱膨張係数を有 し、蓋体2 に強固に被覆させることが可能となるため好適に使用され、これらの ガラスは融点が600 乃至900 ℃と高いことから基体1 と蓋体2 とを封止用の低融 点ガラス5を介して接合させる際、封止用低融点ガラス5を加熱溶融させるため の熱が印加されたとしても溶融することはなく、蓋体2 の電気的絶縁を維持する ことが可能となる。
【0021】 また前記基体1 と蓋体2とを接合させる封止用の低融点ガラス層5 はその熱膨 張係数が4.4 乃至7.5 ×10-6/ ℃の範囲で基体1 から蓋体2 に向かって順次小さ なもとなっている。そのため封止用の低融点ガラス5 を加熱溶融させ基体1 と蓋 体2 とを接合させる際、封止用低融点ガラス5 と基体1 との間及び封止用低融点 ガラス5 と蓋体2 との間には熱膨張係数の相違に起因する大きな熱応力が発生す ることは一切なく、その結果、封止用の低融点ガラス5 にクラックや割れ等が発 生したり、蓋体2 と封止用低融点ガラス5 との間に剥離を発生したりするのを皆 無として基体1 に蓋体2 を封止用の低融点ガラス5 を介して極めて強固に接合す ることが可能となる。
【0022】 尚、前記封止用の低融点ガラス層5 は例えば、図2 に示す如く、基体1側より 蓋体2 側に向かって酸化鉛50.0乃至70.0重量%、シリカ2.0 乃至10.0重量%、酸 化ホウ素6.0 乃至12.0重量%にフィラーとしてジルコンを3.0 乃至18.0重量%、 或いはウイレマイトを15.0乃至18.0重量%含有させた熱膨張係数が6.5 乃至7.5 ×10-6/ ℃の第1 のガラス層5a、酸化鉛42.0乃至62.0重量%、シリカ2.0 乃至5. 0 重量%、酸化ホウ素6.0 乃至12.0重量%にフィラーとしてジルコンを10.0乃至 26.0重量%、或いはウイレマイトを16.0乃至20.0重量%含有させた熱膨張係数が 6.0 乃至7.0 ×10-6/ ℃の第2 のガラス層5b、酸化鉛40.0乃至60.0重量%、シリ カ2.0 乃至5.0 重量%、酸化ホウ素6.0 乃至12.0重量%にフィラーとしてジルコ ンを24.0乃至36.0重量%、或いはチタン酸鉛を7.0 乃至13.0重量%含有させた熱 膨張係数が5.5 乃至6.5 ×10-6/ ℃の第3 のガラス層5c及び酸化鉛58.0乃至68.0 重量%、シリカ2.0 乃至5.0 重量%、酸化ホウ素4.0 乃至10.0重量%にフィラー としてβ- ユークリプタイト23.0乃至33.0重量%含有させた熱膨張係数が5.0 乃 至6.0 ×10-6/ ℃の第4 のガラス層5dを順次被着させておくことによって熱膨張 係数が基体1 より蓋体2 に向かって順次小さなものとなっている。
【0023】 かくして本考案の半導体素子収納用パッケージによれば、基体1 の凹部1a底面 に半導体素子3 を接着材を介して取着固定するとともに該半導体素子3 の各電極 をボンディングワイヤ6 により外部リード端子4 に接続させ、しかる後、基体1 と蓋体2 とを封止用の低融点ガラス5 で接合させることによって、基体1 と蓋体 2 とから成る容器内部に半導体素子3 を気密に封止し、これによって製品として の半導体装置が完成する。
【0024】 尚、本考案は上述の実施例に限定されるものではなく本考案の要旨を逸脱しな い範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば実施例では封止用の低融点ガラ ス5を熱膨張係数が異なる4種類のガラスを層状に被着させることによってその 熱膨張係数を基体1から蓋体2に向かって順次、小さくなるようにしたが2種類 のガラスを組み合わせることによって熱膨張係数に勾配をもたせてもよく、また フィラーの含有量を少しずつ変えることによって熱膨張係数に勾配をたせてもよ い。
【0025】
【考案の効果】
本考案の半導体素子収納用パッケージによれば、基体をアルミナセラミックス で、蓋体を鉄合金で形成するとともに該基体と蓋体とを接合させる封止用の低融 点ガラスとして熱膨張係数がアルミナセラミックス製基体から鉄合金製蓋体にむ かって順次小さくなっているものを使用したことから基体と蓋体とを封止用低融 点ガラスで接合させ、基体と蓋体とから成る容器内部に半導体素子を気密に封止 する際、蓋体と封止用低融点ガラスの間および封止用低融点ガラスと基体の間に 発生する熱応力は極めて小さなものとなり、その結果、封止用低融点ガラスに前 記熱応力によってクラックや割れ等が発生したり、蓋体が封止用低融点ガラスよ り剥離したりすることは一切なく、常にパッケージの気密封止を完全となし、内 部に収容する半導体素子を長期間にわたり正常、且つ安定に作動させることが可 能となる。
【0026】 また蓋体の厚みを薄くすることが可能なことからパッケージの全体厚みも薄型 化でき、近時の薄型化が進む情報処理装置に搭載される半導体装置への適用も可 能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の半導体素子収納用パッケージの一実施
例を示す断面図である。
【図2】図1に示すパッケージの要部拡大断面図であ
る。
【図3】従来の半導体素子収納用パッケージの一実施例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・基体 2・・・・蓋体 2a・・・高融点ガラス 3・・・・半導体素子 4・・・・外部リード端子 5・・・・封止用の低融点ガラス

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナセラミックス製基体と鉄合金製蓋
    体との間に半導体素子及び該半導体素子の各電極がボン
    ディングワイヤにより接続された外部リード端子とを挟
    持し、封止用ガラスのガラス溶着によって内部に半導体
    素子を気密に封止する半導体素子収納用パッケージにお
    いて、前記封止用ガラスはその熱膨張係数がアルミナセ
    ラミックス製基体から鉄合金製蓋体にむかって順次小さ
    くなっていることを特徴とする半導体素子収納用パッケ
    ージ。
JP2268491U 1991-04-08 1991-04-08 半導体素子収納用パツケージ Pending JPH04120239U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018088443A (ja) * 2016-11-28 2018-06-07 京セラ株式会社 電子素子実装用基板および電子装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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