JPH04117680U - カード板繰出し玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カード板を用いての対戦型ゲームを一人で行
なうことができ、しかも、臨場感、射幸感を堪能できる
カード板繰出し玩具を提供する。 【構成】 序列を付けられた複数種の絵柄のうち一種ず
つがそれぞれ表示されたカード板複数枚と、この複数枚
のカード板を出没可能に保持する筐体と、この筐体内に
設置され前記複数枚のカード板を係止するとともに外部
操作部の操作により前記複数枚のカード板を一枚ずつ繰
り出すためのカード繰出し機構とを備えたものである。 【効果】 カード板を用いての対戦型カードゲームを一
人で行なうことができ、しかも、臨場感、射幸感を堪能
でき、興趣性が高まる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、序列を付けられた複数種の絵柄のうち一種ずつがそれぞれ表示さ れた複数枚のカード板を一枚ずつ繰り出すことのできるカード板繰出し玩具に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ジャンケンなどのように相手方の存在を前提とするいわゆる対戦型ゲームを一 人で行なうことができる玩具として例えばカード型玩具が知られている。この玩 具は、序列を付けられた複数種の絵柄のうち一種ずつがそれぞれ表示されたカー ド複数枚を用いてゲームを行なうものである。具体的には、紙製やプラスチック 製のカード板に「グー」、「チョキ」、「パー」の手形のうち１種ずつの絵柄が それぞれ表示されたカードを複数枚用い、これを２分あるいは３分けし、分けた カードを一人で１枚ずつ出し合うことにより、出し合ったカード板に表示されて いる絵柄の序列でもって勝敗を決するようにしたものである。また、カード板に 数字を表示したもので数字の大きさ（序列）により勝敗を決するようにしたもの や、カード板にキャラクターとともに当該キャラクターのパワーなどを表示した ものでパワーの大きさ（序列）により勝敗を決するようにしたものもある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、この種の玩具によれば、一人で複数人分のカード板を出すため、対 戦型ゲームを行なっているという臨場感や射幸感に欠け、面白みが少ないという 問題があった。

【０００４】 この考案は、かかる点に鑑みなされたもので、カード板を用いての対戦型ゲー ムを一人で行なうことができ、しかも、臨場感、射幸感を堪能できるカード板繰 出し玩具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の玩具は、序列を付けられた複数種の絵柄のうち一種ずつがそれぞれ 表示されたカード板複数枚と、この複数枚のカード板を出没可能に保持する筐体 と、この筐体内に設置され前記複数枚のカード板を係止するとともに外部操作部 の操作により前記複数枚のカード板を一枚ずつ繰り出すためのカード繰出し機構 とを備えたものである。

【０００６】

【作用】

前記玩具によれば、一人でゲームを行なうにあたって、例えば自分の分は素手 でカード板を出し、相手方の分は前記カード板繰出し玩具によりカード板を出す ようにすることで、実際に２人で対戦型ゲームを行なっているかのイメージが醸 し出される。勿論、相手方が実際にいる場合にも用いることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案に係るカード板繰出し玩具の実施例を図面に基いて説明する。

【０００８】 図１は実施例のカード板繰出し玩具の全体斜視図である。

【０００９】 まず、図１を用いて実施例のカード板繰出し玩具の全体動作を説明すれば、グ リップ２を片手で握り、カード板繰出し玩具を前後あるいは左右に振ることによ り、オープニング・ミュージックが発音される。オープニング・ミュージックが 鳴り終わった後、グリップ２に存する押しボタンスイッチ（外部操作部）３を押 圧すると、今度は、前記グリップ２にシャフト４を介して連設される手形部５先 端より、「グー」、「チョキ」、「パー」の手形のいずれか１種の絵柄を表示し た３枚のカード板６のうち１枚ずつが繰り出される。

【００１０】 次に、実施例のカード板繰出し玩具の構成を説明する。

【００１１】 実施例のカード板繰出し玩具の全体形状は前腕および手の形状を呈しており、 後端部がグリップ２として構成され、そして先端部が手形部５として構成され、 これらグリップ２および手形部５はシャフト４にて連結され一体化され、全体と して筐体１を構成している。

【００１２】 筐体１内の押しボタンスイッチ３下には図２に示すように回転ドラム２０が設 置され、この回転ドラム２０は押しボタンスイッチ３の押圧操作毎に１ピッチず つ回転されるようになっている。つまり、押しボタンスイッチ３はスプリング２ ２により上方へ向けて付勢され、押圧操作毎に前記スプリング２２の付勢力に対 向して下降する。回転ドラム２０側面には爪車２１が付設され、下降後は図３に 示す状態となるが、押しボタンスイッチ３の押圧を解除したとき、弾性爪部材２ ３の働きによって、爪車２１の１ピッチ分回転ドラム２０は回転されることにな る。なお、図３において符号２５は爪車２１に当接し回転ドラム２０の案内と逆 転防止を行なうためのボスを指示している。このボス２５は弾性材から構成され ている。

【００１３】 回転ドラム２０外周には前記３枚のカード板６の対応位置に突起２０ａが複数 所定の間隔を保って形成されている。これらの突起２０ａは位相をずらして形成 してあり、前記回転ドラム２０が１ピッチずつ回転したとき、いずれか１つの突 起２０ａだけが真下にくるように構成されている。

【００１４】 回転ドラム２０真下には、図２に示すように、前記爪部材２３と一体的に形成 された係止部材２４が設置されている。この係止部材２４には突当て部２４ａを 持つ爪片２４ｂがカード板６の数だけ、つまり３個形成されている。そして、こ の爪片２４ｂによってカード板６の係止および係止解除ができるようにされてい る。つまり、係止部材２４はカード繰出し機構を構成している。この係止および 係止解除のための具体的構造については後述する。

【００１５】 爪片２４ｂによって係止される３枚のカード板６には「グー」、「チョキ」、 「パー」の手形のうちの一種の絵柄がそれぞれ表示されている。各カード板６の 基部には図２に示すようにスリット７がそれぞれ形成されている。スリット７に は筐体１内壁に立設されたピン１ａがそれぞれ挿入できるようになっており、ス リット７の後縁部と前記ピン１ａとの間にはスプリング９（図２では代表的に１ 個だけが示されている。）がそれぞれ掛けられ、３枚のカード板６はそれぞれ手 形部５先端より突出する方向に付勢されている。

【００１６】 また、各カード板６の基部後端には係合部１０がそれぞれ付設されている。各 係合部１０には係合孔１０ａがそれぞれ形成されている。各係合穴１０ａには前 記爪片２４ｂの爪が嵌合可能となっており、この嵌合によって、カード板６は係 止されるようになっている。多段に重ねた各カード板６と爪片２４ｂの爪とを係 合させる必要から、実施例では、各カード板６の形成位置、爪片２４ｂの形成位 置および長さなどをそれぞれ違えてある。

【００１７】 したがって、押しボタンスイッチ３を押圧したときには、係合穴１０ａと爪片 ２４ｂの爪との嵌合が外れ、スプリング９の付勢力によって、いずれか１枚のカ ード板６が繰り出されることになる。一方、繰り出されたカード板６をスプリン グ９の付勢力に対向して筐体１内に押し込むことによって、係合穴１０ａと爪片 ２４ｂの爪とが嵌合して、カード板６は係止されることになる。

【００１８】 また、筐体１の内部には図２に示すように発音装置４０が設置されている。こ の発音装置４０は筐体１を振った際オープニング・ミュージックをスピーカ４１ を通じて発音できるように構成されている。つまり、発音機構４０は図４に示す ような振り子スイッチ４２を具備しており、筐体１を振った際、一の接点を構成 するスプリング４２ａが他の接点４２ｂに接触することによって作動されるよう になっている。この発音機構４０はＩＣ４４（図２）の働きによって所定時間後 にＯＦＦされるが、リミットスイッチ４３（図２）の作動によってもＯＦＦされ るようになっている。つまり、各カード板６の基部側方には突起６ａが付設され 、この突起６ａによってリミットスイッチ作動レバー４５が常閉の接点４３ａ， ４３ｂを開くことによりＯＦＦされるようになっている。なお、図２および図５ において符号４６は電子基板を指示している。

【００１９】 以上のように構成されたカード板繰出し玩具によれば下記のような効果が得ら れる。

【００２０】 即ち、前記カード板繰出し玩具を用いて一人でジャンケンを行なうにあたって 、自分の分は素手でジャンケンをし、相手方の分は前記カード板繰出し玩具のカ ード板によりジャンケンを行なうようにすれば、実際に２人でジャンケンを行な っているイメージが醸しだされる。したがって、臨場感や射幸感が醸しだされる ことになり、興趣性が高まる。

【００２１】 また、ジャンケンゲームの始めを告げるオープニング・ミュージックが流れる ので、適度な緊張感をゲーム者に生じさせることになる。

【００２２】 勿論、相手方が実際に存在する場合でも実施例のカード板繰出し玩具を用いる ことができる。

【００２３】 以上本考案者によってなされた考案を実施例に基づき具体的に説明したが、本 考案は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々 変更可能であることはいうまでもない。

【００２４】 例えば、前記実施例ではカード板としてジャンケンの手形の絵柄を表示したも のを示したが、動物の絵柄、数字の絵柄、キャラクタと当該キャラクタのパワー の絵柄を表示し、その絵柄の序列により勝敗を決するようにしても良い。

【００２５】 また、前記実施例ではドラム外周の爪はドラムに対して固定されていたが、ド ラムを各カード板に対応するように分割し、各カード板に対応するドラム片相互 を独立に取外しあるいは回転可能に構成して任意にドラム片を取替えたりあるい は組み替えたりしてカード板の出る順序を自由に変えることができるようにして も良い。

【００２６】

【考案の効果】

本考案の玩具によれば、序列を付けられた複数種の絵柄のうち一種ずつが表示 されたカード板複数枚と、この複数枚のカード板を出没可能に保持する筐体と、 この筐体内に設置され前記複数枚のカード板を係止するとともに外部操作部の操 作により前記複数枚のカード板を一枚ずつ繰り出すためのカード繰出し機構とを 備えたので、カード板を用いての対戦型カードゲームを一人で行なうことができ 、しかも、臨場感、射幸感を堪能でき、興趣性が高まる。

【００２７】 勿論、相手方が実際に存在する場合でも実施例のカード板繰出し玩具を用いる ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のカード板繰出し玩具の全体斜視図であ
る。

【図２】実施例のカード板繰出し玩具の内部を示す分解
斜視図である。

【図３】実施例のカード板繰出し玩具の押しボタンスイ
ッチおよび回転ドラムの係合関係を示す図である。

【図４】実施例のカード板繰出し玩具の発音機構を構成
する振り子スイッチの縦断面図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ３ 押しボタンスイッチ ６ カード板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 序列を付けられた複数種の絵柄のうち一
   種ずつがそれぞれ表示されたカード板複数枚と、この複
   数枚のカード板を出没可能に保持する筐体と、この筐体
   内に設置され前記複数枚のカード板を係止するとともに
   外部操作部の操作により前記複数枚のカード板を一枚ず
   つ繰り出すためのカード繰出し機構とを備えたことを特
   徴とするカード板繰出し玩具。