JPH04119495U - 楽音システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高品質の音楽を安価に且つスペースをとらな
い装置で電話回線を介して提供することを目的とする。 【構成】 音楽の音符に相当するディジタル化された楽
曲情報と曲目を選択する選択手段と、選曲された楽曲情
報を一時的に記憶する一時記憶装置とをセンター装置に
設定する。電話回線により接続された端末装置では、伝
送された楽曲情報を逐次的に読出し、音符に相当するデ
ィジタル情報で指定された楽器，音色，音程，音の強
さ，長さ等にデコードして、デコードされた信号に基づ
きその音を合成する音源装置により増幅器を経てスピー
カより合成された音が流される楽音システムである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は音楽の再生システムに関する。特にコンピュータを利用した簡易な カラオケ等に利用できる音楽の再生システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在音楽の再生システム、特にカラオケのシステムが大変普及している。この カラオケシステムの普及は日本ばかりでなく外国においても利用されている。従 来のカラオケシステムは一般に高価な光ディスクシステムが用いられている。こ れらは光ディスクに音楽のメロディーの音声情報と、画像の情報をアナログ的に 記憶させておき、これを光ディスク装置で読出して画像情報はＣＲＴディスプレ イ等の画面により、音楽はアンプを通してスピーカより出力されるものである。 このためカラオケシステムは一般的に高価であり、特に選曲のレパートリーを多 く持とうとすると数多くの光ディスクが必要となり一層高価なものとなっていた 。また光ディスクを使うために寸法も大きく設置するのにかなりのスペースが必 要であり、一般の家庭等での使用には不便であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案はかかるカラオケ等の音楽の再生システムを安価に一般の家庭ですら 利用できるような小型軽量化した簡便な装置を実現しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

モデムによる電話回線への接続手段と、複数の楽曲の音符に相当するディジタ ル信号からなる楽曲情報と、該楽曲情報を選択する選曲手段と、選択された楽曲 情報を一時的に記憶する一時記憶装置とからなるセンター装置と、 モデムによる電話回線への接続手段と、前記センター装置への選曲を入力する 入力装置と、前記センター装置より送られてきた楽曲情報を一時的に記憶する一 時記憶装置と、前記一時記憶装置に記憶された楽曲情報をデコードするデコード 装置と、該デコードされた信号に基づき所定の楽器、音色、音程、強さ、長さ等 の音を発生する音源装置とからなる端末装置とにより構成されることを特徴とす る楽音システム。

【０００５】

【作用】

音楽の情報はアナログ的には１０Hzから２０kHz 、ディジタル的にはそのまま サンプリングすれば約４０kHz の帯域が必要である。このため音楽をアナログ方 式もしくはそのままの形のディジタル方式で記憶、転送することは極めて難しい ので、音楽の音符に対応するディジタル情報を記憶し転送するものである。即ち 楽器の種類、音色、音程、音の強さ、長さ等を一つの音符としてディジタル信号 として楽曲情報として記憶し、選曲された楽曲情報を一時記憶装置を介して電話 回線により転送する。従って極めて少ない情報量を記憶、転送することによって 美しい音を再現できるのである。このようにすれば楽曲情報としてはカラオケ１ ００曲程度が、フロッピーディスク１枚で記憶することができる。従ってこの程 度の情報量であれば電話の回線を通して転送しても極めて短時間に転送すること ができる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の一実施例の楽音システムの構成を示すブロック図である。楽曲 情報１は音楽の楽器の種類、音色、音程、音の強さ、長さ等を音符に相当する情 報をディジタルコード化したものである。このように音楽の音符に相当するディ ジタル情報を記憶し、音楽を再生する技術は、例えば特開昭６０−７０４９４号 公報に開示されている。かかる技術によれば、１曲３分程度の音楽が概略１００ ｋビット程度のディジタル情報として記憶装置に収めることが可能である。この 楽曲情報は、例えばコンピュータシステムのハードディスクに収納されている。 歌詞情報３はカラオケの音楽に対応する文字の情報である。これも同様にキャラ クタコードとしてハードディスクに収められている。選曲手段５は端末装置２１ 側から選曲する情報が入ってくると、これに応答して楽曲情報の中から端末装置 側が要求する楽曲の情報を取り出すものである。一時記憶装置７は選曲された楽 曲情報を一時的に蓄えておくところである。即ち端末装置２１より選曲の情報が 来ると、選曲手段５で楽曲情報を選択して、その選択された曲の対応する音符に 相当するディジタル情報が一時記憶装置７に入る。かかる選曲手段５、一時記憶 装置７、制御装置９は、いずれもコンピュータ・ソフトウェアによって容易に作 ることができる。

【０００７】 一時記憶装置１に入った情報は制御装置９の作用によりモデム１１を介して端 末装置側に転送される。この時のビットレートは通常４８００ビット／秒乃至１ ９６００ビット／秒が用いられる。電話回線を通して転送された信号は端末装置 側のモデム１７に入る。そして端末装置２１の一時記憶装置２３に入る。入力装 置２５の音楽の再生指令を入力することによって制御装置１９が働き、一時記憶 装置に入った音符に相当する情報はデコード装置２７に送られる。デコード装置 ２７では音符に対応するディジタル情報がそれぞれ楽器の種類、音色、音の強さ 、音の長さ等を個別に指定する信号にデコードされて音源装置に与えられる。音 源装置２９では与えられた楽器の種類等の情報に基づいてその音を作成する。か かる音源装置２９はミュージックシンセサイザーとして知られており、ピアノ、 バイオリン、ドラム等多数の種類の楽器の音を電気信号として合成することがで き現在市販されている。音源装置で作られた音声信号は増幅器３３を通ってスピ ーカ３７より音楽として流される。この時マイク３５より人間が歌を入れればス ピーカ３７からは音源装置からの音、即ち、カラオケのバックグラウンドの音楽 と人間の音声の歌声とが併せて流される。ディスプレイ装置３９は歌詞を文字と して表示するためのものである。センター装置の歌詞情報３はキャラクタ情報と して電話回線を通して転送され一時記憶装置２３に入る。そしてデコード装置３ １により文字の信号に変換されてディスプレイ装置３９に現れる。歌を歌う人は マイク３５を片手にディスプレイ装置に現される文字を見ながら歌詞を知ること ができる。このような転送の仕方をすればアナログ的には１０Hzから２０kHz の 広い帯域を必要とする高品質の３分間の音がわずかに１００ｋビット程度の情報 量の記憶転送で実現できる。１００ｋビット程度の情報量は１９６００ビット／ 秒程度の速度のモデムを使うことによってわずか数秒程度で電話回線を通して情 報を移すことができる。従ってカラオケを操作するに当っては、入力装置より曲 の選択を行ない数秒程度で自分の装置に曲の音符に相当する情報の集合を入手す ることができる。後は３分程度順次音符の長さ等に応じて逐次それを読み出し、 音源装置、ミュージックシンセサイザーによって楽器の音に変換することによっ て高品質の音を聞くことができるのである。センター装置の楽曲情報は１曲１０ ０ｋビット程度であるので１０００曲でも１００メガビット即ち１０メガバイト 程度である。この程度の情報量であるとフロッピーディスク１０枚程度の量であ り、ハードディスク、半導体メモリ等に容易に収納することが可能である。

【０００８】 図２は本考案の他の実施例の構成を示すブロック図である。これは端末装置側 にセンター装置の内容を取り込んだものである。即ち電話回線、モデム等を通さ ずに自らの装置内に楽曲情報１、歌詞情報３、選曲手段５等を備えるものである 。これは例えばパーソナルコンピュータによって実現できる。即ち楽曲情報１、 歌詞情報３、選曲手段５、一時記憶装置２３等のソフトウェアを含むフロッピー ディスクを製作しパーソナルコンピュータの記憶装置に入力する。ソフトウェア の働きによってメニュー画面によってディスプレイを見ながら選曲を行なって、 スタートさせることによって選曲された楽曲情報が一時記憶装置２３に入り、音 符の長さに基づく情報に従って逐次楽曲デコード装置２７によってデコードされ て、接続されているミュージックシンセサイザー即ち、音源装置２９を介して増 幅器３３で音声信号が増幅されてスピーカ３７より音が流れる。この際歌詞情報 は一時記憶装置２３より文字デコード装置３１を経てＣＲＴディスプレイに表示 される。従ってカラオケの利用者は楽曲情報等の入ったフロッピーディスク１枚 乃至２枚をパーソナルコンピュータにロードしミュージックシンセサイザー、オ ーディオシステムと組合せることによって、これをカラオケ装置として利用する ことができる。

【０００９】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案の楽音システムによれば、音符に相当するディ ジタル信号の記憶転送を行うことができるので、音源装置との組み合わせにより 高品質の楽曲を再生することが可能である。また楽曲情報等をフロッピーディス クなどのソフトウェアとしてパソコンの記憶装置にロードすることによって、パ ソコンをスタンドアローンのカラオケ装置として利用することが可能である。か かる本装置によれば高価な光ディスクあるいはその読出し装置を必要としないた めに装置が非常に安価になる。またスペース等も非常に小さくすることが可能で あり、一般家庭でカラオケを楽しむことができる。更に、海外等でも、フロッピ ーディスク等に入ったコンピュータソフトウェアを転送することにより、パソコ ンとミュージックシンセサイザーを準備すれば、最新のカラオケを楽しむことが 可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の楽音システムのブロック図
である。

【図２】本考案の他の実施例の楽音システムのブロック
図である。

【符号の説明】

１ 楽曲情報 ５ 選曲手段 ７ 一時記憶装置 ９ 制御装置 １１，１７ モデム １５ 電話回線 ２５ 入力装置 ２７ デコード装置 ２９ 音源装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 モデムによる電話回線への接続手段と、
   複数の楽曲の音符に相当するディジタル信号からなる楽
   曲情報と、該楽曲情報を選択する選曲手段と、選択され
   た楽曲情報を一時的に記憶する一時記憶装置とからなる
   センター装置と、モデムによる電話回線への接続手段
   と、前記センター装置への選曲を入力する入力装置と、
   前記センター装置より送られてきた楽曲情報を一時的に
   記憶する一時記憶装置と、前記一時記憶装置に記憶され
   た楽曲情報をデコードするデコード装置と、該デコード
   された信号に基づき所定の音を発生する音源装置とから
   なる端末装置とにより構成されることを特徴とする楽音
   システム。
2. 【請求項２】 複数の楽曲の音符に相当するディジタル
   信号からなる楽曲情報と、前記楽曲情報を選曲する選曲
   手段と、選曲された楽曲情報を一時的に記憶する一時記
   憶装置と、前記楽曲情報をデコードするデコード装置と
   を含み、前記デコードされた楽曲情報は音源装置を駆動
   して所定の音を作成することを特徴とするコンピュータ
   ・ソフトウェア。