JPH0411857A - から揚げ粉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、膨化処理した小麦粉を含有する新規なから揚
げ粉に関する。

〔従来の技術〕

から揚げとは、小麦粉や澱粉等に調味料やスパイス類等
を配合したから揚げ粉を肉や魚介類等の種物にまぶした
後、油で揚げたものであり、から揚げ粉には、種物の表
面に均一に付着すること、フライ中に衣が離脱しないこ
と、揚げむらがないことなどの性質が要求される。

また、から揚げを作る場合は、から揚げ粉を種物にまぶ
した後、すぐ揚げることが望ましい、これは、から揚げ
粉を種物にまぶして放置すると、種物から、から揚げ粉
へ水分が移行し、表面がべとつき、カランと揚がらなく
なったり、衣同士がくっついて衣が剥がれ易くなったり
、作業性が著しく悪化したりするからである。

しかし、大量生産の場合は、から揚げ粉を種物にまぶし
た後、すぐ揚げることができない場合が多い、また、大
量生産の場合は、種物に付着した水分を十分に除くこと
が難しいため、から揚げ粉を種物にまぶす際、種物に付
着した水分がから揚げ粉に混入し、から揚げ粉がベタベ
タになったり、ダマになったりして、ロスが多くなる等
の問題がある。

そのため、従来から、上記問題を解決するために、から
揚げ粉について種々の提案がなされており、例えば、食
感改良を主眼としたから揚げ粉が、特開昭５９−１１１
５３号公報や特開昭６２−２２８２４４号公報等に提案
され、また、作業性改善を主眼としたから揚げ粉が、特
開昭６１−１５２２５３号公報等に提案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記公報に提案されているから揚げ粉は
、上記問題点を充分に解決するには到っていないのが現
状である。

従って、本発明の目的は、種物にまぶした後、放置して
も、表面がべたつかずサラサラしていて、作業性が良く
、且つ大量生産の場合等のように、種物にまぶす際、種
物に付着した余剰な水分が混入しても、ヘタへ夕になる
こともダマになることもなくて、ロスが少なく、しかも
食感及び外観の良好なから揚げを得ることができる、か
ら揚げ粉を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を、膨化処理した小麦粉を含有する
から揚げ粉を提供することにより達成したものである。

以下、本発明のから揚げ粉について詳述する。

本発明で使用される膨化処理した小麦粉としては、小麦
粒を高圧の過熱水蒸気で加熱した後で、激に大気圧中に
放出して膨化処理し、これを粉砕してふすま部を除去し
た小麦粉、あるいは、小麦製粉工程で生産される中間産
出物である小麦胚乳粗粒（セモリナＭ）を上記と同様に
膨化処理し、これを粉砕して得られる小麦粉、あるいは
、小麦粉を上記と同様に膨化処理したもの等が挙げられ
る。

上記膨化処理は、例えば、特公昭４６−３４７４７号公
報に記載された「気流加熱方式による膨化食品製造装！
」を用いることにより行うことができ、その好ましい条
件は、小麦粒の場合、圧力３〜７ｋｇ／ｃｄＧ及び温度
１５０〜２５０℃の過熱水蒸気で３〜２４０秒間の加熱
であり、セモリナ類及び小麦粉の場合、圧力１〜７　ｋ
ｇ　／　ｄ　Ｇ及び温度１３０〜２５０°Ｃの過熱水蒸
気で３〜２４０秒間の加熱である。尚、小麦粉を膨化処
理する場合には、過熱水憲気との接触と同時に小麦粉の
団粒化が起こり、上記膨化食品製造装置の加熱管が詰る
こともあるので、予め小麦粉を予熱して加熱管に投入す
ることが好ましい。

上記膨化処理により得られた膨化処理物を、粉砕し、必
要に応じてふすま部を除去することにより、本発明で使
用される膨化処理した小麦粉が得られる。上記粉砕の程
度は、３０〜５００メツシ二が好ましい。

本発明のから揚げ粉は、上記膨化処理した小麦粉を含有
してなるもので、該膨化処理した小麦粉以外の他の原料
としては、小麦粉、澱粉類、調味料、スパイス類等であ
る。

上記膨化処理した小麦粉の割合は、から揚げ物中、好ま
しくは５〜５０重量％、より好ましくは１０〜３０重量
％である。上記膨化処理した小麦粉の含有量が少な過ぎ
ると、本発明の効果が充分に発現せず、また多過ぎると
、得られるから揚げの外観、食感を悪化させる惧れがあ
る。

〔作用〕

本発明のから揚げ粉は、種物にまぶした後、放置しても
、表面がべたつかずサラサラしていて、作業性が良く、
且つ種物に付着した余剰な水分が混入しても、ベタベタ
になることもダマになることもない。

このように、膨化処理した小麦粉を含有する本発明のか
ら揚げ粉を種物にまぶして放置した場合、表面がべたつ
かずサラサラしているのは、膨化処理した小麦粉が多孔
質で、保水性の高い物質であり、種物に付着した余剰な
水分や種物の内部から浸出する水分を良く吸収し保水す
るためであると推察される。

また、本発明のから揚げ粉は、後述の実施例に示すよう
に、膨化処理した米粉あるいは膨化処理したコーンフラ
ワーを含有するから揚げ粉に比して、種物にまぶして放
置した時のべたつきが少なく、且つフライ後の食感がよ
りクリスビーで好ましいが、これは、膨化処理により、
小麦粉の方が米粉やコーンフラワーより多孔質になりや
すく、保水性がより高くなるためと推察される。

〔実施例〕

以下に本発明の実施例を比較例及び使用例と共に挙げ、
本発明を更に詳しく説明する。

実施例１〜２及び比較例１〜５ 小麦製粉工程で得られる小麦胚乳粗粒（セモリナ類）を
、特公昭４６−３４７４７号公報に記載された「気流加
熱方式による膨化食品製造装置」を用い、圧力６ｋｇ／
ｃｉｌｌｃ、及び温度１８０℃の過熱水蒸気で３秒間加
熱した後、黛、激に大気中に放出し膨化させた。これを
６０メツシユ以下に粉砕したものを「膨化小麦粉」とし
た。

米粉、コーングリッツを原料として上記と同様の膨化処
理を行って得た粉体をそれぞれ「膨化米粉Ｊ、「膨化コ
ーンフラワー」とした。

上記の「膨化小麦粉」、「膨化米粉」及び「膨化コーン
フラワー」を、下記第１表に示す配合比で他の原料と混
合して、から揚げ粉をそれぞれ作成した。

第１表　　　　（３１１部） 使用例１ 実施例１〜２及び比較例１〜５で得られたから揚げ粉１
０００ｇをそれぞれ容器に入れ、これらにいかげそ１０
００ｇをそれぞれ入れて、から揚げ粉をまぶし、その付
着量をそれぞれ測定した。

また、各容器に残存するから揚げ粉を２６メソシユのふ
るいで篩分けし、ふるいを通過したから揚げ粉の量（ふ
るい通過量）をそれぞれ測定した。

また、ふるいを通過しなかったから揚げ粉の量をロスの
重量とした。

さらに、これらのから揚げ粉をまぶしたいかげそを約１
７５℃で３分間フライし、経験豊かなパネラ−による試
食を行い、食感の評価をそれぞれ行った。

これらの結果を下記第２表に示す。

・α化澱粉：マツノリンＣＭ　　松谷化字工栗製第２表 上記第２表に示す結果から明らがなように、膨化小麦粉
を含有する本発明のから揚げ粉（実施例１及び２）は、
ロスの重量が少なく且つ食感が良好であり、食感を悪化
させることなく、作業性を改善できる。

これに対し、膨化米粉又は膨化コーンフラワーを含有す
るから揚げ粉（比較例４及び５）は、膨化処理物を含有
しないから揚げ粉（比較例１〜３）に比して作業性改善
効果が多少認められるが、本発明のから揚げ粉と比較す
ると、その効果は極めて弱い。

使用例２ 実施例１〜２及び比較例１〜５で得られたから揚げ粉を
それぞれ約６０ｇの豚肉１０個にまぶし、常温で２０分
間放置後、それらの表面をそれぞれ観察した。また、そ
の後、これらのから揚げ粉をまぶした豚肉を１７５°Ｃ
で５分間フライし、経験豊かなパネラ−による試食を行
い、食感及び外観の評価を行った。その結果を下記第３
表に示す。

第３表 上記第３表に示す結果から明らかなように、膨化小麦粉
を含有する本発明のから揚げ粉（実施例１及び２）は、
種物にまぶした後、放置しても、表面がべたつかずサラ
サラしており、また得られるから揚げも、食感及び外観
が良好なものである。

〔発明の効果〕

本発明のから揚げ粉によれば、種物にまぶした後、放置
しても、表面がべたつかずサラサラしていて、作業性が
良く、且つ大量生産の場合等のように、種物にまぶす際
、種物に付着した余剰な水分が混入しても、ベタベタに
なることもダマになることもなくて、ロスが少なく、し
かも食感及び外観の良好なから揚げを得ることができる
。

特許出願人　　キッコーマン株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 膨化処理した小麦粉を含有するから揚げ粉。