JPH04118325U - 収納物の把持式紙箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納物の把持式紙箱において、面倒なゴム輪
取付け別紙片の製造，貼装を不要にし、最少部材と型紙
えの穿穴とフツク式ゴム輪の穴通し作業だけの簡素構成
とで、該紙箱の製造作業能率を抜群にして安価量産化を
促し、かつ収納物を動かさずにゴム把持ができ、把持部
分に損傷を与えない安全便利で広範需要に係る製品の提
供である。 【構成】 紙箱ａの一側面２に一対の小穴１，１’を穿
設し、該小穴１，１’に対し、フツク部３付の結束用ゴ
ム輪４を、箱内における穴外に、フツク部３付の輪部５
と対向輪部５’との二分輪となるよう嵌通装備させる構
成で、二分輪間に収納物Ｆの把持部分を置き、上記ゴム
輪４によるフツク部３に対する対向輪部５’の嵌脱で、
収納物Ｆを動かさずに把持収納，取出しができ、最少部
材の部材節約と簡素構成とにより、製造作業能率が抜群
となつて、安価量産提供ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主に花束その他瓶物類や把持して持運びを必要とする収納物の把持 収納，運搬，陳列を対象とする折畳み組立式或は被蓋式に係る紙箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、主に賜呈或は持帰り用花束その他瓶物類や把持して持運びを必要とする 収納物の把持収納，運搬，陳列を対象とする折畳み組立式或は被蓋式に係る紙箱 に設けられるゴム把持部は、箱内の一側面に対し、普通の１本のゴム輪を、複雑 構成に係る別の取付部材を用いて貼装せしめているものである。 この具体的構成を添付図面の図４及び図５で説明すると、図５はゴム輪を取付け る別紙片の拡大斜面図で、それは、紙箱ａの展開型紙の一側面の巾よりも短かい 長方形で且つ中央部から外向きに切起し片Ｋ，Ｋ’を左右対称に切設してなる別 紙片Ｓであり、この別紙片Ｓを図４の従来品の展開斜面図のように、別紙片Ｓの 中央部を箱の一側面に対し直列に向けて両切起し片Ｋ，Ｋ’以外の紙面を該一側 面上に貼付し、そして、起した両切起し片Ｋ，Ｋ’に対し、普通の１本のゴム輪 Ｇの両紐部を夫々挾込んでから切起し片Ｋ，Ｋ’を窓穴Ｍ，Ｍ’内に閉じて一側 面に貼付して、両切起し片Ｋ，Ｋ’外に対して一側面と直交する前後一対のゴム 輪部Ｗ，Ｗ’を形成させてなる構成であり、別紙片Ｓ及び切起し片Ｋ，Ｋ’の貼 付は手貼り作業で行われる。

【０００３】 従つて、ゴム把持部を装備させた従来の紙箱ａの製造は、上記の別紙片Ｓの別 製作と展開型紙の一側面上に対する手貼り介在のために、部材コストがかゝる上 に、別紙片Ｓの手貼り，切起し片Ｋ，Ｋ’に対するゴム輪Ｇの取付け，そして切 起し片Ｋ，Ｋ’の閉じ手貼りという実に面倒な手作業を要して製造能率が非常に 低く、別紙片Ｓコストと相俟つて製品コストが高くついて不経済となつている欠 点がある結果、単一個所に対するゴム把持部の装備でも上記欠点があるくらいで あるから、複数のゴム把持部の装設は著しい作業能率の低下とコスト高をまねく ことになる。

【０００４】 又、普通のゴム輪Ｇで形成される前後一対のゴム輪部Ｗ，Ｗ’に対する輪くぐ りの収納物把持は、実に面倒である上に、その嵌脱は、輪をくぐらすために収納 物を必らず動かすことになるから、花束など損傷を与えてはならない物品の把持 には、動かしによるゴム輪くぐりから起る擦れで、花や把持部分の葉に損傷が起 き易い結果、適切ではないし且つリング状物品には使用不能であるし、又、複数 把持部の設置は一層嵌脱に不便である上に損傷危険が多くなる等の欠点がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来品の欠点に鑑み、その目的とするところは、収納物の把持 式紙箱において、 １．最少部材と穿穴だけによる簡素機構をもつて、ゴム把持部の単数装設は勿論 のこと、複数配備も容易にすること、 ２．従来の別紙片を不要にして、部材節約のもとに製品コストを安くすること、 ３．フツク式の特殊ゴム輪の使用による二分輪形成をもつて、収納物を動かさず にゴム輪嵌脱が全く至便，安全に行えて、収納物の損層不安を解消させること、 ４．リング状物品の把持収納もでき、適用範囲を広くさせて需要性を向上させる こと、 ５．ゴム把持部の付設の製造作業能率を抜群に向上させ、製造簡易化とコスト安 を図つて安価量産性を促し、取扱いが至便重宝且つ安全な製品の提供を図ること 、 である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成させるために、本考案は、ボール紙その他の厚紙又は樹脂紙製 の紙箱の一側面に対し、ゴム輪を嵌める一対の小穴を穿設し、該小穴に対し、一 部分にフツク部を設けた結束用ゴム輪を、箱内に向つてフツク部を設けた輪部と 対向輪部とが穴外に設けられるよう嵌通して構成する。

【０００７】

【作 用】

紙箱の一側面には、フツク部を設けた結束用ゴム輪が一対の小穴を通して、一 方穴外にはフツク部側の輪部、他方穴外には対向輪部の二分輪となるよう嵌装さ れているから、その二分輪間に収納物の把持部分を置いて、フツク部に対し対向 輪部をゴム伸長のもとにフツク止めすれば、収納物を動かさすにゴム把持となり 、フツク止めを外づせば収納物は不動のまゝ取外しされる。 又、二分輪による嵌脱は、複数配備のゴム把持部においても、上記同様に収納物 を不動のまゝで複数個所の嵌脱がなされる。

【０００８】

【実施例】

実施例について、添付図面を参照して説明する。 図１−図３において、紙箱ａの展開型紙はボール紙その他の厚紙或は樹脂紙製の 折畳み組立式或は被蓋式の箱体型紙であつて、図示は前者であり、その箱形対象 は図示では四角の長方筒形であるが、その他三角筒形，多角筒形或は円筒形の各 種形態であり、図中、１，１’は紙箱ａの一側面２例えば底側面に穿設した一対 の小穴であり、それは一側面２に対し横列において所要間隔で穴明けされ、その 穿穴は錐刺し穴とすることが望ましいが、その他パンチ工具でのパンチ穴でもよ く、要するに、ゴム輪が密に嵌通される穴径が適切であるが、多少ゆとりある穿 穴の場合は、ゴム輪通しに有利であるが、穴嵌めのゴム輪が遊動してしまう不利 があり、この場合は、その遊動防止のために箱外面の露出輪部に化粧紙の貼付（ 図示せず）をするが、その化粧紙貼付は露出輪部を隠して外観，体裁をカバーす る利点はあるが、収納物のゴム把持機能には無関係であるから必須ではなく、小 穴１，１’をゴム輪通しの緊密穴とすれば化粧紙貼付は不要となる。

【０００９】 この小穴１，１’に対し、一部分にフツク部３を連設してなる結束用ゴム輪４を 、一側面２の内側からフツク部３の逆側の対向輪部５’側を一方の小穴１から輪 部を縮めて紙外に回して他方の小穴１’にかけて嵌通を図り、一側面２の内側に おいて、一方の小穴１外にフツク部３を頂上とした輪部５が、又、他方の小穴１ ’外に対向輪部５’が夫々対向して形成されるよう嵌装して、展開型紙を紙箱ａ に折畳み組立てて構成するものである。 なお、一側面２は底側面に限定されず、他の側面でも対象となるし、又、フツク 部３の形態は、両側の両細溝６，６’と細首部７と頭部８とからなる図示形態の 他に、対向輪部５’がフツクされるに適する形態であれば、すべて対象となる。 又、本考案に係るゴム把持部は、一対の小穴１，１’の穿穴と該ゴム輪４嵌めで 済むから、複数個所の配備も容易である。

【００１０】 従つて、本考案は紙箱ａの展開型紙の一側面２に直接に穿穴し、その小穴１，１ ’に直接フツク式のゴム輪を嵌め通す作業だけの作業工程で済み、あとは型紙の 組立てだけの実に簡単な製造で済むから、生産能率は抜群となり、又、従来の別 紙片Ｓが全く不要であり、穴明きの型紙と特殊ゴム輪だけの最少部材のため、部 材節約で簡素構成となる。 そして、上記ゴム輪４は穴外で二分輪状態になるから、収納物Ｆの把持部分を二 分輪間に置いて、二分輪を互にゴム伸長して把持部分に巻き、フツク部３に対向 輪部５’をフツクさせれば、輪くぐりでないから収納物Ｆは不動のまゝ確実に把 持されるし、取外しも不動のまゝフツクを外づせば済み、収扱いが至便重宝で、 収納物Ｆを損傷させるおそれがない。

【００１１】

【考案の効果】

以上により、本考案は、 １．従来品の別紙片Ｓの製作とその手貼り作業が不要であり、穿穴の展開型紙と フツク式ゴム輪だけの最少部材の部材節約のもとに、製品コストが非常に安く提 供できる。 ２．型紙に対する直接の穿穴とゴム輪通し作業だけで済むから、製造作業能率が 抜群であり、簡素構成と相俟つて安価量産性に富み、経済性が高い上に、ゴム把 持部の複数配備も容易にできる。 ３．二分輪に対する嵌脱であつて、従来のように輪くぐりでないから収納物Ｆを 動かさずに置くだけで嵌脱ができる結果、収納物Ｆに対するゴム把持に際しての 損傷危険が皆無であつて安全性が高く、取扱いが至便重宝である。 ４．更に、リング状物品にも使用ができるし、又、複数輪の簡単配備により複数 部の把持収納にも便利で、適用範囲が広く、需要性が高い製品の提供ができる等 の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案品の展開斜面図である。

【図２】本案の結束用ゴム輪の拡大斜面図である。

【図３】フツク把持状態を示す本考案要部の拡大斜面図
である。

【図４】従来品の展開斜面図である。

【図５】従来品の別紙片の拡大斜面図である。

【符号の説明】

ａ 紙箱 １，１’ 小穴 ２ 一側面 ３ フツク部 ４ 結束用ゴム輪 ５ フツク部側の輪部 ５’ 対向輪部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一部分にフツク部３を設けてなる結束用
   ゴム輪４と、ボール紙その他の厚紙又は樹脂紙製の紙箱
   ａの一側面２の単数若しくは複数個所に、該ゴム輪４を
   嵌通するよう間隔を置いて穿設した一対の小穴１，１’
   とからなり、該小穴１，１’に対し、該ゴム輪４を、箱
   内に向つてフツク部３を設けた輪部５と対向輪部５’と
   が穴外に設けられるよう嵌装してなることを特徴とする
   収納物の把持式紙箱。