JPH04117583U - 食毒剤容器 - Google Patents
食毒剤容器Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 2枚の面板間に食毒剤を挟持する構造の食毒
剤容器の安全性を高め、かつ駆除効果を向上し、取扱い
を容易とすることを可能とする。 【構成】 同大同形の角板状の上下の面板1A,1Bを
有し、一方の面板1Aの内面側中央に食毒剤2の中心に
挿通する単一の突起3を設けるとともに、各辺にそって
その一端から他端方向に延びる突堤4,4…を設け、他
方の面板1Bの内面側には前記突堤4,4…の側面に嵌
合する突条6,6…を形成し、前記突堤4,4…の端部
4aとこの端部が向き合う突堤4の側面との間に間隔を
設けて侵入用開口部5としたもので、前記突堤4,4…
により囲まれた空間内で食毒剤2の全周が露出しておか
れるようにし、かつ侵入用開口部から食毒剤2が直接見
えないようにしたものである。
剤容器の安全性を高め、かつ駆除効果を向上し、取扱い
を容易とすることを可能とする。 【構成】 同大同形の角板状の上下の面板1A,1Bを
有し、一方の面板1Aの内面側中央に食毒剤2の中心に
挿通する単一の突起3を設けるとともに、各辺にそって
その一端から他端方向に延びる突堤4,4…を設け、他
方の面板1Bの内面側には前記突堤4,4…の側面に嵌
合する突条6,6…を形成し、前記突堤4,4…の端部
4aとこの端部が向き合う突堤4の側面との間に間隔を
設けて侵入用開口部5としたもので、前記突堤4,4…
により囲まれた空間内で食毒剤2の全周が露出しておか
れるようにし、かつ侵入用開口部から食毒剤2が直接見
えないようにしたものである。
Description
【0001】
本考案は主としてゴキブリ等の衛生害虫、不快害虫の駆除に用いる食毒剤容器
に関する。
【0002】
ゴキブリのような不快な害虫を駆除する手段として、食毒剤であるホウ酸、有
機リン系殺虫剤、ピレスロイド系殺虫剤、カルバメート系殺虫剤等を用い、これ
らを固形乃至は練状として容器に収容し、これをゴキブリが出現しそうな区域に
置き、この容器の周囲の開口部から侵入するゴキブリが食毒剤を食べ、経時後死
に至らしめるようにした食毒剤容器が用いられるようになっている。
【0003】
このような食毒剤を収容する容器としては、従来、2枚のプラスチック製の薄
板角形状の面板をリブにより間隔をあけて接合し、この面板の中央部間に食毒剤
を挟んで収容するようになされており、上下の面板間の隙間からゴキブリが食毒
剤に誘引されて侵入し、食毒剤に到達してこれを食べ、また幼児やペットが面板
間に指や舌を差込んでも食毒剤に届かぬようにして安全性を保つようにしている
。
【0004】
その手段として従来の食毒剤容器は、いすれも食毒剤を複数本の突起でとり囲
むように側面数箇所を保持するもの(実開昭58−110285号、実開昭64
−6878号公報等)か、あるいは一方の面板に凹部とこの凹部を囲む複数本の
柱状突起とを設け、この凹部内に食毒剤を収容し、柱状突起で食毒剤が脱出しな
いようにしたもの(実公平2−5746号公報等)によっている。
【0005】
しかして上記従来の構造では、いずれも複数本の突起により囲まれる空間内に
食毒剤を挟み込んで保持するので、食毒剤の周囲が柱状突起により一部隠れてし
まい、食毒剤の露出面が減少してゴキブリが接触し得る範囲が狭められて好まし
くない。また柱状突起間に露出する食毒剤は容器の周囲から見えるので、万一幼
児などが指や棒状の器物を差込んだとき食毒剤に触れてしまうことも皆無とはい
えず、安全性の面において不十分な点があった。
【0006】
一方、面板に凹部を形成し、この凹部内に食毒剤を収容してその周囲を複数本
の突起により食毒剤の脱落を防ぐようにし、凹部へ至る侵入路を上り傾斜面に形
成してゴキブリの坂を登る習性を利用したもの(例えば、実公昭1−43023
号公報)では、傾斜面のある面板を下側にして置くことが必要となるので天地が
決まってしまい、設置するときその上下を確認しながら行なわなければならず、
きわめて面倒であり、特に隙間等に投げ込んで設置するようなことができないと
いう不便がある。
【0007】
さらに従来のものは、柱状突起により上下の面板を接着するので、接着強度が
十分に得難く、剥離しやすいという問題点がある。
【0008】
本考案はこれに鑑み、2枚の面板間において食毒剤の全周を露出させてゴキブ
リ等との接触度を高めながら面板間の周囲から食毒剤が見えないよう隠蔽される
ようにし、ゴキブリ等の誘引導入が良好に行なわれて駆除効果を高めると同時に
幼児が指等を挿入しても安全であり、かつ天地の識別を不要とし、面板同士の接
合面を広くとれて接合強度を高めることができる食毒剤容器を提供することを目
的としてなされたものである。
【0009】
上記従来の技術が有する問題点を解決するため、本考案は、同大同形で角板状
の2枚の面板を有し、一方の面板の内面側中央位置に食毒剤の中心に挿通する少
なくとも1本の突起を設けるとともに、各辺にそってその一端から他端方向に延
びる突堤を設け、他方の面板の内面側には前記突堤の側面に嵌合する突条を形成
し、前記突堤の端部とこの端部が向き合う突堤の側面との間に間隔を設けて害虫
侵入用開口部としたことを特徴とするものである。
【0010】
円盤状に形成された固形食毒剤の場合にはその中心孔を面板の突起に嵌合し、
また食毒剤が練状の場合は前記突起に突き刺して他方の面板を被せ、その突条を
突堤の側面にそわせて嵌着することにより食毒剤は面板間で突堤により囲まれた
空間内にその全周が露出した状態となって納まる。こうしてゴキブリ等が多く出
現する区域に置いておけば、ゴキブリ等は食毒剤に誘引されて突堤の端部とこの
端部が向き合う突堤の側面との間で形成される侵入用開口部から内部に入る。内
部に入ったゴキブリ等は食毒剤と突堤との間の隙間を食毒剤の全周にわたって自
由に動き回れるので食毒剤を食べやすく、食べたのちは前記開口部が四隅部分に
存在するのでいずれかから脱出し、経時後死滅する。前記侵入用開口部から内部
を覗いても反対側の突堤の内面側が見えるだけで食毒剤は直接見えず、幼児に好
奇心を起こさせることがなく、仮に指を差込んでも食毒剤に触れることができな
いため安全性が確保される。
【0011】
以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説明する。
【0012】
本考案による食毒剤容器1は、図1に分解して示すように同大同形のプラスチ
ック製薄板からなる角形状の2枚の面板1A,1Bを有し、一方の面板1Aに他
方の面板1Bを被せて接着することにより容器が形成される。
【0013】
一方の面板1Aは、その内面側となる面の中央位置に食毒剤2の中心に嵌合す
る突起3が形成されており、この突起3は食毒剤2が練状(ペースト状)のもの
であれば図3に示すように先端が尖った形状とされ、食毒剤2が乾燥した固形の
場合はその中心の孔に可及的密に嵌入するよう図4に示すような円柱状とされる
。いずれの場合においても、食毒剤2の外形状は円盤状とすることが好ましい。
【0014】
前記面板1Aの各辺部には、その一端から他端方向にかけて延び前記突起3よ
りもやや高い突堤4,4,4,4が巴状に形成されている。この突堤4の端部4
a側は上面よりみてやや内方に湾曲されており、この湾曲部4bの先端とこれが
向き合う突堤4の側面との間にゴキブリが通ることができる程度の間隔があけら
れてこの間隔がゴキブリ等の侵入用開口部5とされる。この湾曲部4bの先端は
正面よりみて曲状の傾斜面とされており、これにより侵入用開口部5が略台形状
に開口して大きいゴキブリの侵入を可能としながら手指の挿入をし難くしている
。
【0015】
他方の面板1Bの内面側となる面の各辺部には、前記各突堤4,4…の内側の
側面に図2のようにぴったりと嵌合する高さの低い突条6,6,6,6が形成さ
れている。
【0016】
図5乃至図8においては、面板1A,1Bに剛性を持たせるため、面板1A,
1Bの中心を中心とするリング状のリブ7,8が形成されている。しかしこのリ
ブ7,8は必ずしも設けずともよい。
【0017】
上記各面板1A,1Bは、薄板状のプラスチックシートの深絞り加工、真空成
形加工等の成形手段によって得ることができる。前記面板1A,1Bのうち上面
側となる面板1Bは好ましくは透明(着色透明)として内部の食毒剤2の様子が
見えるようにすることがよく、下面側の面板1Aは透明、不透明のいずれであっ
てもよい。
【0018】
組立てについては、面板1Aの突起3に食毒剤2の中心を嵌合したのち他方の
面板1Bを被せ、その突条6,6…を突堤4,4…側面にそわせて嵌合し、突堤
4,4…の上面と面板1Bの下面とを接着することにより突堤4,4…の端部4
aとこれが対向する突堤4の側面との間に侵入用開口部5が面板1A,1B間の
各隅部近傍に形成される。
【0019】
こうしてゴキブリが出現する場所に置くと、ゴキブリは侵入用開口部5,5…
から内部に侵入し、食毒剤2に到達する。突堤4,4…で囲まれた内部では食毒
剤2の全周が露出しており、ゴキブリがその全周にわたって動き回るについて障
害になるものがなく、食毒剤2が食べやすい状態におかれる。この場合、突堤4
,4…の端部に図示の実施例に示すように湾曲部4bを形成すれば、この突堤4
,4…の内面側にそって湾曲部4bへ至るゴキブリはその湾曲部4bの内側面に
より食毒剤2の方へ誘導され、一層食毒剤2を食べる機会が多く与えられる。食
べ終ったゴキブリはいずれかの開口部5から脱出するが、経時後死に至る。
【0020】
一方、幼児やペット動物から見える場所に置かれていて侵入用開口部5から内
部を覗いても、反対側の突堤4の内面側が見えるだけで食毒剤2が直接見えず、
興味をそそることがなく、仮に幼児の指や動物の舌が差込まれても食毒剤2に触
れることができず、安全である。
【0021】
また、面板1A,1B同士は各突堤4,4…の全長にわたって接着されるので
剥離することがなく、その点からも安全性が高く、投げても分解することがない
。
【0022】
図9および図10は、本考案をインジェクションにより成形する場合の実施例
で、比較的大型(1辺が40mm程度)に形成する場合に適し、一方の面板1Aの
突堤4,4…の直線部分の上端部外側に下向きフック状を有する係合縁9,9…
が形成され、他方の面板1Bの突条6,6…を前記突堤4,4…の直線部分の外
側に嵌合するようにしてその内側に前記係合縁9,9…に係合する上向きフック
状の係合縁10,10…が形成されており、両面板1A,1Bを合わせて嵌め合
わせることにより前記各係合縁9,10が図10のように係着して一体化される
ようになっている。
【0023】
なお、図10中11,12は、食毒剤2が練状の場合、その外周を規制するた
めのリブである。また図示しないが、面板1Aの突起3とリブ11との中間位置
に小さい中間リブを設けておくようにすれば、練状の食毒剤2を突起3に刺して
圧迫するときそのリブの抵抗により乱りに拡張されることが制限され、食毒剤2
の外周が突堤4,4…の内面側に近づいてゴキブリの通路を狭めてしまうことを
防ぐことができる。図9、図10において符号13,14で示す長孔は、金型成
形上生じるもので、考案の内容とは直接の関係はない。
【0024】
上記実施例によれば必ずしも接着剤を使用せずとも面板1A,1B相互を強固
に固着することができる。その他の構成に関し図1乃至図8と共通する部分には
これと同一符号を付すに留め、また使用状態は前記実施例と同じであるからその
説明は省略する。
【0025】
以上説明したように本考案によれば、一方の面板の内面側中央に食毒剤の中心
に挿通する1本の突起を設けるとともに各辺にそってその一端から他端方向に延
びる突堤を設け、他方の面板の内面側には前記突堤の側面に嵌合する突条を形成
し、前記突堤の端部とこの端部が向き合う突堤の側面との間に間隔を設けて侵入
用開口部としたので、突堤により囲まれた空間内に食毒剤の全周が露出した状態
で保持され、侵入用開口部から侵入するゴキブリ等が食毒剤を食べやすくなり、
駆除効果を高めることができる。
【0026】
また侵入用開口部からは食毒剤が見えず、幼児等がいたずらしても食毒剤に触
れることがなく、かつ面板同士は強固に接合することができるので丈夫な構造と
なり、これらにより安全性の高い食毒剤容器とすることができる。さらに傾斜面
がないので天地の識別が不要であり、狭い場所へ投げ込むこともでき、取扱いが
簡単であるなどの種々の効果がある。また請求項2のように突堤に湾曲部を設け
れば、ゴキブリの侵入および侵入したゴキブリの誘導効果を高めることができる
。
【図1】本考案による食毒剤容器の一実施例を示す分解
斜視図
斜視図
【図2】図1の食毒剤容器を組立てた状態の側面図
【図3】図1における突起の断面図
【図4】図3の突起の変形例を示す断面図
【図5】上部側の面板の平面図
【図6】図5のB−B線略示断面図
【図7】下部側の面板の平面図
【図8】図7のA−A線略示断面図
【図9】本考案の他の実施例を示す図1相当図
【図10】図9を組立てた状態の縦断面図
1 食毒剤容器
1A 面板
1B 面板
2 食毒剤
3 突起
4 突堤
4a 端部
4b 湾曲部
5 侵入用開口部
6 突条
7 リブ
9 係合縁
10 係合縁
Claims (2)
- 【請求項1】同大同形で角板状の2枚の面板を有し、一
方の面板の内面側中央位置に食毒剤の中心に挿通する少
なくとも1本の突起を設けるとともに、各辺にそってそ
の一端から他端方向に延びる突堤を設け、他方の面板の
内面側には前記突堤の側面に嵌合する突条を形成し、前
記突堤の端部とこの端部が向き合う突堤の側面との間に
間隔を設けて害虫侵入用開口部としたことを特徴とする
食毒剤容器。 - 【請求項2】前記突堤の前記侵入用開口部側端部に害虫
を誘導する湾曲部を形成したことを特徴とする請求項1
記載の食毒剤容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991030679U JPH071981Y2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 食毒剤容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991030679U JPH071981Y2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 食毒剤容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04117583U true JPH04117583U (ja) | 1992-10-21 |
JPH071981Y2 JPH071981Y2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=31914208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991030679U Expired - Lifetime JPH071981Y2 (ja) | 1991-04-05 | 1991-04-05 | 食毒剤容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH071981Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009159938A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-23 | Earth Chem Corp Ltd | 殺鼠剤収納容器および殺鼠用毒餌剤 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6062078A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-10 | 日本電気株式会社 | プラグイン情報端子付コネクタ |
JPS60105352A (ja) * | 1983-11-14 | 1985-06-10 | Nec Corp | 電話機回路 |
JPS61178879U (ja) * | 1985-04-24 | 1986-11-07 | ||
JPS6213176U (ja) * | 1985-07-10 | 1987-01-27 | ||
JPH025745U (ja) * | 1988-06-23 | 1990-01-16 |
-
1991
- 1991-04-05 JP JP1991030679U patent/JPH071981Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6062078A (ja) * | 1983-09-14 | 1985-04-10 | 日本電気株式会社 | プラグイン情報端子付コネクタ |
JPS60105352A (ja) * | 1983-11-14 | 1985-06-10 | Nec Corp | 電話機回路 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009159938A (ja) * | 2007-12-14 | 2009-07-23 | Earth Chem Corp Ltd | 殺鼠剤収納容器および殺鼠用毒餌剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH071981Y2 (ja) | 1995-01-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |